ブリティッシュエアウェイズとJALマイル、ANAマイルの提携についてネットでよく検索されている理由はなぜ? HOTTELの記者がわかりやすく簡単に解説
旅行系WEBメディア「HOTTEL」に記事を書くトラベルライター”TAKA”です。旅についての疑問や噂について真相をつきとめわかりやすく解説します。
今回は、多くの旅行愛好家が気になる「ブリティッシュエアウェイズのマイルはJALやANAと提携してるのか?」という疑問について、徹底的にリサーチを行い、その真相をお伝えしたいと思います。航空会社のマイレージプログラムは複雑で、どの航空会社同士が提携しているのか、どのようにマイルを貯めて使えるのか、初心者の方には特に分かりにくい部分が多いのが現実です。この記事では、ブリティッシュエアウェイズと日本の主要航空会社であるJALとANAとの提携関係について、具体的な事例を交えながら詳しく解説していきます。
【結論】JALとは強固な提携関係、ANAとは実質的な提携なし
まず結論から申し上げますと、ブリティッシュエアウェイズはJALと強固な提携関係を築いているものの、ANAとの実質的な提携関係はないというのが現状のようです。
ブリティッシュエアウェイズ(以下BA)とJALは、ワンワールドアライアンスという同じ航空連合に加盟しており、マイレージプログラムでも密接な協力関係を維持していると言われています。一方、ANAはスターアライアンスに加盟しており、BAとは異なるアライアンスに属するため、マイルの相互利用や提携サービスは基本的に提供されていないようです。
この提携関係の違いは、旅行者にとって非常に重要な意味を持ちます。BAのマイレージプログラム「エグゼクティブクラブ」で貯まるAvios(アビオス)ポイントは、JAL便の特典航空券予約に利用できる一方で、ANA便には基本的に使用できないのが現実のようです。
JALとブリティッシュエアウェイズの提携関係の詳細
マイル加算の相互利用が可能
JALとBAの提携関係で最も注目すべき点は、相互にマイル加算が可能である点です。JALマイレージバンク(JMB)会員がBA便に搭乗した場合、所定の積算率でJALマイルを貯めることができると報告されています。同様に、BAのエグゼクティブクラブ会員がJAL便に搭乗した際には、Aviosポイントの加算を受けることが可能のようです。
この仕組みにより、例えばヨーロッパ方面への旅行でBA便を利用する際も、JALマイルを無駄にすることなく積算できるというメリットがあると考えられます。ただし、積算率は予約クラスによって異なり、一部の割引運賃では積算対象外となる場合もあるため注意が必要のようです。
特典航空券の相互利用
BAのAviosポイントを使ってJAL便の特典航空券を予約することも可能と言われています。特にJAL国内線については、BAのAviosを使用した方がJALマイルよりもお得になる場合があるとして、マイラーの間で話題になっているようです。
ただし、2023年4月からJALの国内線特典航空券が変動制に切り替わったことで、BAのAviosで取得できる条件も変更となっているようです。現在は、JALの基本マイル時のみBA Aviosでの特典航空券取得が可能になっていると報告されています。
共同事業による連携強化
JALとBAは、フィンエアー、イベリア航空とともに欧州線共同事業を展開しており、この4社間での連携がさらに強化されているようです。この共同事業により、JMB会員はBA、フィンエアー、イベリア航空運航便の利用でもJALフライトマイルを貯めることができると言われています。
ANAとブリティッシュエアウェイズの関係
異なるアライアンス加盟による制約
ANAはスターアライアンスに加盟している一方で、BAはワンワールドアライアンスのメンバーです。この根本的な違いにより、両社間でのマイル相互利用やステータス特典の共有は基本的に行われていないのが実情のようです。
ANAのマイレージクラブ会員がBA便に搭乗しても、ANAマイルの積算は受けられず、同様にBAのエグゼクティブクラブ会員がANA便を利用してもAviosポイントの加算は期待できないと考えられます。
技術的提携の過去の事例
