ANA JCBカードは、航空会社ANA(全日本空輸)とクレジットカード大手JCBが提携して発行する非常に人気の高いクレジットカードです。ANAマイラーの多くが利用しており、クラスや用途に合わせてさまざまな種類が選べます。この記事では、ANA JCBカードの全ラインナップの違いと、おすすめカードの選び方、実際にどんな特典やポイント活用ができるのかを、口コミや具体的な数値、ユーザーへの実際的なアドバイスとともに解説します。
目次
ANA JCBカードの基本知識 ― 種類と特徴
ANA JCBカードには、用途やライフステージ、求める特典レベルに応じて複数の種類が発行されています。この記事執筆時点(2025年8月)で選べる主なANA JCBカードは、以下の通りです。
- ANA JCB一般カード
- ANA JCBワイドカード
- ANA JCBワイドゴールドカード
- ANA JCBカードプレミアム
- 学生専用ANA JCBカード
- ANA JCB To Me CARD PASMO(ソラチカカード/ゴールド版あり)
- ANA JCBカードZERO(20代向け)
年会費や特典、付帯サービスの充実度がアップするほど、カードのランクも上がる仕組みになっています。
ANA JCBカードの主な種類別 年会費・ポイント
カード名 | 年会費(税込) | 基本マイル還元率 | 代表的な特典 |
---|---|---|---|
ANA JCB一般カード | 約2,200円~ | 1.0%~1.5% | 入会・継続ボーナスマイル, 各種割引 |
ANA JCBワイドカード | 約7,975円 | 1.0%~2.0% | 旅行保険、区間ボーナスマイル |
ANA JCBワイドゴールドカード | 約15,400円 | 0.5%~2.0% | ラウンジや旅行保険が充実 |
ANA JCBカードプレミアム | 約77,000円 | 2.0%~ | プライオリティ・パス、超高額保険 |
ANA JCB To Me CARD PASMO(ソラチカ) | 約2,200円(ゴールドは15,400円) | 1.0%~2.0% | PASMO連携、東京メトロポイント |
※年会費や還元率は変更される場合があります。必ず公式サイトでご確認ください。
【比較】ANA JCBカードのおすすめ選び方
ANA JCBカードは種類が多く、どれを選ぶべきか悩む方も多いのではないでしょうか。ここでは「どんな人に、どのカードが合うか」を目的別に詳しく解説します。
日常生活でANAマイルを貯めたい方には
ANA JCB一般カードまたはANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード)が最適です。年会費がリーズナブルなため、普段のショッピングや光熱費決済でマイルをコツコツ貯めたい初心者や若い方にも向いています。また、ソラチカカードなら東京メトロ利用でメトロポイントも同時に貯まるため、都市部在住者にはとくに便利です。
マイルの獲得効率や特典を増やしたい方は
ANA JCBワイドカードやANA JCBワイドゴールドカードが適しています。ワイドカードは区間ごとにボーナスマイルが付与されるほか、家族カード利用にもメリットがあります。ワイドゴールドカードは空港ラウンジ利用・旅行保険・ボーナスマイルの増加など、トータルで充実した特典を受けられます。
ステータスや高級サービスを重視したい方には
ANA JCBカードプレミアムをおすすめします。年会費は約77,000円と高価ですが、「プライオリティ・パス」や24時間のコンシェルジュサービス、最高1億円相当の海外旅行傷害保険など、非常に充実したサービスが付帯します。ANAプレミアムメンバー向けの各種優待や、高レベルなホテル・レストラン特典も魅力です。
ANA JCBカードの主な共通特典・メリット
ANA JCBカードに共通する大きな魅力は、マイルが貯まりやすい仕組みとさまざまな付帯サービスです。ここからは、どのカードにも備わっている代表的なメリットを詳しくご紹介します。
入会・継続ボーナスマイル&フライトボーナス
- 新規入会時や毎年カードを継続するたびに、最大2,000マイル~10,000マイルのボーナスマイルがプレゼントされます(カード種別により変動)。
- ANA便への搭乗時には、区間ごとのフライトボーナスマイル(ワイド系で約25%上乗せ、ゴールド系で40%UPなど)が自動で加算されるため、マイラーにとっては大きな魅力です。
日常利用のポイント→マイル移行効率が高い
JCBカードのOki Dokiポイントは、ANAマイルへ高いレートで移行可能。
- 基本的には、1,000円利用ごとに1ポイント(=5マイル or 最大10マイル)が付与されます(コースやプレミアム会員かどうかで移行レートが変動)。
- VISAブランドと比べても、ANA JCBカードの方が移行手数料が安価、かつ有効期限が長い点が強みとして知られています。
