かまいしDMC/(岩手県釜石市)地方創生の切り札「企業向けワーケーション」施設基本設計者を公募し、最優秀者を選定しました。

様々なアクティビティを可能にする4つのワークゾーン

様々なアクティビティを可能にする4つのワークゾーン様々なアクティビティを可能にする4つのワークゾーン

街にほどよく開かれたセミパブリックな広場〈コモンパティオ〉 ※提案書から抜粋。今後、設計段階において変更となる可能性があります。街にほどよく開かれたセミパブリックな広場〈コモンパティオ〉 ※提案書から抜粋。今後、設計段階において変更となる可能性があります。

 釜石市は人口減が著しく、最盛期92,000人であった人口が現在では30,000人を切りました。釜石市ではその人口減を他地域からの「かかわり人口」で補う施策を実施しており、ワーケーションや企業研修の誘致に成功しています。この事業のさらなる展開を目指し、その拠点となる施設の基本設計者の選定を行いました。かまいしDMCでは、令和5年度(11月末時点)、企業を対象としたワーケーションや研修で、釜石に延べ252名を誘致しています。現在市内にある研修に利用可能な施設では手狭になっており、今回のワーケーション施設整備計画に至りました。

 本プロポーザルは、全国の若手建築家を対象に2023年9月初頭公告を行い、計93者からご応募いただきました。

 審査委員に、小野田泰明氏(審査委員長/建築計画者/東北大学大学院教授)、末光弘和氏(建築家/SUEP.共同主宰/九州大学准教授)、福屋粧子氏(建築家/AL建築設計事務所共同主宰/東北工業大学教授)をお招きし、かまいしDMC代表取締役 河東を含む4名の審査会構成で、11月23日(木)、一次審査から選出された6者による公開プレゼンテーション&ヒアリングを実施した上で二次審査を行いました。(※二次審査に選出された6者の提案内容は、かまいしDMCホームページのプロポーザル関連欄に掲載しております。)

 最優秀者(優先交渉者)として選定された株式会社ihrmkの提案は、「緑、人、地域:あつまり、つながる、ネマルのワッカ(WORK-KA)」と題し、釜石全体に広がるオープン・フィールド・ミュージアムのセンターとして「人」と「活動」が主役となる建築がコンセプトです。連続した異なるレベルの空間に、必要な機能が連坦する特徴的な構成であり、丁寧な計画で且つ、様々な働き方を試行する当該施設の要求に応えていること、また、かまいしDMCの今後の事業展開との関連性に期待が持てることなどが高く評価されました。

 2021年10月には、ワーケーション施設「Nemaru-Port(ねまるポート)」を開設しており、(仮称)Nemaru-PortⅡは、その第二弾施設となります。今後、2025年の施設開設に向け、株式会社ihrmkとの基本設計を進め、事業推進に取り組んでまいります。

【事業スケジュール】

 2023年度:基本設計発注

 2024年度:実施設計・施工一括発注(デザインビルド)

 2025年度:4月開業予定

※提案書から抜粋。今後、設計段階において変更となる可能性があります。※提案書から抜粋。今後、設計段階において変更となる可能性があります。

以上

<添付資料>

1.株式会社ihrmkの提案内容について

※提案書から抜粋。今後、設計段階において変更となる可能性があります。※提案書から抜粋。今後、設計段階において変更となる可能性があります。

2.これまでの釜石でのワーケーション事業の取組について

・『ラーニング・ワーケーション in 釜石』の概要

 釜石では、企業からの研修型の受け入れを中心に、釜石でしかできない、「研修」「体験プログラム」によって学びを得る『ラーニング・ワーケーション in 釜石』を提供。震災を経験した釜石だからこそ提供できる震災関連の研修プログラムから、リーダー人材育成やチームビルディング、防災意識の向上、また持続可能な観光実践の先進地から学ぶSDGsなど、企業課題の解決に貢献することを目指しています。

 研修プログラムの他にも、漁業や林業など盛んな第一産業を活用した自然豊かなアクティビティ体験など、非日常体験がリフレッシュだけではなく、チームの結束に寄与します。

・かまいしDMCが提供するプログラム

 かまいしDMCは、事前にヒアリングを実施したうえで、各企業のご要望に合わせた以下の研修プログラム及びアクティビティ等を組み合わせて提供しています。

【研修プログラムの例】

【アクティビティの例】

3.今後のワーケーション事業の展開

・『ラーニング・ワーケーション in 釜石』の拡大に向けて

 これまでのワーケーションの取り組みの他にも、都市部の企業や大学とのパートナーシップの構築により、ワーケーションやインターン等で多くの社会人や学生が釜石を訪れており、釜石の「越境学習のフィールド」「学びの場」としての関心が高まっています。特に都市部の企業にとって地方の社会課題解決は、イノベーションや人材育成、CSR上で大きなテーマとなっており、釜石の地域課題を把握した上で、それに対する課題解決策を提案するという形の、いわゆる「社会課題解決型」のワーケーションのニーズが増加しています。

 これに対して釜石では、市全体を屋根のない博物館と見立て、人や自然、文化、歴史を体験できる「釜石市オープン・フィールド・ミュージアム」構想の実現に向けた取り組みをさらに進め、その中で、釜石の外に住む社会人や学生も巻き込みながら共に釜石の社会課題の解決を目指していく、「共創型」のワーケーションを推進します。これらの取り組みにより、つながり人口(関係人口)の創出や、地域経済の活性化、テレワークによる「転職なき移住」の実現を目指します。

4.株式会社かまいしDMCの概要および取り組み

 かまいしDMCは、2018年4月に、震災復興の総仕上げを担う目的で設立された観光まちづくり法人(DMO)です。DMO(Destination Management Organization)とは、「地域の『稼ぐ力』を引き出すとともに地域への誇りと愛着を醸成する『観光地経営』の視点に立った観光地域づくりの舵取り役」(観光庁HPより)と定義されており、かまいしDMCには、釜石市と地域の金融機関、商工会議所等が出資しております。

 現在は、市内4カ所の観光交流拠点施設の管理業務も担っています。2020年8月には、観光庁より「意欲とポテンシャルがあり、地域の観光資源の磨き上げや受入環境の整備等の着地整備を最優先に取り組む観光地域づくり法人」として、『重点支援DMO』の認定を受けた上、「世界の持続可能な観光地トップ100選」への釜石市の入賞(グリーンディスティネーションズ、2018年~2023年の6年連続)を牽引するなど、対外的にも高い評価を獲得しています。

▲根岸海岸でのグランピング▲根岸海岸でのグランピング

▲国立公園内のトレッキング▲国立公園内のトレッキング

▲釜石湾漁船クルーズ▲釜石湾漁船クルーズ

▲早朝の小型定置網見学▲早朝の小型定置網見学

以上

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