- 2023-4-24
- 旅行 プレスニュース
ピースウィンズ・ジャパンと連携し、断熱性・耐久性を活かし避難所の簡易住宅に活用
リリース発表日:2023年4月24日 10時00分
この3棟の設置作業では、今後の継続的な支援の検証も兼ね、トルコの建設スタッフへの技術指導も行いました。この検証結果をもとに、トルコ国内でのインスタントハウスの資材調達や技術指導による新たな雇用の創出を通してトルコの復興の一助になるよう取り組んでまいります。
2023年2月6日にトルコ南部のシリア国境付近を震源に発生した大地震について、被害にあわれた皆様に、心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧・復興をお祈りいたします。
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支援の経緯・概要
2023年2月6日、トルコ・シリア両国で発生した大地震によって、多くの人命、当たり前にあった日常が失われました。現在も多くの方々が簡易なテントでの避難生活を送るなか、公的施設も多く倒壊したことで現在も被災地への物流や情報集約に影響が出ています。日々状況が変わる被災地において地震発生当日からトルコ国内で救援活動を行っているピースウィンズ・ジャパンと連携し、支援を必要としているアンタキヤ市の公的施設の敷地内に、LIFULLが災害用仮設住宅として開発した「インスタントハウス」を設置しました。「インスタントハウス」は現地で復興業務を行っているアンタキヤ市のスタッフ、関係者のワークスペース兼宿泊スペースとして活用されます。
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インスタントハウスの特徴・今後の利用可能シーン
「インスタントハウス」はテントシートを空気で膨らませ、内側から断熱材に使用されている硬質発砲ウレタンを吹き付け施工します。インスタントハウスが災害用仮設住宅にマッチするポイントは、シンプルな工法で1棟あたり3~4時間の短時間に建設可能なだけでなく、断熱性や耐久性に優れ、さらに耐震性(※1)、耐風性(※2)をあわせ持つことから、ワークスペースや宿泊スペースだけでなく、避難所の医療救護室や子どもやコミュニティの休憩所、断熱を要する備蓄倉庫などにも活用できます。
現在、被災された方が中長期的に住むための仮設住宅の数はまだ十分ではないため、場所や用途にあわせて設備や大きさを調整することで、被災された方にとって少しでも安心できる空間を提供することが可能です。
LIFULLおよびLIFULL ArchiTechはトルコのみならず、日本国内、世界中において、地震や風水害時の避難用として、難民の仮設住宅として、そして日常生活でも災害時でも役立てられる備えない防災「フェーズフリー」としても普及させてまいりたいと考えています。
※1 震度6強の地震に対して、崩壊しない。重要度係数1.0程度(建築に置き換えた場合)
※2 粗度区分Ⅱ程度。耐風速・風速80m/s程度。インスタントハウス周囲全てのハトメを1か所あたりの引抜体力20kgf以上のビス、ペグ、スクリューボルトにて地面やデッキに固定すること。
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支援概要
・提供設置したもの:インスタントハウスLサイズ2棟、インスタントハウスバレル型1棟
・設置場所:トルコ ハタイ県アンタキヤ市の市役所敷地内
・施工日:2023年4月17日
・施工:LIFULL、LIFULL ArchiTech
トルコ・アンタキアでの施工の様子
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インスタントハウスについて
インスタントハウスは、2011年3月東日本大震災での被災地支援をきっかけに名古屋工業大学大学院の北川啓介教授の研究をもとに、LIFULLと名古屋工業大学大学院による産学連携協定にて開発した新しい構築物です。土地に定着していないため非建築物扱いである一方、シーンや用途にあわせて移動が可能です。
シンプルな工法
インスタントハウス導入事例
現在、国内グランピング用に3タイプ展開し、約60棟の施工実績があります。
・LivingAnywhere Commons八ヶ岳でオフグリッド実証実験(山梨県北杜市)
・無人駅でのグランピング宿泊施設として稼働(群馬県・土合駅)
・スキー場での宿泊施設として稼働(群馬県・たかしな高原)
・国定公園、国立公園内で設置(丹沢大山国定公園、伊勢志摩国立公園)
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プロジェクト企画者 LIFULL ArchiTech代表取締役 幸田泰尚(こうだ やすたか)
