「ユナイテッド航空 最悪」とネットでよく検索されている理由はなぜ? HOTTELの記者がわかりやすく簡単に解説

旅行系WEBメディア「HOTTEL」に記事を書くトラベルライター”TAKA”です。旅についての疑問や噂について真相を突き止め、わかりやすく解説します。

今回は、日本の旅行者の間でもよく耳にする「ユナイテッド航空は最悪」という噂について、徹底的にリサーチを行い、その真実に迫ってみたいと思います。アメリカを代表する大手航空会社の一つであるユナイテッド航空ですが、なぜこのような厳しい評価を受けることが多いのでしょうか。その背景には、様々な要因が複雑に絡み合っているようです。

結論:ユナイテッド航空への厳しい評価の真実

結論から申し上げますと、ユナイテッド航空に対する「最悪」という評価は、完全に根拠のない噂ではないというのが実情のようです。しかし同時に、すべてのサービスが劣悪というわけでもなく、利用者の期待値やクラス、路線によって大きく評価が分かれる航空会社であることが判明しました。

ネットの口コミや評判を総合的に分析した結果、ユナイテッド航空への厳しい評価は主に以下の要因によるものと考えられます。エコノミークラスでのサービス品質の低さ、機内食のクオリティ問題、カスタマーサービスの対応不備、そして過去の不祥事による信頼失墜などが挙げられるようです。

一方で、ビジネスクラスや上級クラスでは比較的高い評価を得ており、マイレージプログラムの利便性や路線ネットワークの広さについては多くの利用者から支持されているのも事実のようです。

ユナイテッド航空への厳しい評価の具体的理由

1. 2017年の乗客引きずり下ろし事件の衝撃

ユナイテッド航空の評判を決定的に悪化させたのが、2017年4月に発生した「乗客引きずり下ろし事件」のようです。この事件は、オーバーブッキング(実際には満席の便に急遽同社の社員4名を乗せる必要が生じた)により、搭乗済みの乗客1名を強制的に機外に引きずり出したというもので、その様子が動画でネット上に拡散され、世界中から激しい批判を浴びました。

この事件の問題点は単なるオーバーブッキングではなく、既に搭乗を完了した乗客に対して降機を強制し、拒否した乗客を物理的に排除したという点にあったようです。特に被害者がアジア系の医師だったことから、人種差別的な対応ではないかとの疑念も生まれ、アジア諸国でのユナイテッド航空に対する印象は大きく悪化したと言われています。

2. エコノミークラスでのサービス品質の問題

多くの口コミで指摘されているのが、エコノミークラスでのサービス品質の低さのようです。具体的には、座席下の清掃が行き届いていない、機内設備の故障(リモコンボタンが効かない、エンターテインメントシステムの不具合など)、古い機材の使用継続などが挙げられています。

あるユーザーの体験談によると、「座先下は掃除されておらず、映画などは全チャンネル自動再生で自分のタイミングで見ることはできず、チャンネル数もかなり少ない。肘置き付属のリモコンボタンは壊れており反応が非常に悪かった」という状況だったようです。

また、機内の温度管理にも問題があるとの指摘が多く、「機内はとても寒くコートやダウンを着てる人が多かった」という証言もあるようです。

3. 機内食のクオリティに対する不満

ユナイテッド航空の機内食については、特に厳しい評価が目立つようです。口コミでは「機内食もクオリティはかなり低い」「パスタはあまりおいしくない」といった意見が多数見受けられます。

国際線で提供される機内食についても、「味付けについては残念ながら繊細さはありません」という評価があり、日本人の味覚に合わない場合が多いことが推察されます。これは、アメリカ系航空会社全般に言える傾向のようですが、特にユナイテッド航空では顕著に現れているようです。

4. カスタマーサービス・危機対応の不備

最も深刻な問題の一つとして挙げられるのが、トラブル発生時のカスタマーサービスの対応の悪さのようです。特に遅延や欠航が発生した際の対応について、多くの不満の声が上がっています。

