ブリティッシュエアウェイズのAviosポイントを使った特典航空券についてネットでよく検索されている理由はなぜ? HOTTELの記者がわかりやすく簡単に解説

旅行系WEBメディア「HOTTEL」に記事を書くトラベルライター”TAKA”です。旅についての疑問や噂について真相をつきとめわかりやすく解説します。

今回は、ブリティッシュエアウェイズ(BA)のマイレージプログラム「Executive Club」で貯まるマイル「Avios(アビオス)」を使った特典航空券の利用方法について、ネットで話題になっている評判や口コミを徹底的にリサーチし、その真実に迫りたいと思います。

近年、陸マイラーの間で注目を集めているAviosですが、「JAL国内線が少ないマイルで取れる」「改悪されて使いにくくなった」など、様々な情報が飛び交っているのが現状です。果たして、このAviosは本当にお得なのか、それとも今では使いにくいマイレージプログラムになってしまったのか、詳しく検証していきましょう。

Avios特典航空券の結論:短距離路線では依然として価値あり、長距離は要注意

まず結論から申し上げますと、Aviosの特典航空券は使い方次第では今でも非常にお得なマイレージプログラムと言えるでしょう。特に短距離路線においては、他のマイレージプログラムと比較して少ないマイル数で特典航空券を発券できる「スイートスポット」が存在しているようです。

しかし、2023年に大幅な改悪が実施されたのも事実で、以前ほどの圧倒的なお得感は薄れたと言わざるを得ません。それでも、利用条件の柔軟性や予約の取りやすさなど、JALやANAの特典航空券にはない魅力的なメリットが残っているのも確かです。

Avios特典航空券の基本的な使い方

Executive Clubへの登録手順

Aviosを利用するためには、まずブリティッシュエアウェイズのマイレージプログラム「Executive Club(エグゼクティブクラブ)」への登録が必要です。登録は無料で行えますが、いくつか注意すべきポイントがあるようです。

公式サイトでの登録は日本語対応しており、メールアドレスとパスワードを設定後、氏名や住所をアルファベットで入力する必要があります。この際、氏名はパスポート記載の通りに正確に入力することが重要だと言われています。登録完了後、メールで会員番号が届き、アカウントを有効化すれば利用開始となります。

興味深いのは、家族登録についての注意点です。家族登録を行ってしまうと、イベリア航空から格安でAviosを購入する有力なルートが使えなくなってしまうようです。Aviosは家族登録をしなくても誰にでも特典フライトを予約できるため、この点は慎重に検討したほうが良いでしょう。

特典航空券の予約方法

実際の予約手順は、他のマイレージプログラムと比較してシンプルだと評価されています。ブリティッシュエアウェイズの公式サイトにログイン後、「予約」メニューから「Aviosを使ってフライトを予約」を選択します。

予約時には、出発地と目的地の空港コード(3文字のアルファベット)の入力が必要です。例えば、羽田空港であれば「HND」、関西国際空港であれば「KIX」といった具合です。これらの空港コードは、インターネットで「空港名 空港コード」と検索すれば簡単に見つけることができます。

日程と人数を入力して検索すると、利用可能な便が表示されます。気をつけなければならないのは、JAL便を利用する場合、座席指定はJAL公式サイトで別途行う必要があることです。また、BAのAviosで発券した場合、JALのカウンターで搭乗券を受け取る必要があるケースもあるようです。

Avios特典航空券の良い点とメリット

短距離特典の圧倒的なコストパフォーマンス

Aviosの最大の利点は、短距離路線における必要マイル数の少なさです。特に「Reward Flight Saver」が適用されるBAの欧州内路線や、JALの国内線特典では、他のマイレージプログラムと比較して非常に少ないAviosで交換可能だと言われています。

例えば、東京-大阪間の路線では、オフピーク時にはさらに少ないAviosで利用できる場合もあるようです。この「Aviosのスイートスポット」は、短距離移動が多い旅行者にとって大きな魅力となっているのが現状です。

利用条件の柔軟性

JALの特典航空券と比較して、Aviosの利用条件は格段に柔軟だと評価されています。最も注目すべきは、特典航空券の利用対象者の違いです。JALでは本人、配偶者、二親等以内の親族、義兄弟姉妹の配偶者に限定されていますが、Aviosでは誰でも対象となります。

