- 2024-6-12
- 旅行 プレスニュース
250年大切に守られてきた阿蘇の森を歩き、家具職人の業を知ることで触れる、小国杉にまつわる地域の文化と想い
阿蘇くじゅう国立公園に佇む界 阿蘇では、2024年9月1日~2024年11月30日、2025年4月1日~2025年8月31日の期間、手業のひととき「家具職人とともに歩き、作る、小国杉の木工体験」を開催します。
阿蘇小国町で250年の間守り育てられてきた小国杉(おぐにすぎ)。木が育ち私たちの手元に届くまでには、多くの人の手を介し、そこには様々な想いがあります。その想いのバトンを受け継ぐ家具職人と共に森を歩き、対話や木工体験を通して、小国杉の特徴や地域の文化、人々の想いに触れることができます。本取り組みは2021年より界全施設で実施している、職人・生産者と行うご当地文化体験「手業のひととき」の一環です。
特徴1 森の歴史と共に生きる人々の想いを知る
界 阿蘇での滞在の前に、森林の中に佇む家具職人の工房へ。まずは、周辺の森林を散策しながら、250年大切に守られてきた森や、共に生きる地域の人々の想いや文化について、地元で活躍する家具職人から紹介を聞きます。森で暮らす職人だからこそ分かる、人と共に生きる森の特徴や、人々がどのように森を守り継承しているのかなどを、実際に木々や森の空気に触れながら知ることができるひとときです。
特徴2 職人の技術を体験する
森林を歩いた後は、工房での職人の技術を知る体験です。工房見学では、森林で触れた木々が、どんな想いと技術を経て日々の暮らしに沿う形に仕上げられているのかを知ることができます。木工体験では、木工の基本の作業が詰まった小国杉の木箱づくりを行います。木材を切ったり、削ったり、木目を美しく仕上げたりする作業を通して、木の特徴を生かして仕上げる木工の奥深さを感じられます。
特徴3 小国杉をより深く知る界 阿蘇での滞在
体験後は、界 阿蘇での滞在を通して、小国杉の木目の美しさや香り、地域に愛されるからこそ様々な形に姿を変え続ける小国杉の在り方を、触れながら感じることができます。ご当地楽の「マイカルデラづくり」では、小国杉が育つ阿蘇のカルデラの大地の成り立ちを学び、客室では、露天風呂に浸かりながら小国杉の木糸で作られた手ぬぐいの肌触りを感じられます。手のひらサイズの小国杉を削る「撫で杉」体験では、小国杉の香りや木を削る音、滑らかに変化する手触りを楽しんだりと、小国杉の魅力を散りばめた滞在を用意しています。
小国杉とは
肥後熊本藩が財政立て直しのために林業を奨励した250年前に端を発し、現在に至るまで脈々と受け継がれてきた、阿蘇郡小国町で育てられている九州随一のブランド材。阿蘇ならではの寒暖差から成る緻密な年輪と丈夫さが特徴です。また、各地で放置森林が問題視される中、小国町では、育った木をいつ頃伐って売りに出し、どんな木を植樹して新たな森づくりを進めるか、また、地域全体で見た時に経済林や水源林などどういう機能を持たせるのがいいかといった、森を最適化するためのプラン策定が進んでいることや、環境に配慮された持続可能なシステムの元で林業が行われていることも特徴です。(*1)
*1:小国町森林組合公式HPより
「手業のひととき」を担当する かける木工舎 當房(とうぼう)こず枝 氏
<プロフィール>
大学を卒業後、企業で9年間勤めたのちに家具職人を志して長野県へ。家具工房での修業を経て2019年に帰熊、阿蘇の壮大な自然と暮らしに憧れ、阿蘇郡小国町に工房を開く。森に暮らす家具職人として、木の質感と手触りを大切にした家具をオーダーメイドで製作しながら、小国杉の柔らかな手触りや個性的な表情を活かした木工ワークショップ等も手掛ける。
<コメント>
昔に比べて、森と人はだんだん身近でなくなっているのかも知れません。しかし森に一歩足を踏み入れると、そこには変わらずに木々が生きていて、その木を植えた人の想いを感じることができます。木という生き物が、人の手業を介して暮らしの道具として新しく生まれ変わる。そういうところが木のものづくりの楽しさかなと思っています。
かける木工舎について
