英国政府発表:英国入国者へ向けた電子渡航認証「ETA」の対象地域拡大

2025年4月より、現在入国時にビザが不要であるすべての入国者が、英国入国時に「ETA」の取得を求められます。

2024年9月10日(火)、英国政府は、 電子渡航認証「ETA」の導入スケジュールを新たに発表し、出入国管理システムのデジタル化へ向けて大きく前進しました。英国およびアイルランド国籍者を除き、英国へのすべての入国者は入国前に 「ETA」または電子ビザ(e-Visa)による渡航許可の取得が必要です。

非欧州圏の対象者 は、2024年11月27日(水)より「ETA」の申請が可能となり、2025年1月8日(水)より英国入国時に「ETA」が求められます。さらに、欧州圏の対象者は2025年3月5日(水)より申請することができ、2025年4月2日(水)以降の英国入国時には「ETA」が必要です。

「ETA」は入国者のパスポートとデジタル上で紐づけられ、英国への入国前に厳密なセキュリティチェックを実施することで、入国管理の安全性を確保します。「ETA」の申請費用は10ポンドで、発行から2年間有効です。パスポートの有効期間内であれば複数回の入国が可能となり、1回の入国につき最長6か月まで英国に滞在することができます。

「ETA」の対象に関わる詳細は、GOV.UKよりご確認ください。対象者は、「英国ETAアプリ」を通じ、簡便な手続きによる申請が可能です。なお、湾岸協力会議(GCC)加盟国からの入国者は既に「ETA」の取得が求められています。

「ETA」の導入は、米国やオーストラリアをはじめとする多くの国が採用する国境警備の手法に沿ったものであり、セキュリティを強化しつつ、渡航手続きを円滑に実施する取り組みの一環です。

シーマ・マルホトラ内務省政務次官(移民・市民権担当)は以下のように述べています。

「デジタル化は、年間数百万人の英国への渡航者にスムーズな体験を提供するものであり、渡航者を温かく迎えることにより、英国の観光産業へ320億ポンド以上の貢献が期待されています。「ETA」導入の拡大は、最新の技術と管理システムの実装を通じたセキュリティ強化の一環です。」

英国での生活や就労、留学を希望する方へは、物理的なビザ証明書ではなくデジタル形式でのe-Visaが発行されており、紛失や盗難、改ざんのリスク軽減にも繋がっています。e-Visaの導入により、物理的な証明書の受け取りや郵送の手間がなくなり、手続きが簡略化されています。

現在、英国政府は、生体認証居住許可証(BRP)やスタンプ付きパスポート、ビザラベル付きパスポートなどの物理的書類を使用する在住移民に対し、早急にオンラインアカウントを作成し、e-Visaへ移行することを求めています。多くのBRPは、2024年12月31日(火)に有効期限を迎えるため、対象者へ期限前の手続きを推奨しています。

アカウント作成により、オンラインサービスでの権利証明をはじめ、個人情報やパスポート情報の管理が可能となります。アカウント作成によって移民ステータスに影響が及ぼされることはありません。また、政府の資金支援により、物理的な証明書からe-Visaへ移行する必要のある方々への追加支援も提供されています。

英国政府は、デジタル化プログラムの円滑な導入に向け、航空をはじめ海運、鉄道業界と緊密に連携を続けていきます。

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