2025年11月27日にJALが発表した「New JAL Digital Experience」とは? メリットやデメリットなどHOTTELの記者がわかりやすく解説
こんにちは!旅行系WEBメディア「HOTTEL」に記事を書くトラベルライター”TAKA”です。
旅についての疑問や噂について真相をつきとめわかりやすく解説します。
今回は、2025年11月27日にJAL(日本航空)から発表され、同日からスタートした新プロジェクト「New JAL Digital Experience」について取り上げます。
「アプリが変わったらしいけど、何が違うの?」「使いにくくなったって噂は本当?」といった疑問をお持ちの旅好きの皆さんのために、ネットの口コミや評判を徹底的にリサーチしました。そこに私TAKAの独自の知見を加え、この大規模リニューアルの真相と、私たちがどう活用すべきかを解説します。
結論:JALは「航空会社」から「ライフスタイルパートナー」へ。アプリは”飛行機に乗るための道具”から”日常をお得にする相棒”に進化した
一言で言うと、今回の「New JAL Digital Experience」は、JALが私たちの「日常」に本気で入り込んできたという宣言です。
これまでJALのアプリやサイトといえば、「航空券を予約する」「座席を指定する」「運行状況を確認する」といった、”飛行機に乗る時だけ使うもの”でした。しかし、今回のプロジェクトでJALが目指しているのは、飛行機に乗らない日でも毎日アプリを開いてもらい、買い物や移動、ポイ活を通じてJAL経済圏にどっぷり浸かってもらうこと。
つまり、アプリが「旅のツール」から「生活のプラットフォーム」へと生まれ変わったのです。
特に11月27日にリリースされた第一弾「JALマイレージバンクアプリ(JMBアプリ)」のリニューアルは、その象徴です。単なるデザイン変更ではなく、JAL Pay(決済)を中心とした「マイルを貯める・使う」機能が前面に押し出され、「陸マイラー(オカマイラー)」歓喜の仕様に激変しています。
ネット上では「画面が綺麗になった!」「ステイタス画面がカッコいい」という好意的な声がある一方で、「機能が増えすぎて重い」「前のシンプルな方がよかった」という戸惑いの声も上がっています。
では、なぜJALはここまで大きく舵を切ったのでしょうか? そして、具体的に何が変わったのか? 詳しく見ていきましょう。
理由:なぜJALはデジタル体験を刷新したのか?
JALがこのタイミングでデジタル体験の大改革に踏み切った背景には、大きく3つの理由があると言われています。
- 「マイル経済圏」の拡大と日常利用の促進 航空一本足打法では、パンデミックのような事態に弱いことは周知の事実です。そこでJALは、日常の決済(JAL Pay)やサービス利用でマイルが貯まる「マイルライフ」を推進しています。新しいアプリは、ユーザーが自然とJAL Payを使いたくなるような導線設計になっており、日常の少額決済を積み重ねさせる狙いがあります。
- 「パーソナライズ」による顧客体験(CX)の向上 現代のアプリは「誰にとっても同じ画面」から「あなただけの画面」へと進化しています。今回のリニューアルでは、ユーザーの属性やステイタス、利用状況に合わせてホーム画面が変化します。これにより、必要な情報にすぐアクセスでき、特別感を感じさせる演出が可能になりました。
- 競合ANAへの対抗と「スーパーアプリ化」 競合であるANAは「ANA Pocket」や「ANA Pay」など、デジタル分野での展開を早めていました。JALも「JAL MaaS」や「JAL Pay」を展開してきましたが、アプリが分散していたり、UI(操作画面)が古かったりと課題がありました。今回のプロジェクトは、これらを統合・洗練させ、一つのアプリで何でもできる「スーパーアプリ」へ近づけるための布石です。
「New JAL Digital Experience」の詳細解説
ここからは、プロジェクトの具体的な中身について解説します。このプロジェクトは一度に全てが変わるわけではなく、2026年にかけて段階的に進んでいきます。
