くじら倶楽部でのヒルトン売却についてネットでよく検索されている理由はなぜ? HOTTELの記者がわかりやすく簡単に解説

旅行系WEBメディア「HOTTEL」に記事を書くトラベルライター”TAKA”です。旅についての疑問や噂について真相をつきとめわかりやすく解説します。

今回は、ハワイのタイムシェア業界で非常に有名な「くじら倶楽部」を通じて、ヒルトンのタイムシェアを売却することは本当に可能なのか、という多くの方が抱いている疑問について徹底的に調査し、その真相をお伝えいたします。

結論:くじら倶楽部でヒルトンタイムシェアの売却は可能

まず結論から申し上げますと、くじら倶楽部を通じてヒルトンのタイムシェアを売却することは確実に可能のようです。同社は長年にわたってタイムシェアのリセール(中古売買)市場で実績を積み重ねており、2025年8月時点でもヒルトンタイムシェアの売却新規受付を行っているとのことです。

ただし、売却には一定の条件があり、また売却完了までには相応の時間がかかることも事実のようです。購入時の価格を大幅に下回る売却価格になる可能性も高く、これらの現実を理解した上で売却を検討する必要があると言われています。

くじら倶楽部とは:タイムシェア業界の老舗企業

くじら倶楽部は、ハワイのタイムシェア物件を専門に扱う不動産会社として、業界内では非常に高い知名度を誇る企業のようです。同社の特徴を詳しく見てみましょう。

業界での地位と実績

くじら倶楽部の最大の利点は、その豊富な実績と専門性にあるようです。タイムシェア業界歴20年以上の経験を持つ専門スタッフが在籍し、これまでに累計1万件以上のタイムシェア売買実績を誇っているとされています。この数字は、日本のタイムシェアリセール市場においてトップクラスの実績と言えるでしょう。

同社が取り扱う物件は、ヒルトン、マリオット、ディズニー(アウラニ)、ウェスティンの主要4社となっており、特にヒルトンのタイムシェアについては長年にわたって売買仲介を行ってきた経験があるようです。

サービスの特徴とメリット

くじら倶楽部を利用するメリットとして、まず日本語での対応が挙げられるようです。ハワイの不動産取引という複雑な手続きを、英語に不安のある日本人オーナーでも安心して進められる点は大きな利点と言えるでしょう。

また、権利書等の重要書類が手元にない場合でも、同社が代行してハワイ州登記所へ権利書の取り寄せを行ってくれるサービスも提供しているようです。これは、長年タイムシェアを保有していて書類を紛失してしまった方にとっては非常にありがたいサービスと言えるでしょう。

ヒルトンタイムシェア売却の詳細な流れ

くじら倶楽部を通じてヒルトンタイムシェアを売却する場合の具体的な流れについて、詳しく解説いたします。

売却申込みから掲載まで

売却を希望する場合、まず同社のホームページにある売却申込書に必要事項を記入し、署名をした上でメールまたはFAXで送付する必要があるようです。この際、登録手続き費用として約200ドルを支払う必要があるとのことです。

この200ドルという費用は、物件をリセール物件リストに掲載し、購入希望者からの問い合わせ対応や契約手続きのサポートなどを含む包括的なサービス料金として設定されているようです。

専属販売契約の仕組み

くじら倶楽部でタイムシェアを売却に出す場合、「専属販売物件登録」が必要となるケースが多いようです。これは、他のリセール業者と並行して売却契約を結ぶことができない仕組みを意味します。

この専属契約システムにはメリットデメリットの両面があると考えられます。メリットとしては、同社が責任を持って売却活動を行ってくれること、購入希望者との交渉を一元化できることが挙げられるでしょう。一方でデメリットとしては、他社の販売チャネルを同時に活用できないため、売却機会が限定される可能性があることが考えられます。

売却期間の実態

売却にかかる期間については、非常に幅があるというのが実情のようです。ネット上の体験談を見ると、「2年近く掲載してもオファーが1度もなかった」という報告もあれば、数ヶ月で売却が成立したという事例もあるようです。

ある具体的な事例では、2023年6月に掲載を開始し、2024年1月に最初の購入希望があったものの、購入者の都合でキャンセルとなり、その後価格を下げて再掲載したところようやく売却できたという経緯が報告されています。この事例からも、売却には相当な忍耐が必要であることがうかがえます。