ある利用者の体験では、「デンバーの悪天候のため2時間遅延が生じ、乗り継ぎができなくなってしまった」際、サンフランシスコ到着時には深夜でチェックインカウンターが閉まっており、ユナイテッド航空に一切連絡を取れない状況になったそうです。結局、ANA(全日空)の24時間窓口に電話して予約を取り直し、一晩空港で過ごすことになったとのことです。

このような状況について、「ユナイテッド航空の遅延や欠航に際しては、特に夜間は対応が非常に手薄」という指摘がなされており、危機管理体制の不備が浮き彫りになっているようです。

5. オーバーブッキング問題の常態化

アメリカの航空会社では一般的とされるオーバーブッキングですが、ユナイテッド航空では特に問題となることが多いようです。前述の引きずり下ろし事件以外にも、オーバーブッキングによるトラブルの報告が複数あり、「プレミアムエコノミー席を予約したのにも関わらず、オーバーブッキングの為に一方的に一般のエコノミー席に移動させられた」というケースも報告されています。

このような場合の対応についても、「コンピュータ上で購入履歴が確認出来ません。後日カスタマーセンターに電話してリファウンドして」という対応で、現場での迅速な解決を図ろうとしない姿勢が批判されているようです。

6. 乗り継ぎサービスの問題

国際線利用者から特に多く指摘されるのが、乗り継ぎ時間の設定や案内の不適切さのようです。「パラオ発グアム経由成田着の便」を利用したユーザーによると、「ユナイテッド航空のカスタマーサービスは乗り継ぎ30分で間に合うと言われて頼んだのにグアムで乗り継ぎなのにイミグレで入国審査してまた空港に入り直しだから全く間に合わず」という状況が発生したそうです。

このケースでは、結果的に6時間待たされることになり、「私以外にも8人は乗り継ぎできずに待たされてました」という状況だったようです。にもかかわらず、「それに対する保証もなく平謝りをして国に問題と言われました」という対応で、責任逃れをする姿勢が強く批判されています。

アメリカ系航空会社全体の傾向との関係

興味深いことに、ユナイテッド航空への厳しい評価は、アメリカ系航空会社全体の傾向と密接に関係しているようです。航空会社の品質に関する国際比較調査では、アジア系航空会社(ANA、シンガポール航空など)が上位を占める一方で、アメリカ系航空会社は軒並み低評価となっているのが現実のようです。

具体的には、「アジアの航空会社は比較的評判がいい(ANAやシンガポール航空が特に良く全体でもトップ)」「ヨーロッパも比較的良い航空会社が多い(平均して5段階中3点台)」である一方、「アメリカは全般的に悪い評価が多い(全航空会社が3点以下)」という結果が出ているようです。

この調査では、ユナイテッド航空は「5段階中2.2」という評価で、トップのANAの「半分にも満たないスコア」となっており、アメリカ系航空会社の中でも特に低い位置にランクされているようです。

ユナイテッド航空の良い点・メリット

しかし、ユナイテッド航空には確かに良い点メリットも存在することを忘れてはいけません。公平な評価のために、これらの点についても詳しく解説していきます。

1. 広範囲なネットワーク網

ユナイテッド航空の最大の利点は、その圧倒的に広範囲な路線ネットワークです。特にアメリカ国内の都市間便は非常に充実しており、地方都市への乗り継ぎも含めて、他社では到達困難な目的地へのアクセスが可能になるという点は、多くの旅行者にとって大きなメリットとなっているようです。

国際線についても、アジア、ヨーロッパ、南米など世界中の主要都市とのネットワークを持っており、「世界中の多くの目的地へアクセスできる」という点で、特にビジネス旅行者からは評価されているようです。

2. マイレージプログラムの利便性

ユナイテッド・マイレージプラス(United MileagePlus)は、多くの提携航空会社との連携により、「マイルを貯めやすく、特典航空券への交換がしやすい」という良い点があるようです。特にスターアライアンス加盟航空会社との連携により、ANA便の利用でもマイルが貯まることから、日本在住の旅行者にも人気があるプログラムとなっているようです。

