風の沢合同会社/風の沢ミュージアム2023年度企画展「つづり思考」開幕

宮城県出身の女性画家が記録するように描く「土地の記憶」

リリース発表日:2023年3月31日 12時16分

風の沢ミュージアムでは2023年4月22日(土)〜8月20日(日)まで、宮城県多賀城市出身の画家 浅野友理子氏を起用し、2023年度企画展「つづり思考」及び関連イベントを開催します。

 浅野友理子氏は東北芸術工科大学で油絵を学んだ後、日本画の顔料を使って独特の生命感を表現する手法で、主に東北各地を訪ね歩き聞き取った「植物」という存在と人の営みの絡み合う様子を記録するように絵画に落とし込んできました。
祖母の出身地でもある宮城県栗原市、及び隣接する岩手県一関市へは2年ほど前から何度も足を運び、土地の人々との対話を通じて受け取った情報を「削り花と祈り」「受け継がれる藍の種」「伊豆沼とともに生きる人々」「文字地区の食文化」という4つのテーマに集約し作品を制作しました。
 中でもメインとなる八曲一隻(幅約7.2メートル高さ1.8メートル)の屏風は、栗原市栗駒文字地区の山間の集落に平安時代から変わらぬ手順で受け継がれて来た「正藍冷染」と、技術を守り続け現在は唯一の藍農家となった千葉家の人々との交流から生まれた大作です。親から子へ、手から手へと渡されてきた「藍の種」、一反の布の背景に隠れた膨大な個人の物語を鮮やかに表現しています。

 「受け継がれる藍の種」をテーマとした作品

また「伊豆沼とともに生きる人々」をテーマとしたエリアでは、かつて漁業を生業とした人々が実際に使用していた笹舟に直接絵を描き、立体作品として展示しています。
「つづり思考」と題した今展示では、繰り返す思考や動作を「存在を綴ること」と定義し、鑑賞者自らが日々綴っている「自分の物語」へ思いを馳せるきっかけとしてもらう意図もあります。ぜひ足をお運びになり、作家の世界観の一部に連なる感覚を現場で体感していただければ幸いです。
 

■風の沢とは
当館は、東北の里山を背景に、築200年の古民家を修復したアートスペース(風の沢ミュージアム)ほか、馬屋、カフェ、レンタルギャラリー、簡易宿泊所「わらつんど」、里山公園などを展開する文化芸術複合施設です。
野外では常設展示としてA U Cによるアースワーク「片子沢の鼻」が鑑賞できるほか、遊歩道の散策など多様な過ごし方が可能です。
開館中は企画展に関するイベント・ワークショップを開催しています。
またレンタルギャラリーの運営などを通じ多様なアーティストに表現の場を提供しています。

【風の沢ミュージアム】
住所:宮城県栗原市一迫片子沢外の沢11
営業時間:10:00~17:00(最終入場16:30)
定休:水、木曜
HP: https://kazenosawa.site/
facebook:https://www.facebook.com/kazenosawa
Instagram:https://www.instagram.com/kazenosawa/
 

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