本当にハトヤホテルは”汚いのか?ネットでよく検索されている理由をHOTTELの記者がわかりやすく簡単に解説

旅行系WEBメディア「HOTTEL」に記事を書くトラベルライター”TAKA”です。今回は、静岡県伊東市の名門温泉旅館として知られるハトヤホテルについて、インターネット上で「汚い」という検索ワードが表示される理由を徹底的に調査しました。あの有名な「伊東に行くならハトヤ、電話はヨイフロ」というテレビコマーシャルでご存知の方も多いでしょう。実際のところ、ハトヤホテルは本当に清潔感に問題があるのでしょうか。それとも、別の理由があるのでしょうか。

結論:施設の古さが「汚い」と誤解される主な理由

結論から申し上げますと、ハトヤホテルが「汚い」と検索されている主な理由は、施設の古さや昭和レトロな雰囲気が現代の感覚と異なるためであり、実際の清潔度とは必ずしも一致していないようです。ハトヤホテルは昭和22年(1947年)に創業した老舗ホテルで、約78年の歴史を持つ伊東温泉を代表する大型観光ホテルの一つとなっています。

実際の宿泊客の口コミを詳しく分析すると、清掃については「部屋は清掃が行き届いていて清潔感がある」「隅々まで掃除されていて綺麗」という高評価の意見が多数見られる一方で、建物の経年劣化による壁紙のはがれや設備の老朽化を指摘する声も確認できるのです。このように、施設の古さと清掃状態は別物であり、多くのゲストは清掃については満足されているようです。

さらに注目すべき点として、近年ではハトヤホテルの昭和レトロな雰囲気がSNS映えする空間として再評価されており、若い世代を中心に「レトロかわいい」「エモい」と話題になっているのです。つまり、かつてネガティブに捉えられていた「古さ」が、現在では独特の魅力として認識されるようになってきているようです。

ネット上で「汚い」という評判が広がった背景

ハトヤホテルに関する「汚い」という評判がインターネット上に存在する背景には、いくつかの具体的な要因があると考えられます。まず第一に、バブル経済期に建設された大型観光ホテル特有の課題として、広大な施設面積に対するメンテナンスの難しさが挙げられるのです。

ある宿泊客の口コミでは、2014年頃に「脱衣所の壁紙がはがれている」「脱衣かごが壊れている」といった具体的な指摘がなされていました。また、2020年の投稿では「カーペットや壁が色褪せている」「天井の木の梁が剥き出しで汚らしい」という厳しい評価も見受けられます。これらの指摘は、施設全体のメンテナンスが追いついていない部分があることを示唆しているようです。

しかしながら、同時期に投稿された別の口コミでは「館内はとても綺麗で、ホコリ一つない大浴場は初めて」「部屋は清掃が行き届いていて清潔感が非常に高い」という正反対の高評価も存在しているのです。このような評価の二極化は、宿泊した部屋の棟や階層、さらには宿泊時期によって印象が大きく異なることを示しているようです。

さらに、バスタオルの薄さやWi-Fiがロビーのみでしか使えないといった設備面での不便さを指摘する声もあり、これらが総合的に「古い」「汚い」という印象につながっている可能性があるのです。

ハトヤホテルの実際の清潔度について

実際の清掃状況について、より詳しく宿泊客の生の声を分析してみましょう。2025年9月の最新の口コミでは「建物は古いですが内装は昭和レトロが新鮮で掃除も行き届いていました」という評価が寄せられています。また、2025年8月の投稿でも「部屋もとても綺麗に清掃されていました」との声が確認できるのです。

複数の旅行予約サイトでの総合評価を見ると、じゃらんnetでは清潔感のスコアが3.8(5点満点、普通が3.0基準)となっており、平均を上回る評価を獲得しています。楽天トラベルでも同様に、多くの宿泊客が室内の清潔さについては満足されているようです。