プロジェクトの全体像
JALはお客さまとの接点となる4つの主要デジタルタッチポイントを刷新します。
- JALマイレージバンクアプリ(JMBアプリ):2025年11月27日リニューアル(完了)
- JALアプリ(予約・搭乗機能):2026年4月以降予定
- JAL公式予約サイト(Web):2026年4月以降予定
- JAL企業サイト:2026年4月以降予定
今回リリースされたのは、この第一章である「JMBアプリ」です。
新・JALマイレージバンクアプリの凄いところ
11月27日にアップデートされたアプリには、旅行好きやマイラーにはたまらない機能が盛り込まれています。
- 季節や時間で変わる「エモーショナル」なデザイン アプリを開くと、今の季節やキャンペーンに合わせたデザインが表示されます。たとえば、春には桜、夏にはリゾート、クリスマス時期にはイルミネーションのような演出が施されるようです。これは単なる飾りではなく、「旅に出たい!」というワクワク感を刺激する心理的な仕掛けです。
- 自分の「ランク」が一目でわかるステイタス表示 JALグローバルクラブ(JGC)会員や、ダイヤモンド、サファイアといったステイタス会員にとって、自分のランクは勲章です。新アプリでは、このステイタス表示がよりリッチになり、次のランクまであとどれくらいか(Life Status ポイントなど)が視覚的に分かりやすくなりました。「修行僧(ステイタス獲得を目指す人)」にとっては、モチベーション維持に役立つこと間違いなしです。
- JAL Payへのアクセスが爆速に これまで「どこにあるの?」と言われがちだった決済機能「JAL Pay」が、ホーム画面の押しやすい位置に配置されました。コンビニやドラッグストアのレジ前で「あ、JAL Pay使おう」と思った瞬間に起動できる。これは日常使いにおいて最大の改善点と言えるでしょう。
ネットの噂から見る「良い点」と「悪い点」
リリース直後からSNSや掲示板では様々な意見が飛び交っています。私TAKAがリサーチした声をまとめ、解説します。
【良い点・メリット】ここが評価されています!
- 「デザインが洗練されていてカッコいい!」 これまでの少し事務的だった画面から、現代的でスタイリッシュなUI(ユーザーインターフェース)に生まれ変わりました。特にiPhoneなどの最新機種で見ると、画像の美しさが際立つようです。
- 「ステイタス画面を見てニヤニヤできる」 自分の積み上げてきた実績(生涯フライト記録など)が綺麗にグラフ化・可視化されるため、アプリを開くたびに達成感を感じられるというおすすめポイントです。
- 「JAL Payが使いやすくなった」 QRコード決済の起動がスムーズになり、Smart Code加盟店での支払いが楽になったという利点が挙げられています。マイルを日常で貯めたい人には朗報です。
- 「パーソナライズが便利」 よく使う機能が自動で手元に来たり、自分向けのキャンペーン情報が届くため、情報の取捨選択が楽になったという声もあります。
【悪い点・デメリット】ここはイマイチかも…
- 「動作が重くなった…」 高画質な画像やアニメーションを多用しているためか、古いスマートフォンを使っているユーザーからは「起動が遅い」「カクつく」といった欠点が指摘されています。
- 「メニューが変わりすぎて迷子になる」 長年旧アプリを使っていたユーザーからは、「いつものボタンがどこに行ったかわからない」という戸惑いの声も。慣れるまでは少し時間がかかるかもしれません。おすすめしないわけではありませんが、急いでいる時に初めて使うのは避けた方が無難です。
- 「ログインエラーや不具合」 これは大規模リニューアルあるあるですが、リリース直後の現在、「ログインできない」「認証エラーが出る」といった報告が散見されます。数日で修正されると思われますが、搭乗直前のアップデートは控えた方が良いかもしれません。
- 「広告っぽさが強くなった」 JAL Payやキャンペーンへの誘導が強くなり、「純粋にマイル数だけ確認したいのに」というミニマリスト思考の方には少しノイズに感じる可能性があります。
どんな人におすすめ?