このマイレージプログラムは、「旅行頻度が高い乗客にとって特に便利であり、使い勝手が良い」という評価を受けており、ヘビーユーザーからは支持されている部分でもあるようです。

3. ビジネス・ファーストクラスでの高品質サービス

エコノミークラスでは厳しい評価を受けるユナイテッド航空ですが、ビジネスクラスやファーストクラスでは話が大きく変わるようです。上級クラスでは「フルフラットシートや豪華な食事、豊富なエンターテインメントが提供されるため、長時間のフライトでも快適に過ごすことができ、これも高く評価されています」という状況のようです。

特に長距離国際線では、「ビジネスクラスやファーストクラスでのサービスは非常に高く評価されている」という口コミも多く、上級クラス利用者からは比較的好意的な評価を得ているようです。

4. 安全性の高さ

航空会社選択において最も重要な要素の一つである安全性については、ユナイテッド航空は高い水準を維持しているようです。国際的な航空会社評価サイトでは、「安全性は7(最高レベル)」という評価を受けており、この点については信頼できる航空会社と言えそうです。

アメリカの航空業界は厳格な安全基準により管理されており、ユナイテッド航空も「さすが先進国」と評価される安全レベルを維持しているのは間違いないようです。

ユナイテッド航空の悪い点・デメリット

一方で、ユナイテッド航空の悪い点デメリットについても、より詳細に分析してみましょう。

1. エコノミークラスでの快適性の低さ

最も多く指摘される欠点が、エコノミークラスでの快適性の低さです。具体的なデメリットとして、座席の狭さ、足元スペースの不足、古い機材の使用継続、清掃の不備などが挙げられています。

「座席・足元スペース」については5段階評価で2点、「清潔さ」についても3点という低評価を受けており、長時間フライトでの快適性については大きな課題があるようです。

2. 追加料金の多さ

アメリカ系航空会社に共通する問題として、追加料金の多さがあり、ユナイテッド航空も例外ではないようです。座席指定料、機内食のアップグレード料、荷物の追加料金など、「追加料金に関する不満」が多数報告されており、最終的な支払額が予想以上に高くなるケースが多いというデメリットがあるようです。

3. カスタマーサービスの質の低さ

前述したように、トラブル発生時のカスタマーサービスの対応の悪さは、ユナイテッド航空の最大の欠点の一つのようです。「カスタマーサービスに電話も繋がりにくいし国際電話だから掛け直してと言っても断られる」という状況や、責任回避的な対応が常態化していることが、利用者の大きな不満となっているようです。

4. 機内食の品質問題

機内食の品質については、「機内食・ドリンク」の評価が5段階中2点という低評価を受けており、これは明らかなデメリットと言えそうです。特に日本人の味覚には合わないケースが多く、「味付けについては残念ながら繊細さはありません」という評価が一般的なようです。

ユナイテッド航空をおすすめしたい方

これらの分析を踏まえて、ユナイテッド航空をおすすめしたいのは以下のような方々です。

1. コスト重視の旅行者 「1円でも安い時」にユナイテッド航空を選択するという利用パターンが多く見られるように、価格を最優先に考える方には選択肢となり得るようです。

2. マイレージ重視の方 ユナイテッド・マイレージプラスのメンバーで、マイル獲得・利用を重視する方には利点が多い航空会社と言えそうです。

3. ビジネス・ファーストクラス利用者 上級クラスでの快適性とサービス品質は高く評価されているため、ビジネスクラス以上を利用する方にはおすすめできる選択肢のようです。

4. アメリカ国内・乗り継ぎ重視の方 豊富な路線ネットワークを活用して、他社では困難な目的地へのアクセスを求める方にはメリットがあるようです。

ユナイテッド航空をおすすめできない方

一方で、以下のような方々にはユナイテッド航空はおすすめしない選択肢と言えそうです。

1. サービス品質を重視する方 特にエコノミークラスでのサービス品質を重視する方、日本の航空会社レベルのおもてなしを期待する方には、大きな失望を与える可能性が高いためおすすめできないようです。