- 一般カードの場合、ほとんどのケースで年間6,600円(税込)追加することで10マイルコースに移行でき、これにより還元率が大きくアップします。
豊富な付帯保険と旅行関連サービス
- 【飛行機遅延や手荷物紛失などの保険**(グレードごとに1,000万円~最高1億円超まで)
- ケガや病気の補償、賠償リスクなどもカバー
- ゴールド以上で国内外空港ラウンジサービス無料利用特典
- 各種ショッピング保険、紛失・盗難時の補償
上記サービスは、日常だけでなく旅行や出張時にも大きな安心感につながります。
家族カード・ETCカードの発行が可能
- 家族分のカードも安価な年会費、または無料で発行可能
- ETCマイレージや各種割引にスムーズ対応
ANA FESTAなどANAグループ加盟店での優待や割引
- 空港売店「ANA FESTA」や、ANAの公式通販「A-Style」などで特別割引やボーナスマイルが加算されます。
ANA JCBカードで得られる実際の特典・活用法
日常利用、旅行シーンの両面でANA JCBカードの特典を余すことなく活かすには、マイルの効率的な貯め方と、ポイント・マイルの賢い使い道を知ることが重要です。
ANA JCBカードで賢くマイルを貯める方法
- 生活費・大型支出をカードで集約:電気・水道・ガスなどの公共料金、携帯・ネット、スーパーやコンビニの買い物、サブスク支払い、ネットショッピングなど、あらゆる日常決済をANA JCBカードで行うことで、自然と年間数万マイルが貯まります。
- ANA航空券・旅行商品の支払いでは、さらにマイル加算率が上がる仕組みも活用。
- 年間〇円以上利用キャンペーンも随時開催されているため、まとまった支出予定がある場合にはボーナスマイルが狙えます。
- 東京メトロソラチカカードを利用している方は、メトロポイントからANAマイルへ高効率で交換でき、地道に貯めたい方に根強い人気です。
貯めたANAマイルの有効な使い方
- 特典航空券へ交換:多くの方の王道は、貯まったANAマイルを国内・国際線の特典航空券に交換する方法です。国内線の主要区間なら5,000マイル程度から利用可能。海外旅行であれば、ビジネスクラスやファーストクラスへのアップグレードも狙えます。
- アップグレードポイント・座席指定・手荷物料金の支払いなどにも活用できます。
- ANAグループのツアー商品・ホテル宿泊割引・空港売店の買い物割引も可能です(交換レートや内容は時期により変動)。
ポイントサイト連携やJCB独自キャンペーン
- JCBは年間を通じて多彩なキャンペーンを実施しており、例えば一部提携店でOki Dokiポイントが2倍・3倍に増加する期間や、抽選で豪華賞品が当たるイベントなども随時開催されています。
- Oki Dokiランド経由のネットショッピング(Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、LOHACO等)でもポイント最大21倍(店舗により異なる)付与。
ANA JCBカードの選び方ポイント&比較表
自分に合ったカードを選ぶための軸を、改めて整理します。
1. 年会費と付帯サービス
- 年会費を安く済ませたい人は一般カードやソラチカカードを選択。
- 空港ラウンジや充実した補償、マイル獲得効率UPを求める方はゴールドカード以上を選ぶと満足度が高いです。
2. 使い道や生活スタイルに合うか
- 特に飛行機にたくさん乗る人(年間5回以上目安)や、国内・海外旅行が多い人はゴールド以上
- 家族で利用、メトロユーザー、学生など、ライフスタイルによる最適カードも異なります。
3. マイル移行レート・手数料
- JCBブランドの強みの一つがマイル移行手数料の安さとポイント有効期限の長さです。
ANA JCBカード主要グレードの比較(2025年最新)
カード種類 | 年会費 | 入会/継続ボーナス | フライトボーナス | 海外旅行傷害保険 | ラウンジ特典 | JCB限定特典・特徴 |
---|---|---|---|---|---|---|
一般カード | 約2,200円 | 1,000/1,000 | +10% | 1,000万円 | × | ポイント有効期限長め |
ワイドカード | 約7,975円 | 2,000/2,000 | +25% | 5,000万円 | × | 手厚い旅行保険 |
ワイドゴールド | 約15,400円 | 2,000/2,000 | +40% | 1億円 | 〇 | JCBゴールド優待 |
プレミアム | 約77,000円 | 10,000/10,000 | +50% | 1億円超 | 〇 | プライオリティパス有 |
ソラチカカード(一般) | 約2,200円 | 1,000/1,000 | +10% | 1,000万円 | × | PASMO連携、メトロpt |
ソラチカカード(GOLD) | 約15,400円 | 2,000/2,000 | +40% | 1億円 | 〇 | メトロpt移行優遇 |