これは実際の利用シーンで大きなメリットとなるでしょう。友人や恋人との旅行でも特典航空券を利用できるため、利用範囲が大幅に広がります。家族以外でも利用できる点は、特に若い世代の旅行者から高く評価されているようです。

予約期限についても、JALが搭乗日4日前までなのに対し、Aviosでは搭乗日前日まで予約可能です。急な出張や旅行計画の変更にも柔軟に対応できる点は、ビジネス利用においても重宝されているようです。

キャンセル条件の優位性

キャンセル料金についても、Aviosの方が有利だと言われています。JALの国内線特典航空券では1,000円の手数料が発生しますが、Aviosではキャンセル費用が無料となっています。この点は、予定が変更になりやすい旅行者にとって大きな安心材料となるでしょう。

ただし、予約変更については両社ともに不可となっており、変更したい場合は一度キャンセルして新たに予約する必要があります。

有効期限の実質無期限化

Aviosの有効期限は基本的に3年ですが、定期的にAviosを獲得したり利用したりしていれば、実質的に無期限で保有できると言われています。この点は、マイルの管理において大きなおすすめポイントとなっています。

ANAやJALのマイルと異なり、少額の利用や獲得でも期限がリセットされるため、長期間にわたってコツコツと貯めていくスタイルの陸マイラーには適していると考えられます。

ワンワールド提携航空会社の充実

Aviosが利用できるワンワールド提携航空会社には、JAL、アメリカン航空、キャセイパシフィック航空、カタール航空、フィンエアー、イベリア航空など、質の高い航空会社が多く含まれています。これにより、世界各地への旅行で柔軟にマイルを活用できる点は大きな魅力です。

Avios特典航空券の悪い点とデメリット

2023年の大幅改悪による必要マイル数の増加

最も大きなデメリットとして挙げられるのが、2023年に実施された特典航空券必要マイル数の大幅な改悪です。この改悪により、従来のAviosの最大の魅力であったJAL国内線の少ないマイル数での利用が困難になりました。

具体的には、区間マイル650以内(羽田-伊丹・新千歳・福岡など)の路線で、6,000Aviosから7,500Avios、さらに10,500Aviosへと段階的に引き上げられました。区間マイル651~1,150(羽田-那覇など)では、9,000Aviosから10,000Avios、そして11,000Aviosへと上昇しています。

この改悪により、「JALマイルの方がお得」という状況が生まれ、従来のAviosの優位性が大きく損なわれたのが現実です。

長距離路線での燃油サーチャージ負担

BA便を利用した長距離特典航空券では、燃油サーチャージが高額になることがあると指摘されています。例えば、東京-ヒースロー間のオフピーク特典では、必要マイル数が19,500Aviosから35,000Aviosへと大幅に増加しており、長距離路線でのコストパフォーマンスは大きく悪化していると言えるでしょう。

日本国内でのAvios獲得手段の限定性

日本国内でAviosを効率的に貯める手段が、JALやANAのマイレージプログラムと比較して限られている点も欠点として挙げられます。特にクレジットカードでの獲得については、選択肢が少ないのが現状のようです。

この点は、日本在住の陸マイラーにとって大きなハードルとなっており、Aviosを貯めるために海外のクレジットカードや提携サービスを利用する必要が生じる場合があります。

改悪頻度の高さ

ネット上の情報を総合すると、BAのマイレージプログラムは比較的頻繁に改悪が行われる傾向があるようです。これは、長期的な戦略を立てにくいというデメリットを生み出しています。

実際に、2023年の改悪は予告なしで突然実施されたと報告されており、日本の航空会社のような事前の周知期間が設けられなかったことも利用者の不満を招いています。

Aviosをおすすめしたい方

短距離路線を頻繁に利用する国内旅行愛好家

改悪後であっても、短距離路線では依然として一定の優位性があるため、国内旅行を頻繁に楽しむ方にはおすすめできると考えられます。特に、「国内移動程度のマイル数ならすぐに貯まって発券できる」という口コミもあり、国内旅行好きな方には試す価値があるでしょう。

提携している宿泊予約サイトでホテルの予約をすると還元率が高くなるという情報もあり、総合的な旅行コストの削減効果も期待できそうです。

家族以外との旅行機会が多い方

前述の通り、特典航空券の利用対象者に制限がない点は大きな魅力です。友人や恋人との旅行で特典航空券を活用したい方には、JALやANAよりも使い勝手が良いプログラムだと言えるでしょう。