売却に必要な条件と事前準備

ヒルトンタイムシェアを売却するためには、いくつかの重要な条件を満たしている必要があるようです。

財務的な条件

まず最も重要な条件として、ローンの完済が挙げられます。購入時にローンを利用している場合、完済してからでないと売却や名義変更の手続きはできないとされています。これは、金融機関が物件に対して抵当権を設定しているためです。

また、管理費やクラブ年会費の滞納がないことも必須条件のようです。これらの費用に未払いがある場合は、支払いを完了してから売却手続きを進める必要があるとのことです。

法的な条件

抵当権の抹消も重要な条件の一つです。抵当権が抹消されていない権益は権利移転・売却ができないため、事前に確認と手続きが必要となるようです。

これらの条件は、ハワイの不動産法に基づくものであり、日本の不動産取引とは異なる部分も多いため、専門業者のサポートが重要になってくると考えられます。

書類の準備

売却手続きを円滑に進めるためには、以下の書類を事前に準備しておくことがおすすめされているようです。

  • 権利書(DEED)
  • 物件情報に関する資料
  • ローン完済証明書(該当する場合)
  • 管理費・年会費の支払い証明
  • 本人確認書類

権利書については、紛失している場合でもくじら倶楽部が代行してハワイ州登記所から取り寄せてくれるサービスがあるため、この点は心配する必要がないようです。

売却時のメリットを詳しく解説

ヒルトンタイムシェアを売却することで得られるメリットについて、詳しく見ていきましょう。

経済的負担からの解放

最大のメリットは、年間管理費やクラブ年会費といった継続的な経済的負担からの解放でしょう。特に近年の円安進行により、ドル建ての管理費の負担は日本人オーナーにとって大きな問題となっているようです。

実際に、「米国の物価高騰と為替レートの影響で、隔年で決して安くない会員費を払うことにメリットを感じなくなった」という声も聞かれ、このような状況下では売却による負担軽減は大きな利点と言えるでしょう。

ライフスタイル変化への対応

タイムシェアを購入した当初と現在では、ライフスタイルや旅行に対する価値観が大きく変わることは珍しくありません。「12年の保有で1回だけしかハワイ島に行っていない」という事例もあるように、利用頻度が想定より大幅に下回った場合、売却によって使わないリソースを有効活用できるというメリットがあります。

心理的プレッシャーからの解放

タイムシェアを所有していると、「せっかく持っているのだから使わなければもったいない」という心理的プレッシャーを感じる方も多いようです。売却することで、このような義務感から解放され、その時々の状況や気分に合わせた自由な旅行計画を立てられるようになるというおすすめポイントがあります。

資金の一部回収と再投資機会

購入時の価格ほどではないものの、売却によって一部の資金を回収できる可能性があります。この回収資金を新たな旅行体験や他の投資に活用できるというメリットも見逃せません。

売却時のデメリットと注意点

一方で、売却には無視できないデメリットも存在します。

大幅な価格下落

最も大きなデメリットは、売却価格が購入時の価格を大幅に下回る可能性が高いことです。タイムシェアは一般的に、購入直後から価値が大きく下がる傾向があるとされており、「資産価値の保全」を期待して購入した場合、その期待は裏切られる結果となる可能性があります。

売却までの時間と不確実性

前述のように、売却完了までには相当な時間がかかる場合があります。「2年近く掲載してもオファーが1度もなかった」という事例もあるように、売却を急いでいる場合には大きな欠点となり得ます。

売却期間中も管理費の支払いは継続する必要があるため、売却が長期化すればするほど、その間のコストも積み重なっていくというデメリットがあります。

手続きの複雑さ

ハワイの不動産法に基づく売却手続きは複雑で、英語での書類作成や現地との連絡調整が必要となる場合があります。専門業者を利用することで負担は軽減されますが、手続き費用がかかるという欠点もあります。

市場の限定性

日本人向けのタイムシェアリセール市場は決して大きくないため、購入希望者の数が限られているという構造的な問題があります。特に人気の低いシーズンや部屋タイプの場合、売却がより困難になる可能性があるというデメリットがあります。

売却をおすすめしたい方の特徴

以下のような状況にある方には、売却をおすすめしたいと考えられます。

利用頻度が大幅に低下した方

購入当初は年1回以上利用する予定だったが、実際には数年に1回程度しか利用していない方や、まったく利用していない方には売却がおすすめです。タイムシェアの本来の価値は頻繁な利用にあるため、利用頻度が低い場合は維持コストの方が大きくなってしまいます。

