大韓航空 スカイパスのメリットやデメリットについてネットでよく検索されている理由はなぜ? HOTTELの記者がわかりやすく簡単に解説
旅行系WEBメディア「HOTTEL」に記事を書くトラベルライター”TAKA”です。旅についての疑問や噂について真相をつきとめわかりやすく解説します。
今回は、韓国の最大手航空会社である大韓航空が提供するマイレージプログラム「SKYPASS(スカイパス)」について、ネット上の様々な口コミや評判を徹底的にリサーチし、そのメリットとデメリットについて詳しく解説いたします。近年、韓国への旅行者が増加傾向にある中で、大韓航空の利用を検討している方も多いでしょう。しかし、スカイパスについて「使い勝手はどうなのか」「本当にお得なのか」といった疑問を抱いている方も少なくないようです。
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結論:スカイパスは長期的な利用者に最適なマイレージプログラム
結論から申し上げますと、大韓航空のスカイパスは、特に長期的にマイルを貯めたい方や、韓国を経由してアジア・アメリカ方面への旅行を頻繁に行う方にとって、非常に魅力的なマイレージプログラムと言えるでしょう。
最大の特徴は、マイルの有効期限が10年間という極めて長期間に設定されていることです。これは他の多くの航空会社のマイレージプログラムと比較して圧倒的に長く、自分のペースでじっくりとマイルを蓄積できる点が高く評価されているようです。
また、スカイチームの創立メンバーとして、デルタ航空、エールフランス、KLMオランダ航空など世界20社の航空会社と提携しており、世界各地でマイルの獲得と利用が可能という点も大きなメリットとして挙げられています。
さらに、大韓航空はスカイトラックスによる最高評価の「The World’s 5-Star Airlines」の認定を受けており、特に機内食サービスの評価が非常に高いとされています。
スカイパスの詳細な仕組みと特徴
会員ランクシステムの構造
スカイパスには4つの会員ランクが設定されており、スカイパスクラブ(一般会員)から始まり、モーニングカームクラブ、モーニングカームプレミアムクラブ、ミリオンマイラークラブという階層構造になっているようです。
一般会員のスカイパスクラブ以外の3つはエリート会員として位置づけられており、それぞれ異なる特典が用意されています。特にモーニングカームクラブ以上の会員はスカイチームエリートの資格も同時に取得でき、モーニングカームプレミアムクラブ以上ではスカイチームエリートプラスの特典も享受できると言われています。
ステータス取得の条件
現行制度では、搭乗マイルや搭乗回数に応じてエリート会員資格が付与される仕組みになっているようです。マイレージ加算対象の航空券のみが対象となり、搭乗1回につき韓国国内線で1ポイント、国際線で2ポイントが加算されると言われています。
興味深いのは、2年間の会員期間中にいずれかの条件を満たすと、会員資格が2年延長されるという独特のシステムが採用されていることです。
将来的な制度変更について
注目すべきは、2027年からアシアナ航空とのマイレージプログラム統合が予定されており、新しいSKYPASSが誕生する予定だということです。この統合により、韓国の航空業界における最大のマイレージプログラムが誕生する可能性が高いと予想されます。
また、コロナ前に発表されたNEW SKYPASSという新制度も検討されており、会員ランクがシルバー、ゴールド、プラチナ、ダイヤモンドに変更される可能性があるようです。現在は実施されていませんが、アシアナ航空との統合完了後に類似した内容で導入される可能性が高いと考えられます。
スカイパスの具体的なメリット
1. 圧倒的に長いマイル有効期限
最大のメリットは、マイルの有効期限が10年間という点です。多くの航空会社のマイレージプログラムでは3年程度の有効期限が設定されているのに対し、スカイパスでは10年間という長期間マイルを保持できます。これにより、年に1回程度しか旅行をしない方でも、じっくりとマイルを蓄積して特典航空券に交換することが可能になります。
この点について、ネット上の口コミでも「自分のペースでじっくりとマイルを貯められる」という評価が多く見受けられます。特に旅行頻度が低い方にとっては、非常に魅力的な特徴と言えるでしょう。
2. スカイチームネットワークでの豊富な選択肢
