- 2024-2-7
- 旅行 プレスニュース
海外・車いすユーザーへのインタビュー、ユニバーサルマナー検定3級を全員取得へ
キッチンを備えた広い客室に、家族や仲間と“みんなで泊まる”を楽しむアパートメントホテル「MIMARU」を運営する株式会社コスモスホテルマネジメントは、MIMARUにかかわるすべての人と一緒に取り組み、実現させたいサステナビリティの3つのテーマとして、「人と働き方の多様性」「ゲスト・地域とのつながり」「環境配慮」を掲げ、その活動を公開しています。
今回は、「ゲスト・地域とのつながり」をテーマに、<みんなが安心して泊まれる>ホテルをめざし、障害のある外国人旅行者に向けてバリアフリー情報をインターネットで発信しているカナダ出身のグリズデイル・バリージョシュアさん(以下、ジョシュさん)へ障がいのある外国人の方が何を求めているかなどについてのインタビューを行いました。また、これらを施設の運営に活かすため、2024年3月から「ユニバーサルマナー検定3級」の全従業員取得に向けた取り組みを開始します。
● 主な取り組み
①障がい者支援団体・在日車いすユーザー等へ日本を旅行する場合に求めていることのインタビュー
②自分とは違う誰かの視点に立ち、行動する人を育てるユニバーサルマナー検定3級を全従業員取得へ
③車いすでも移動しやすいルートを紹介したアクセスマップおよび車椅子目線の館内案内を順次作成・HP掲載
車いす使用など障がいのある方は、ご家族やご友人のサポートを得ながら旅行されることが多く、グループでの滞在に適したMIMARUでは、より安心して訪日し、日本の旅を快適なものにできるよう、取り組みを進めてまいります。
■ 車いすで東京に暮らすジョシュさんへのインタビューから学んだこと
外国人旅行者に向けてバリアフリー情報をインターネットで発信しているジョシュさんは、2007年から車いすを使って東京で暮らす経験をもとに、日本観光サイト「ACCESSIBLE JAPAN(アクセシブル・ジャパン)」を制作・運営しています。日本のバリアフリー化、障がいのある海外ゲストへの情報発信の方法、宿泊施設が改善できることなど、以下のアドバイスを頂きました。
● 日本の移動手段のバリアフリー化は進んでいるが、日本を訪れたい外国人向けの情報が不足
・日本は、他国と比べても移動手段のバリアフリー化は進んでおり、東京都内の駅は96%近くまで達成されており、大阪はさらに早かった。
・神社仏閣も砂利道を無くしたり、スロープを付けたり、エレベーターを付けたりしている。しかし、海外の障がいのある旅行者に伝わっていない。SNSで発信される日本の観光情報から、森の中の神社や混んでいる電車などの写真を見るので、「私は行けない」と思わせてしまう。
・お店やレストランのバリアリーはまだまだで、入口にスロープがなかったり、建物のテナントは改装できなかったり、身障者用トイレがなかったりする。
● ホテルのバリアフリー情報は公式ホームページで確認するが、情報が不十分なことが多い
・ホテルのバリアフリー情報は、友達に聞き、SNSを見たりしつつ、予約サイトで検索するが、情報が不確かなことがある。最終的には公式ホームページを見て問い合わせするため、十分な情報が掲載されていれば、確認の負担や不安感が減る。
・旅行の際に一番重要なものは宿泊施設で、予約する際には、ロケーション、トイレの向き、ベッドの高さ(車椅子より高い/低い、距離があると移動が難しい)、価格、送迎の有無の確認が必要。
・公式ホームページの見せ方は、360度カメラ、平面図、写真などで家具の高さや幅などを確認できること、トイレの向きがわかることが重要である。
● 日本旅行の意欲は高く、東京、大阪、京都が人気
・趣味嗜好、希望は健常者と変わりなく、日本のアニメが大好きで日本に行きたいと言っている友達がいるし、積極的に海外に行っている人もいる。
・人気都市は東京、大阪、京都で、バリアフリー情報が広まって来て3都市以外への旅行意欲も出てきた。地方にも行きたいが、高速バスしかないことがあり、現地についてから観光地への移動手段がない場合が多い。
● 海外の障がいのあるゲストは滞在日数が多く、ソロトラベラーはほとんどいない