ただし、完全に関係がないわけではなく、過去には技術的な提携が存在していたようです。2005年にANAが発表した資料によると、ANAの「eチケット」サービスがBA便にも拡大され、スターアライアンス非加盟の航空会社としては初めての提携だったとされています。
この技術提携により、ANAが発券するBA便でもeチケットサービスが利用可能になったようですが、これはあくまでシステム上の利便性向上であり、マイレージプログラムの相互利用とは異なるものと考えられます。
ブリティッシュエアウェイズ Aviosの特徴と使い勝手
距離ベースの必要マイル数
BAのAviosポイントの特徴として、距離ベースで必要マイル数が決まる点が挙げられます。JALの国内線特典航空券が3つの区間(A区間、B区間、C区間)で必要マイル数が設定されているのに対し、BAは実際の飛行距離(マイル)で必要Avios数が決定されるようです。
例えば、651マイル~1,151マイルまでの区間(東京-沖縄、大阪-石垣など)では往復18,000Aviosが必要とされていますが、これはJALマイルとは異なる計算方法となっているようです。
利用条件の柔軟性
BAのAviosを使った特典航空券には、JALマイルと比較して利用条件が柔軟という大きなメリットがあるようです。
主な違いとして、以下の点が報告されています。
- 利用対象者:JALは本人、配偶者、二親等以内の親族、義兄弟姉妹の配偶者に限定されるのに対し、BAは誰でも利用可能
- 予約期限:JALは搭乗日4日前までだが、BAは搭乗日前日まで予約可能
- キャンセル料:JALは国内線で1,000円の手数料がかかるが、BAはキャンセル無料
これらの条件の違いにより、友人や恋人との旅行でも気軽に利用できるほか、急な予定変更にも対応しやすいというメリットがあると考えられます。
メリットとデメリットの詳細分析
BAとJAL提携のメリット
最大のメリットとして、マイルの有効活用の幅が広がる点が挙げられます。JALマイルが貯まりにくい方でも、BAのAviosを効率的に貯めることで、JAL国内線の特典航空券を獲得できる可能性があるようです。
また、利用条件の柔軟性も大きなメリットです。家族以外でも利用可能という点は、多様な旅行スタイルに対応できる利点と言えるでしょう。さらに、キャンセル料が無料という点も、予定が変わりやすい現代の旅行スタイルには非常にありがたいサービスのようです。
予約期限の長さも見逃せないメリットです。JALの特典航空券よりも直前まで予約が可能という点は、急な出張や思い立った旅行にも対応しやすいと考えられます。
BAとJAL提携のデメリット
一方で、必要マイル数の増加が大きなデメリットとして挙げられます。以前はJALマイルよりもお得だったBAのAviosですが、2023年の改悪により、必要マイル数がJAL基本マイルを上回る場合が多くなったようです。
例えば、東京-大阪間では、JAL片道6,000マイル(基本マイル)に対してBA片道10,500Aviosが必要とされており、明らかにBAの方が多くのポイントが必要になっているようです。
また、利用可能時期の制限もデメリットの一つです。JALが基本マイル時のみBAのAviosでの特典航空券取得が可能となったため、繁忙期などJALマイルが増額される時期にはBA Aviosの利用ができないという制約があるようです。
ANAとの提携がないことのデメリット
ANAとBAの提携がないことによる最大のデメリットは、マイルの相互利用ができない点です。ANA便でヨーロッパに向かう際や、ヨーロッパでBA便を利用する際に、マイルの積算や特典航空券での利用に制約が生じると考えられます。
特に、ANAマイラーにとってはBA便を利用してもマイルが無駄になってしまう可能性があり、航空会社選択の際に大きな制約となってしまうようです。
おすすめできる方・おすすめできない方
JAL-BA提携をおすすめしたい方
JALマイルが貯まりにくい方には、BAのAvios活用は非常におすすめです。特に、クレジットカードのポイントからAviosに移行する方法など、多様な貯め方があるため、JALマイルよりも効率的に貯められる場合があるようです。