経済状況が変化した方

購入時と比べて収入が減少した方や、他の支出が増加して管理費の負担が重くなった方には、売却による負担軽減がおすすめです。特に為替変動の影響でドル建て管理費の円換算額が大幅に増加している現在では、この傾向が顕著に見られます。

旅行スタイルが変化した方

ハワイ以外の旅行先に興味が移った方や、ホテル滞在よりも他の宿泊形態を好むようになった方にとって、売却は新しい旅行スタイルを実現するためのおすすめの選択肢です。

相続を考慮している方

タイムシェアの相続は複雑な手続きを伴い、相続人にとって負担となる場合があります。将来的な相続を考慮し、生前に処分しておきたい方には売却がおすすめです。

売却をおすすめしない方の特徴

一方で、以下のような方には売却をおすすめしない場合があります。

定期的に利用している方

年1回以上確実に利用しており、今後も継続的な利用予定がある方の場合、売却による経済的損失の方が大きくなる可能性があります。このような方には売却はおすすめしないでしょう。

短期間での資金回収を期待する方

「すぐに現金化したい」と考えている方には、売却はおすすめしない選択肢です。前述のように売却には時間がかかることが多く、急いで売却しようとすると更に価格を下げる必要が生じる可能性があります。

購入価格の回収を期待する方

購入時の価格に近い金額での売却を期待している方には、現実的に売却はおすすめできないでしょう。タイムシェアのリセール市場では、購入価格を大幅に下回る価格での取引が一般的であるためです。

市場動向と売却成功のポイント

近年のタイムシェアリセール市場の動向を見ると、いくつかの特徴的な傾向があるようです。

円安の影響

2022年以降の急激な円安進行は、タイムシェア市場にも大きな影響を与えているようです。ドル建てで設定されている管理費やクラブ年会費の円換算額が大幅に増加したため、売却を検討する日本人オーナーが急増しているとのことです。

実際に、くじら倶楽部でも「円安などの影響により、当社へのタイムシェア売却に関するお問い合わせと掲載のお申込みが急増し、業務体制を上回ったため」として、一時的に新規受付を休止した経緯があるようです。

需給バランスの変化

売却希望者の増加に対して、購入希望者の数は限られているため、売り手市場から買い手市場へと状況が変化しているようです。これにより、売却価格の下落圧力が高まり、売却期間の長期化傾向も見られるとのことです。

成功事例から学ぶポイント

売却に成功した方の事例を分析すると、以下のようなポイントが重要であることがわかります。

現実的な価格設定:市場相場を十分に調査し、過度に高い期待を持たずに現実的な価格を設定することが成功の鍵のようです。

忍耐強い対応:売却には時間がかかることを前提として、焦らずに対応することが重要とのことです。

条件の整備:ローンの完済、管理費の支払い、必要書類の準備など、売却条件をしっかりと整えておくことが不可欠のようです。

専門業者の活用:複雑な手続きや現地とのやり取りは、経験豊富な専門業者に任せることが効率的で安全と言えるでしょう。

他の処分方法との比較

売却以外にも、タイムシェアを手放す方法はいくつか存在するようです。

無償返却

一部の事例では、リゾート会社に対して無償での返却を申し出る方法もあるようです。ただし、この方法が確実に受け入れられるかどうかは不明な部分が多く、また返却手続きの詳細も公開されていないことが多いようです。

無償返却のメリットは、売却価格を気にする必要がないことと、手続きが比較的シンプルになる可能性があることです。一方でデメリットとして、投資した資金の回収が全くできないことと、返却が受け入れられる保証がないことが挙げられます。

家族・知人への譲渡

家族や知人に譲渡する方法もありますが、この場合も正式な名義変更手続きが必要となり、譲渡を受ける側が継続的な管理費負担を理解していることが前提となります。

放置することのリスク

「何もしない」という選択肢を考える方もいるかもしれませんが、これはおすすめしない方法です。管理費の滞納が続くと、最終的には法的措置を取られる可能性があり、また信用情報に影響を与える恐れもあります。

業界全体の動向と将来展望

タイムシェア業界全体を見ると、いくつかの興味深い動向があるようです。

リセール市場の成熟化

日本人向けのタイムシェアリセール市場は、徐々に成熟化が進んでいるようです。くじら倶楽部のような専門業者の存在により、以前よりも安心して売却手続きを進められる環境が整ってきたと言えるでしょう。

購入者層の変化

近年では、リセール市場での購入を最初から検討する「賢い消費者」も増えているようです。デベロッパーからの直接購入と比較して、リセール購入のメリットを理解した上で購入する方が増加傾向にあるとのことです。

