「オートグラフ コレクション」とはどんな仕組みのホテルなのか、日本のオートグラフ コレクション一覧などHOTTELの記者がわかりやすく解説

旅行系WEBメディア「HOTTEL」に記事を書くトラベルライター”TAKA”です。今回は、マリオットの「オートグラフ コレクション」について、ネット上で語られている情報を徹底的にリサーチし、その仕組みやメリット・デメリットについて詳しくお伝えします。このブランドはマリオット系列の中でも独特な位置づけとなっており、旅行好きの間でじわじわと注目を集めているようです。

マリオットの「オートグラフ コレクション ホテル」とは?結論から解説

結論から申し上げますと、オートグラフ コレクション ホテルは、マリオット・インターナショナルが展開する高級ホテルブランドの一つで、「画一的ではなく、それぞれが独自のストーリーと個性を持つ独立系ホテルを集めたコレクション」だと言われています。

最大の特徴は、通常のマリオットホテルのように統一されたブランドイメージを持たず、「Exactly Like Nothing Else(唯一無二)」というコンセプトのもと、各ホテルが独自の世界観とデザイン性を持っている点のようです。つまり、同じオートグラフ コレクションに加盟していても、ホテルごとに全く異なる雰囲気や体験ができるという、非常にユニークなブランド展開となっているとネット上では評されています。

マリオット・ブランドの中でもプレミアム・カテゴリーの最上位に位置づけられており、ラグジュアリーとプレミアムの境界線に位置するディスティンクティブプレミアムホテルとして展開されていると言われています。世界50以上の国と地域に330軒以上のホテルが展開されており、日本国内には現在5軒のホテルがあるようです。

オートグラフ コレクション ホテルの仕組み

独立系ホテルとマリオットの融合システム

オートグラフ コレクションの仕組みは、独立系ホテルの個性とマリオットのグローバルネットワークを組み合わせた独特のものだと言われています。

ホテル自体は独立して所有・運営されているものの、オートグラフ コレクションというマリオットのブランド名でライセンス運営されているようです。つまり、ホテルオーナーは自分たちのホテルの名称やデザイン、コンセプトを保ちながら、マリオット・インターナショナルという世界最大級のホテルチェーンの予約システムや会員プログラム「マリオット ボンヴォイ」の恩恵を受けることができる仕組みになっているとネットでは説明されています。

この仕組みによって、旅行者側も独立系ホテルならではのユニークな体験を楽しみながら、マリオット会員としてポイントを貯めたり、エリートステータスの特典を受けたりできるという、両方のメリットを享受できるのだそうです。

加盟基準と選定プロセス

オートグラフ コレクションに加盟するためには、厳しい基準があるようです。

ネット上の情報によると、「際立った独自性や個性」「はっきりとしたビジョンや精神、ストーリー」「デザインやおもてなしに対しての強いこだわり」といった要素が重視され、画一的なサービスではなく滞在そのものをユニークな体験と捉えられるホテルが選ばれるとされています。

また、マリオットは加盟ホテルに対して、他のマリオット系列ホテルと同様の承認プロセスを求めており、継続的に高いゲスト満足度と品質保証スコアを維持することが求められているようです。つまり、個性は尊重されるものの、サービスの質については厳格な基準が設けられているということのようです。

日本のオートグラフ コレクションホテルの一覧(2025年10月現在)

日本には現在、以下の5軒のオートグラフ コレクション ホテルがあります。2026年1月1日より各オートグラフホテルに宿泊すると、ホテルの個性を表現した限定「オートグラフだるま」がもらえて、5種すべてを集めると特別ディスプレイケースが進呈される「オートグラフだるまジャーニー」という周遊型キャンペーンが開始される予定です。

ホテル名 所在地 開業年
ザ・プリンス さくらタワー東京、オートグラフ コレクション 東京都品川区 2013年
メズム東京、オートグラフ コレクション 東京都港区 2020年
ザ・プリンス 京都宝ヶ池、オートグラフ コレクション 京都府左京区 時期不明
TIAD、オートグラフ コレクション 愛知県名古屋市中区 2023年7月
大阪ステーションホテル、オートグラフ コレクション 大阪府大阪市北区 2024年7月

世界のオートグラフ コレクションホテルの一覧(2025年10月現在)