特筆すべきは、2024年7月の口コミで「まあまあ坂の上に在り、建物は古さを感じます。室内は清掃が行き届いていて、とても清潔感が有りました」と、建物の古さと清掃状態を明確に区別して評価しているゲストの意見です。この指摘は非常に重要で、多くの宿泊客が「古い≠汚い」と認識していることを示しているのです。

ただし、一部の口コミでは「部屋がかび臭く感じた(温泉の匂いかもしれない)」という指摘もあり、温泉特有の硫黄臭を不快に感じる方もいらっしゃるようです。また、「雨漏りがあった」という2023年の投稿も確認できることから、建物の老朽化による問題が部分的に存在していることは事実のようです。

ハトヤホテルの施設と歴史的背景

ハトヤホテルの施設を理解するには、その歴史的背景を知ることが重要となります。昭和22年(1947年)に創業し、当初は14室の小規模な宿泊施設としてスタートしたハトヤは、高度経済成長期を経て大型観光ホテルへと成長を遂げました。現在では総客室数160室を擁する大規模なリゾートホテルとなっているのです。

施設の構造としては、複数の棟が連なる複合的な建物となっており、高層棟、シアター棟など、建設時期が異なる複数の建築物で構成されているようです。この構造が、棟や階層によって設備の新旧や清潔感に差が生じる一因となっているのです。

ハトヤホテルの最大の魅力は、なんといっても5本の自家源泉から引き込んだ天然温泉でしょう。泉質はアルカリ性単純温泉(アルカリ性低張性高温泉)で、源泉かけ流し(高温のため加水調整あり)で提供されているのです。各源泉の詳細を見ると、鎌田19号(48.0℃、毎分72リットル)、岡189号(50.6℃、毎分63リットル)、岡246号(57.5℃、毎分150リットル)、岡255号(53.3℃、毎分92リットル)、岡260号(52.4℃、毎分120リットル)という豊富な湯量を誇っているのです。

大浴場は24時間利用可能で、伊豆石をふんだんに配した造りとなっており、展望風呂からは天城連峰を望むことができます。さらに驚くべきことに、全客室の内風呂にも天然温泉が引かれているという贅沢な設備となっているのです。

館内施設も充実しており、屋内プール(温泉を使用)、卓球場、ゲームコーナー、カラオケルーム、バーなど、昭和の大型観光ホテルならではの娯楽施設が揃っているのです。特に温泉プールは一年中利用可能で、お子様連れのファミリーに人気のアメニティとなっているようです。

昭和レトロブームでの再評価

近年、ハトヤホテルは思わぬ形で再注目されています。それが「昭和レトロ」「エモい」というキーワードでのSNS上での人気なのです。特に若い世代の女性客を中心に、ハトヤホテルの独特な空間デザインがフォトジェニックなスポットとして評価されているようです。

最も有名なのが、宇宙船のような丸い窓と幾何学模様の絨毯が印象的な渡り廊下で、近未来感が漂うこのスペースは「レトロフューチャー」な雰囲気として多くの宿泊客が記念撮影をする人気スポットになっているのです。このような斬新なデザインは、バブル期の建築美学を今に伝える貴重な文化遺産とも言えるでしょう。

また、館内で販売されているオリジナルグッズも人気を集めており、鳩サブレーならぬ「ハトヤサブレ」、ハトヤのロゴが入ったマグカップ、手拭い、キーホルダーなどが「レトロかわいい」と評判になっているようです。ある宿泊客は「個人的にはディズニーよりこっちの方が満足度高い」と絶賛されているほどです。

昭和のデザインが随所に残るスリッパ、看板の字体、照明器具なども、今となっては新鮮に映る要素として再評価されているのです。600人収容のレストランシアターなど、バブル期の大型観光ホテルのスケール感を体験できる空間も、現代では珍しい存在となっています。

食事の評価とコストパフォーマンス

ハトヤホテルの食事については、海鮮和食を中心としたバイキング形式が基本となっているようです。夕食は2部制で提供され、職人が目の前で握る寿司や揚げたての天ぷらが食べ放題というスタイルが人気を集めているのです。