2. トラブル時の対応を重視する方 遅延・欠航時の対応やカスタマーサービスの質を重視する方には、明らかにおすすめしない航空会社と言えそうです。

3. 機内食にこだわりのある方 機内食の品質や味にこだわりのある方、特に日本料理や繊細な味付けを好む方にはデメリットが大きすぎるかもしれません。

4. 快適性を重視する短距離旅行者 グアムなどの短距離路線でも快適性を求める方には、「過去使った航空会社で最も満足度が低かった」という評価もあるように、おすすめできない選択肢のようです。

トラベルライター”TAKA”としての独自考察

これまでの調査と分析を通じて、ユナイテッド航空への「最悪」という評価について、私なりの考察をお伝えしたいと思います。

まず重要なのは、ユナイテッド航空への厳しい評価は決して根拠のない風評被害ではないということです。2017年の乗客引きずり下ろし事件は確かに衝撃的な出来事でしたが、それ以前から蓄積されていた様々なサービス品質の問題が、この事件をきっかけに一気に表面化したというのが実情ではないでしょうか。

特に注目すべきは、アメリカ系航空会社全体の評価の低さと、それに対するアジア系航空会社の圧倒的な優位性です。この背景には、サービスに対する根本的な哲学の違いがあるように思われます。日本の航空会社が「おもてなし」の精神を重視するのに対し、アメリカ系航空会社は「移動手段の提供」により重点を置いているという構造的な差異が存在するのかもしれません。

しかし同時に、ユナイテッド航空を一概に「最悪」と断じることの危険性も指摘したいと思います。航空会社選択において最も重要な要素は、利用者の目的と期待値によって大きく変わるからです。価格重視の旅行者にとっては十分な選択肢となり得ますし、上級クラス利用者やマイレージ重視の方には明確なメリットも存在します。

私が特に気になるのは、ユナイテッド航空の危機管理体制の問題です。航空業界において、機材の遅延や気象条件による運航変更は避けられない現実ですが、そうした事態が発生した際の顧客対応が企業の真価を問われる場面でもあります。深夜の到着時に一切の連絡窓口を閉ざしてしまう体制や、責任逃れ的な対応は、現代のカスタマーサービス水準からは明らかに劣っていると言わざるを得ません。

また、機内清掃の不備や設備の故障といった基本的な品質管理の問題も、単純なコスト削減の結果とは思えません。これらは企業文化や従業員のモチベーション、品質に対する意識の問題が根底にあるように感じられます。

一方で、ユナイテッド航空の路線ネットワークの広さとマイレージプログラムの利便性は、確実に価値のある資産です。特にアメリカ国内の移動や、複数の目的地を効率的に周遊したい旅行者にとっては、他社では代替困難なサービスを提供していることも事実です。

今後のユナイテッド航空に期待したいのは、サービス品質向上への真摯な取り組みです。2017年の事件以降、同社がどのような改善策を講じているのか、継続的な監視が必要だと思います。また、日本人旅行者の声により耳を傾け、アジア路線でのサービス改善に取り組んでほしいものです。

最後に、旅行者の皆様にお伝えしたいのは、航空会社選択は総合的な判断が必要だということです。価格、路線、時間帯、マイレージプログラムなど、様々な要素を考慮した上で、ご自身の旅行スタイルと期待値に最も適した選択をしていただければと思います。ユナイテッド航空についても、その特徴を理解した上で利用すれば、決して「最悪」ではない旅行体験を得ることは可能だと考えています。

旅行は人生を豊かにする素晴らしい体験です。航空会社選択で悩まれた際は、ぜひ複数の情報源を参考にしながら、最適な判断をしていただければと思います。安全で快適な空の旅を心よりお祈りしております。