FONDATION LOUIS VUITTON/【フォンダシオン ルイ・ヴィトン】「MARK ROTHKO」展

会期:2023年10月18日 – 2024年4月2日

リリース発表日:2023年10月3日 09時00分

2023年10月18日より、フォンダシオン ルイ・ヴィトンは、1999年にパリ市立近代美術館で開催された展覧会以来となる、マーク・ロスコ(1903-1970)の回顧展を開催します。

Mark Rothko, No. 14, 1960Mark Rothko, No. 14, 1960

この回顧展では、ワシントンD.C.のナショナル・ギャラリー、アーティストのご遺族、ロンドンのテート・ギャラリーなど、国際的な美術館や個人コレクションから約115点の作品が一堂に会します。これらの世界中から集まったマーク・ロスコの作品群が、フォンダシオンの全スペースで年代順に展示されます。初期のフィギュラティブ・ペインティング(具象絵画)から今日最もよく知られる抽象画まで、マーク・ロスコの今までの全キャリアを辿ることができます。

Mark Rothko, Self Portrait, 1936Mark Rothko, Self Portrait, 1936

“I became a painter because I wanted to raise painting to the level of poignancy of music and poetry.” – Mark Rothko

「私が画家になったのは、絵画を音楽や詩と同じくらい感動的なものにしたかったからです。」- マーク・ロスコ

本展覧会では、1930年代の作品の大半を占める日常のシーンや、ニューヨークの地下鉄のような都市風景から始まり、その後、古代神話やシュルレアリスムにインスピレーションを受けた作風へと転換し、戦時中の悲劇的な人間像を表現するようになりました。

1946年以降、ロスコは抽象表現主義への重要な転換を遂げていきます。この転換の最初のフェーズは、色彩的な塊がキャンバス上で一種の平衡状態の中で浮遊している多形態で描かれています。徐々にその数は減り、彼の絵画の空間構成は、1950年代のロスコの「古典的」作品へと急速に進化していきます。そこでは、黄、赤、黄土、オレンジ、そして青、白……といった色合いを特徴とする、二分割構成や三分割構成のリズムに従って長方形の形が重なり合っています。

Mark Rothko, Light Cloud, Dark Cloud, 1957Mark Rothko, Light Cloud, Dark Cloud, 1957

1958年、ロスコはニューヨークのシーグラム・ビルの中に建てられたフィリップ・ジョンソンがデザインした「フォー・シーズンズ・レストラン」の壁画制作を依頼されました。このビル建設はルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエが監督しましたが、その後、ロスコはビルに絵画を引き渡さず、このシリーズをすべて手元に残すことを決めました。11年後の1969年、ロスコは深紅の色合いがこれまでの作品とは異なったこれらの絵画のうち9点を、テート・ギャラリーに寄贈し、テート・ギャラリーはコレクションの一室をロスコのために特別に提供しました。フォンダシオン ルイ・ヴィトン の展覧会でも、このシリーズが特別に展示されています。

1960年、フィリップス・コレクションは常設展示室、初めての「ロスコ・ルーム」をロスコに捧げています。その部屋はロスコと密接にコラボレーションして設計され、展覧会でも紹介されました。1961年、ニューヨーク近代美術館が初の大規模な回顧展を開催し、この展覧会はその後ヨーロッパ複数都市(ロンドン、バーゼル、アムステルダム、ブリュッセル、ローマ、パリ)を巡回しました。1960年代、ロスコは新たな依頼を受けるようになり、その中でも、ヒューストンにあるジョン&ドミニク・デ・メニルの礼拝堂は特に有名で、1971年に落成し、「ロスコ・チャペル」と名づけられました。

Mark Rothko, No. 21, 1949Mark Rothko, No. 21, 1949

1950年代後半以降、ロスコは暗い色調と淡いコントラストを好むようになりましたが、1967年に描かれたいくつかの作品や、アトリエに未完成のまま残された最後の赤い絵が示すように、明るい色彩のパレットを完全に捨てることはありませんでした。そして、1969年から1970年にかけての黒とグレーシリーズの場合でさえ、グレーと黒を鬱や自殺と結びつけるような単純な解釈は避けるべきでしょう。

いくつかの作品は、アルベルト・ジャコメッティの大きな彫刻作品とともに、フランク・ゲーリー建築の一番天井の高い部屋に展示されており、ロスコが実現させることができなかったユネスコの委嘱のために思い描いていたイメージに近い環境を作り出しています。

ロスコの問いかけの永続性、彼の鑑賞者との言葉なき対話への欲求、そして「色彩主義者」として見られることへの拒絶はすべて、この展覧会で彼の多角的な作品への新たな解釈をもたらす要素となっているでしょう。

Fondation Louis Vuitton | フォンダシオン ルイ・ヴィトン

©Iwan Baan, Fondation Louis Vuitton, 2014©Iwan Baan, Fondation Louis Vuitton, 2014

8 Av. du Mahatma Gandhi, Paris, 75016 France
https://www.fondationlouisvuitton.fr/en(英語)

#FondationLouisVuitton
#CollectionFLV

(画像クレジット 上から)

Mark Rothko, No. 14, 1960

San Francisco Museum of Modern Art -Helen Crocker Russell Fund purchase

© 1998 Kate Rothko Prizel & Christopher Rothko – Adagp, Paris, 2023

Mark Rothko, Self Portrait, 1936

Collection of Christopher Rothko

© 1998 Kate Rothko Prizel & Christopher Rothko – Adagp, Paris, 2023

Mark Rothko, Light Cloud, Dark Cloud, 1957

Modern Art Museum of Fort Worth

Museum purchase, The Benjamin J. Tillar Memorial Trust

© 1998 Kate Rothko Prizel & Christopher Rothko – Adagp, Paris, 2023

Mark Rothko, No. 21, 1949

The Menil Collection, Houston

Acquired in honor of Alice and George Brown with support from Nancy Wellin and Louisa Sarofim

© 1998 Kate Rothko Prizel & Christopher Rothko – Adagp, Paris, 2023

※画像掲載時、マーク・ロスコの作品画像は、切り抜き、テキストの重ね合わせ等は一切禁止されておりますのでご注意ください。

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