2025年10月現在、世界には約349軒(320軒以上)のオートグラフ コレクション ホテルが、55ヶ国以上に展開されていると言われており、2024年9月の時点では240軒以上だったため、急速に拡大しているようです。

アメリカ合衆国

162軒(全体の約46%)が米国に集中しているとされています。特に以下の州が多いようです。

  • フロリダ州:24軒
  • カリフォルニア州:20軒
  • テキサス州:15軒
  • ジョージア州:8軒
  • バージニア州:6軒
  • イリノイ州:6軒

ヨーロッパ

ネット上で確認されているホテルには以下のような国・地域が含まれているようです。

アイルランド

  • Shelbourne Hotel(ダブリン)
  • Mount Juliet Estate(キルケニー)
  • The Powerscourt Hotel(ウィックロー)

イギリス

  • The Glasshouse(エディンバラ)
  • The Threadneedles Hotel(ロンドン)
  • The University Arms Hotel(ケンブリッジ)

ドイツ

  • Hotel am Steinplatz(ベルリン)
  • The Falkenstein Grand(ケーニッヒシュタイン・イム・タウヌス)
  • The Hotel Atlantic(ハンブルク)
  • Villa Rothschild(ケーニッヒシュタイン・イム・タウヌス)
  • Hotel Luc(ベルリン)

イタリア

  • The Pantheon Iconic Rome Hotel(ローマ)

ギリシャ

  • Domes of Elounda(クレタ)

フランス

  • Hotel Bank Opera(パリ)

アジア・太平洋地域

  • 日本:5軒
  • 韓国:The Plaza Seoul
  • ベトナム:The Vinpearl Landmark 81(ホーチミンシティ)
  • 香港:The Park Lane Hong Kong
  • シンガポール:複数軒

北米(米国以外)

カナダ

  • The Algonquin Resort St. Andrews By-The-Sea
  • Humaniti Hotel Montreal
  • Hotel Saskatchewan

メキシコ

  • The Royalton Splash(カンクン)

その他地域

  • キュラソー:The Pyrmont
  • 南アフリカ:Morea House(ケープタウン)
  • カリブ海地域:複数軒

最新の開業予定オートグラフ コレクションホテル

2025年中には新しいオートグラフ コレクション ホテルの開業が予定されているようです。例えば、南アフリカのケープタウンには「Morea House」という新しいオートグラフ コレクション ホテルが2025年にオープン予定だとされています。

オートグラフ コレクション ホテルの歴史と成り立ち

オートグラフ コレクションは2009年にマリオット・インターナショナルによって立ち上げられたブランドだと言われています。

当時、2008年の経済不況後の成長を目指していたマリオットは、これまでの厳格な統一性という方針を緩和し、独立系の個性的なホテルを自社のネットワークに引き込むという新しい戦略を打ち出したようです。この背景には、旅行者のニーズが変化し、画一的なチェーンホテルではなく、その土地ならではの個性的な体験を求める層が増えてきたという市場環境の変化があったとされています。

日本では、2013年に「ザ・プリンス さくらタワー東京」が日本初、アジアで2番目の加盟ホテルとなったと言われています。その後、2020年に「メズム東京」が開業し、2023年に名古屋の「TIAD」、2024年には「大阪ステーションホテル」が加わり、現在では国内5軒体制となっているようです。

日本国内のオートグラフ コレクション ホテル

日本国内には現在、以下の5軒のオートグラフ コレクション ホテルがあるとネット上では紹介されています。

メズム東京、オートグラフ コレクション(東京都港区) 2020年4月開業。「TOKYO WAVES」をコンセプトに、進化し続ける東京の躍動感を五感で体験できるホテルだと言われています。ウォーターズ竹芝の16階から26階に位置し、全客室にカシオのデジタルピアノが配置されているという独特な特徴があるようです。

ザ・プリンス さくらタワー東京、オートグラフ コレクション(東京都品川区) 日本初のオートグラフ コレクションホテルとして2013年に加盟。広大な日本庭園に囲まれた都心のオアシス的存在で、プリンスホテルとのダブルブランドとなっているようです。

ザ・プリンス 京都宝ヶ池、オートグラフ コレクション(京都府左京区) 京都の自然豊かな宝ヶ池に位置し、日本の伝統美と現代的な快適さが融合したホテルだとされています。

