「ドーミーイン やめとけ」とネットでよく検索されている理由はなぜ? HOTTELの記者がわかりやすく簡単に解説

旅行系WEBメディア「HOTTEL」に記事を書くトラベルライター”TAKA”です。旅についての疑問や噂について真相をつきとめわかりやすく解説します。

今回のテーマは、ビジネスホテル業界で独特の存在感を放つ「ドーミーイン」について、インターネット上で時折見かける「やめとけ」という声の真実に迫りたいと思います。全国展開を果たし、温泉付きビジネスホテルの先駆者として多くの出張族や旅行者に愛されているドーミーインですが、一方でネガティブな評価も散見されるのが現実です。果たして、これらの噂にはどのような根拠があるのでしょうか。

結論:ドーミーインは十分におすすめできるホテルチェーンです

先に結論をお伝えすると、ドーミーインに対する「やめとけ」という声は、確かに一部の課題を指摘する声として存在しているものの、総合的に判断すれば非常に魅力的なホテルチェーンであると言えます。特に温泉・サウナ施設の充実度、朝食のクオリティ、独自のホスピタリティサービスなどを考慮すると、多くの宿泊者にとって満足度の高い滞在を提供していると評価できるでしょう。

ただし、すべてのお客様のニーズに完璧に応えられるホテルは存在しないのも事実です。ドーミーインも例外ではなく、施設の老朽化、清掃品質のばらつき、料金設定、客室の設計思想など、一部の宿泊者にとって気になるポイントが存在しているのも確かです。これらの点を詳しく検証し、どのような方にドーミーインが最適で、どのような方には他の選択肢を検討していただいた方が良いのかを、旅行業界に長く携わってきた経験をもとに丁寧に解説していきたいと思います。

ドーミーインの悪い点・デメリットについて

施設の老朽化が目立つ店舗が存在する

ドーミーインの最も大きなデメリットとして挙げられるのが、一部店舗における施設の老朽化です。特に開業から年数が経過している店舗では、大浴場や客室設備に経年劣化が見られるケースがあるようです。

大浴場については、ドーミーインの最大の売りである温泉施設でありながら、「年季が入っている」「古さを感じる」といった声が散見されます。サウナ設備についても、テレビが故障したまま放置されているケースや、全体的に設備のメンテナンスが行き届いていない印象を受ける施設があると言われています。

客室についても同様で、特に築年数の古い店舗では、カーペットの汚れ、テレビ台の破損、ドアの汚れなどが指摘されることがあるようです。ビジネスホテルとしては標準的な清潔感を保っている店舗がほとんどですが、一部で期待を下回る清掃品質の店舗が存在することは否定できません。

清掃品質にばらつきがある

ドーミーインの口コミで比較的多く見られるのが、清掃に関する不満です。特に問題となっているのが、客室の清掃が不十分なケースです。具体的には、前の宿泊者の髪の毛が床に残っている、アップグレードされた部屋でも清掃が行き届いていない、などの事例が報告されているようです。

これは全店舗共通の問題ではありませんが、チェーン展開している以上、各店舗の清掃スタッフの技術レベルや管理体制にばらつきが生じてしまうのは、ある程度仕方のない側面もあります。しかし、宿泊者にとって清潔感は最も基本的な要求事項であり、この点でのサービス品質の不安定さは確実にデメリットと言えるでしょう。

大浴場についても、利用者のマナーに依存する部分が大きいものの、夜遅い時間帯にドライヤー周辺が汚れていたり、日帰り入浴客のマナーが悪いことで居心地が損なわれるケースがあると指摘されています。

独特な客室設計が好みを分ける

ドーミーインの客室設計について、特に古いタイプの店舗では洗面台がベッドの横に配置されている構造が採用されていることがあります。これは限られた客室スペースを有効活用するための工夫として導入されたデザインですが、多くの宿泊者にとって違和感を感じる要因となっているようです。

「なぜベッドの横に洗面台があるのか理解できない」という声や、「洗面台からの臭いが気になる」といった指摘もあり、この設計思想については賛否が分かれるところです。また、客室全体の広さについても「狭く感じる」という意見が一定数存在しており、特に荷物の多い長期出張者や、ゆったりとした空間を求める旅行者には物足りなさを感じさせる可能性があります。

料金設定の高さと追加費用

ドーミーインのもう一つのデメリットとして、料金設定の高さが挙げられます。確かに温泉施設や朝食、夜鳴きそばなどの付加価値を考慮すれば妥当な価格設定とも言えますが、シンプルに宿泊だけを求める利用者にとっては「ちょっと高め」に感じられることが多いようです。

特に駐車場料金については、「近隣の相場に比べて割高感がある」という指摘もあり、車で移動される方にとっては追加の負担となってしまいます。また、温泉税なども別途徴収されるケースがあり、表示料金以外の費用が発生することに対する不満の声も見受けられます。

近年の宿泊料金高騰の影響もあり、以前と比較して価格が上昇している傾向にあることも、コストパフォーマンスを重視する利用者には厳しい判断材料となっているようです。

スタッフの接客対応にばらつきがある

接客サービスについても、店舗や担当スタッフによってばらつきがあるという声が聞かれます。「つっけんどんな態度」や「高飛車な対応」を受けたという報告があり、特にフロントでのチェックイン・チェックアウト時の対応について不満を感じる宿泊者がいるようです。

