エクスペディアのCMに出てる女優についてネットでよく検索されている理由はなぜ? HOTTELの記者がわかりやすく簡単に解説

旅行系WEBメディア「HOTTEL」に記事を書くトラベルライター”TAKA”です。旅についての疑問や噂について真相をつきとめわかりやすく解説します。

今回は、現在放映中のエクスペディアCMに出演している女優について、そして旅行業界で大きな話題となっている理由について、詳しくお伝えしたいと思います。

【結論】エクスペディア新CMの主演は日本舞踊家・小柳美李さん

2024年1月15日から放映開始されたエクスペディアの新TVCM「Two Step いつものそとへ」の主演女優は、日本舞踊家の小柳美李(こやなぎ みり)さんであることが判明しました。

小柳美李さんは日本舞踊五條流の師範として活動する一方で、フリーランスの女優としても舞台やCMに出演している、まさに伝統と現代を融合する稀有な存在なのです。本名は五條詠秀(ごじょう えいしゅう)としても活動しており、クラシックバレエ、和装スタイリング、国際着付免許、唎酒師の資格まで持つという、まさに多才な芸能人として注目を集めているようです。

小柳美李さんが話題になっている理由と背景

ゴールデン・グローブ賞受賞監督による演出

エクスペディアCMが大きな注目を集める理由の一つとして、ゴールデン・グローブ賞とグラミー賞を受賞した日系アメリカ人映画監督・ヒロ・ムライ(Hiro Murai)氏が監督を務めている点が挙げられます。

ヒロ・ムライ監督は、チャイルディッシュ・ガンビーノの「This Is America」のミュージックビデオを手がけ、グラミー賞最優秀ミュージック・ビデオ賞を受賞するなど、世界的に高く評価されている映像作家なのです。そのような国際的なクリエイターが手がけた作品に、日本舞踊家の小柳美李さんが起用されたことは、まさに伝統芸能と現代的クリエイティブの架け橋として大きな意味を持っているようです。

日本文化の海外発信という側面

CMの内容も非常に興味深いものとなっています。アメリカのカントリーミュージックに合わせてラインダンスを習っている三人の女性(ルリ、ヒナ、アカリ)が登場し、ダンスの本場であるナッシュビルへ旅行するという設定です。小柳美李さんは、日本舞踊の師範でありながら、CMではアメリカのカントリーダンス「Two Step(ツーステップ)」に挑戦しているのです。

これは単なるCMを超えて、日本の伝統芸能とアメリカの文化的要素を融合させた新しい表現として、旅行業界だけでなく文化交流の観点からも注目されているようです。

グローバル展開への期待感

特に興味深いのは、このCMが日本だけでなく世界8カ国(アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、香港、シンガポール、日本)で放映されているという点です。小柳美李さんの日本舞踊が、世界中の視聴者に届けられているという事実は、日本の伝統文化の海外発信という観点からも非常に意義深いものといえるでしょう。

CM楽曲とダンスの魅力について

Tammy Wynetteの名曲を採用

CMで使用されている楽曲は、1967年にリリースされたアメリカのカントリー歌手Tammy Wynette(タミー・ワイネット)の「Your Good Girl’s Gonna Go Bad」です。この曲は、「これまでおとなしくて良い子だったけど、これからは悪い子(やんちゃな女性)になるつもりよ」という意味で、CMのストーリーと見事にリンクしているのです。

従来の良い子をやめて自由に生きる女性の心情を歌った楽曲と、日常を抜け出して旅に出る女性たちの姿が重なり合い、旅行への憧れや解放感を巧みに表現しているといえるでしょう。

ナツコグレース氏による振付

ラインダンスの振付を担当したのは、カントリーダンス界で30年以上のキャリアを持つナツコグレース氏です。ダンシングテキサス校を主宰し、日本におけるカントリーダンスの普及に大きく貢献している専門家による指導のもと、小柳美李さんは日本舞踊とは全く異なるカントリーダンスに挑戦したのです。

このような伝統的な所作と現代的なリズムを融合させたパフォーマンスは、多くの視聴者に新鮮な印象を与え、CMの話題性を高める要因となっているようです。

旅行業界での反響と評価

新しいブランドメッセージ「いつものそとへ」

エクスペディア・ジャパンが今回のCMで掲げた新たなブランドメッセージは「いつものそとへ」です。これは日本独自に用意されたもので、単なるブランドメッセージではなく、コロナ禍を経験した旅行者とつながり、人々の旅への根源的な欲求を思い出させるメッセージとして位置づけられているようです。

エクスペディア・グループのバイスプレジデント、ルーク・ハリス氏は「私たちは、エクスペディアが旅行の障壁を取り除き、より素敵な旅行体験を実現するための架け橋となることがブランドの役割であると考えています」と述べており、まさにCMの内容がこの理念を体現しているといえるでしょう。

旅行業界における影響力

旅行業界では近年、ソーシャルメディアの影響力が急激に高まっているという調査結果があります。エクスペディア・グループの最新調査によると、旅行者の61%が「旅先を検討する際に最も影響を受ける情報源」としてソーシャルメディアを挙げており、友人や家族、予約サイト、旅行代理店を上回っているのです。

このような環境下で、小柳美李さんのような伝統芸能のプロフェッショナルが現代的なエンターテイメントに挑戦する姿は、まさに時代のニーズにマッチした表現として評価されているようです。

エクスペディアサービスの特徴と利点

良い点・メリット・おすすめポイント

エクスペディアの良い点として、まず航空券とホテルのセット予約による割引が挙げられます。複数のサービスをまとめて予約することで、個別に予約するよりもお得に旅行を楽しめるというメリットがあります。