大韓航空はスカイチームの創立メンバーとして、世界20社の航空会社と提携しています。これにより、デルタ航空での北米路線、エールフランスやKLMオランダ航空でのヨーロッパ路線、中国東方航空でのアジア路線など、世界各地でマイルの獲得と利用が可能です。
特にモーニングカームクラブ以上のエリート会員になると、スカイチーム加盟航空会社でも大韓航空と同様の特典を享受できるようになり、世界中の空港でラウンジアクセスや優先搭乗などの特典を利用できると言われています。
3. キャッシュ&マイルシステムの利便性
スカイパスではキャッシュ&マイルというシステムが導入されており、保有マイルと現金を組み合わせて特典航空券を取得することが可能です。これにより、必要マイル数に若干足りない場合でも、現金で補填して航空券を取得できる柔軟性があります。
この仕組みは「マイルが中途半端に余ってしまった場合でも有効活用できる」として、多くの利用者から好評を得ているようです。
4. 格安航空券でのマイル加算
スカイパスの特徴として、格安航空券での搭乗でもマイルが加算されるという点が挙げられます。多くの航空会社では最安値の航空券ではマイル加算率が0%になることも珍しくありませんが、スカイパスでは一定の加算率が維持されています。
ただし、2021年4月からマイル加算率の見直しが行われ、エコノミークラスの一部予約クラスでは加算率が大幅に削減されたという情報もあります。それでも、他社と比較すると格安航空券でのマイル加算については相対的に有利な条件が維持されていると考えられます。
5. 機内サービスの高品質
大韓航空はスカイトラックスの「The World’s 5-Star Airlines」に認定されており、特に機内食の評価が非常に高いことで知られています。口コミでも「ビビンバが美味しい」「機内食を完食した」といった好意的な評価が多数見受けられます。
また、「座席が広くて快適」「スタッフが親切で安心」といった評価も多く、サービス品質の高さがマイレージプログラムの価値を支えている側面もあるようです。
スカイパスのデメリットと注意点
1. 日韓路線の必要マイル数の多さ
最も大きなデメリットとして、日本と韓国間の特典航空券に必要なマイル数が多いという点が挙げられます。通常期のエコノミークラスで往復30,000マイル、繁忙期では45,000マイルが必要とされており、ANAやJALの韓国路線(往復15,000マイル前後)と比較すると、その必要マイル数の多さが際立ちます。
この点について、ネット上でも「日本-韓国路線は特典航空券に必要なマイル数がやや多いのがネック」という指摘が散見されます。韓国への旅行を主目的とする場合は、他社のマイレージプログラムの方が効率的な場合もあるでしょう。
2. エコノミークラスのマイル加算率改悪
2021年4月から実施されたマイル加算率の変更により、エコノミークラスの加算率が大幅にダウンしたという情報があります。具体的には、予約クラス「K/L/U」は100%から75%に、「G」は80%から50%に、「Q/N/T」は70%から25%と大幅に削減されたようです。
これにより、「変更前よりもマイルが貯まりにくくなっている」という声も聞かれます。特にエコノミークラスでの搭乗が多い方にとっては、マイル蓄積効率の低下は大きなデメリットと言えるでしょう。
3. 特典航空券以外の使い道の少なさ
スカイパスのマイルは、主に特典航空券への交換が中心となっており、その他の使い道が限定的という指摘もあります。「ラウンジや座席のアップグレードぐらいしか使い道がない」という口コミも見受けられ、マイルの汎用性については他社プログラムに劣る面があるようです。
また、「中途半端なため特典航空券に換えられない」「使い道がない」といった悩みを抱える利用者の声も散見されます。特に少量のマイルしか保有していない場合の活用方法が限られている点は、改善の余地があると考えられます。
4. 言語対応の課題
一部の口コミでは、「日本語が通じにくいことがある」という指摘も見られます。特に電話でのサポートや空港カウンターでの対応において、言語の壁を感じる場面があるようです。
ただし、「日本人CAが1人だったので忙しかったのかな」といった理解を示す声もあり、スタッフの配置や状況によって対応が変わる可能性も考えられます。
スカイパスがおすすめな方
良い点から考えるおすすめしたい方
スカイパスの良い点を考慮すると、以下のような方に特におすすめできます:
- 長期的にマイルを蓄積したい方:10年間という長い有効期限を活かし、じっくりとマイルを貯めたい方には最適です。