また、家族以外との旅行が多い方にとって、誰でも利用可能という条件は大きな利点となります。恋人や友人との旅行で特典航空券を利用したい場合には、BAのAviosの方が使い勝手が良いと考えられます。
予定変更が多い方にも適しています。キャンセル料無料、直前まで予約可能という条件は、ビジネス利用や急な旅行計画にも対応しやすいメリットがあるようです。
JAL-BA提携をおすすめしない方
必要マイル数を重視する方には、現在のBAのAviosはおすすめできません。改悪により、JALの基本マイルよりも多くのポイントが必要になっているケースが多く、純粋なコストパフォーマンスではJALマイルに劣ると考えられます。
繁忙期の旅行が多い方にもおすすめできません。JALが基本マイル時のみAviosでの予約が可能となったため、需要の高い時期には利用できない制約があるようです。
ANA利用者への影響
ANAマイラーにとって、BAとの提携がないことは大きな制約となります。ヨーロッパ路線でBAとの連携を期待することは難しく、マイル戦略の観点からは同じスターアライアンス内での航空会社選択を検討する方が合理的と言えるでしょう。
ANAステータス保持者も、BA便利用時にステータス特典を受けることは期待できないため、サービス面での連携不足を感じる可能性があるようです。
トラベルライター”TAKA”の独自見解と考察
これまでの調査結果を踏まえ、私なりの見解をお伝えしたいと思います。
ブリティッシュエアウェイズとJAL・ANAとの提携関係は、まさに航空業界の複雑な競合と協調の関係を象徴していると感じます。同じアライアンス内での強固な連携がある一方で、異なるアライアンス間での断絶が明確に存在しているのが現実です。
特に注目すべきは、BAとJALの提携関係の変化です。2023年の改悪により、以前ほどのお得感は薄れたものの、利用条件の柔軟性という点では依然として大きな価値があると考えています。これは、航空会社が単純な価格競争から脱却し、サービスの差別化を図っている表れとも言えるでしょう。
個人的に最も興味深いのは、誰でも利用可能というBAの特典航空券の条件です。これは従来の「家族のためのマイル」という概念を大きく変える可能性があります。現代の多様化した人間関係や旅行スタイルを考慮すると、この柔軟性は今後さらに価値を増していくのではないでしょうか。
また、キャンセル料無料という点も、新型コロナウイルス以降の「不確実性の高い時代」における旅行計画には非常に適したサービスと言えます。予定変更が日常茶飯事となった現代において、このような柔軟性を提供する航空会社の姿勢は評価されるべきでしょう。
一方で、ANAとの提携がない現状は、日本の航空市場における選択肢の制約となっています。しかし、これは逆に言えば、旅行者にとって航空会社選択時の明確な判断基準となるとも考えられます。マイル戦略を重視するなら同一アライアンス内で統一する、多様な選択肢を求めるなら複数のマイレージプログラムを使い分ける、といった戦略的な判断が求められる時代になったと言えるでしょう。
今後の展望として、航空業界の再編やアライアンス関係の変化により、これらの提携関係も変わる可能性があります。特に、デジタル技術の進歩により、異なるアライアンス間でも技術的な連携が可能になれば、現在の制約が緩和される可能性もあるのではないでしょうか。
旅行者の皆様には、これらの複雑な提携関係を理解した上で、自身の旅行スタイルや目的に最適な選択をしていただければと思います。マイルは確かに重要ですが、それ以上に旅行の目的や楽しさを最優先に考えることが、本当に豊かな旅行体験につながるのではないでしょうか。
私自身、これからもこうした航空業界の動向を注視し、旅行者の皆様により有益な情報をお届けできるよう努めてまいります。複雑で分かりにくい航空会社の提携関係ですが、正しく理解することで、より充実した旅行計画を立てることができるはずです。
最後に、マイレージプログラムの利用規約や提携関係は頻繁に変更される可能性があります。実際に利用される際には、最新の情報を各航空会社の公式サイトで確認されることを強くおすすめいたします。旅行の計画は楽しいものですが、後悔のない選択をするためにも、正確な情報収集を心がけていただければと思います。
皆様の次の旅行が、素晴らしい体験となることを心から願っております。