実際に食事をされたゲストからは「お刺身がめちゃめちゃおいしかった」「ローストビーフも柔らかくておいしかった」「金目鯛の煮付けと牛タン煮込みもとてもおいしかった」という高評価の声が多数寄せられています。特に海老の天ぷらは大人気で、職人さんがどんどん揚げていく様子は見ているだけでも楽しいとのことです。

一方で、「寿司が不味い。100円寿司以下」「冷めている」「種類が少なく物足りない」という厳しい評価も一部に存在しているのです。このような評価の差は、宿泊日や時期によって提供される料理の内容や質が変動することを示唆しているのかもしれません。

朝食についても和洋バイキング形式で、パン、パンケーキ、納豆、温泉卵、アジの干物、しらす、ヨーグルト、フルーツなど豊富な種類が用意されているようです。朝食会場は8時から8時半が混雑するため、7時の開始時間に行くのがおすすめとのアドバイスも見られました。

わたあめを自由に作れる機械やアイスクリーム、数種類のケーキなど、お子様が喜ぶデザート類も充実しており、ファミリー層には特に好評のようです。コーヒー、紅茶、お茶はフリードリンクとなっているのも嬉しいポイントとなっています。

料金については、大人1名あたり1泊2食付きで約15,000円前後からという設定で、家族4人で約50,000円程度という価格帯が一般的なようです。さらに、17時までにチェックイン可能で眺望の良くない部屋という条件付きの「訳ありプラン」では、1泊朝食付きで1名9,900円(2名1室利用時)という格安料金も設定されているのです。

ある宿泊客は「晩朝飯付きで15,000円/人だったので、値段相応なのかもしれません」とコメントしており、コストパフォーマンスについては妥当な評価をされているようです。また、「安価ですがお部屋は清潔でご飯は美味しかったです」という声も多く、価格帯を考慮すれば十分に満足できる内容と言えるでしょう。

姉妹ホテル・サンハトヤとの違い

ハトヤグループには山側に位置するハトヤホテルと、海側に位置するホテルサンハトヤという2つの姉妹館が存在しているのです。サンハトヤは昭和50年(1975年)に海岸線沿いに建設された施設で、ハトヤホテルよりも比較的新しい建物となっています。

サンハトヤの大きな特徴は、2019年5月に5階フロアを全面改装し、「海辺の展望露天風呂付客室」5部屋と「海辺の展望テラス付車椅子対応バリアフリー客室」2部屋を新設したことです。また、2023年にはレストランも改装され、2008年にリニューアルされた日帰り海底温泉も人気のアメニティとなっているようです。

ハトヤホテルの宿泊客は、サンハトヤの「海の冒険エリア」(渚プール、古代ビーチ、お魚風呂)を無料で利用できる特典があり、1泊につき1回無料券が提供されるのです。両館を結ぶ無料送迎バスも運行されており、ハトヤグループ全体の施設を楽しめる仕組みとなっているのです。

ある宿泊客は「次回はサンハトヤに泊まりたい」とコメントしており、両館を比較しながら宿泊するリピーターも多いようです。設備の新しさを求めるならサンハトヤ、昭和レトロな雰囲気を楽しむならハトヤホテルという選び方も一つの方法かもしれません。

立地とアクセスの利便性

ハトヤホテルの立地は、伊東市街を見下ろす高台に位置しており、相模湾や天城連峰を望む眺望の良さが魅力となっています。しかし、この高台という立地が、アクセス面では賛否が分かれる要素となっているようです。

JR伊東駅からは無料送迎バスが運行されており、12時30分から17時30分まで30分毎の定時運行(予約不要)となっています。乗車場所は伊東駅改札口右手のハトヤ案内所前で、わかりやすい場所に設定されているのです。

車でのアクセスについては、東京方面からは東名高速道路厚木インターチェンジから約90分、名古屋方面からは東名高速道路沼津インターチェンジから約60分という距離となっています。宿泊者用の無料駐車場は120台分用意されているようです。

