Klook(クルック)/【訪日観光No.1プラットフォームKlook】アジア太平洋地域12市場の旅行動向を調査、人気観光地日本のインバウンド復活のカギは”体験”と”SNS”

コロナ前8割超のインバウンド回復 団体旅行解禁の中国は国慶節以降に期待

リリース発表日:2023年9月26日 11時10分

 訪日旅行・観光予約No.1プラットフォームのKlookは、アジア太平洋地域の12市場2400名の
18歳〜40歳を対象に、旅行に関する意識調査を行いましたので結果を発表します。

日本政府観光局によると、2023年8月の訪日外国人観光者は推計215.6万人で、新型コロナウイルスが蔓延する前の2019年同月比85.6%という結果となりました(※1)。 数年前に爆買いで話題になった中国人観光客は、8月の団体旅行解禁で日本に戻ってくることが期待されましたが、福島第一原発の処理水放出が問題視された影響もあり2019年同月比36.4%に止まりました。しかし中国では、9月29日から10月6日までの間、建国記念日「国慶節」による大型連休があり、例年多くの中国人観光客が日本に訪れています。国慶節での中国人観光客の動きに注目が集まります。

Klook Travel Pulse 調査からは、アジア太平洋地域12市場のミレニアル世代、Z世代が持つ旅行に関する意識を読み取ることができます。調査の結果、回答者の3人に1人は次の旅行でアジアの平均月収(1,069米ドル)の2倍以上(2,000米ドル以上)を消費する予定と判明しました。特に旅行先の“体験”にお金をかけることをいとわない旺盛な消費欲が読み取れ、旅行市場おいて、ミレニアル世代、Z世代の消費をどれだけ獲得できるかが重要なポイントになってきています。

※1 日本政府観光局(JNTO)「訪日外客統計」より

■調査概要

調査名:Klook Travel Pulse 調査(旅行に関する意識調査)

調査期間:2023年7月1日〜14日

調査委託先:Milieu Surveys

調査対象:アジア太平洋地域12市場(マレーシア・フィリピン・シンガポール・タイ・ベトナム・

     中国本土・香港・日本・韓国・台湾・オーストラリア・インド)の18歳〜40歳の男女

有効回答数:2400名(各市場200名ずつ)

調査方法:インターネット調査

■調査サマリー

  • アジア太平洋地域12市場を調査して、11市場の旅行先TOP3に日本がランクイン。また日本市場の84%が日本国内の旅行を予定。日本は旅行先として国内外問わず人気が高い。

  • ミレニアル世代、Z世代にとっては「旅先で何をするか」という“体験”は、旅行を計画する際に重要視されるポイントであり、宿泊施設や航空券よりも“体験”に投資意欲を抱いている。

  • SNSはZ世代旅行者に最も影響を与えるツールであり、目的地や体験を発見する際にSNSを利用することは、検索エンジンや旅行ガイドを抑えて、主流になっている。

以上の調査の結果を受け、Klookの共同創業者兼COOのエリック・ノック・ファーは、「旅行の新時代を迎え、体験は次世代の旅行者、特にミレニアル世代とZ世代の間で、新しい価値として出現しました。ユニークな体験やアクティビティは、旅行プランの中で彼らが最初に注目するものとして優先されており、旅行者の85%が休暇中に体験に投資することを望んでいます。この顕著な変化は、本物の体験に対する彼らの欲求が高まっていることの証しであり、彼らの決断は、次の旅行の冒険に乗り出す前に、検索エンジンや旅行ガイドのような従来の情報源よりもSNSによって後押しされています」と述べました。

■ 調査結果の詳細

  • 国内外問わず旅行先として日本の人気が高い

土地の狭いシンガポールと香港以外は国内旅行の意欲がトップであり、特に日本市場では国内旅行志向がダントツに強いという結果になりました。また中国市場は、長距離の海外旅行への意欲が香港に次いで2番目に高いことが判明しました。長く続いた渡航制限で、近場の海外旅行だけでなく長距離の海外旅行にも積極的な意欲を持っていることが伺えます。韓国市場は国内旅行を計画している人が全体3番目である反面、長距離の海外旅行を計画しているも3割以上という結果でした。

12市場を調査してインドを除く11市場で日本がTOP3にランクイン、全体の44%が次の旅行の目的地にしていることがわかりました。訪日リピーターが多い台湾市場(76%)、香港市場(56%)に加え、韓国市場(51%)で日本旅行ブームが現れた結果と言えます。要因としては、日本の全国各地に観光地があり、都市観光だけでなく温泉や自然、地元文化のある地方観光の人気が高まっていることが挙げられます。

  • 中国の旅行予算の高さが際立つ。APAC全体のMZ世代の85%が「旅先での体験にお金をかけたい」。

全体回答者の3人に1人が、次の旅行でアジアの平均月収(1,069米ドル)の2倍以上(2,000米ドル以上)の予算があると判明しました。国内旅行が圧倒的に多い日本は、次の旅行の予算も過半数が1000ドル以下と、フィリピンと並んでダントツで低い結果となりました。一方、中国・香港は、予算1000ドル以下がわずか10%と全体的に消費意欲が高い傾向にあります。特に中国は予算3000ドル以上が6割、5000ドル以上が2割近く占めており、突出して高い消費意欲が伺えました。

全体の44%が「とてもお金をかけたい」と回答し、「ある程度お金をかけたい」と回答した人を含めると体験への投資意欲がある人は85%にも及びます。ベトナム市場(71%)、インド市場(60%)、タイ市場(59%)、フィリピン市場(52%)の旅行者は体験に対しての投資意欲がとても高いことがわかりました。一方で日本市場(22%)と韓国市場(22%)の旅行者は体験への投資意欲が比較的低めの傾向があるようです。

体験をカテゴリー別でみると、全体では「自然・アウトドア体験」(57%)にお金をかけたい傾向が強く、「テーマパーク」(48%)、「文化体験」(48%)が次いで人気であることがわかりました。日本人旅行者には、国内旅行の「温泉、マッサージ」(50%)の人気が高く、「テーマパーク」(43%)、「アウトドア、自然体験」(42%)と続きます。また中国や香港の特色として「エクストリームスポーツ」の人気が比較的高いことが伺えました。

  • SNSは検索エンジンや旅行ガイドを抑え、Z世代旅行者に最も影響を与えるツール。

全体の93%がSNSから旅行の影響を受けているとわかりました。特にZ世代がSNSを活用して旅行の目的地や体験を発見することは、検索エンジンや旅行ガイドを利用することを抑えて主流になっています。

SNSの中でもInstagramは最も影響力があり、全体の72%がInstagramを利用して旅行を計画していることがわかりました。以降はFacebook(67%)、TikTok(55%)と続きます。一方、日本市場は他市場に比べてSNSから影響を受ける人が少なく、Facebookの代わりにTwitter(現X)が影響力を持っているとわかりました。

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