TIAD、オートグラフ コレクション(愛知県名古屋市) 2023年7月開業の東海エリア初のオートグラフ コレクション。「Fresh」「Natural」「Personal」「Inspiring」「Something Local」をキーワードに、名古屋ラグジュアリー市場の開拓を目指しているようです。

大阪ステーションホテル、オートグラフ コレクション(大阪府大阪市) 2024年7月開業。150年の歴史を持つ初代大阪駅の地に誕生した、「THE OSAKA TIME(時空の旅)」をコンセプトとするホテルだと言われています。

オートグラフ コレクション ホテルのメリット

ネット上の口コミや評判を広くリサーチした結果、オートグラフ コレクションには以下のような利点があるようです。

良い点①:唯一無二の個性的な体験

最大のメリットは、各ホテルが持つ独自の世界観とストーリーを体験できることだと多くの旅行者が語っています。

通常のチェーンホテルのように「どこに行っても同じ」という安心感はある一方で、個性が薄れがちですが、オートグラフ コレクションでは各ホテルが全く異なるコンセプトとデザインを持っているため、「ホテルそのものが旅の目的地になる」という声がネット上では多く見られるようです。

例えば、メズム東京では全客室にデジタルピアノが配置され、ロビーでは高音質のフォアグラウンドミュージックが流れ、五感を刺激する体験ができるとされています。大阪ステーションホテルでは150年の鉄道の歴史を感じられるデザインが随所に施され、時を超える旅を体験できるようです。

良い点②:マリオット ボンヴォイの特典を利用できる

オートグラフ コレクションはマリオット ボンヴォイに参加しているため、宿泊時にポイントを貯めたり、無料宿泊特典を使ったり、エリート会員の特典を受けたりできるのは大きなメリットだとされています。

プラチナエリート会員以上であれば、朝食無料、客室アップグレード(スイートルーム含む)、午後4時までのレイトチェックアウトなどの特典を受けられるようです。ただし、ホテルによっては一部特典が適用されない場合もあるとの情報もありますので、事前確認がおすすめだと言われています。

また、マリオットボンヴォイアメックスカードを保有していれば、自動的にゴールドエリート会員となり、無料宿泊特典も付与されるため、年に一度は憧れのオートグラフ コレクションに宿泊できる可能性があるとネット上では紹介されています。

良い点③:高い品質基準とホスピタリティ

独立系ホテルの個性を保ちながらも、マリオットの厳しい品質基準を満たしているため、サービスの質が担保されているのも利点だと言われています。

実際の宿泊者の口コミを見ると、「スタッフのホスピタリティの高さに驚いた」「教育が行き届いている」「一生懸命でお客様に寄り添う姿勢が感じられた」といった好意的な声が多く見られるようです。

良い点④:地域性とローカル体験

オートグラフ コレクションのホテルは、その土地の文化や季節を体験するために「ホテルを出る必要がない」とも言われています。地域に根ざし、周囲の環境と密接なつながりを持つホテルが厳選されているため、そのデスティネーションならではの本物の体験ができるようです。

例えば、TIADでは名古屋エリア初のバトラーサービスやバレーパーキングサービスを提供し、地元の食材を活かした料理で名古屋の魅力を発信しているとされています。

おすすめしたい方

ネット上の情報を総合すると、オートグラフ コレクションは以下のような方におすすめだと言えそうです。

  • 画一的なホテルではなく、個性的でユニークな体験を求める旅行者
  • マリオット ボンヴォイの会員でポイントを有効活用したい方
  • デザインやアートに興味があり、ホテルそのものを楽しみたい方
  • その土地ならではの文化や雰囲気を深く体験したい方
  • 記念日や特別な旅行で、思い出に残る滞在をしたいカップルや家族

オートグラフ コレクション ホテルのデメリット

一方で、ネット上の口コミをリサーチすると、以下のような欠点や注意点も指摘されているようです。

悪い点①:価格が高め

オートグラフ コレクションは高級ホテルブランドとして位置づけられているため、宿泊料金は比較的高めに設定されているようです。

ネット上の情報によると、例えばメズム東京では1泊2名で75,900円~、大阪ステーションホテルでは1泊2名で47,500円~となっており、気軽に泊まれる価格帯ではないという声が見られます。ただし、マリオットのポイントを使った無料宿泊であれば、通常では手が届かないような高級ホテルに宿泊できるため、むしろコストパフォーマンスは良いという意見も多いようです。