徒歩圏内にはコンビニエンスストアもあり(徒歩5分以内)、必要な買い物には困らない環境が整っているようです。ただし、「まあまあ坂の上に在り」という指摘もあり、足腰に不安のある高齢の方には移動が大変に感じられる可能性もあるようです。

館内の移動についても、「昭和の建物なので、最近のホテルとは違い結構入り組んでいるので、高齢者には移動が大変かも知れません」という注意喚起のコメントが見られました。エスカレーターや階段での移動が必要な箇所もあるため、バリアフリーの観点では課題があるのかもしれません。

温泉の質と設備の充実度

ハトヤホテルの最大の強みは、やはり温泉の質と豊富さにあると言えるでしょう。宿泊客の口コミでも、温泉に関する評価は一貫して高く、じゃらんnetの評価でも風呂のスコアが4.2と高評価を獲得しているのです。

「源泉掛け流しで最高!贅沢!」「お風呂は少し熱めのお湯で、気持ちが良かったです」「お風呂は悪くないと思います」といった肯定的な評価が多数を占めているのです。伊東温泉は全国でも屈指の湧出量を誇る名湯で、平安時代から続く歴史ある温泉地として知られています。

大浴場の造りについても、伊豆石をふんだんに配した浴槽は重厚感があり、木の香りが床しい雰囲気を醸し出しているようです。男女別のサウナも完備されており、ジャグジー設備もあるなど、温泉施設としての充実度は高いと言えるでしょう。

ただし、一部の口コミでは「脱衣所も汚い」「脱衣かごも壊れているものも」という指摘があり、浴場周辺のメンテナンスについては改善の余地があるのかもしれません。また、「雨漏りしていてちょっと驚きました」という2023年の投稿もあり、天候によっては不具合が生じる可能性も示唆されています。

客室内の温泉風呂については、「部屋風呂のお湯も温泉なのですが、20分程度流しっぱなしにしないとお湯になりません」という注意点も指摘されています。これは高台という立地上、配管の距離が長いことが原因と考えられ、利用する際には時間に余裕を持つことが推奨されるようです。

大浴場へのアクセスについては、入口に1階分の階段があり、エスカレーター移動が必要な箇所もあるため、身体の不自由な方は事前に確認されることをおすすめします。また、刺青やタトゥー(類似のシールやラッシュガード等で隠している場合も含む)のある方は入浴が禁止されているという規則もあるようです。

接客サービスとホスピタリティ

接客サービスについては、じゃらんnetの評価で4.1という高評価を獲得しており、多くの宿泊客がスタッフの対応に満足されているようです。特に、「ハトヤホテルからの返信」として各口コミに丁寧な回答が寄せられており、ゲストの声を真摯に受け止める姿勢が伝わってくるのです。

ホテル内のバーについては、「雰囲気も良くリーズナブルでした。マスターがとても気さくな方で、閉店時間が過ぎても思わず談笑してしまいました」という温かいエピソードも紹介されています。このような人間味のある接客は、大型ホテルでありながら家庭的な雰囲気を感じさせる要素となっているようです。

一方で、「スタッフは足りておらず、食堂で追加注文しようとしても、自分で呼び止めない限り、呼んでも席案内と片付けが優先されました」という指摘もあり、繁忙期には人手不足を感じる場面もあるようです。また、「食事従業員の接客サービスが悪い。笑顔がなく無愛想である」という厳しい評価も一部に見られるのです。

コストを抑えた「セルフサービスプラン」では、布団の上げ下げを自分で行う必要があったり、部屋への案内がなかったりと、サービスレベルが通常プランと異なる点には注意が必要となります。ただし、その分料金が大幅に安く設定されているため、サービスよりも価格を重視する方には適したプランと言えるでしょう。

ハトヤホテルでは「ハトヤ子供会」という無料の会員制度もあり、お子様にはカードやシールがプレゼントされるなど、ファミリー層への配慮も見られるのです。このような細やかなサービスは、リピーター獲得につながる重要な要素となっているようです。

