「マリオットボンヴォイ やめた」とネットでよく検索されている理由はなぜ? HOTTELの記者がわかりやすく簡単に解説
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こんにちは、トラベルライターのTAKAです。最近、Google検索で「マリオットボンヴォイ やめた」というキーワードが頻繁に表示されているのをご存知でしょうか。かつてホテル修行や旅行愛好家の間で「神カード」と呼ばれたマリオットボンヴォイアメリカン・エキスプレス・プレミアムカード(旧SPGアメックス)から、なぜ多くの人が離れているのでしょうか。
【結論】マリオットボンヴォイを「やめた」理由の真実
詳細なリサーチの結果、マリオットボンヴォイプログラムやクレジットカードを退会する人が増加している主な理由は、度重なる改悪により従来のお得感が大幅に減少したことと言われています。特に2021年以降の複数回にわたるプログラム変更により、年会費49,500円という高額な負担に見合う価値を感じられなくなった利用者が多いようです。
この現象は単なる一時的なトレンドではなく、ホテルロイヤルティプログラム業界全体の構造的変化を反映していると考えられます。
マリオットボンヴォイプログラムとは
まず基本的な説明から始めましょう。マリオットボンヴォイは、世界最大級のホテルチェーンであるマリオット・インターナショナルが運営するロイヤルティプログラムです。リッツ・カールトン、ザ・リッツ・カールトン・リザーブ、ブルガリホテルズ&リゾーツ、ウェスティン、シェラトン、ルメリディアン、JWマリオット、コートヤード・バイ・マリオットなど、30以上のホテルブランドが参加しています。
このプログラムの会員ステータスは、一般会員から始まり、シルバーエリート、ゴールドエリート、プラチナエリート、チタンエリート、アンバサダーエリートまで6段階に分かれており、上位ステータスになるほど豪華な特典が受けられる仕組みになっています。
「やめた」と検索される主要な理由
1. 年会費の高額化という最大のデメリット
最も多く挙げられる解約理由は、年会費の負担感です。マリオットボンヴォイアメリカン・エキスプレス・プレミアムカードの年会費は49,500円(税込)と、一般的なクレジットカードと比較して非常に高額に設定されています。
特に問題となっているのが、無料宿泊特典の仕組みです。この特典は入会時と翌年以降の更新時に付与されますが、実質的には年会費を2回支払った後に初回の特典を受け取ることができるため、99,000円を投じて1回の無料宿泊を得る計算になると指摘されています。
2. プログラムの相次ぐ改悪
2021年以降、マリオットボンヴォイプログラムは複数回にわたって改定が実施され、これが利用者の不満を招く大きな要因となっているようです。主な変更点には以下があります。
- ホテルカテゴリー制度の廃止とフレキシブル制の導入
- 必要ポイント数の実質的な増加
- スイートルームへのアップグレード特典(SNA)の制限強化
- 無料宿泊特典(FNA)の利用条件変更
これらの改定により、従来と同じホテルに宿泊するために必要なポイント数が増加し、特典の価値が相対的に低下したと感じる利用者が増えているようです。
3. エリートステータス特典の価値低下という欠点
かつてマリオットボンヴォイの大きな魅力の一つだったエリートステータス特典も、その価値が薄れてきていると言われています。特にプラチナエリート会員になっても、以下のような問題が指摘されています。
- 全てのホテルで朝食無料が適用されない
- クラブラウンジアクセスが制限される場合がある
- 客室アップグレードの確率が低下
- 予約の取りにくさの増加
4. コロナ禍による旅行頻度の減少
新型コロナウイルスの影響で国際的な移動が制限され、多くの人の旅行頻度が大幅に減少しました。年会費の高いクレジットカードを保有していても、旅行に行く機会が少なければその恩恵を十分に受けられず、「宝の持ち腐れ」状態になってしまうというのが現実的な問題となっているようです。
5. ポイント利用の制約という不便さ
マリオットボンヴォイポイントでの宿泊予約において、空室があってもポイントでの予約ができない、またはポイント必要数が異常に高く設定されているケースが増加していると報告されています。せっかく貯めたポイントを有効活用できないという不満が、退会を検討する要因の一つになっているようです。
6. 他ホテルチェーンへの関心の高まり
マリオット系列以外のホテル、特にヒルトン・オナーズプログラムへの関心を示す利用者も少なくありません。ヒルトンは朝食無料特典の適用範囲が広く、より確実な特典を求める利用者にとって魅力的な選択肢となっているようです。
システムやアプリに関する技術的な問題
マリオットボンヴォイのモバイルアプリやウェブサイトに関して、技術的な不具合が度々報告されているようです。ログインできない、パスワードリセットができない、予約システムのエラーなど、利用者の使い勝手を著しく損ねる問題が継続的に発生していることも、利用者離れの一因となっている可能性があります。
マリオットボンヴォイの良い点とメリット
