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ジンエアーの評判徹底分析：メリットとデメリットを旅行のプロが解説

韓国を代表するLCC（格安航空会社）のジンエアーについて、インターネット上の多数の口コミや評価を徹底的に調査し、その評判を詳しく解説します。これから韓国旅行を計画している方や、少しでもお得に旅をしたいと考えている方に向けて、ジンエアーの特徴やサービス内容、実際の利用者の声をもとにメリットとデメリットを分かりやすくまとめました。旅行の専門家としての視点から、どんな人にジンエアーがおすすめなのかについても詳しくご紹介します。

ジンエアーとは？基本情報と特徴

ジンエアー（Jin Air、航空コード：LJ）は、韓国の大手航空会社である大韓航空のグループ会社として2008年に設立された格安航空会社です。当初は韓国国内線のソウル〜済州島路線からスタートし、2009年からは国際線にも参入しました。

現在は韓国国内の6都市と、日本を含む26の国際都市へ就航しています。日本国内では、札幌、成田、関西、中部、福岡、那覇の各空港に路線を持っています。

特筆すべき点として、韓国のLCC（格安航空会社）の中では唯一、大型機のボーイング777-200ERを導入していることが挙げられます。これにより、一般的なLCCよりも多くの乗客を運ぶことができ、規模の経済性を活かした運営を行っているようです。

機材については、ボーイング737-800やボーイング777-200ERなどを使用しており、比較的新しい機体を運用していると言われています。

ジンエアーの評価とランキング

航空会社の格付け機関として知られるスカイトラックス（SKYTRAX）では、ジンエアーは3スターの格付けを受けています。これはLCCとしては標準的な評価と言えるでしょう。また、さまざまな旅行サイトでの総合評価は5点満点中3.5点前後となっていることが多いようです。

航空業界のレビューサイトでは、総合評価6.8/10という数値も見られ、これは他の航空会社の平均と同等の評価とされています。

このような評価から、ジンエアーは格安航空会社としては比較的信頼性があり、基本的なサービスレベルを確保している航空会社と考えられるでしょう。

ジンエアーの運賃体系

ジンエアーの運賃は、エコノミークラスとして「SUPER LOW」「FLEX」「JINI」の3種類があり、そのほか上級クラスの「JINI PLUS」に「FLEX」「JINI PLUS」という運賃タイプがあるようです。

それぞれの運賃クラスには「ベーシック」「SMART」「SMART PLUS」というオプションタイプを選ぶことができます。ベーシックでも無料手荷物と簡単な機内食（一部路線除く）が付いており、SMARTは座席指定とスナック、SMART PLUSには追加手荷物（5kg）や優先タグなどのサービスが付くようです。

価格帯としては、既存の大手航空会社より約2割安い設定となっているようですが、実際には時期やキャンペーンによって大きく変動するようです。ある時期の成田〜仁川往復の例では、運賃22,000円に燃油特別付加運賃1,600円、税金5,390円、Bundleオプション2,400円で合計31,390円という表示があったようです。

ジンエアーの利用者の声

実際にジンエアーを利用した方々の声を見ていくと、良い評価と悪い評価の両方が見られます。それぞれの傾向をまとめてみましょう。

肯定的な評価の傾向

「初めてLCCに乗りましたが、機内食や飲み物はなかったものの、意外と席が広くて2時間爆睡できました」という声や、「機材の操縦（設定）が良く、耳が痛くならなかった」という評価が見られます。

また、「短時間のフライトなら問題なく、コストパフォーマンスが良い」という意見も多く、特に「定刻通り出発・到着で、フライト時間が4時間以内なら新幹線と変わらないので十分」という評価もあります。

さらに「韓国ではソウル駅で事前チェックインができる」という便利なサービスについての言及も見られます。

否定的な評価の傾向

一方で「搭乗口の変更、搭乗時刻・出発時刻の変更の空港アナウンスもスタッフ案内も一切なく乗客は皆が困惑していた」という声や、「機材の影響で3時間近く出発が遅れた」という不満も見られます。

