ホテル・旅行のニュースリリース・情報

温泉のデパートとも呼ばれる登別温泉。毎日1万トンもの豊富な湧出量を誇り、9種類もの泉質を楽しめる日本屈指の温泉地です。そのシンボルともいえる地獄谷は、鬼が守る伝説が息づいています。創業87年の歴史を持つ老舗ホテル「登別グランドホテル」は、コロナ禍で打撃を受けた観光業界の危機を乗り越えるため、約1億円を投じた大規模リニューアルを実施。その目玉となったのが、地獄谷や鬼をテーマにした「鬼サウナ」です。また、“温泉街のランチ需要”の高まりに応えるため、館内のブックライブラリー併設カフェ「ユーカラ」にてチーズソースをかけたセイボリータイプとスイーツタイプ、2種類のパンケーキメニューの提供を、2025年3月1日（土）より開始しました。営業時間中（※）はいつでもご注文いただけます。

（※営業時間9:00～17:00、ラストオーダー16:30)

同ホテルを運営する栗林商船の創業家5代目であり、2022年からホテル経営に本格的に携わる栗林広行さんは、大手ビール会社での営業経験を活かし、革新的な取り組みを進めてきました。栗林さんに、ホテル改革の背景や地域活性化への取り組みについて、登別市初代ナビゲーターの姫子さんが伺いました。

▶登別市公式note

コロナ危機をサウナで再興した5代目。温泉街の未来をととのえる老舗【登別グランドホテル】

姫子さん：昨日はホテルに宿泊させていただきましたが、館内の落ち着いた雰囲気やスタッフのみなさんの温かい対応がとても印象的でした。温泉の素晴らしさだけでなく、リニューアルされたサウナにも驚きがありました。まずは、「登別グランドホテル」について教えていただけますか？

栗林さん：ありがとうございます。当館は1938年に開業し、天皇陛下や上皇陛下が北海道御巡幸の際にご宿泊されたこともあります。その歴史から“登別の迎賓館”として多くの国内外のお客様に親しまれてきました。しかし、コロナ禍で観光業界全体が大きな打撃を受け、団体旅行の減少や客層の高齢化など、さまざまな課題に直面しました。この状況を打破するため、ホテル経営に本格的に携わり、従来のお客様だけでなく新たな客層を取り込むための改革を進めています。

姫子さん：その改革の象徴とも言えるのがサウナですね！サウナに着目した理由と狙いを教えてください。

栗林さん：まず、今まで登別に来たことのない人をどう呼び込むかを考えました。当時、インバウンド需要の回復が不透明だったこともあり、国内での集客を強化する必要がありました。北海道は全国的に人気の観光地ですが、札幌や函館、小樽といったエリアに注目が集まりやすく、登別温泉は温泉地としての知名度はあるものの、さらなる魅力の発信が求められていました。

登別温泉の泉質の良さと料理の質の高さには自信がありますが、全国には同様に優れた温泉地が数多く存在します。温泉と食事だけでは十分な差別化が難しいと感じ、新たな付加価値を生み出す手段としてサウナに着目しました。

登別周辺には、洞爺湖や定山渓といった温泉地があり、サービスや料理に共通点も多く見られます。その中で、登別温泉ならではの強みを打ち出し、ほかの温泉地との差別化を図るための手段としてサウナを活用することを決めました。コロナ禍での厳しい状況を打破し、温泉街の活性化を目指して、サウナ改修プロジェクトを立ち上げました。

登別だからこそ生まれた、唯一無二のサウナでととのう

姫子さん：リニューアルしたサウナには、どのようなこだわりがあるのでしょうか？

栗林さん：長期的にお客様を呼び込めるよう、サウナのクオリティには徹底的にこだわりました。サウナブームの火付け役である”ととのえ親方”こと松尾大さんにプロデュースをお願いし、高い機能的価値と登別の観光資源である鬼や熊といった情緒的価値を融合させることで、ほかの温泉地では体験できない、唯一無二のサウナ空間を目指しました。こうして、鬼サウナ、清流サウナ、熊サウナの3つの異なるコンセプトのサウナが誕生しました。

姫子さん：まさに登別の個性が詰まったサウナですね！特に鬼サウナは、鬼をモチーフにした装飾や仕掛けが随所にあり、まるで異世界にいるような体験ができました！

客数は3〜4倍に！SNSが呼び込む若年層「ある仕掛け」がカギに

姫子さん： 実は昨日、サウナに入っていたら、私のことを知ってくださっている同年代の方に声をかけていただきました。観光で訪れていたようで、実際、若いお客様が多く訪れている印象を受けましたが、その背景にはどのような要因があるのでしょうか？