悪い点②:エリート特典がホテルによって異なる

マリオット ボンヴォイのエリート会員特典は、ホテルのカテゴリーや方針によって適用内容が異なる場合があるようです。

特に、ラグジュアリーカテゴリーに位置づけられている大阪ステーションホテルでは、プラチナエリート会員でもラウンジアクセスができず(アンバサダーエリート限定)、温浴施設「OFURO」もチタンエリート以上でないと利用できないといった制限があるようです。事前に各ホテルの特典内容を確認しておくことがおすすめだと言われています。

悪い点③:立地によっては騒音がある

都市型ホテルの場合、立地によっては周辺の騒音が気になるケースがあるようです。

例えば、大阪ステーションホテルでは大阪駅直結という便利な立地の一方で、電車の走行音が部屋に届くという口コミが見られます。また、低層階の部屋では駐車場の音や廊下の声が聞こえやすいという指摘もあるようです。音に敏感な方は、予約時に高層階を指定するなどの対策がおすすめだとされています。

悪い点④:サービスの一貫性に課題がある場合も

独立系ホテルの集合体という性質上、ホテルによってサービスの質にばらつきがある可能性が指摘されています。

メズム東京の一部の口コミでは、「スタッフは感じが良いが気が利かない」「日本語がカジュアルすぎる」「サービス面は過剰に期待しないほうがいい」といった指摘も見られるようです。ただし、これは個々のスタッフやタイミングによる部分も大きいと考えられます。

おすすめできない方

以下のような方には、オートグラフ コレクションはあまりおすすめできないかもしれません:

  • 予算を最優先に考え、できるだけ安く宿泊したい方
  • 統一されたサービスや設備の一貫性を重視する方
  • マリオット会員でなく、ポイントや特典に興味がない方
  • シンプルで機能的なビジネスホテルを好む方

オートグラフ コレクションと他のマリオットブランドとの違い

マリオット・インターナショナルは4つの主要ランク(ラグジュアリー、プレミアム、セレクト、長期滞在)でホテルブランドを分類しているようです。

オートグラフ コレクションは「プレミアム」カテゴリーに属しながらも、「プレミアム・カテゴリーの最上位」と位置づけられているとされています。これは、同じマリオットグループの「ラグジュアリーコレクション」と似た性質を持ちながらも、より柔軟で多様なホテルを包含するブランドだということのようです。

ラグジュアリーコレクションとの違いは、ラグジュアリーコレクションが「デスティネーションを定義する、歴史的・文化的価値のあるホテル」を中心とするのに対し、オートグラフ コレクションは「独創的なデザインや体験型宿泊を志向する、より幅広い個性派ホテル」を対象としている点だと言われています。

通常のマリオットホテルとの最大の違いは、統一されたブランドイメージを持たず、各ホテルが独自の名称、デザイン、コンセプトを保っている点にあるようです。通常のマリオットやシェラトンなどは、世界中どこに行っても一定の品質とサービスが期待できる「予測可能性」が魅力ですが、オートグラフ コレクションは「予測できない驚きと発見」が魅力だとされています。

Q&A:よくある質問

Q1: オートグラフ コレクションに泊まるにはマリオット会員にならないといけませんか? A: いいえ、会員でなくても宿泊可能です。ただし、マリオット ボンヴォイ会員になると、ポイントの獲得や各種特典が受けられるため、会員登録(無料)してからの予約がおすすめだと言われています。

Q2: オートグラフ コレクションはどのホテルも同じようなサービスですか? A: いいえ、これが最大の特徴で、各ホテルが全く異なるコンセプトとデザインを持っているようです。同じオートグラフ コレクションでも、メズム東京と大阪ステーションホテルでは全く異なる体験ができるとされています。

Q3: 家族旅行でも利用できますか? A: はい、多くのオートグラフ コレクションホテルは家族旅行にも対応しているようです。ただし、ホテルによってファミリー向けの設備やサービスが異なるため、事前に確認することがおすすめだとされています。

Q4: ビジネス利用にも向いていますか? A: ホテルによります。都市型のオートグラフ コレクションは駅近で会議室なども備えているため、ビジネス利用も可能なようです。ただし、価格帯を考えると、よりリーズナブルなマリオット系列ホテルを選ぶ方が実用的かもしれません。