予定変更が多い柔軟な旅行スタイルの方

キャンセル無料、前日まで予約可能という条件の柔軟性を考えると、予定が変わりやすいビジネス利用や、フレキシブルな旅行計画を好む方には適していると思われます。

Aviosをおすすめできない方

長距離国際線を中心に利用予定の方

改悪により長距離路線での必要マイル数が大幅に増加しているため、長距離国際線での利用を主目的とする方にはおすすめしない状況となっています。特に、燃油サーチャージの負担も考慮すると、他のマイレージプログラムの方が有利になる可能性が高いでしょう。

日本国内でのマイル獲得を重視する方

日本国内でのAvios獲得手段が限定的であることを考えると、国内のクレジットカードや提携サービスでコツコツとマイルを貯めたい方には向いていないかもしれません。

安定したマイレージプログラムを求める方

改悪頻度の高さを考慮すると、長期的に安定したマイレージ戦略を立てたい方にはおすすめできない面があります。特に、大量のマイルを長期間保有する予定の方は、改悪リスクを十分に検討する必要があるでしょう。

トラベルライター”TAKA”の独自考察

これまでの調査結果を踏まえ、私なりの独自の視点でAviosの今後について考察してみたいと思います。

まず、2023年の改悪は確かにAviosの魅力を大きく削いだことは間違いありませんが、それでも完全に価値を失ったわけではないというのが私の見解です。むしろ、この改悪により「Aviosは万能ではない」ことが明確になり、適切な使い分けが重要になったと捉えるべきでしょう。

特に注目すべきは、利用条件の柔軟性という点です。これは他のマイレージプログラムにはない独自の価値であり、今後も維持される可能性が高いと考えられます。友人や恋人との旅行で特典航空券を使えるという点は、特に若い世代や多様なライフスタイルを持つ現代の旅行者にとって、金銭的な価値以上の意味を持つのではないでしょうか。

また、ワンワールド各社の特典航空券を一つのプログラムで管理できる点も、グローバルな旅行が一般化している現在において、隠れた価値があると思われます。JALマイルでは取れない路線や時期でも、Aviosなら取れるケースもあり得るでしょう。

一方で、改悪頻度の高さは確かに懸念材料です。しかし、これは逆に言えば「柔軟に調整を行うプログラム」とも捉えることができます。市場環境や競合状況に応じて迅速に対応している証拠でもあり、長期的には利用者にとってプラスになる変更が行われる可能性もあります。

私が特に興味深いと感じるのは、Aviosが「距離ベース」の特典チャートを採用している点です。これは、短距離路線での利用に特化したプログラムとしての位置づけを明確にしており、今後もこの方向性は維持されると予想されます。つまり、「短距離の達人」として、特定のニーズに特化したマイレージプログラムとしての価値は今後も継続するでしょう。

さらに、デジタル化が進む航空業界において、Aviosの予約システムの使いやすさや、オンラインでの管理機能の充実度は、他社と比較しても高水準にあると感じます。これは、特に若い世代の利用者にとって重要な要素となっており、今後のユーザー獲得において優位性を発揮する可能性があります。

最終的に、Aviosは「万人向けのマイレージプログラム」ではなく、「特定の用途に特化した専門的なプログラム」として再定義されたのではないでしょうか。短距離路線の利用が多い方、利用条件の柔軟性を重視する方、予約管理のしやすさを求める方には、依然として価値のあるプログラムだと考えています。

ただし、利用を検討される方には、常に最新の情報をチェックし、他のマイレージプログラムと比較検討することを強くお勧めします。マイレージプログラムは「生き物」のように変化し続けるものであり、今日のお得が明日も続くとは限りません。しかし、それも含めてマイレージ活用の醍醐味と捉え、柔軟に対応していくことが、賢い旅行者としての姿勢なのではないでしょうか。

Aviosについて言えば、改悪はあったものの、まだまだ活用価値のあるマイレージプログラムだというのが私の結論です。ただし、盲目的に信頼するのではなく、常に冷静に分析し、自分の旅行スタイルに合致するかどうかを判断することが重要でしょう。旅行は人生を豊かにする素晴らしい体験であり、そのための手段として、Aviosも含めた様々なマイレージプログラムを賢く活用していただければと思います。