エミレーツ航空/エミレーツ航空、持続可能な航空事業の実現を目指し2億米ドルの基金を設立

―6月5日環境の日を記念し、エミレーツ航空の環境負荷低減のための施策をご紹介―

リリース発表日:2023年6月8日 17時04分

  • 一航空会社による業界の将来を見据えた過去最大の研究開発への取り組み

  • 環境負荷低減のため、3年間で2億米ドルを先進的な燃料・エネルギー技術のプロジェクトに投資することを発表

世界最大規模の航空会社であるエミレーツ航空は、民間機における化石燃料の環境負荷低減に焦点を当てた研究開発プロジェクトに、今後3年間で合計2億米ドルを投資することを発表しました。

本基金の設立は、一航空会社による持続可能な社会の実現を目指す取り組みとしては最大規模のものです。これを用い、エミレーツ航空は今後、持続可能な燃料およびエネルギー技術の開発に取り組む先進的な組織とのパートナーシップを確立していきます。 

エミレーツ航空社長ティム・クラーク卿によるコメント:

「エミレーツ航空は、航空事業が環境負荷を低減する上で現在最も大きな障壁となっている革新的な燃料とエネルギー技術のソリューション開発に対して、2億米ドルを投資します。我々は、民間航空機やエンジン技術、燃料サプライチェーン、産業規制やエコシステム確立のための要件といった様々な問題に対し、長きにわたって検討を重ねてきました。しかしながら、今まで航空業界が取ってきたCO2排出量削減を目指すアプローチでは、国連が定めた2050年の期限内にネットゼロを達成することはできないとの結論に達しました。

そこで、より良い新たな解決策として、研究開発において先進的な組織との連携を図ろうとしております。私たちの目標は、民間航空機事業において長期的にサステナビリティへ貢献できるよう、実行可能なソリューション提供を行うことです。

新しいソリューションが開発されるまでの期間も、持続可能な航空燃料(SAF)の割合増加、運航の効率化、新型機の導入など、環境に配慮した様々な取り組みを我々のビジネス全体に組み込んでいきます。

2億米ドルの基金は、すでに行っているSAFの導入やカーボン・オフセットを含む運営費にではなく、研究開発にのみ充てられます。」

なお、本ファンドの管理は、エミレーツ航空の環境サステナビリティ・エグゼクティブ・ステアリング・グループが技術専門家のサポートを受けながら行います。

これまでのエミレーツ航空における環境への取り組み

エミレーツ航空の環境保護に向けた長期的な方針と戦略は、「排出量の削減」「責任ある消費」「野生生物と生息環境の保全」の3領域に重点を置いています。

2023年1月には、ボーイングおよびGEと共同で、初の100%SAF燃料を使用した実証飛行に成功しました。2017年にSAFを動力源とする初飛行を実施して以来、エミレーツ航空はSAF市場へ積極的に参画し、可能な限りSAFを搭載する方法を追求し続けています。

しかし、現在入手可能な唯一のSAFであるバイオ燃料は、供給量が極めて限られています。国際航空運送協会(IATA)によると、世界全体の年間SAF供給量は航空会社の需要のわずか0.1%にも満たないと推定されています。 

そこで、エミレーツ航空は、SAFの普及に取り組む数々の団体や関係者と密に連携してきました。2022年7月には、アラブ首長国連邦民間航空総局(UAE GCAA)とともに、再生可能エネルギー由来の電力を用いて製造する合成ジェット燃料「パワー・ツー・リキッド」(PtL)のロードマップを作成しました。これには、エネルギー・インフラ省と世界経済フォーラムも協力しています。また、2023年1月にエネルギー・インフラ省によって発表されたSAFロードマップ策定にも参画しました。

一方、エミレーツ航空の排出量削減における最も大きな取り組みとしては、燃料効率の良い新型の機体を導入することが挙げられます。現在、A350や777Xを含むエアバスとボーイングの最新型ワイドボディ機材を200機発注しています。

また、不必要な燃料消費と排出を削減するため、包括的な燃料効率プログラムを実施しています。このプログラムに含まれる主要な取り組みは以下の通りです。

  • フレックストラック」または柔軟な航路調整の運用:エア・ナビゲーション・サービスプロバイダーと提携し、自然の追い風を利用したり向かい風や悪天候を回避したりして 、フライト毎に最も効率的な飛行計画を作成します。エミレーツ航空が2003年以来導入している本システムを標準化し、世界中に普及させるため、IATAと連携しています。

  • 航空機が地上にいる際にも燃油効率の良い方法を導入:機体の補助動力装置(APU)の代わりに地上動力装置(GPU)を使用しています。また、着陸後の地上移動時に1~2つのエンジンを停止しています。

さらに、エミレーツ航空は、ドバイの一部の建物にソーラーパネルを設置、また電気自動車を使用するなど、再生可能エネルギーへの取り組みにも投資しています。

エミレーツ航空の環境負荷低減への施策について、詳しくはこちらをご覧ください。

https://www.emirates.com/jp/japanese/about-us/our-planet/

エミレーツについて

エミレーツ航空は2002年に日本就航。成田国際空港・東京国際空港(羽田)・関西国際空港から、ドバイをはじめとする世界各地へ快適な空の旅を提供しています。2022年のスカイトラックス・ワールド・エアライン・アワードでは、「ワールド・ベスト・エコノミークラス」「ワールド・ベスト・エコノミークラス・ケータリング」のほか、17年連続で「ワールド・ベスト機内エンターテイメント」の3部門など、我々の提供する商品やサービスにおいて数々の賞を受賞しています。

お問い合わせ先

エミレーツ・グループ 広報

Redhill株式会社

Email: ekjapan@redhill.asia

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