Q5: プラチナエリート会員の特典は確実に受けられますか? A: 基本的には受けられるようですが、ホテルのカテゴリーや方針によって一部特典が制限される場合があるとされています。特にラグジュアリーカテゴリーのホテルでは、ラウンジアクセスなどが上位ステータスに限定されることがあるため、予約前に確認するのがおすすめだと言われています。

トラベルライター”TAKA”の考察と意見

ここまでネット上の膨大な情報をリサーチしてきましたが、トラベルライターとしての私の独自の視点から、オートグラフ コレクションについて考察をお伝えしたいと思います。

オートグラフ コレクションというブランドは、ホテル業界における非常に興味深い試みだと感じています。これは単なる「高級ホテルチェーン」ではなく、「グローバリゼーションとローカリゼーションの絶妙なバランス」を体現しているブランドだと言えるのではないでしょうか。

従来のホテルチェーンは、世界中どこに行っても同じ品質とサービスを提供することで成功してきました。しかし、現代の旅行者、特に経験豊富な旅行者は、「その場所でしか体験できないユニークさ」を求めるようになってきています。オートグラフ コレクションは、この新しい旅行者のニーズに応える形で生まれたブランドだと考えられます。

注目すべきは、「個性と品質の両立」という難しいバランスを実現しようとしている点です。完全な独立系ホテルであれば個性は出せますが、品質のばらつきや予約システムの使いにくさなどの課題があります。一方、大手チェーンホテルは品質は安定していますが、個性に欠ける傾向があります。オートグラフ コレクションは、この両方の長所を取り入れようという野心的な試みだと言えるでしょう。

日本国内の5軒のオートグラフ コレクションを見ても、それぞれが全く異なる個性を持っています。メズム東京の「TOKYO WAVES」という都市型の躍動感、ザ・プリンス さくらタワー東京の日本庭園に囲まれた静けさ、大阪ステーションホテルの鉄道の歴史を感じさせる空間。これらは確かに「唯一無二」と呼べる体験を提供しているように思えます。

ただし、課題もあるようです。ネット上の口コミを見ると、サービスの質にばらつきがあるという指摘も散見されます。これは独立系ホテルを包含する以上、避けられない側面かもしれませんが、マリオットブランドを冠する以上、一定の品質管理は今後も重要になってくるでしょう。

また、価格面での課題も見逃せません。オートグラフ コレクションは基本的に高価格帯のホテルであり、一般的な旅行者が気軽に利用できる価格帯ではないかもしれません。しかし、これはマリオット ボンヴォイというロイヤリティプログラムがあることで、ある程度解消されているとも言えます。ポイントを貯めることで、通常では手が届かないような高級ホテルに無料で宿泊できるという仕組みは、多くの旅行者にとって魅力的なのではないでしょうか。

個人的には、オートグラフ コレクションは「特別な旅行のための特別なホテル」として位置づけるのが良いと考えます。日常的なビジネス出張や週末の気軽な旅行には、より手頃な価格のマリオット系列ホテルを利用し、記念日や特別な旅行の際にはオートグラフ コレクションを選ぶ、という使い分けがおすすめです。

また、旅行の楽しみ方として、「ホテルコレクション」という新しい視点を提供してくれているのも興味深い点です。2026年から始まる「オートグラフだるまジャーニー」のような企画は、単なるホテル宿泊を超えて、「ホテルを巡る旅」という新しい旅行スタイルを提案しているように感じます。日本各地のオートグラフ コレクションを訪れ、それぞれの個性を体験していくという楽しみ方は、ホテル好きにとって非常に魅力的な企画だと言えるでしょう。

最後に、オートグラフ コレクションが今後さらに発展していくためには、「個性と品質のバランスをいかに保つか」が鍵になると考えます。独立系ホテルの魅力を損なわずに、マリオットブランドとしての品質を維持する。この難しいバランスを取り続けることができれば、オートグラフ コレクションは今後も多くの旅行者に愛されるブランドとして成長していくのではないでしょうか。

旅行系WEBメディア「HOTTEL」のトラベルライター”TAKA”として、これからもオートグラフ コレクションの動向を注目していきたいと思います。皆さんも、次の特別な旅行の際には、ぜひオートグラフ コレクションでの「唯一無二」の体験を検討してみてはいかがでしょうか。その土地でしか味わえない、記憶に残る滞在があなたを待っているかもしれません。