また、「搭乗手続きが厳格で、出発時間40分前では搭乗を断られた」という経験を持つ方もいるようです。

ジンエアーのメリット（良い点・利点）

ジンエアーの特に評価されているポイントをさらに詳しく見ていきましょう。

1. 荷物に関する優れたサービス

ジンエアーの最大の利点の一つが、預け荷物が15kgまで無料で許可されていることです。多くのLCCでは預け荷物に追加料金がかかることが一般的ですが、ジンエアーは基本運賃に含まれているという点で大きなメリットがあります。

さらに持ち込み手荷物も10kgまでOKとなっており、韓国でお買い物を楽しみたい旅行者にとって大きな魅力となっています。

加えて、家族での旅行の場合、手荷物の重量を合算できるサービスがあるようです。これにより、家族内での荷物の分配を柔軟に行うことができ、超過料金を抑えることが可能となります。

2. コストパフォーマンスの良さ

ジンエアーは大韓航空グループに属しながらも、運賃は親会社より約2割安く設定されていると言われています。特にピーク時期でも料金があまり上がらない傾向があり、繁忙期に旅行する方にとってはおすすめのポイントです。

年間を通じて定期的なセールがあり、特に年2回の大型セールでは大幅な割引が実施されるようです。また、オンラインでの事前座席予約は一番安い席で約450円と非常にリーズナブルな設定となっています。

3. 快適性への配慮

LCCでありながら、座席の間隔や足元のスペースが比較的広いという評価が多く見られます。「3.4.3列の席で足元もなかなか広々していた」という声や、「意外と席が広くて爆睡できた」という口コミが散見されます。

また、機内での水の提供が無料で行われていることや、韓国内ではソウル駅で事前チェックインができる便利さも評価されています。

4. 動物同伴に関するサービス

ペットと輸送容器の重量の合計が7kg以内であれば、生後8週以上の犬・猫・鳥の機内同伴が可能というサービスも、ペットと旅行したい方にとって大きなメリットです。

5. 機材や運航の安定性

比較的新しい機材を使用していることや、欠航や遅延が少ないという評価もあります。特に「機材の操縦や気圧調整がうまく、耳が痛くならなかった」という声もあり、機内での快適さに配慮している側面がうかがえます。

ジンエアーのデメリット（悪い点・欠点）

次に、ジンエアーを利用する際に注意すべき点や不満の声が多かった点を見ていきましょう。

1. 機内設備の簡素さ

LCCの特性上、機内モニター（エンターテイメント）がないことが最も指摘されている欠点です。長時間のフライトでは、自前の娯楽（本や動画のダウンロード）を用意しておく必要があります。

WiFiは一部の機材で利用可能ですが有料となっており、機内食も基本的には提供されません（一部の中長距離路線を除く）。

2. ウェブサイトや予約システムの問題

サイトでの予約時に会員登録が必要で面倒だという声や、ウェブサイトがクラッシュしたり使いにくかったりするという評価もあります。特に、予約途中でシステムが応答しなくなり、電話予約に切り替えたところ追加料金を請求されたという不満の声もありました。

3. 運航や案内の不安定さ

搭乗口や時刻の変更に関するアナウンスが不十分であるケースや、機材トラブルによる遅延が発生することがあるという点も要注意です。具体的には「3時間近く出発が遅れた」という事例や、「搭乗手続きが厳格で、規定時間を少しでも過ぎると搭乗拒否される可能性がある」という声もありました。

4. 座席の快適性に関する懸念

一部の利用者からは「座席が不快」「金属製で薄いパッドのみ」といった声があり、体格によっては長時間のフライトでは辛いかもしれません。特に「体重が重めの人（235ポンド≒107kg）には不快だった」という具体的な指摘もありました。