また、グローバル展開による豊富な選択肢も大きな利点です。世界最大級の旅行ブランドとして、世界中のホテルや航空券を取り扱っており、幅広い選択肢から自分に最適な旅行プランを見つけられるという点がおすすめできるポイントといえるでしょう。

さらに、スマートフォンアプリの利便性も見逃せません。時間や場所を選ばずにホテルや航空券の検索や予約ができ、口コミも参考にできるため、忙しい現代人にとって非常に使いやすいサービスとして評価されているようです。

悪い点・デメリット・注意すべき欠点

一方で、エクスペディアには悪い点デメリットも指摘されています。最も大きな欠点として、カスタマーサポートの対応に関する問題が挙げられるようです。

口コミや評判を調査すると、「キャンセル料の返金処理に時間がかかる」「問い合わせへの対応が不十分」といった声が散見されます。特に、海外旅行でのトラブル時には、言語の壁や時差の問題で迅速な対応が受けられない場合があるという点は、利用者にとって大きなストレスとなる可能性があります。

また、二重課金のトラブルも報告されており、現地決済を選択した場合に登録カードからも引き落とされてしまう事例があるようです。このようなシステム上の不具合やヒューマンエラーは、旅行という特別な体験を台無しにしてしまう可能性があります。

おすすめできる方・おすすめしない方

これらの特徴を踏まえると、エクスペディアは国内旅行や短期の海外旅行で、できるだけ費用を抑えたい方にはおすすめできるサービスといえるでしょう。特に、英語に不安がなく、トラブル時にも自分で対処できる旅慣れた方には、価格面でのメリットを十分に享受できると思います。

逆に、初回の海外旅行や高額な長期旅行、言語面での不安がある方にはおすすめしない場合もあります。万が一のトラブル時に十分なサポートを受けられない可能性があるためです。このような方には、多少費用は高くなっても、手厚いサポート体制を持つ旅行代理店を利用することを検討されることをお勧めします。

小柳美李さんの今後の展開と期待

舞台「応天の門」への出演

小柳美李さんは2024年12月に明治座で上演される舞台「応天の門」に出演予定です。これは平安時代を舞台とした作品で、日本舞踊の師範としての技術を活かしながら、役者としてさらなる成長を目指す重要な機会となりそうです。

個人事務所「MO ENTERTAINMENT.」の設立

2024年5月には個人事務所「MO ENTERTAINMENT.」を設立し、役者業はもちろん、日本舞踊家業も含めて多角的な活動を展開しているようです。伝統芸能の継承者としての責任と、現代エンターテイメントへの挑戦という二つの軸を持ちながら、独自のポジションを確立していくものと期待されます。

国際的な活動への展開

エクスペディアCMが世界8カ国で放映されていることからも、小柳美李さんの国際的な認知度は今後さらに高まっていくことが予想されます。日本の伝統芸能を世界に発信する文化的アンバサダーとしての役割も、今後ますます重要になってくるでしょう。

トラベルライター”TAKA”の独自考察

これまでの調査と分析を踏まえ、私なりの独自の視点から今回のエクスペディアCM現象について考察してみたいと思います。

まず注目すべきは、グローバル化が進む現代において、かえって「ローカルアイデンティティ」の価値が高まっているという点です。小柳美李さんが日本舞踊という伝統芸能の技術を持ちながらアメリカのカントリーダンスに挑戦する姿は、まさに「根を持った国際人」という新しい人材像を体現しているといえるでしょう。

旅行業界の観点から見ると、これは非常に戦略的な選択だと感じます。従来の旅行広告では、美しい風景や豪華なホテルといった「目的地の魅力」を前面に押し出すことが多かったのですが、今回のCMは「旅する人の心の変化」にフォーカスしている点が画期的です。

特に興味深いのは、「文化的越境」をテーマにした点です。日本舞踊家がアメリカのカントリーダンスを学び、本場ナッシュビルで地元の人々と踊るという設定は、単なる観光を超えた「文化的体験としての旅行」の価値を訴求していると考えられます。これは、インバウンド観光が回復期にある日本にとっても、非常に参考になるアプローチではないでしょうか。

また、ヒロ・ムライ監督のような国際的なクリエイターを起用した点も、「日本発でありながら世界標準の品質」という戦略が見て取れます。これは、日本の旅行業界全体が学ぶべき点として、グローバル市場で戦うためには単に日本らしさを押し出すだけでなく、世界に通用するクリエイティブの質が不可欠であることを示唆しているように思います。

さらに深く考えると、小柳美李さんのキャスティングは「オーセンティシティ(真正性)」の追求でもあると感じます。単なる美貌や知名度ではなく、本物の技術と経験を持った専門家を起用することで、CMの説得力と信頼性を高めているのです。これは、情報過多の現代において、消費者がより本質的な価値を求める傾向にあることを反映しているといえるでしょう。

最後に、この現象は「デジタル時代における伝統文化の生き残り戦略」としても注目に値します。日本舞踊のような伝統芸能が現代的なコンテンツと融合することで、新たな観客層にリーチし、文化の継承発展につなげているのです。これは文化政策の観点からも、非常に示唆に富む事例として今後研究される価値があると考えます。

小柳美李さんの活躍と、それを取り巻くエクスペディアCM現象は、単なる商業的成功を超えて、現代社会における文化交流、グローバル化と伝統の調和、そして新しい旅行体験の可能性を示してくれる貴重な事例として、今後も注目していきたいと思います。

人々の旅に対する想いと文化的好奇心が、国境や言語の壁を越えてつながっていく。そんな美しい可能性を感じさせてくれる、まさに「いつものそとへ」の精神を体現した素晴らしいプロモーションだったのではないでしょうか。