- 2023-6-2
- 旅行 プレスニュース
京都でも有数の規模を誇る禅宗寺院 大徳寺の塔頭、黄梅院・興臨院・総見院や100余面もの金碧障壁画を持つ聖護院門跡、大河ドラマで注目を集める建仁寺 久昌院など
リリース発表日:2023年6月2日 13時00分
まずは、京都でも有数の規模を誇る禅宗寺院「大徳寺」内にある塔頭寺院「黄梅院」、「興臨院」、「総見院」の秋季特別公開を2023年9月より順次開催いたします。大徳寺は織田信長や豊臣秀吉など戦国大名ゆかりの地で、その戦国大名に仕えた茶聖 千利休や日本美術史上の重要人物の一人、狩野永徳を代表とする狩野派などが活躍した当時の文化の最先端であり、後世の日本文化に多大な影響を与えた場所です。毎年春と秋のみ特別公開する黄梅院、興臨院、総見院では、その季節ならではの風景の移り変わりとともに、通常非公開である建造物や重要文化財を拝観できるため、観光シーズンには全国から多くの拝観者が集まり賑わいを見せます。
10月には狩野派金碧障壁画を100余面持ち、光格天皇仮御所ともなった格式高い「本山修験宗総本山 聖護院門跡」を特別公開します。3年間の修復期間後、初公開となる書院(重要文化財、江戸初期)は、当時としては非常に高価であったガラスを花頭窓に使用するなど贅が尽くされ見応えがあります。
また11月から約1ヶ月間、現在大河ドラマで注目されている徳川家康の武将、奥平信昌(おくだいら のぶまさ)が創建した建仁寺 久昌院を公開します。特に家康関連の文化財として、織田信長・徳川家康の連合軍が武田勝頼の軍を破った長篠の戦いを筆した宇喜多一蕙(いっけい)筆『長篠合戦図』を公開します。
【秋の特別公開情報 1】
■ 大徳寺の塔頭 黄梅院、興臨院、総見院
大徳寺 黄梅院
織田信長、豊臣秀吉など戦国大名ゆかりの寺院。千利休が66歳の頃作庭したと言われる「直中庭」を持ち、美しい苔とモミジが訪れる拝観者の目を楽しませます。禅宗寺院において現存最古の庫裡 (重要文化財)や、加藤清正が朝鮮出兵の際に持ち帰ったとされる釣鐘、また狩野永徳や長谷川等伯と並ぶ桃山時代の絵師、雲谷等顔の障壁画(重文・複製)などが公開されます。例年11月中旬からは境内の紅葉が美しく、多くの拝観者が訪れます。
<公開概要>
公開期間:2023年10月7日(土)〜12月3日(日) 10:00〜16:00(受付終了)
休止日:10月28日(土)※法務の都合により拝観休止日が増える可能性有
拝観料:大人800円・中高生400円・小学生以下無料(保護者同伴)
特別公開:
千利休作庭「直中庭」
武野紹鷗好み茶室「昨夢軒」
方丈庭園「破頭庭」
【重文・複製】雲谷等顔筆 本堂障壁画
【重文】庫裡
特別公開の見所
【重要文化財】日本最古の庫裡(くり)
寺院の台所で僧侶の居住空間だった場所。日本に現存する禅宗寺院の庫裡としては最古のもの。
千利休作庭と伝わる「直中庭」
千利休66歳の時に作庭されたと伝わる。秀吉公の希望により軍旗瓢箪を象った空池を手前にし、加藤清正公伝承の朝鮮灯籠を配した苔一面の枯山水庭園。
【重要文化財】雲谷等顔筆 本堂障壁画(複製)
桃山四大巨匠の一人で、毛利家の御用絵師として雲谷派を築いた、雲谷等顔筆障壁画。桃山時代を代表する画僧雪舟の水墨画を手本とし、大胆な構図の水墨画を多く残した。(黄梅院のものは現在、複製です。)
大徳寺 興臨院
室町期の建築様式の特徴を見せる本堂(重要文化財)や唐門を持つ大徳寺興臨院。桃山期には豊臣政権の五大老を務めた前田利家が本堂屋根を修復、また菩提寺とするなど前田家とも非常に縁の深い寺院です。優美で安定感のある姿が静寂と落ち着きを感じさせる本堂や、「日本一の日本庭園」といわれる足立美術館の庭園を造った作庭家、中根金作が復元した方丈庭園を持つこの寺院が特別公開を迎えます。
<公開概要>
公開期間:2023年9月2日(土)〜9月24日(日)、9月30日(土)〜12月17日(日) 10:00~16:30(受付終了)※12月1日(金)以降は16:00受付終了
休止日:9月23日(土・祝)
拝観料:大人600円・中高生400円・小学生300円(保護者同伴)
特別公開:
【重文】表門
【重文】本堂
方丈庭園
茶室「涵虚亭」(かんきょてい)
特別公開の見所
方丈庭園
白砂に石組みを配して理想の蓬莱世界を表す。本堂の解体修理時に、資料をもとに足立美術館の作庭者でもある中根金作氏が復元。
【重要文化財】唐門
唐破風、檜皮葺で、室町時代の建築の特徴を表す。波型の連子窓、客待の花頭窓などは禅宗の建築様式のひとつ。
大徳寺 総見院