- 韓国経由でアジア・アメリカ方面への旅行が多い方:仁川国際空港をハブとする豊富な路線ネットワークを活用できる方にとっては大きなメリットがあります。
- スカイチーム加盟航空会社を頻繁に利用する方:デルタ航空、エールフランス、KLMオランダ航空などのスカイチーム航空会社を利用する機会が多い方は、統一したマイレージプログラムとして活用できます。
- 機内サービスの質を重視する方:5つ星航空会社としての高品質なサービスを享受したい方には非常におすすめです。
- 年1〜2回程度の旅行頻度の方:長い有効期限により、旅行頻度が低くても着実にマイルを蓄積できる利点があります。
悪い点から考えるおすすめできない方
一方で、スカイパスの悪い点を考慮すると、以下のような方にはおすすめしにくい面があります:
- 主に日韓路線のみを利用する方:必要マイル数が多いため、効率性を重視する場合は他社プログラムの方が有利な場合があります。
- エコノミークラスでの搭乗が中心の方:マイル加算率の改悪により、エコノミークラス利用時のマイル蓄積効率が低下している点がデメリットとなります。
- マイルを特典航空券以外で活用したい方:交換選択肢が限定的なため、ポイント制度のような汎用性を求める方には向かない可能性があります。
- 短期間でのマイル獲得・利用を希望する方:必要マイル数が比較的多いため、短期間での特典航空券取得を目指す方には不向きかもしれません。
ネット上の実際の利用者の声
ポジティブな評価
ネット上の口コミを詳しく調べてみると、多くのポジティブな評価が見つかります。
「機内は綺麗でペットボトルやスリッパのサービスがありました。最初からペットボトルが置かれていることに娘も感激していました」という声や、「客室乗務員の方も皆さんとても綺麗で感じも良くて尚且つ機内食のビビンバ予想外に美味しかったです。久々に機内食完食しました」といった機内サービスに対する高評価が多数見受けられます。
また、「貯まったマイルでビジネスクラスにも搭乗することが可能で優雅な時間を過ごすことができて良かったです。出発前はラウンジでゆっくりと過ごすことができました」という、マイル特典を活用した上級クラス利用体験についても好意的な評価があります。
さらに、「年に三回ほどアメリカに行きますが全部大韓航空を使用しています。乗り継ぎ時間もそこまで長くないですし、なんと言っても仁川国際空港では時間潰しがとても楽です」といった、仁川国際空港での乗り継ぎ利便性を評価する声も多いようです。
ネガティブな意見への対応
一方で、いくつかのネガティブな意見も存在します。
「10年前から溜まっているマイレージ、スカイパス。中途半端なため特典航空券に換えられない。来月7万マイルが失効するが使い道がない」という声については、確かにマイルの活用方法が限定的という課題があることがうかがえます。
しかし、このような課題に対しても「キャッシュ&マイル」システムの活用や、スカイチーム加盟航空会社での特典利用など、様々な解決策が用意されているようです。
また、「千歳発のLCCが増えたので今後はあまり利用しないかも。機内食等の機内サービス以外ではLCCとほぼ差を感じませんね」という価格重視の意見もありますが、これはフルサービスキャリアとLCCの根本的な違いによるものであり、求めるサービスレベルによって選択が分かれる部分と言えるでしょう。
業界における位置づけと将来性
スカイチーム内での価値
大韓航空のスカイパスは、スカイチーム内では最も価値のあるプログラムの一つと評価されているようです。特にマイルの積算・交換レートが良好であることが、この評価の根拠とされています。
スカイチームという世界規模の航空アライアンスにおいて、大韓航空は創立メンバーとしての地位を確立しており、そのマイレージプログラムも同アライアンス内で重要な位置を占めていると考えられます。
アシアナ航空との統合による影響
2027年からのアシアナ航空との統合は、韓国の航空業界において非常に大きな変化をもたらすと予想されます。両社のマイレージプログラムが統合されることで、より大規模で充実したプログラムが誕生する可能性が高いでしょう。
この統合により、韓国最大のマイレージプログラムが誕生し、仁川国際空港を中心とした路線ネットワークがさらに拡充される可能性があります。利用者にとっては、より多くの選択肢とより良い特典が期待できるかもしれません。
テクノロジーとサービスの進化