良い点:おすすめできる魅力的な要素

ハトヤホテルのメリットとして最も強調したいのは、5本の自家源泉を持つ本物の温泉を24時間楽しめる贅沢さです。全客室に温泉が引かれているという設備は、現代のホテルでも珍しく、これだけでも宿泊する価値があると言えるでしょう。

コストパフォーマンスの良さも大きな利点となっています。1泊2食付きで15,000円前後、訳ありプランなら1泊朝食付き9,900円からという価格設定は、家族旅行や学生旅行、グループ旅行に最適な価格帯と言えるのです。この価格で温泉、食事、プール、卓球、ゲームコーナーなどの施設を利用できることを考えれば、非常にお得と感じられるでしょう。

昭和レトロな雰囲気を楽しめる点も、現代では貴重な体験価値となっています。レトロフューチャーな渡り廊下、600人収容のレストランシアター、温泉プールなど、バブル期の大型観光ホテルのスケール感を体験できる施設は年々減少しており、文化的な価値も高いと評価できるのです。

お子様連れのファミリーにとっては、屋内プール、卓球、ゲームコーナー、わたあめ機、ハトヤ子供会など、お子様が楽しめる要素が豊富に揃っている点もおすすめポイントとなります。天候に左右されずに遊べる施設が多いのも、旅行計画を立てやすい利点と言えるでしょう。

姉妹館サンハトヤの施設も無料で利用できる特典は、1つの料金で2つのホテルを楽しめるという意味で大きなメリットとなっているのです。海の冒険エリアで海水浴気分を味わうこともできるのは、お子様にとって忘れられない思い出になるでしょう。

伊東駅からの無料送迎バスが30分毎に運行されている点も、車を持たない旅行者にとっては重要な利点となります。予約不要で利用できる手軽さも好評のようです。

悪い点:注意すべきデメリット

ハトヤホテルのデメリットとして最も理解しておくべき点は、施設の古さと一部のメンテナンス不足です。壁紙のはがれ、カーペットや壁の色褪せ、脱衣かごの破損など、経年劣化による問題が一部に存在していることは事実のようです。これらが気になる方、新しく清潔な設備を求める方にはおすすめしない要素となるでしょう。

建物の構造が複雑で入り組んでいる点も欠点として挙げられます。複数の棟が連なる構造のため、初めて宿泊する方は迷いやすく、高齢者や身体の不自由な方には移動が負担となる可能性があるのです。エレベーターやエスカレーターの位置も分かりにくい場合があるようです。

Wi-Fi環境の不便さも現代の旅行者にとっては大きなデメリットとなっています。客室では使えず、ロビーのみでの利用という制限は、仕事で宿泊される方やSNSを頻繁に利用される方には不便に感じられるでしょう。

料理の評価にバラつきがある点も注意が必要です。特に寿司の質については「100円寿司以下」という厳しい評価もあり、期待値が高すぎると失望する可能性があるのです。バイキングの種類が少ないと感じる方もいらっしゃるようです。

バスタオルの薄さ、ネオン看板の故障など、細かな設備面での不満を感じる可能性もあるようです。これらの点が気になる方には、より高価格帯の現代的なホテルを選ばれることをおすすめします。

客室内の温泉風呂を使用する際に、お湯になるまで20分程度待つ必要がある点も、急いでいる方や短時間の滞在では不便に感じられるかもしれません。

部屋によって眺望や設備の質に大きな差がある点も、訳ありプランなどを利用する際には覚悟が必要となるでしょう。海側眺望の部屋と山側の部屋では満足度が異なる可能性が高いようです。

おすすめしたい方・おすすめできない方

ハトヤホテルを特におすすめしたい方は、昭和レトロな雰囲気を楽しみたい方、SNS映えする写真を撮りたい方、バブル期の大型観光ホテルの雰囲気を体験したい方となります。20代から30代の若い世代で、レトロブームに興味がある方には特に適しているでしょう。