羽柴(後の豊臣)秀吉が、本能寺の変に倒れた織田信長の追善菩提のために建立した大徳寺総見院。木造織田信長公坐像(重要文化財)はその葬儀に際して造られました。その大きさは高さ三尺八寸(約115cm)の等身大で、慶派の仏師、康清によって作られました。らんらんと輝くその眼光は信長の面影を良く伝えます。信長亡き後の政権争いの中、秀吉がその主導権を握るため建立した歴史的背景のある寺院が公開します。
<公開概要>
公開期間:2023年10月7日(土)〜11月30日(木) 10:00〜16:00(受付終了) ※11月5日(日)は11:30受付開始
休止日:11月21日(火)・22日(水)※法務の都合により拝観休止日が増える可能性有り
拝観料:大人600円・中高生400円・小学生以下無料(保護者同伴)
特別公開:
本堂
【重文】木造織田信長公坐像
信長公一族の墓碑
お茶室
特別公開の見所
【重要文化財】木造織田信長公坐像
高さ三尺八寸(約115cm)の等身大。
信長公一族の墓碑
信長公をはじめ、徳姫(信長の息女)、濃姫(正室)、おなべの方(側室)など、一族7基の五輪石や墓碑が並ぶ。
茶室
3つの茶室が並ぶ。総見院と茶の湯は関わりが深く、総見院方丈に秀吉が大徳寺大茶会では茶席を設けたと記録が残る。
【秋の特別公開情報 2】
■3年間の修復期間を経て、重要文化財の書院が公開!狩野派障壁画100余面
光格天皇仮御所ともなった本山修験宗総本山 聖護院門跡
聖護院門跡(しょうごいんもんぜき)は、天明の大火により御所が火災に遭った際、光格天皇の仮御所ともなった門跡寺院の中でも非常に格式高い寺院です。その格式を証明するかのように、狩野探幽の養子・益信と京狩野三代目・狩野永納による煌びやかな金碧(きんぺき)障壁画 130面が納められてます。京狩野と江戸狩野、両方の絵師が同じ場所に作品を納めた珍しい例です。後水尾天皇が女院のために建てた優美で繊細な書院(重要文化財)は御所から移築されたもので、3年間の修復を終えてこの度、公開されます。また、廃仏毀釈の際には廃寺となった末寺から本尊を預かったため、現在も多くの不動明王像が安置されています。
<公開概要>
公開期間:2023年10月7日(土)〜12月3日(日) 10:00~16:00受付終了
休止日:10月12日(木)〜15日(日)、11月28日(火)、29日(水)※法務により拝観休止日が増える可能性有
拝観料:大人800円(団体15名以上700円)・中高校生、大学生600円・小学生以下無料(保護者同伴)
特別公開:
【重文※修復後初公開】書院
大玄関
宸殿
狩野永納・狩野益信筆 宸殿障壁画
本堂
【重文】本尊 不動明王像
特別公開の見所
狩野派筆 宸殿障壁画
宸殿には狩野山雪の子、狩野永納と、狩野探幽の養子、狩野益信による金碧障壁画100余面が納められており、緑青や朱を使った迫力溢れるものから、墨を主として描いた落ち着きのあるものまで、幅広く描かれています。
【重要文化財】書院
後水尾天皇の女御が使用していたと伝わる書院は、延宝4年(1676)に聖護院が現在の地にへ移転してきた時に御所より移築されました。障壁画が残る2室には当時としては非常に高価であったガラスを花頭窓に使用するなど贅が尽くされています。
【秋の特別公開情報 3】
■ 大河ドラマで脚光を浴びる、織田信長・徳川家康の連合軍が武田勝頼の軍を破った長篠の戦いを描いた障壁画が公開!
建仁寺 久昌院 宇喜多一蕙筆『長篠合戦図』特別公開
徳川家康に仕えた美濃加納城主、奥平信昌(おくだいら のぶまさ)によって創建された建仁寺久昌院。 奥平信昌は、天正3年(1575)の織田信長・徳川家康の連合軍が武田勝頼の軍を破った長篠の戦いで活躍し、その功績を買われて家康の娘、亀姫を妻としました。関ヶ原の戦いにも参戦し、その直後に初代京都所司代に任命されています。元和元年 (1615)に61歳で亡くなると、久昌院に葬られました。本公開では宇喜多一蕙(いっけい)筆『長篠合戦図』や東山を借景とした池泉式方丈庭園、「遠州別好席」と言われる茶室を 持つ書院「高松軒」が特別に公開されます。
<公開概要>
公開期間:2023年11月1日(水)〜12月3日(日) 10:00~16:00受付終了
休止日:※法務により拝観休止日が増える可能性有
拝観料:大人800円・中高校生400円・小学生200円(保護者同伴)
特別公開:
【特別展示】宇喜多一蕙 筆『長篠合戦図』
池泉式方丈庭園
書院「高松軒」
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