こんな人にジンエアーはおすすめ

ジンエアーのメリットとデメリットを踏まえると、次のような方におすすめできると言えるでしょう。

1. 価格重視の短距離旅行者

韓国へのショートトリップや、2〜4時間程度のフライトで移動する旅行者にとっては、基本的な移動手段としてジンエアーは十分な選択肢となります。特にソウルや釜山など韓国の主要都市への旅行を考えている方には、そのコストパフォーマンスの良さからおすすめできます。

「フライト時間が4時間以内なら新幹線と変わらない」という声もあり、短時間のフライトであれば機内エンターテイメントがなくても大きな問題にはならないでしょう。

2. 荷物が多めの旅行者

15kgまでの預け荷物が無料というサービスは、特にお土産をたくさん購入する予定の方や、長期滞在を計画している方にとって大きなメリットです。多くのLCCでは預け荷物に追加料金がかかることが一般的なので、この点は大きな利点と言えるでしょう。

さらに、家族での旅行の場合は荷物の重量を合算できるサービスもあり、家族全体で荷物の配分を調整できる柔軟性があります。

3. 動物と一緒に旅行したい方

ペットと輸送容器の合計が7kg以内であれば、犬・猫・鳥を機内に同伴できるサービスは、ペット愛好家にとって貴重な選択肢です。動物との旅行を検討している方には、この点でジンエアーが候補となり得るでしょう。

4. シンプルなサービスで十分な方

機内エンターテイメントや豪華な機内食を必要としない、必要最低限のサービスで満足できる旅行者にとっては、ジンエアーは適切な選択肢です。「自分のスマホやタブレットで動画を見るので機内モニターは不要」という方や、「短時間のフライトなので食事は必要ない」という方には向いていると言えるでしょう。

こんな人にはジンエアーをおすすめしない

一方、次のような方にはジンエアーはあまりおすすめできない可能性があります。

1. 充実した機内サービスを求める方

機内エンターテイメントや食事サービスを重視する旅行者には、ジンエアーのサービスは物足りなく感じられるかもしれません。特に「映画を観ながらゆったり過ごしたい」「機内食を楽しみたい」という方には、大手のフルサービスキャリア（大韓航空やアシアナ航空など）を選ぶ方が満足度が高いでしょう。

2. 長距離フライトを予定している方

5時間以上の長距離フライトを予定している方にとっては、座席の快適性や機内エンターテイメントの欠如が大きな欠点となる可能性があります。特に「座席が不快」「金属製で薄いパッドのみ」といった声もあり、長時間座っていると疲労が蓄積しやすいかもしれません。

3. スケジュールの安定性を重視する方

ビジネス目的や乗り継ぎが必要な旅行など、スケジュールの正確さが重要な場合は注意が必要です。「搭乗口の変更や時刻変更のアナウンスが不十分」という声や、「機材トラブルで3時間近く遅延した」という事例もあるため、時間に余裕をもったプランを立てる必要があるでしょう。

4. オンライン予約の使いやすさを重視する方

ウェブサイトの使いにくさや、予約システムのトラブルに関する指摘も見られます。オンライン予約の快適さや安定性を重視する方には、不便に感じられる可能性があります。特に「会員登録が必須で面倒」という声もあり、手軽に予約したい方には障壁となるかもしれません。

ジンエアー利用のポイントとコツ

ジンエアーをより快適に利用するためのポイントやコツをご紹介します。

1. 事前準備をしっかりと

機内モニターがないため、長時間のフライトでは自前の娯楽（本、タブレットに動画をダウンロードするなど）を用意しておくことが重要です。また、機内は寒くなることがあるようなので、上着を用意しておくと良いでしょう。

2. チェックインは早めに

搭乗手続きは厳格な傾向があるようなので、余裕をもって空港に到着することをおすすめします。特に、韓国ではソウル駅での事前チェックインサービスを利用すると便利という声もあります。

3. 座席の予約は事前に

当日の座席指定は約1,000円かかり、満席の場合は指定できないこともあるようです。一緒に旅行する方と隣同士に座りたい場合は、オンラインでの事前予約（約450円）をおすすめします。