コストパフォーマンスを重視する方、家族旅行で予算を抑えたい方、学生グループ旅行にも最適な選択肢となります。お子様連れのファミリーで、プールや卓球などの娯楽施設を楽しみたい方にもおすすめできるのです。

温泉好きの方、特に源泉かけ流しの本物の温泉を堪能したい方には、5本の自家源泉を持つハトヤホテルは理想的な宿泊先と言えるでしょう。客室でも温泉に入れるという贅沢を味わいたい方にも向いています。

「伊東に行くならハトヤ」のCMソングに思い入れがある昭和世代の方、ノスタルジーを感じたい方、子供の頃からの憧れを実現したい方にも強くおすすめしたいのです。

一方、おすすめできない方は、最新の設備や洗練されたデザインを求める方、完璧な清潔感やモダンなインテリアを期待する方となります。高級感のある接客サービスを期待される方にも向かないかもしれません。

客室で快適にWi-Fiを使いたいビジネス利用の方、デジタルノマドの方にもおすすめしない要素が多いでしょう。身体の不自由な方、高齢で歩行に不安のある方も、館内の移動の複雑さを考慮すると慎重に検討されることをおすすめします。

料理の質を最優先される方、グルメな食事体験を求める方には、バイキングの内容が期待に添えない可能性があるようです。静かで落ち着いた大人の旅を求める方にも、大型観光ホテルの賑やかな雰囲気は合わないかもしれません。

よくある質問(Q&A)

Q1:ハトヤホテルは本当に汚いのですか?

A:施設自体は古いですが、多くの宿泊客の口コミでは「清掃は行き届いている」「清潔感がある」という評価が主流となっています。建物の古さと清掃状態は別物であり、昭和レトロな雰囲気を「古くて汚い」と感じるか「味がある」と感じるかは個人の価値観次第のようです。

Q2:どの部屋タイプを選ぶのがおすすめですか?

A:眺望を重視される方は海側眺望の部屋を、コストパフォーマンスを重視される方は訳ありプランの山側の部屋を選ばれると良いでしょう。特別室にアップグレードされる可能性もあるようなので、スタンダードプランでも満足度は高いようです。

Q3:食事の質はどうですか?

A:海鮮バイキングは総じて好評で、特にお刺身、金目鯛の煮付け、天ぷら、ローストビーフなどが美味しいという声が多いようです。ただし、寿司の質については評価が分かれており、期待値を高く持ちすぎない方が良いかもしれません。

Q4:子供連れでも楽しめますか?

A:屋内温泉プール、卓球、ゲームコーナー、わたあめ機など、お子様向けの施設が充実しており、ファミリーに非常に適したホテルと言えます。ハトヤ子供会への入会特典もあり、お子様への配慮が随所に見られるのです。

Q5:温泉の質はどうですか?

A:5本の自家源泉を持ち、源泉かけ流し(加水調整あり)で提供される本物の温泉は高評価を得ています。全客室に温泉が引かれているのも大きな魅力です。ただし、客室の温泉はお湯になるまで20分程度かかる点には注意が必要のようです。

Q6:アクセスは便利ですか?

A:伊東駅から無料送迎バスが30分毎に運行されており、予約不要で利用できるため公共交通機関でのアクセスは便利です。ただし、高台に位置するため、徒歩でのアクセスは困難となっています。

Q7:Wi-Fi環境はどうですか?

A:ロビーのみでの利用となっており、客室では使えない点が現代の旅行者にとっては不便に感じられるかもしれません。仕事での利用を考えている方は注意が必要でしょう。

Q8:サンハトヤとハトヤホテル、どちらを選ぶべきですか?