震災後、2週間後に渡りトルコを訪れました。被災地では少なくとも250万人がテント生活を強いられており、「安心して眠れる場所が一番欲しい」という声をたくさん聞きました。今回寄贈したインスタントハウスは、全壊したアンタキヤ市役所の駐車場で復興支援のコーディネーションセンターの役割を担う場所に設置しました。庁舎が再建されるまでの数年間、アンタキヤ市のみなさまが安心して復興に従事できる環境づくりに役立てられることを切に願います。
インスタントハウスはどんな自然環境の中でも「夏は涼しく、冬は暖かく、静かに眠れる」という特徴から、現在、国内グランピング領域において展開しています。当プロジェクトをきっかけに今後は災害支援領域においても断熱、安価、短納期の特徴を活かし国内外での事業展開を進めて参ります。
(プロフィール)不動産マーケティング、新規事業開発、Fintechスタートアップの立ち上げを経て、2021年株式会社LIFULLに入社。社長補佐、不動産ファンド推進事業部の事業責任者を経て現職。
国立大学法人名古屋工業大学大学院建築・デザイン分野/高度防災工学センター 教授、LIFULL ArchiTech代表取締役社長 北川啓介コメント
2011年の東日本大震災での私自身の経験と想いが開発のきっかけとなったインスタントハウスを、トルコ・シリア大地震の被災地に設置でき、極めて感慨深いです。設置した当日は、日本から出向いた私たちが施工していく作業の様子の一つひとつを、トルコ国内から集まった多く関係者が修得していこうと、ともに作業を進めました。世界中の住宅困窮者が一日でも早く満足した快適な家に住まえるようこのインスタントハウスを竣工できたことは、次のインスタントハウスを設置していく上での大きなステップになりました。少しでも早く快適な家を届けていくよう、今後も何度もトルコ・シリア大地震の被災地に足を運び、地元の皆さまへ尽力してまいります。
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特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン(URL:https://peace-winds.org/)
代表理事兼統括責任者:大西 健丞
設立年月:1996年2月
所在地:広島県神石高原町近田1161-2 2F 東京事務所:東京都渋谷区富ヶ谷2-41-12 富ヶ谷小川ビル2F
主な活動:海外人道支援、災害緊急支援、地域復興・開発支援、犬の保護・譲渡活動
・ピースウィンズ・ジャパンについて
1996年創立の非政府組織(NGO)です。広島県神石高原町に本部を置き、国内外で自然災害、あるいは紛争や貧困など人為的な要因による人道危機や生活の危機にさらされた人びとを支援しており、これまでに世界36の国と地域で活動、日本国内での社会問題の解決を目的とした活動にも力を入れています。現在、トルコ・シリア地震でも緊急支援(物資支援)を行っています。
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株式会社LIFULL ArchiTechについて(URL:https://lifull.com/company/group/lifull-architech/)
名古屋工業大学大学院工学研究科の北川啓介教授の研究を用いて主に①インバウンド増加に伴う宿泊施設不足、②空き家の利活用、③災害時の住宅供給の課題を解決できるソリューションを開発し、それらに貢献する事業を展開しています。
「ArchiTech」とは「Architecture」+「Technology」の造語であり、建築技術によって世界を革進していくことをミッションとし、革進していくための技術を開発します。
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株式会社LIFULLについて(東証プライム:2120、URL:https://lifull.com/)
LIFULLは「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージに掲げ、個人が抱える課題から、その先にある世の中の課題まで、安心と喜びをさまたげる社会課題を、事業を通して解決していくことを目指すソーシャルエンタープライズです。
現在はグループとして世界63ヶ国でサービスを提供しており、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」、空き家の再生を軸とした「LIFULL 地方創生」、シニアの暮らしに寄り添う「LIFULL 介護」など、この世界の一人ひとりの暮らし・人生が安心と喜びで満たされる社会の実現を目指し、さまざまな領域に事業拡大しています。
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