・障がいのあるゲストは、移動に時間がかかり、疲れるなどの理由によって健常者より滞在日数は長い。トイレに行くことが大変で、出発日の前日から断食のような事をするため、到着日は脱水症状に近い状態になり1日部屋で休むことが多い。
・車いすのソロトラベラーは12.6%※と少なく、パートナーや、ご家族やグループなど、2名以上で旅行される。多人数での宿泊に加え、車いすで移動するスペースが必要ということもあり、客室には一定の広さが求められる。 ※出典:wheelchairtravel.org
グリズデイル・バリージョシュアさん プロフィール
1981年生まれ、カナダ出身。幼少期に四肢まひ性・脳性小児まひを患い4歳より車いす生活に。2007年に来日。仕事では、介護施設、老人ホーム、幼稚園、保育園などの日本語ウェブサイト制作業務に携わる。プライベートな時間を利用し、障害のある外国人のための日本観光サイト「アクセシブル・ジャパン」の運営を手掛ける。2016年に日本国籍を取得。
ACCESSIBLE JAPAN(アクセシブル・ジャパン):https://www.accessible-japan.com
■ ユニバーサルマナー検定について
「ユニバーサルマナー検定3級」は、ユニバーサルデザインの総合コンサルティングを行う株式会社ミライロ(本社:大阪府大阪市、代表取締役:垣内俊哉)が運営する障害のある方や高齢の方などへの基本的な向き合い方やお声がけ方法を学ぶ、ユニバーサルマナーの入門講座です。
ユニバーサルマナーの実践に必要な「マインド」と「アクション」を体系的に学び、身につけるための検定です。適切な声がけやコミュニケーションを行うために、まずは多様な人々の特徴や心理状況を知ることから始め、その上で、日常生活や接客時における適切なサポート方法を学ぶことができます。
MIMARUでは、世界中から来られるゲストお一人おひとりの多様性を尊重し、すべての方に笑顔でフレンドリーに接することができるように、従業員の「マインド」を育てていきたいと考えています。障害のあるゲストも、その方の視点に立って行動し、みんなが安心して泊まれるホテルをめざします。
ユニバーサルマナー検定:https://universal-manners.jp/about
■アクセスマップ及び車椅子目線の館内案内
MIMARUでは、最寄り駅からホテルまでのルートを障がいのある方の視点で確認したアクセスマップや、車いすを利用される方の目線で必要とされる、共用設備と客室(一部タイプ)の詳細情報を記載した資料を作成し、HPへの掲載を順次進めています。
参考リリース:https://mimaruhotels.com/news/sustainability_3/
株式会社コスモスホテルマネジメント
(本社:東京都港区、社長:藤岡 英樹)
コスモスホテルマネジメントは、 “みんなで泊まる”を楽しむアパートメントホテル「MIMARU」を運営しています。ただ寝るためだけのホテルではなく、キッチン、リビング・ダイニングスペースを備えた約40㎡からの広い客室で、家族や仲間とみんなで団らんをしたり、一緒にくつろいだり、暮らすように過ごすことができます。旅をサポートするのは、世界中から集まった日本が大好きな多言語対応のスタッフたち。頼れる“旅先の友人”のように、一人ひとりの希望や思いに寄り添いながら、心に残る旅をつくっていきます。
MIMARUでは、”Unwinding time. Endearing ties.”をブランドメッセージに掲げ、MIMARUを拠点にすることで、一緒に旅する人との仲や、旅で出会う人との距離、旅先の街との関係が、もっと縮まり、深まっていくことをめざしています。
サステナビリティ:人から社会へ、未来を喜びでつなぐ。当社では、「人と働き方の多様性」「ゲスト・地域とのつながり」「環境配慮」の3つのテーマで、ゲストから地域、地域から世界、そして未来へ、喜びの連鎖が広がる社会をめざし、SDGsの達成へと実を結ぶよう着実に歩を進めてまいります。
MIMARU公式HP:https://mimaruhotels.com/
サステナビリティページ:https://mimaruhotels.com/sustainability/
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