A:設備の新しさを求めるならサンハトヤ(一部フロアが2019年改装)、昭和レトロな雰囲気を楽しむならハトヤホテルがおすすめです。どちらに宿泊しても姉妹館の施設を利用できる特典があるため、滞在中に両方訪れることも可能となっています。

トラベルライター”TAKA”からの考察と総評

私トラベルライター”TAKA”が今回のリサーチを通じて最も強く感じたことは、ハトヤホテルに対する「汚い」という評判は、施設の本質的な価値を正しく伝えていないという点です。確かに建物は古く、一部にメンテナンス不足の箇所があることは事実のようですが、それ以上に重要なのは、このホテルが持つ歴史的・文化的価値と、現代では得難い体験ができるという点なのです。

昭和22年(1947年)創業という78年の歴史を持つハトヤホテルは、単なる宿泊施設ではなく、日本の高度経済成長期やバブル経済期を象徴する文化遺産としての側面も持っていると考えます。600人収容のレストランシアター、宇宙船のような渡り廊下、温泉プールなど、当時の日本人が夢見た豊かさの象徴が、今なおこのホテルには色濃く残っているのです。

現代の旅行業界を見渡すと、効率化や標準化が進み、どのホテルに泊まっても似たような体験になってしまう傾向があるように感じられます。しかし、ハトヤホテルのような個性的な施設は、その「非効率さ」や「古さ」こそが唯一無二の価値となっているのではないでしょうか。

インターネット上の口コミを分析する際に重要なのは、その評価が何を基準としているかを見極めることです。最新設備や完璧な清潔感を基準とすれば、ハトヤホテルは確かに低評価となるでしょう。しかし、コストパフォーマンス、温泉の質、体験価値、ノスタルジーといった基準で評価すれば、このホテルは非常に高い価値を提供していると言えるのです。

特に注目すべきは、若い世代による再評価の動きです。かつて「古臭い」「時代遅れ」と敬遠されていた昭和レトロな雰囲気が、今では「エモい」「フォトジェニック」として積極的に求められているのです。この現象は、物質的な新しさよりも、精神的な充足感や独自性を重視する価値観の変化を示しているのではないでしょうか。

温泉旅館業界全体を見渡すと、老舗旅館の廃業や大手チェーンへの転換が進む中、ハトヤホテルのように独自性を保ち続けている施設は貴重な存在となっています。5本の自家源泉を持ち、全客室に温泉を引くという贅沢な設備は、現代の建築基準やコスト面から考えると、新たに実現することは極めて困難でしょう。

私の個人的な見解としては、ハトヤホテルは「完璧なホテル」ではなく「完璧に個性的なホテル」であると言えます。清掃が行き届いた部屋、本物の温泉、リーズナブルな料金、昭和レトロな雰囲気という4つの要素が組み合わさって、他では得られない唯一無二の体験を提供しているのです。

旅行の本質は、日常から離れて非日常を体験することにあると私は考えています。その意味で、ハトヤホテルは現代の日常生活では絶対に体験できない「昭和の非日常」を提供してくれる貴重な施設なのです。建物が古いことは欠点ではなく、むしろこのホテルの最大の特徴であり魅力なのではないでしょうか。

最後に、ハトヤホテルに宿泊される方へのアドバイスとしては、「完璧な設備」を期待するのではなく、「ユニークな体験」を求める心構えで訪れていただきたいということです。そうすれば、壁紙のはがれや古い絨毯も、歴史の証として愛おしく感じられるのではないでしょうか。

今後、ハトヤホテルには部分的なリニューアルを進めつつも、この独特な昭和レトロの雰囲気は絶対に失わないでいただきたいと強く願います。なぜなら、このホテルが持つ最大の価値は「古さ」そのものであり、それを失った瞬間に、ハトヤホテルはただの普通のホテルになってしまうからです。

伊東温泉という素晴らしい立地で、本物の温泉と昭和の夢を今に伝え続けるハトヤホテルは、日本の観光産業における貴重な文化的資産であると、私トラベルライター”TAKA”は確信しています。「伊東に行くならハトヤ」というキャッチフレーズは、単なる広告コピーではなく、このホテルが提供する唯一無二の体験価値を的確に表現した言葉なのです。