また、近年導入されている自動チェックイン機の影響で、「機械的な対応になってしまい、以前のような気遣いを感じられなくなった」という意見もあります。効率化は重要ですが、ホスピタリティの観点からは課題となっている側面もあるでしょう。

株主優待券など特別な手続きが必要な場合の案内が不十分で、結局有人窓口での対応が必要になるなど、オペレーション面での改善余地も指摘されています。

ドーミーインの良い点・メリットについて

温泉・サウナ施設の圧倒的な充実度

ドーミーインの最大のメリットは、やはり温泉・サウナ施設の充実度にあります。ビジネスホテルでありながら、ほぼ全店舗に大浴場が設置されており、多くの施設で露天風呂も楽しむことができます。これは他のビジネスホテルチェーンと比較しても圧倒的な優位性と言えるでしょう。

特に出張で疲れたビジネスパーソンにとって、ユニットバスではなく大浴場でゆっくりと体を伸ばして入浴できることの価値は計り知れません。「出張の疲れも吹き飛ぶ」という表現が示すように、一日の疲れを癒やす場として最適な環境が提供されています。

サウナ設備についても特筆すべき点があります。近年のサウナブームを受けて、ドーミーインのサウナ施設は非常に注目を集めています。ドライサウナ、スチームサウナ、水風呂、そして外気浴スペースまで完備している店舗も多く、「ととのい」体験を求めるサウナ愛好家からも高い評価を受けています。

水風呂の温度管理についても、全国で一貫した品質管理が行われており、どの店舗を利用しても安定した品質のサウナ体験を提供していることも大きな利点です。

朝食のクオリティとご当地メニューの魅力

ドーミーインの朝食は「ビジネスホテル界随一のクオリティ」と評されるほど、その充実度と質の高さで知られています。ビュッフェスタイルでありながら、ご当地の名物料理を積極的に取り入れているのが最大の特徴です。

例えば、仙台では牛タン、広島では牡蠣料理、富山では白海老釜飯など、その土地ならではの料理を朝食で味わうことができます。「ドーミーインの朝食だけで、ご当地メニューは大体制覇できる」という表現が示すように、グルメ旅行の一環としても十分に楽しめる内容となっています。

基本的な洋食・和食メニューも豊富に取り揃えられており、好みの料理が必ず見つかる多様性も魅力の一つです。朝食が楽しみで「夜からワクワクしてしまう」という宿泊者の声も多く、滞在の満足度を大きく向上させる要素となっています。

独自のホスピタリティサービス

ドーミーインが提供する「夜鳴きそば」は、同チェーンを象徴する独自のサービスです。午後9時30分から午後11時まで無料で提供されるこのラーメンサービスは、出張や旅行で疲れた体に温かい一杯を提供してくれる心温まるサービスとして多くのリピーターに愛されています。

このサービスは単なる無料の軽食提供を超えて、宿泊者同士の交流の場としても機能しており、旅の思い出作りにも貢献しています。お代わり自由というのも嬉しいポイントで、コストパフォーマンスの観点からも非常に魅力的です。

湯上りサービスとして提供される冷たい牛乳やアイスキャンディーなども、温泉旅館を彷彿とさせる心配りとして高く評価されています。これらの細やかなサービスが、単なるビジネスホテルを超えた特別な宿泊体験を演出しています。

立地の良さとアクセス性

ドーミーインの多くの店舗は、主要駅の近くや繁華街に位置しており、アクセス性の良さも大きなメリットです。「地下鉄駅そば、どこへでも行きやすい」という評価が示すように、ビジネス利用でも観光利用でも非常に便利な立地が選ばれています。

特に出張でのビジネス利用において、オフィス街や商業地区へのアクセスが良いことは、時間の有効活用という観点から非常に重要です。また、観光地への移動についても、主要な交通結節点に近いことで効率的な観光プランを立てることが可能になります。

設備とアメニティの充実

客室内の設備についても、Wi-Fi、コーヒーメーカー、冷蔵庫などの基本的な設備が充実しており、快適な滞在をサポートしています。特にバスルームに設置されているドーミーインオリジナルのバスグッズは、品質が高く多くの宿泊者から好評を得ています。

大浴場利用時に便利な籠の貸し出しや、女性向けのメイク用品を置ける棚の設置など、細かな配慮も行き届いており、実用性の高いサービス設計がなされています。

おすすめしたい方とおすすめできない方

ドーミーインをおすすめしたい方

温泉・サウナ好きの方 何といっても、温泉やサウナを重視される方にはドーミーインは最適な選択肢です。ビジネスホテルの料金でありながら、温泉旅館レベルの入浴施設を利用できる利点は他では得難いものです。特にサウナ愛好家の方には、全国どこでも安定した品質のサウナ体験を提供できる点が大きなメリットとなるでしょう。