おすすめしたい方
- 「陸マイラー」の方:日常の買い物でJALマイルをザクザク貯めたい方には、JAL Payとの連携強化は最強の武器になります。
- 「ステイタス修行」中の方:自分の達成度を毎日確認し、モチベーションを高めたい方に最適です。
- 新しいもの好きなガジェット・旅好き:最新のUIで旅の計画を立てるワクワク感を味わいたい方。
おすすめできない方
- スマホの容量やスペックに余裕がない方:リッチな演出はバッテリーやメモリを消費する傾向があります。
- 「飛行機の予約確認だけできればいい」というシンプル派:多機能化が逆に煩わしく感じるかもしれません。
- 変化を好まない方:慣れ親しんだ操作感が変わることにストレスを感じる方は、旧仕様のWebサイトなどを併用すると良いでしょう。
Q&A:よくある疑問にお答えします
Q1. 今までのアプリは使えなくなるの? A1. 基本的に強制アップデートとなる場合が多いです。ただし、「JALアプリ(赤いアイコン)」と「JMBアプリ(白いアイコン)」は別物ですので、今回大きく変わったのは「JMBアプリ」の方です。搭乗機能メインの「JALアプリ」の大刷新は2026年4月以降です。
Q2. ログインできないんだけど…? A2. リニューアル直後はアクセスが集中し、サーバーが不安定になることがあります。また、パスワードの再設定を求められるケースもあるようです。時間をおいて試すか、どうしても急ぎの場合はWebブラウザから公式サイトにアクセスしましょう。
Q3. JAL Payを使わないと意味ない? A3. そんなことはありません。デジタル会員証としての機能や、マイル残高確認、特典航空券の検索などはこれまで通り(もしくはそれ以上に)便利に使えます。ただ、使った方がマイルは貯まりやすい設計になっています。
トラベルライター”TAKA”の「業界用語・スラング」解説コラム
今回のニュースをより深く理解するために、旅行業界やマイラー界隈で使われる隠語・専門用語を解説しましょう。
- 【JGC修行(ジェージーシーしゅぎょう)】 JALの上級会員資格「JAL Global Club (JGC)」に入会するために、用もないのに飛行機に乗りまくる行為のこと。新アプリでは、この修行の進捗(Life Status ポイント)がよりドラマチックに表示されるため、修行僧たちの心をくすぐります。
- 【陸マイラー(オカマイラー)】 飛行機に乗らず、クレジットカード決済やポイントサイト、JAL Payなどを駆使して地上でマイルを貯める人たち。今回のアプリ刷新は、まさにこの層をターゲットにした施策です。
- 【スーパーアプリ】 一つのアプリで、決済、予約、SNS、ニュースなど、生活のあらゆるサービスが完結するアプリのこと(例:LINE、WeChat)。JALも、移動だけでなく生活全般をサポートする「MaaS(Mobility as a Service)」の観点から、自社アプリのスーパーアプリ化を狙っています。
- 【UX(ユーザーエクスペリエンス)】 「ユーザー体験」のこと。単に使いやすいだけでなく、「アプリを開いた瞬間にワクワクする」「操作していて気持ちいい」といった感情的な価値も含みます。JALが「Experience(体験)」と名付けた通り、ここを最重要視しています。
トラベルライター”TAKA”の独自考察
最後に、私TAKAがこのニュースの裏側を深読みします。
正直なところ、日本の航空会社のアプリはこれまで、海外のテック企業やLCCのアプリに比べて「使い勝手」で遅れをとっていました。また、最大のライバルであるANAは、「ANA Pocket」という”移動するだけでポイントが貯まるアプリ”を先行させ、ゲーム感覚でユーザーを囲い込むことに成功していました。
今回の「New JAL Digital Experience」は、JALによるANAへの強烈な巻き返しであり、同時に「航空会社からの脱皮」を意味していると推測します。
特に注目すべきは、2026年4月に控えている「JALアプリ(予約・搭乗)」と「Webサイト」の統合・刷新です。 現在のJMBアプリはあくまで「会員証&決済」アプリですが、来年、これが予約システムとシームレスに融合した時こそ、真の革命が起きます。 想像してみてください。 「アプリがあなたのスケジュールと位置情報を把握し、空港に向かう最適な時間を通知。空港に着いたらアプリをかざすだけでラウンジに入り、搭乗口でスマホをタッチ。機内ではアプリで注文した食事が届き、現地に着いたらおすすめの観光ルートと決済クーポンが提案される。」
JALが見ているのは、そんな「旅のコンシェルジュ」がポケットに入っている未来でしょう。 今回のリニューアルは、その壮大な計画の「第一歩」に過ぎません。最初はバグや使いにくさがあるかもしれませんが、育てていく価値のあるアプリだと私は感じました。
皆さんも、ぜひ新しいアプリをダウンロードして、指先から始まる「新しい空の旅」を体感してみてください。
詳しい情報やアプリのダウンロードは、以下の公式サイトから確認できます。