小国杉の森の中にひっそりと佇み、2人の家具職人が暮らしながら木製家具をつくる工房。ひとつひとつの木の個性を読み、古の知恵と伝統的な技術でつくることを大切にしながら、オーダーメイド家具の製作を中心に、木製雑貨のワークショップなども行っています。
家具づくりに使用する小国杉は地元森林組合の原木市で丸太を買い付けるなど、オーダーに合わせて様々な樹種に対応しています。
概要
期間:2024年9月1日~11月30日、2025年4月1日~8月31日 *一部除外日あり
料金:1名16,400円(税込、宿泊費別)
予約:公式サイトにて7日前までに要予約
時間:チェックイン当日12:00~15:00
定員:各日1組 2名~5名
「手業のひととき」とは
「手業のひととき」とは、地域の文化を継承する職人や作家、生産者の方々に出会い、お客様がその希少な技を間近で見たり、舞台裏を知ったりできるご当地文化体験です。「界」では、ブランド発足以来、「その地域、その季節ならではのおもてなし」を提供しています。界のスタッフは職人や作家、生産者の方々から、ご当地の文化や手仕事を教わり、その地域に一層愛着を感じるという経験を重ねてきました。その経験を元に、お客様にも、ぜひ地域の文化を継承する職人や作家、生産者の手業に触れて欲しい、という思いで「手業のひととき」を2021年より開催しています。これまでに18施設で23の体験を実施し、界全体で1200名を超える利用がありました。
詳細URL : https://www.hoshinoresorts.com/sp/tewaza/
SDGsへの貢献について
総務省が実施した伝統工芸に関する実態調査によると、これまでも様々な支援策が講じられてきたものの、生活様式や社会経済の変化、安価な類似品の流入といった背景事情により、伝統工芸品の需要が減少しています。これに伴い、伝統工芸品の生産額や従事者数も減少傾向にあり、今後、伝統工芸や伝統文化の継承が途絶えてしまうことが懸念されています(*2)。
「界」は、2011年のブランド誕生以来、温泉旅館ならではの癒しや寛ぎを生かしながら、その地域、季節ならではのおもてなしを提供してきました。その上では、地域の伝統文化を守り、地域経済にも貢献することが重要と考えています。旅行者と地域をつなぐ架け橋になることで、次の世代に伝統工芸や文化が継承されることを願い、手業のひとときの取り組みを通して、SDGsの目標8「働きがいも 経済成長も」に寄与することを目指しています。
*2 総務省行政評価局 令和4年6月「伝統工芸の地域資源としての活用に関する実態調査」
界とは
「界」は星野リゾートが全国に23施設を展開する温泉旅館ブランドです。「王道なのに、あたらしい。」をテーマに、季節の移ろいや和の趣、伝統を生かしながら現代のニーズに合わせたおもてなしを追求しています。また、その地域の伝統文化や工芸を体験する「ご当地楽」や、地域の文化に触れる客室「ご当地部屋」が特徴です。2024年4月に、23施設目となる「界 秋保」が宮城県・秋保温泉に新規開業しました。9月には岐阜県・奥飛騨温泉郷に「界 奥飛騨」が開業します。
界 阿蘇(大分県・瀬の本温泉)
阿蘇くじゅう国立公園内に位置し、8000 坪の敷地にわずか 12 棟の離れが点在する温泉旅館。世界有数の規模を誇る阿蘇カルデラが育んだ大自然の恵みをテーマにした露天風呂付きの客室。阿蘇五岳を望むテラスでのカルデラ体操や、大草原での乗馬体験なども楽しめます。
所在地 :〒879-4912 大分県玖珠郡九重町湯坪瀬の本628-6
電話 :050-3134-8092(界予約センター)
客室数 :12室
料金 :1泊 55,000円~(2名1室利用時1名あたり、税・サービス料込、夕朝食付)
アクセス:大分自動車道 九重ICより約60分
URL :https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaiaso/
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