学生カード | 無料・低額 | 1,000/1,000 | +10% | 1,000万円 | × | 若年層向け設計 |
ANA JCBカードで得するための実践的アドバイス
ANA JCBカードをフル活用したい方向けに、具体的かつ実践的なポイント活用や注意点も整理しておきましょう。
マイルの有効期限と管理
マイル・Oki Dokiポイントどちらも獲得から36か月(3年間)が有効期限です。買い物やキャンペーン、複数カード併用で「定期的に加算される仕組み」を作っておくことで、失効を最小限に防げます。
年会費と移行手数料のバランス
マイル移行を「10マイルコース」で行う場合、年間6,600円(税込)の追加費用がかかります。支出額やマイル還元力と照らし合わせて、必要性の有無を都度検討するとよいでしょう。
複数ブランド・カード併用も選択肢
同じANA JCBカードでも、PASMOと連携できる「ソラチカカード」や、メトロユーザー向けなど、自分の移動や生活圏に一番適したサブカードを用意して、ポイントの取りこぼしを防ぐ工夫も大切です。
JCBならではの安心ポイント
JCBは日本発の国際ブランドとして、日本国内での利用で決済トラブルや不正利用に非常に強いサポート力があります。また、近年は海外でも提携加盟店が増えており、特にアジア圏での渡航時にも安心感があります。
ANA JCBカードに関するよくある疑問・口コミから見る注意点
クレジットカードの選択・利用にあたり、ユーザーからよく寄せられる疑問や実際の口コミから見える「注意すべき点」も紹介します。
Q1. マイル還元率は本当に高い?
→ 日常の利用+ボーナスやキャンペーンを活用すると、年数回の国内線特典航空券程度は無理なく獲得可能ですが、最近は一部カードで還元率や交換レートが変更になることもあるため、事前のチェックが大切です。
Q2. ゴールドカード以上の違いは?
→ 保険、空港ラウンジ、お得意様専用デスクなど出張や海外旅行が多い方、ステータス重視の方には非常に満足度が高い一方、年会費も高額なため費用対効果をよく見定めることが肝要です。
Q3. 学生向けや若年層でも作れる?
→ 学生専用ANA JCBカード(18歳以上)やANA JCB CARD FIRST(18-20歳向け)も用意されており、初めてのANAカードとしても人気です。ただし収入や在籍要件は事前に要確認。
Q4. 解約時やカード切り替え時の注意点は?
→ 貯めたポイントやマイルの失効、家族カード分の処理、年会費日割りの有無など、カード切り替えや解約前後は特に慎重に手続きすることをおすすめします。
ANA JCBカードの発行手続きと利用開始までの流れ
ここまで読まれて、ANA JCBカードを発行したいとお考えの方に向けて、「実際にどうやって申し込むのか・審査や発行までの流れ」も解説しておきます。
- 公式サイト(ANA公式/JCB公式)で申込みを行う
- 必要事項入力→本人確認資料の提出
- JCB・ANA側での審査(1~2週間程度が一般的)
- 審査通過後、カードと関連資料が郵送
- 初回の利用登録や暗証番号設定
- 実際に決済やANAマイページ登録を開始
発行にかかる期間は「申し込み~実用スタートまで平均2週間~3週間程度」です。出発日や利用予定が近い場合は、余裕を持って手続きしておきましょう。
【具体例】ANA JCBカード活用による年間獲得マイルシミュレーション
最後に、「ANA JCBカードを活用することでどの程度マイルが貯まるのか」を、実際の利用ケースでシミュレーションします。
-
【ケース1】ANA JCB一般カードで、年間決済額100万円+ANAフライト年2回(東京‐札幌往復、エコノミー利用)
- 通常決済分:100万円 ÷ 1,000円 × 1P × 10マイルレート=約10,000マイル
- 入会・継続ボーナス:1,000マイル×2回=2,000マイル
- フライトボーナス(10%):東京‐札幌往復1回につき合計約250マイル(搭乗2回)=500マイル
- 【合計】約12,500マイル
- → 主要区間の国内線特典航空券1往復分(約5,000~12,000マイル)が十分に狙えます。
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【ケース2】ANA JCBワイドゴールドカードで年間決済200万円+ANAフライト年5回
- 通常決済分:約20,000マイル
- 入会・継続ボーナス:2,000マイル×2回=4,000マイル
- フライトボーナス(40%):主要区間ボーナス合計約3,000マイル
- 【合計】約27,000マイル
こうした定量的な積み重ねによって、マイルの大きな恩恵を受けられるのがANA JCBカード最大の強みです。
以上、ANA JCBカードのおすすめカード選び・特典とポイントの活用法を徹底的にご紹介しました。あなたの生活スタイルや旅行ニーズに寄り添った最適な1枚をぜひ見つけて、日々の決済やおでかけをもっとお得に、そして楽しく彩ってみてください。