グルメ旅行を楽しみたい方 朝食でご当地メニューを楽しみたい方や、夜鳴きそばなどの独自サービスに魅力を感じる方にも強くおすすめできます。宿泊と同時に地域の食文化を体験できる機会は、旅行の満足度を大きく向上させてくれます。

出張頻度の高いビジネスパーソン 定期的に出張される方にとって、疲労回復効果の高い温泉施設と、栄養バランスの取れた朝食は、健康管理の観点からも非常に価値があります。全国展開しているため、どこの都市でも一定水準のサービスを受けられる安心感も大きなメリットです。

コミュニケーションを楽しみたい方 夜鳴きそばサービスなどを通じて、他の宿泊者との交流を楽しみたい方にも適しています。一人旅でも寂しさを感じることなく、温かい雰囲気の中で滞在を楽しむことができるでしょう。

ドーミーインをおすすめできない方

コストパフォーマンスを最重視する方 単純に安い宿泊料金を求められる方には、ドーミーインの料金設定は割高に感じられる可能性があります。温泉や朝食などの付加価値に魅力を感じない場合は、より安価なビジネスホテルを選択された方が満足度は高いでしょう。

広々とした客室を求める方 客室の広さを重視される方や、長期滞在で荷物が多い方には、ドーミーインの客室は手狭に感じられる可能性があります。特に洗面台がベッド横にある客室設計に違和感を感じる方は、他の選択肢を検討されることをおすすめします。

最新設備を求める方 築年数の古い店舗では、設備の老朽化が気になる場合があります。最新の設備やスマートテレビなどの導入を重視される方は、より新しいホテルブランドを選択された方が良いでしょう。

静寂を求める方 大浴場や夜鳴きそばサービスなど、他の宿泊者との接触機会が多いサービス設計のため、完全にプライベートな空間での静かな滞在を求める方には向かない場合があります。

独自の考察:ドーミーインの真の価値と今後の展望

長年にわたって旅行業界を見続けてきた立場から、ドーミーインというホテルチェーンについて独自の視点で考察してみたいと思います。

ドーミーインに対する「やめとけ」という声の多くは、実は同チェーンが持つ独特のコンセプトと、宿泊者の期待値とのミスマッチから生じているのではないかと考えています。ドーミーインは単純なビジネスホテルではなく、「温泉付きビジネスホテル」という独自のカテゴリーを開拓してきた先駆者的存在です。

この独自性は大きな魅力である一方で、従来のビジネスホテルとしての機能性や効率性を期待する利用者にとっては、期待外れに感じられることがあるのも事実です。例えば、客室の洗面台配置やサービス内容への料金反映など、ドーミーイン独自の設計思想を理解していない状態で利用すると、違和感を感じる可能性が高くなります。

しかし、これらの特徴を理解した上で利用すれば、ドーミーインは極めて魅力的な宿泊体験を提供してくれます。特に現代の働き方改革やウェルネス重視の風潮を考えると、出張先でも心身のリフレッシュができる環境を提供するドーミーインのコンセプトは、時代の要請に非常によく合致していると言えるでしょう。

施設の老朽化や清掃品質のばらつきといった課題については、全国展開するチェーンホテルが抱える共通の問題でもあります。重要なのは、これらの課題に対して継続的な改善努力が行われているかどうかです。実際に各店舗からの返信コメントを見ると、お客様の指摘に対して真摯に対応し、改善に向けた取り組みを約束している姿勢が伺えます。

今後のドーミーインに期待したいのは、デジタル技術を活用した更なるサービス向上です。例えば、混雑状況の可視化による大浴場の利用体験向上、AIを活用した清掃品質の標準化、個別のお客様の嗜好に合わせた朝食メニューの提案など、テクノロジーを活用することで従来の課題を解決しつつ、新たな価値を創造できる可能性があります。

また、サステナビリティの観点からも、地域の食材を活用した朝食メニューの展開や、温泉施設の省エネ化など、環境に配慮した運営へのシフトが求められるでしょう。これらの取り組みは、企業としての社会的責任を果たすだけでなく、環境意識の高い現代の旅行者にとって大きな魅力となるはずです。

最終的に、ドーミーインは確実に「やめるべき」ホテルではありません。むしろ、日本のビジネスホテル業界において独自の地位を確立し、多くの宿泊者に愛され続けている理由がそこにはあります。重要なのは、自分自身の旅行スタイルや価値観にドーミーインのコンセプトが合致するかどうかを見極めることです。

温泉での疲労回復、ご当地グルメの体験、他の宿泊者との温かい交流、これらの要素に価値を感じる方にとって、ドーミーインは間違いなく最高の選択肢の一つとなるでしょう。一方で、これらの要素よりも客室の広さや最新設備、静寂な環境を重視される方は、他の選択肢を検討されることが賢明です。

旅行の楽しみ方は人それぞれです。だからこそ、多様な選択肢が存在する現在の宿泊業界において、ドーミーインのような個性的なホテルチェーンの存在は非常に価値があると、私は確信しています。ネットの噂に惑わされることなく、自分自身の目でその魅力を確かめていただければと思います。きっと、温泉の湯に浸かりながら「ドーミーインを選んで良かった」と感じる瞬間が訪れるはずです。