国際的な市場動向

アメリカ本土でもタイムシェアのリセール市場は活発であり、日本人オーナーの物件も国際的な購入者に販売される可能性があります。これにより、売却機会の拡大が期待できるというおすすめポイントがあります。

トラベルライターTAKAの独自考察と提言

ここまで様々な情報を収集・分析してきましたが、トラベルライターとして長年この業界を見てきた私の独自の視点から、ヒルトンタイムシェアの売却について考察をお伝えしたいと思います。

リセール市場の真の価値

タイムシェアのリセール市場は、単なる「不要になったものの処分場」ではなく、「適正価格でのセカンドマーケット」としての価値を持っていると考えています。くじら倶楽部のような専門業者の存在により、売却希望者と購入希望者の間で公正な取引が行われる環境が整備されているのは、業界の健全な発展にとって非常に重要な要素です。

特に注目すべきは、リセール購入を検討する方々の意識の変化です。「新品でなければダメ」という従来の考え方から、「適正価格で同じサービスを享受したい」という合理的な判断をする方が増えているように感じられます。これは、タイムシェア業界全体の透明性向上と成熟化を示す良い兆候と言えるでしょう。

円安時代の新たな旅行戦略

現在の円安環境下では、ドル建て資産であるタイムシェアを売却し、その資金を円建ての旅行商品や国内旅行に振り向けるという戦略的判断は、非常に理にかなっていると考えます。

為替変動は予測が困難であり、今後も円安が継続する可能性を考慮すると、ドル建ての継続的負担を回避することは賢明な判断と言えるでしょう。売却によって得られた資金で、日本国内の高級旅館やリゾートホテルを利用したり、アジア圏への旅行を楽しむという選択肢も十分に魅力的です。

旅行スタイルの多様化への対応

現代の旅行者のニーズは非常に多様化しており、「毎年同じ場所で同じような滞在」というタイムシェアの基本コンセプトが、すべての方に適合するとは限りません。特に若い世代や、多様な文化体験を重視する方にとっては、固定的なタイムシェアよりも、その都度最適な宿泊先を選択できる自由度の方が価値が高い場合があります。

このような観点から見ると、売却による「旅行の自由度向上」は、現代の旅行トレンドに合致した合理的な選択と言えるでしょう。

情報の透明性と意思決定の重要性

タイムシェアの売却を検討する際に最も重要なのは、正確な情報に基づいた冷静な判断です。購入時のセールストークや感情的な判断ではなく、現在の実情と将来の見通しを客観的に分析することが不可欠です。

くじら倶楽部のような専門業者は、この情報提供において重要な役割を果たしていると考えられます。売却希望者に対して現実的な市場価格や売却期間の見通しを提供することで、合理的な判断を支援していることは評価できるポイントです。

長期的な資産戦略としての考察

タイムシェアを「不動産投資」として捉えていた方にとって、リセール市場での価格動向は厳しい現実かもしれません。しかし、これを機に「旅行を楽しむためのサービス」として本来の価値を再認識し、適切なタイミングで処分することは、決してネガティブな判断ではありません。

むしろ、状況変化に応じて柔軟に資産構成を見直すことは、賢明な資産管理の一環として評価されるべきでしょう。売却によって得られる資金と時間を、新たな旅行体験や他の投資機会に活用することで、より充実したライフスタイルを実現できる可能性があります。

今後の市場予測と提言

為替動向や国際情勢の不確実性を考慮すると、タイムシェアの売却を検討している方は、早めの行動を取ることをおすすめします。売却希望者の増加により競争が激化する前に、より良い条件で売却できる可能性があるからです。

また、売却を検討する際は、複数の専門業者から情報を収集し、最適な売却戦略を立てることが重要です。くじら倶楽部以外にも選択肢がある場合は、それぞれの特徴や条件を比較検討することで、より良い結果を得られる可能性があります。

最後に、タイムシェアの売却は「失敗」ではなく、「ライフスタイルの変化への適応」として前向きに捉えることが大切だと考えます。旅行の楽しみ方は人それぞれであり、時代と共に変化するものです。適切なタイミングで適切な判断を下すことで、より豊かな旅行体験と人生を送ることができるはずです。

くじら倶楽部を通じたヒルトンタイムシェアの売却は確実に可能であり、適切な準備と現実的な期待値を持って臨めば、多くの方にとって満足できる結果を得られる選択肢と言えるでしょう。