/丹波篠山市 夏の風物詩 篠山城跡南堀のハスの開花が始まりました

丹波篠山市の篠山城跡南堀には、一面にハスが被覆しています。
このハスは「篠山城蓮(ささやまじょうばす)」という固有品種で花弁が少なく、大ぶりな花をつけます。
2005年ごろに一度消滅していましたが、外来生物駆除やハスの再導入などの努力を重ね、2019年に約15年ぶりに開花しました。7月下旬から8月中旬にかけて最盛期を迎える見込みです。復活したハスを是非ご覧ください。
【Wedページ】
https://www.city.tambasasayama.lg.jp/soshikikarasagasu/nomiyakokankyoka/biodiv/akamimi.html

ハスが消滅してしまった過去

現在、篠山城跡南堀に咲き誇っているハスですが2005年ごろに突如消滅してしまいました。
その原因はしばらく謎でしたが、2013年、小学生が市政について提言を行う「こども会議」において篠山小学校6年生の児童からハスの復活を求める意見が出たことから、市は原因調査と復活に向けた取り組みを始めました。
調査を開始したところ、佐賀県の佐賀城でも同様の現象が発生しており、外来種であるミシシッピアカミミガメを駆除したことで、ハスが復活したという事例が報告されていました。
そこでミシシッピアカミミガメが原因と推定し、ハスの復活のため取り組みを始めました。

ハス復活への取り組み

2014年からハスの復活に向け、ミシシッピアカミミガメの駆除を開始し、翌年からは市・市民・事業者・神戸大学の産学官民が一体となり「農都ささやま外来生物対策協議会」を設置し本格的に駆除を進めました。
主に網に餌を仕掛けた誘引わなを設置し、ミシシッピアカミミガメを捕獲しました。
このほかに市民と共同でかいぼりイベントを実施しました。堀の水を抜き、巨大な地引網で捕獲を行い2014年からの5年間で1221匹を捕獲することができました。また水位の調整、土壌・水質の分析、肥料の施用実験、種レンコンの移植などを実施しました。

復活したハス

こうした取り組みが実を結び、2019年の夏には15年ぶりにハスが開花しました。
地域一体となって行ったこのハスの復活への取り組みは、優れた自然保護活動、生物多様性保全活動を表彰する「日本自然保護大賞2021」に入選しました。
現在では、ハスが南堀を埋め尽くすほど広がっており、かつての情景を取り戻しています。

夏の風物詩

今年もハスの開花が始まっています。
7月下旬から8月中旬に見ごろを迎える見込みです。
ハスは午後になると花弁(花びら)を閉じてしまうため、観察の際はぜひ、午前中にお越しください。

篠山城跡南堀
住所:丹波篠山市東新町15-1(篠山城跡南堀)

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