- 2024-9-13
- ホテル プレスニュース
アジア太平洋エリアのホテル契約期間、全体で見ると平均17年
最新のリポートによると、アジア太平洋地域のホテル業界における契約期間の平均は約17年となっています。これは、ホテル業界が継続的に成長を遂げ、新たな投資機会を見つけ出しながらも、長期的な安定性と収益性を求める動きを強調しています。また、経済的な利益だけでなく、ブランドの地位向上や規模の拡大といった要素も、ホテル業者が長期的な契約を結ぶ理由となっています。
この記事の要約
- 最新のリポートによれば、アジア太平洋エリアでのホテルの契約期間は平均で17年。
- この長期契約は、成長と投資の機会を模索するホテル業界の中で長期的な安定性と収益性を求める傾向を反映している。
- 経済的利益だけでなく、ブランドの地位向上や規模の拡大といった要素も長期契約を結ぶ理由となっている。
(以下は、2024年9月3日にシンガポールから発表されたリリースの抄訳版です)
東京 2024年9月13日 – 総合不動産サービス大手JLL(本社: 米国シカゴ、CEO & プレジデント: クリスチャン・ウルブリック、NYSE: JLL)と世界最大級の国際総合法律事務所ベーカーマッケンジーが共同で分析したレポート「ホテルマネジメント契約調査2024」を発表しました。本調査によると、アジア太平洋地域におけるホテルマネジメント契約の契約期間は長期化していること、さらに過去5年間のマネジメントフィーは低下している一方で、セールス&マーケティングフィーは増加していることが明らかになりました。また、当初の契約期間について、2024年は約17.4年となり2005年以降平均で4年延びています。一方で、各ローカルオペレーターは契約期間の短縮など柔軟性を持つ傾向にあります。
「ホテルマネジメント契約調査2024年」は、アジア太平洋地域で過去20年間にわたり約400件のホテルマネジメント契約を調査分析した包括的な調査です。今回の調査には、2018年から2023年に締結されたホテルマネジメント契約145件が含まれ、これはアジア太平洋地域において過去最大のサンプル数で、20年間の調査全体に大きく貢献しています。
調査結果によると、ホテルマネジメントの契約期間は市場によって異なることが分かりました。ラグジュリーホテルの開発が多く、オーナーが長期のブランド固定化を好むモルディブや日本での契約期間はそれぞれ26年、23年となっています。一方、オーストラリアでは、オーナーがより短い契約期間と制約がない資産売却を好む傾向であることから、平均契約期間は15年と短くなっています。
ホテルマネジメントの契約期間に影響を及ぼす要因のひとつとして、フィーの構成要素の変化が挙げられます。平均ベースフィーは売上の1.7%から1.6%に低下し、インセンティブフィーは営業利益の閾値に対するパフォーマンスに基づく変動制で設定される傾向にあります。
JLLホテルズ&ホスピタリティグループ ジャパン エグゼクティブ ヴァイス プレジデント ヘッド オブ アドバイザリー 大橋蔵人 は次のように述べています。「多くの市場でホテルマネジメントフィーは減少し、多くは合意された閾値に対するパフォーマンス実績と連動するフィー体系に移行しつつあることから、オペレーターはより高い成果を出すことでインセンティブを得られる状況です。優良なホテルマネジメント契約では、高いパフォーマンスを発揮した場合にホテルオーナーとオペレーター双方が収益を得られるよう設定されています。」
マネジメントフィーが減少している一方で、セールス&マーケティングフィーは増加しています。以前と比較すると、より多くのオペレーターが、総売上または客室売上の3%以上をセールス&マーケティングフィーとして設定しています。
また、大橋は次のように述べています。「マネジメントフィーは明らかに縮小傾向にありますが、その一方でセールス&マーケティングフィー、ホテルのプログラムフィー、変動費の増加により相殺されるケースが増えています。市場のやりとりをみると、これらのフィーは強制的で透明性が低く、ブランドごとに異なり比較しにくいことから、一部のオーナーに不安を与える要素となっています。」
さらに、過去20年間で見られる大きな変化のひとつとして、ホテルマネジメント契約の解約条項が追加されたことが挙げられます。現在、契約の93%が解約条項を定めており、解約条件として2つのパフォーマンステストを課す契約が多い傾向にあります。具体的には、競合のホテルセットに対する平均客室単価(RevPAR)の比較と、予算に対する営業総利益(GOP)の比較により、多くの場合2年間以上の期間で、パフォーマンスを評価します。
ベーカーマッケンジー東京事務所の不動産グループ代表であるパートナー、池田成史弁護士は次のように述べています。「すべての解約条項が同じ条件で作られていないことは明らかです。従って、オペレーターの業績が芳しくない場合の解除権が真に実効的であるか、条項の仕組みや基準を、ホテルマネジメント契約の交渉段階で個別かつ具体的に精査することが極めて重要となります。」
本調査では、今後アジア太平洋地域のオーナーは、標準的なホテルマネジメント契約と比較して、フランチャイズ、マンチャイズ(オーナーがホテルマネジメント契約 からフランチャイズに変更可能な契約)、ホワイトレーベルオペレーター(オーナーに代わって、オペレーターと契約を締結する第三者のオペレーター)などのより多様な運営モデルを選択すると予測しています。
また、今後10年でアジア太平洋地域のホテルマネジメント契約に影響を与える新たな要素として次の3つの項目を挙げています。
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代替運営モデルの台頭:ホワイトレーベルオペレーター、フランチャイズ、潜在的なマンチャイズの増加
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サステナビリティの影響:オーナーとオペレーター双方が契約にサステナビリティ条項を追加し、法整備を推進
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契約解約の余地:流動性の向上とホテル売却により、オペレーター不在のホテルに対して大きなプレミアがつく可能性
さらに、大橋は次のように述べています。「アジア太平洋地域のホテル市場は成熟期を迎えています。ホテルオーナーはマネジメント契約の交渉に益々精通してきており、ブランディングや運営モデルを綿密に検討するようになっています。将来的には、マネジメント契約の柔軟性がさらに増し、ESG条項やホテルの価値を最大化する解約オプションが増えると考えられます。」
JLLについて
JLL(ニューヨーク証券取引所:JLL)は、不動産に関わるすべてのサービスをグローバルに提供する総合不動産サービス会社です。オフィス、リテール、インダストリアル、ホテル、レジデンシャルなど様々な不動産の賃貸借、売買、投資、建設、管理などのサービスを提供しています。
フォーチュン500®に選出されているJLLは、世界80ヵ国で展開、従業員約110,000名を擁し、2023年の売上高は208億米ドルです。企業目標(Purpose)「Shape the future of real estate for a better world(不動産の未来を拓き、より良い世界へ)」のもと、お客様、従業員、地域社会、そして世界を「明るい未来へ」導くことがJLLの使命です。JLLは、ジョーンズ ラング ラサール インコーポレイテッドの企業呼称及び登録商標です。jll.com
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