一方で、マリオットボンヴォイプログラムには依然として魅力的な利点が数多く存在することも事実です。
世界最大級のホテルネットワーク
130以上の国と地域に展開する8,000を超えるホテル・リゾートを擁する規模は、他の追随を許さない大きなメリットです。世界中のどこに旅行しても、マリオット系列のホテルを見つけることができる安心感は計り知れません。
高級ホテルブランドの充実
リッツ・カールトン、ブルガリ、エディション、ラグジュアリーコレクションなど、世界最高峰のラグジュアリーホテルブランドを多数擁していることは、他のホテルチェーンでは得られない特別なメリットと言えるでしょう。
ポイントの汎用性の高さ
マリオットボンヴォイポイントは40以上の航空会社マイルに交換可能で、60,000ポイント以上の交換時には5,000マイルのボーナスが付与されるシステムは、旅行愛好家にとって魅力的な利点です。
無料宿泊特典の価値
年間150万円以上のカード利用で付与される無料宿泊特典(50,000ポイント相当まで)は、使い方次第では年会費を上回る価値を提供するおすすめポイントとなっています。
どんな人におすすめできるか
現在のマリオットボンヴォイプログラムは、以下のような方には依然としておすすめできると考えられます。
高所得で旅行頻度の高い方
年間数百万円をカード決済し、月に数回以上の出張や旅行をされる方にとっては、エリート特典の恩恵を十分に受けられる可能性が高いでしょう。
マリオット系列のホテルを愛用される方
特定のマリオット系列ホテルに強いこだわりがあり、他のホテルチェーンには興味がない方には適していると思われます。
ビジネス用途で利用される方
会社経費での決済が多く、個人的な負担感が少ない方であれば、特典を有効活用できるでしょう。
どんな人にはおすすめしないか
一方で、以下のような方には現時点ではおすすめしないというのが正直な見解です。
年間旅行回数が少ない方
年に1〜2回程度の旅行頻度では、高額な年会費に見合う価値を得ることは困難と思われます。
予算重視の旅行スタイルの方
ビジネスホテルや格安ホテルを好む方、温泉旅館や民宿などを好む方には、マリオット系列の高級ホテル中心のプログラムは適さないでしょう。
旅行先の自由度を重視される方
特定のホテルチェーンに縛られることなく、様々なホテルを選択したい方には制約を感じる可能性があります。
トラベルライターTAKAの独自考察と将来展望
これまでの調査と分析を踏まえ、トラベルライター”TAKA”として独自の見解を述べさせていただきます。
「マリオットボンヴォイ やめた」という検索トレンドの背景には、単なるプログラムの改悪だけでなく、旅行業界全体のパラダイムシフトが起きていると私は考えています。
コロナ禍を境に、人々の旅行に対する価値観は大きく変化しました。以前は「とにかく高級なホテルに泊まりたい」「ステータスを求めたい」という欲求が強かった旅行者も、現在は「コストパフォーマンス」「体験の質」「地域貢献」といった、より本質的な価値を重視するようになっているのではないでしょうか。
また、デジタルネイティブ世代の台頭により、従来のロイヤルティプログラムの複雑な仕組みよりも、シンプルで分かりやすい特典を求める傾向が強まっていると感じています。マリオットボンヴォイの複雑なエリート制度やポイントシステムは、この新しい価値観とは必ずしも合致しないのかもしれません。
しかしながら、私はマリオットボンヴォイプログラムの根本的な価値は決して失われていないと確信しています。世界最高峰のホスピタリティを提供するホテルブランドを多数擁し、グローバルに展開するネットワークの価値は、他では代替できない唯一無二のものです。
問題は、そのプログラム設計と顧客コミュニケーションにあると考えています。マリオットには、利用者の声により耳を傾け、より透明性の高いプログラム運営を期待したいと思います。
特に日本市場においては、おもてなしの文化を重視する日本人旅行者の期待に応える、よりきめ細かなサービス提供が求められているのではないでしょうか。画一的なグローバル基準ではなく、各地域の文化や慣習に配慮したローカライゼーションが、今後の成功の鍵を握っていると私は考えています。
最終的に、マリオットボンヴォイプログラムは適切な利用者にとっては依然として魅力的な選択肢であり続けています。重要なのは、自分自身の旅行スタイル、予算、価値観を正しく把握し、それに最も適したプログラムを選択することです。
旅行の真の価値は、どのホテルに泊まるかではなく、その旅で何を体験し、何を学び、誰と出会うかにあります。マリオットボンヴォイはその手段の一つに過ぎず、最終的な目的は豊かな旅行体験を得ることなのです。
今後も旅行業界の動向を注視しながら、読者の皆様により良い旅行情報をお届けしていきたいと思います。旅行は人生を豊かにする素晴らしい体験です。どのような形であれ、皆様の旅が充実したものになることを心から願っています。
最後に一言添えさせていただくなら、マリオットボンヴォイプログラムは確かに以前ほどのお得感はなくなったかもしれませんが、適切に活用すれば今でも十分に価値のあるプログラムだと私は考えています。大切なのは、自分に合った使い方を見つけることなのです。