栗林さん： ありがとうございます。近年、20〜30代のお客様が増えているのは、サウナブームの影響もありますが、それだけではなく、当館としても新しい層に楽しんでもらえるようさまざまな工夫をしています。

たとえば、サウナの魅力をより多くの方に知っていただくために、宿泊者限定で清掃時間中の撮影を可能にしました。これにより、訪れた方がその体験を写真や動画で発信しやすくなり、SNSを通じて自然と話題が広がるようになりました。その結果、これまで登別に訪れたことのなかった層にも認知が広がり、若年層のお客様が増え、日帰り入浴者数はコロナ前の3〜4倍に伸びています。また、道内外からの宿泊者も増え、登別温泉全体の知名度向上にもつながっています。

こうした取り組みや、登別ならではの世界観を活かしたサウナ作りが評価され、「サウナシュラン2023」で全国5位に選ばれました。道内では唯一のランクインとなり、多くの方に知っていただくきっかけになったと感じています。

カフェもバイキング会場もリニューアル！

姫子さん：サウナのほかに取り組んだ改革はあるのでしょうか？

栗林さん：営業を休止していたカフェをリブランディングして、2024年7月8日にオープンしました。登別温泉は昼間の観光コンテンツが少ないという課題がありましたが、最近では「第一滝本館」さんなどがクオリティの高いカフェサービスを提供しています。当館もブックライブラリーを併設したカフェを作ることで、温泉街の昼間の時間帯のサービス向上にも寄与したいと考えています。

同年にバイキング会場のリニューアルを行いました。和食・洋食・中華料理などの様々な料理をご用意しておりますが、お客様のご要望を反映し、料理がどこにあるかわかりやすく、料理を取りやすいよう工夫いたしました。メニューも一新し、食の楽しさをより一層感じられる空間を目指しています。

何度でも来たくなる「登別温泉」を目指して

姫子さん：登別に観光に来られる方はどんな方が多いのでしょうか？

栗林さん：国内外問わず個人旅行が年々増加しています。団体客の減少や旅行形態の多様化に対応するため、滞在型観光の魅力を向上させる取り組みが進行中です。また、顧客ニーズが体験型へと移行しているため、当館はサウナや自然体験プログラムを提供し、新たな価値を創出することを目指しています。

姫子さん：最後に、栗林さんの今後の展望を教えてください。

栗林さん：継続的なチャレンジが必要です。登別温泉は道内で一番、全国でも有数の知名度があると思います。そのブランド力におごらず、どんどん新しいものを取り入れていかないと集客を継続できません。サウナで成功したように今後も様々な取り組みにチャレンジしていきたいと思います。具体的には滞在型観光や教育旅行などの体験型観光の強化に取り組んでいきたいと考えています。

働きやすい環境づくりも最も重要な課題の一つです。全国どの業種でも人材の問題を抱えていると思います。人手不足解消のため、従業員への投資や給与水準の向上に継続的に取り組んでいきたいと考えています。これらを通じて、訪問者に選ばれる温泉地、ホテルを目指して参ります。

姫子さん：サウナなどの新しい文化を取り入れ、新たな価値を生み出し続ける。その姿勢が、登別グランドホテルの強みなんだと感じました。これからの挑戦も、楽しみにしています！

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登別グランドホテル　https://www.nobogura.co.jp/

住所：登別市登別温泉町154

電話：0143-84-2101

料金：日帰り入浴｜大人（中学生以上）2,000円、こども（2歳〜小学生）1,000円

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ふるさと納税サイト

https://item.rakuten.co.jp/f012301-noboribetsu/57930733/

登別市は、北海道南西部の太平洋岸に位置し、約44,000人が暮らす豊かな自然環境と都市機能が調和したまちです。四季折々の美しい景観が広がり、春の桜、夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪景色と、訪れる方々に季節ごとの魅力を感じることができます。

新千歳空港からは鉄道、バス、乗用車ともに約1時間で移動が可能。また、北海道最大の都市・札幌までは鉄路で約1時間と主要都市へのアクセスにも優れているため観光の拠点としても人気があります。

日本を代表する温泉郷で、国内外から毎年約400万人もの観光客を迎えています。9種類もの泉質を楽しめる「温泉のデパート」とも呼ばれる登別温泉や、北海道初の「国民保養温泉地」として知られるカルルス温泉、さらに地獄谷や大湯沼といった自然の造形美も多くの方に親しまれています。

また、市内には大型ショッピング施設や医療機関、公共施設が整備され、暮らしの利便性も高い環境です。登別漁港や鷲別漁港などの漁港があり、サケやホッキ、毛ガニなどの水産資源に恵まれています。

〇登別市ふるさと納税公式サイト　

〇登別国際観光コンベンション協会