- 2024-10-1
- 旅行 プレスニュース
●初期から最晩年までの代表作100点でその生涯の足跡をたどる没後40年記念展●夜間開館イベント「光の館 ヒカリノヤカタ 2024」を10月12日(土)に開催●芹沢銈介の代表作「型染カレンダー」を紹介
静岡市立芹沢銈介美術館は、人間国宝 芹沢銈介の没後40年を記念して10月6日(日)から12月8日(日)の間、記念展「型染 色と模様の翼」を開催します。
古くから日本で行われてきた伝統的な染色技法「型染」を、芹沢銈介は新たな芸術のジャンルとして確立し、1956年には「型絵染」で重要無形文化財保持者「人間国宝」に認定されました。1984年に亡くなるまで半世紀以上に渡って型染を追求し、色と模様の翼で新しい美の開拓者としての生涯を生きた芹沢が没後40年を迎える今年、初期から最晩年までの代表作100点でその生涯の足跡をたどります。
◆ 人間国宝 芹沢銈介
目次
1895年静岡市葵区本通に誕生。東京高等工業学校(現・東京工業大学)工業図案科卒業後、生涯の師である柳宗悦と、沖縄の染物・紅型(びんがた)に出会ったことを契機に、型染めを中心とした染色の道を歩み始めます。
芹沢には色彩と模様に対する才能があり、従来の染色の枠組みにとらわれない、新鮮で創意あふれる作品を次々と制作。芹沢は非常に多作で、染色にとどまらない幅広い仕事をしましたが、生涯を通じて明快かつ温和な作風を貫いており、多くの人々に愛好されました。
その評価は国内にとどまらず、1976年にはフランス政府から招聘をうけてパリで大規模な個展を行い大成功をおさめました。同年に文化功労者となり、1984年4月、88歳で惜しまれつつ永眠しました。
◆ 人間国宝 芹沢銈介没後40年記念展「型染 色と模様の翼」概要
幼い頃から画家を志していた芹沢銈介。20代にはプロのデザイナーとして活動していましたが、30代に入り、師となる柳宗悦や沖縄の紅型に出会い、染色の道を志すようになります。1929年に34歳で染色家としてデビューし、翌年から型染を手がけ始めると、以後型染を中軸に据えて制作活動に打ち込み、豊かな作品世界を残していきます。デザイナーだった芹沢にとって型染は、全く新しい、可能性に満ちた世界でした。型染を新たな芸術のジャンルとして確立し、世界的に評価されるまでになった一方、量産を前提とした型染の特性を活かし、暮らしの中にも型染の魅力を広げました。
1984年に亡くなるまで半世紀以上に渡って型染を追求し、色と模様の翼で新しい美の開拓者としての生涯を生きた芹沢。没後40年を迎える今年、初期から最晩年までの代表作100点でその生涯の足跡をたどります。
●展示作品例
●開催概要
開催期間:2024年10月6日(日)から12月8日(日)
出品協力:柏市、株式会社すずや
◆ 夜間開館イベント「光の館 ヒカリノヤカタ 2024」を開催
優れた公共建築が選定される「公共建築百選」にも選ばれた「芹沢銈介美術館本館」は、建築家・白井晟一の設計で「石水館」という
別名を持っています。建築当初から照明が外壁や坪庭などに設置されており、夜の姿が楽しめるように設計されています。
本イベントでは、「石水館」の夜の姿を通して建物の魅力を知っていただくとともに、美術館周辺のライトアップを実施し、特別感のある空間を演出します。
●開催概要
開催日時:2024年10月12日(土) 夜間開館18:00~20:00※入場は19:30まで
参加方法:予約不要。当日直接ご来館ください。
観覧料 :美術館入館料と同様。
芹沢銈介没後40年記念展 「型染 色と模様の翼」もご覧いただけます。
芹沢銈介の作品とコレクションが収蔵されている「芹沢銈介美術館」
静岡市立芹沢銈介美術館は、染色界の重鎮芹沢銈介より、郷里の静岡市に作品とコレクションが寄贈されたのを機に建設されました。
1981年の開館以来、様々な企画展示、作品の保存収集、調査研究を通して、芹沢の芸術を広く紹介し、その偉業を後世に伝えるべく活動を続けています。国内では珍しい染色作家の美術館として、国内外から多くの染色ファンを集めています。現在、およそ1,300点の芹沢銈介作品が収蔵されています。
◆「芹沢銈介美術館」の収蔵品
●型染(かたぞめ)
芹沢の模様には、文字、植物、人物、風景、幾何学模様など、さまざまありますが、初期から晩年まで、明解で親しみやすい作風で一貫しています。その種類も、着物、帯、のれん、屏風、額絵、絵本など、多岐にわたります。染色にとどまらず、本の装幀、看板や照明のデザインなど、幅広い分野で活躍し、豊かな仕事を残しています。
●芹沢銈介の代表作の一つ「型染カレンダー」
戦争直後の1945年、空襲で焼け出された芹沢は、寄寓先の日本民藝館で和紙に型染をした「型染カレンダー」の制作を始めました。1946年のカレンダーは100部ほどでしたが、ほどなく人気が高まり、やがて国内外に1万セット(12万枚)を頒布するほどになり、1984年まで39年間にわたって制作が続けられました。芹沢の没後も復刻版が継続され、今年(2024年)のカレンダーまで79年間も途切れることなく多くの人々に愛され続けてきました。
なお、芹沢銈介生誕130年の節目となる来年(2025年)を最後に、復刻版「型染カレンダー」の制作は終了することとなっています。
●収集家芹沢銈介のコレクション
染色家として国内外で高い評価を得ている芹沢銈介ですが、生前から世界の工芸品の収集家としても広く知られていました。芹沢の収集は、個人のコレクションとしては厖大な量であり、そこには、様々なジャンル、時代、国籍のものが含まれています。コレクションには、芹沢の個性や創造性が色濃く表れており、こうした性質をとらえて、芹沢は自らの収集を「もうひとつの創造」と呼んでいました。芹沢銈介の収集品は、戦後収集したものだけでも6000点以上にのぼり、そのうち4500点が収蔵されています。
また、美術館に併設される施設「芹沢銈介の家」(毎週日曜・祝日のみ公開)では、芹沢が収集した日本のみならず世界中の工芸品が飾られた部屋を実際に見学することができます。
◆芹沢銈介美術館museumshop
芹沢銈介模様の暖簾や風呂敷をはじめ、芹沢銈介に関連する書籍、図録・絵はがきセットなどを販売しています。
また、暮らしを豊かにする手仕事の品々を紹介しています。
オンラインショップ:https://seribimuseum.shop/
公式Instagram :@seribi_museum_shop
◆芹沢銈介美術館 施設概要
住所 :〒422-8033 静岡県静岡市駿河区登呂五丁目10-5
電話番号: 054-282-5522
観覧料 :一般420円 / 高校生・大学生260円 / 小学生・中学生100円 / 未就学児無料
企画展中の休館日 :毎週月曜日(10月14日(月・祝)、11月4日(月・祝)は開館)
10月15日(火)、11月5日(火)
公式X :静岡市立芹沢銈介美術館(@seribi_shizuoka)
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