4. セール情報をチェック

年に2回の大型セールなど、定期的にお得なキャンペーンが実施されているようです。旅行の計画が立てられる方は、これらのセールタイミングを狙うとより安く利用できるでしょう。

5. 荷物の重量を活用

15kgまでの預け荷物が無料という特典を最大限に活用しましょう。また、家族で旅行する場合は、荷物の重量を合算できるサービスを利用すると便利です。

6. トラブル時の対応

欠航や遅延時の対応に不安がある場合は、直接予約よりも旅行予約サイトを通して予約するのがおすすめと言われています。万が一のトラブル時にサポートを受けやすくなります。

ジンエアーの安全性について

航空会社を選ぶ際の重要な要素として安全性があります。ジンエアーについては、2016年に韓国政府がLCC各社の安全性調査を行ったという記事があります。

これは、ジンエアーの飛行機がフィリピンのセブから韓国の釜山に向かう途中、ドアから空気が漏れているのが発見され緊急着陸したことを受けてのものでした。この事故では幸いにも負傷者は出ませんでしたが、乗客からは大きな騒音や頭痛の訴えがあったようです。

ただし、これは2016年の事例であり、その後の安全対策強化などもあると考えられます。実際、最近の口コミでは「遅延・欠航も少なく、短時間のフライトなら問題ない」という評価も多く見られます。

ジンエアーの機内サービスと設備

ジンエアーの機内サービスや設備について詳しく見ていきましょう。

座席配置と快適性

ジンエアーの機内は3-4-3列の座席配置（ボーイング777の場合）や、3-3列（ボーイング737の場合）となっており、LCCとしては比較的足元のスペースが広いという評価があります。

ただし、一部の利用者からは「座席が不快」「金属製で薄いパッドのみ」といった声もあり、体型や体格によっては快適さに差が出る可能性があります。

機内エンターテイメント

ジンエアーの最も大きな弱点の一つとして、機内モニターがないことが挙げられます。長時間のフライトでは自前の娯楽が必要となるため、スマートフォンやタブレットなどのデバイスと、十分な充電、そして事前にダウンロードしたコンテンツを用意しておくことが推奨されています。

WiFiは一部の機材で利用可能ですが有料サービスとなっているようです。

食事と飲み物

基本的には機内食の提供はありませんが、バンコクなどへの中長距離路線では無料の機内食が提供されることもあるようです。

水については無料で提供されるという声が多く、「ドリンクカートを持って回っているCAさんへ声掛けすれば無料で提供される」というアドバイスもあります。

その他のドリンクや軽食は有料となっており、ビールなどのアルコール類は約500円で販売されているようです。

まとめ：ジンエアーはこんな航空会社

ジンエアーは、大韓航空グループに属する格安航空会社として、価格の手頃さと基本的なサービスのバランスが取れたLCCと言えるでしょう。

特に、15kgまでの預け荷物が無料という大きな利点があり、短距離フライトにおいては十分な快適さを提供していると評価されています。韓国旅行を計画している方や、お買い物目的の旅行者にとっては、有力な選択肢となり得るでしょう。

一方で、機内エンターテイメントの欠如や、一部で指摘されている運航の不安定さ、座席の快適性については検討の余地があります。特に長距離フライトや、機内サービスを重視する旅行者にとっては、フルサービスキャリアの方が適している可能性があります。

最終的には、旅行の目的や予算、個人の優先順位によって航空会社を選ぶことが重要です。ジンエアーは、価格重視の短距離旅行者や、荷物が多めの旅行者、シンプルなサービスで十分という方に特におすすめできる航空会社と言えるでしょう。

利用する際には、事前の準備（娯楽の用意、早めのチェックイン、座席の事前予約など）を心がけることで、より快適な旅行体験が期待できます。近年は運航の安定性も向上しているようですが、時間に余裕を持ったスケジュール設定を心がけることも大切です。

ぜひ、この記事を参考に、あなたの旅行スタイルに合った航空会社選びの一助としていただければ幸いです。韓国やアジアへの旅行を検討している方は、ジンエアーという選択肢も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

旅行記者 TAKA