近年の口コミを見ると、大韓航空のサービス品質が大幅に向上していることがうかがえます。「20年以上国内線以外は乗らないようにしていたのですが、久しぶりに乗ってみてびっくり!全員スマイル!大改革が行われたようですね」という声からも、継続的な改善努力が行われていることが分かります。
また、デジタル技術の活用やキャッシュレス決済の導入など、現代の旅行者のニーズに合わせたサービス改善も進んでいるようです。
効果的な活用方法
マイル蓄積戦略
スカイパスを効果的に活用するためには、以下のような戦略が考えられます。
- 長期的な視点での蓄積:10年間という長い有効期限を活かし、無理をせずに着実にマイルを貯める。
- スカイチーム航空会社の活用:大韓航空以外のデルタ航空、エールフランス、KLMオランダ航空などでもマイルを獲得。
- 提携クレジットカードの利用:SKYPASS/JCBカードなどの提携クレジットカードで日常的なマイル獲得。
- ホテルやレンタカーとの提携サービス:航空券以外での提携サービス利用によるマイル獲得。
特典交換のタイミング
マイルの交換については、以下の点を考慮することが重要です。
- 繁忙期と通常期の違い:必要マイル数が大きく異なるため、可能であれば通常期での交換を狙う。
- キャッシュ&マイルの活用:マイルが不足している場合は、現金との併用を検討。
- 座席アップグレードの利用:特典航空券以外にも、アップグレード特典の活用を検討。
競合他社との比較における位置づけ
日系航空会社との比較
ANAマイレージクラブやJALマイレージバンクと比較すると、スカイパスは以下のような特徴があります。
- 有効期限の長さ:10年間という圧倒的な長期間(日系は通常3年)
- 必要マイル数:日韓路線では日系の方が少ないマイル数で交換可能
- 国際線ネットワーク:スカイチームとしてのアメリカ・ヨーロッパ路線の充実
アジア系航空会社との比較
シンガポール航空のKrisFlyerやキャセイパシフィック航空のアジア・マイルと比較すると:
- マイル加算率:格安航空券でも一定の加算率を維持
- サービス品質:5つ星航空会社としての高品質サービス
- ハブ空港:仁川国際空港の利便性と乗り継ぎ環境
トラベルライター”TAKA”の独自考察
私がこれまで数多くの航空会社のマイレージプログラムを調査・分析してきた経験から申し上げますと、大韓航空のスカイパスは「時間を味方につけたマイレージプログラム」として非常にユニークな立ち位置にあると考えています。
現代の旅行者の多くは、即効性や短期的な効率性を求める傾向にありますが、スカイパスは全く逆のアプローチを取っています。10年間という長期的な視野で、じっくりとマイルを蓄積し、大きな特典を狙うという哲学は、まさに「急がば回れ」の精神を体現していると言えるでしょう。
特に注目すべきは、2027年のアシアナ航空との統合です。これは単なる企業統合を超えて、東アジアの航空業界地図を塗り替える可能性を秘めています。統合後の新しいスカイパスは、仁川国際空港を中心とした巨大なネットワークを持つことになり、羽田・成田空港と仁川国際空港を結ぶ「黄金の三角形」とも呼べる路線網が完成するでしょう。
また、近年の韓流ブームやK-POP、韓国ドラマの世界的な人気により、韓国への旅行需要は今後も継続的に増加すると予想されます。この文化的背景を考慮すると、スカイパスは単なるマイレージプログラムを超えて、日韓間の文化交流を支えるツールとしての役割も担っていくのではないでしょうか。
さらに、ESG(環境・社会・ガバナンス)の観点から航空業界が大きな変革期を迎える中で、大韓航空のような大手航空会社がどのような持続可能な取り組みを行うかも、今後のマイレージプログラムの価値を左右する重要な要素となるでしょう。
デジタル変革(DX)の波も見逃せません。今後のスカイパスでは、AIを活用したパーソナライズされた特典提案や、ブロックチェーン技術を使った透明性の高いマイル管理システムなど、革新的な機能が導入される可能性があります。
最後に、私が最も注目しているのは、スカイパスの「寛容性」です。10年という長い有効期限、格安航空券でのマイル加算、キャッシュ&マイルシステムなど、利用者の様々な事情や状況に配慮した制度設計は、現代社会における「多様性の尊重」という価値観と合致しています。
このような観点から、スカイパスは今後ますます多くの旅行者にとって魅力的な選択肢となり、アジア太平洋地域を代表するマイレージプログラムとしての地位を確立していくものと確信しています。旅行を愛する全ての方に、このスカイパスの魅力を一度体験していただきたいと、トラベルライターとして心から推奨いたします。