「マリオットボンヴォイ 損」とネットでよく検索されている理由はなぜ? HOTTELの記者がわかりやすく簡単に解説
結論:なぜ「損」と検索されるのか
マリオットボンヴォイアメックスが「損」というキーワードと一緒に検索される主な理由は、近年の相次ぐサービス改悪と、利用者のライフスタイルとのミスマッチにあると言われています。一方で、適切に活用すれば依然として旅行好きには魅力的なカードであることも事実のようです。
具体的には、以下の要因が複合的に作用して「損をした」という感想を持つユーザーが増加していると推測されます。
主要な「損」要因
- ポイント制度の変動価格制導入による実質的な価値低下
- エリートステータス特典の恩恵減少
- 年会費に見合わない特典内容への変化
- マリオット系列ホテル以外での利用制限
- システムトラブルや手続きの煩雑さ
ポイントシステムの改悪が最大の原因
ダイナミックプライシング導入の影響
マリオットボンヴォイが2022年に導入したダイナミックプライシング(変動価格制)は、従来の固定カテゴリ制から大きく舵を切った施策と言われています。この変更により、以前は50,000ポイントで宿泊できたホテルが70,000ポイント以上必要になるケースが頻発しているようです。
旅行業界の専門家として解説すると、このシステム変更は宿泊需要の高い時期やイベント期間中に特に顕著に現れています。例えば、桜の季節の京都のマリオットホテルや、夏休み期間中のリゾートホテルでは、従来の2倍近いポイントが必要になることもあると報告されています。
ポイント価値の実質的な目減り
従来「1ポイント=1円以上の価値」とされていたマリオットボンヴォイポイントですが、変動制導入後はその価値が不透明になったと言われています。これにより、ポイント利用時に「思ったよりお得感がない」と感じるユーザーが増加していると推測されます。
エリートステータス特典の恩恵減少
ゴールドエリートの特典縮小
マリオットボンヴォイアメックスの保有により自動的に付与されるゴールドエリートステータスですが、その特典内容に失望するユーザーが多いようです。具体的には以下の点が指摘されています。
- 朝食無料特典の適用外ホテルの増加
- クラブラウンジアクセス権の制限
- レイトチェックアウトの確約なし
- 客室アップグレードの期待値低下
プラチナエリート獲得の困難さ
年間400万円の決済でプラチナエリートに到達できる特典がありますが、実際にプラチナエリートになったとしても、プラチナ保有者の急激な増加により特典の恩恵が薄れていると報告されています。これは「プラチナ多すぎ問題」として業界内でも議論されている現象のようです。
年会費と特典のバランス問題
高額な年会費に対する不満
マリオットボンヴォイアメックス(一般)の年会費は23,100円、プレミアムカードは49,500円と決して安くはない設定となっています。この年会費に対して、期待していたほどの特典を享受できないと感じるユーザーが「損をした」という印象を持つことが多いようです。
無料宿泊特典の条件厳格化
年間150万円の利用で獲得できる無料宿泊特典(50,000ポイント相当)も、前述のダイナミックプライシングの影響で実質的な価値が下がっていると言われています。以前なら高級ホテルに宿泊できたポイント数で、現在は中級クラスのホテルしか選択肢がない場合も増えているようです。
マリオット系列縛りによる制約
ホテル選択の自由度低下
マリオットボンヴォイアメックスの最大のデメリットは、特典を最大限活用するためにはマリオット系列ホテルでの宿泊が前提となることです。これにより、旅行先でより魅力的な他ブランドのホテルがあっても、ポイント効率を考えてマリオット系列を選ばざるを得ない状況が生まれているようです。
地方や海外での選択肢不足
特に日本の地方部や一部の海外都市では、マリオット系列ホテルの選択肢が限られているため、カードの恩恵を受けにくいという声も聞かれます。これが結果的に「損をした」という感想につながっていると推測されます。
システムトラブルと手続きの煩雑さ
ポイント付与トラブルの頻発
実際の利用者からは、宿泊実績やポイントが正しく付与されないトラブルが頻繁に報告されているようです。これらのトラブル解決には長期間を要することが多く、ユーザーの満足度低下につながっていると言われています。
アプリやウェブサイトの使いにくさ
マリオットボンヴォイの公式アプリやウェブサイトの操作性に対する不満も「損」という印象を強める要因の一つのようです。予約変更やポイント利用時の手続きが複雑で、思うように特典を活用できないユーザーも多いと報告されています。
カード利用者の属性とのミスマッチ
年間利用額の達成困難
無料宿泊特典を得るには年間150万円の利用が必要ですが、この金額を達成できないユーザーにとっては年会費だけが負担となってしまいます。特に若い世代や家族構成によっては、この利用額達成が現実的でない場合が多いようです。
旅行頻度との不一致
マリオットボンヴォイアメックスは頻繁に旅行する人向けのカードですが、年に数回程度の旅行頻度のユーザーには恩恵が少ないと言われています。コロナ禍以降、旅行頻度が減少した利用者の中には「持っていても意味がない」と感じる人が増えているようです。
それでも残るマリオットボンヴォイアメックスのメリット
依然として魅力的な特典群
ここまで「損」とされる理由を解説してきましたが、適切に活用すれば依然として魅力的なカードであることは間違いありません。主要なメリットは以下のとおりです。
主要な利点
- 年間利用額達成時の無料宿泊特典
- 40以上の航空会社マイルへの交換可能
- 国内空港ラウンジの無料利用
- スマートフォン保険などの付帯保険
- マリオット系列での優遇サービス
高還元率のポイント制度
日常の買い物では100円につき3ポイント、マリオット系列ホテルでは100円につき6ポイントが貯まるシステムは、依然として高還元率を誇っています。特に60,000ポイント以上のマイル交換時には5,000マイルのボーナスが付与されるため、マイル還元率は最大1.25%に達します。
無料宿泊特典の価値
年間150万円の利用条件をクリアできれば、50,000ポイント相当の無料宿泊特典が付与されます。ダイナミックプライシングの影響はあるものの、適切なタイミングで利用すれば年会費以上の価値を得ることは十分可能のようです。
おすすめできる人・おすすめしない人
おすすめできる人
以下の条件に該当する方には、依然としておすすめできるカードと言えるでしょう。
- 年間200万円以上のカード利用がある方
- 月1回以上マリオット系列ホテルを利用する方
- マイルを積極的に貯めている陸マイラーの方
- 出張でマリオット系列を頻繁に利用するビジネスパーソン
おすすめしない人
一方で、以下に該当する方にはおすすめできない場合が多いようです。
- 年間100万円未満のカード利用の方
- 年1-2回程度の旅行頻度の方
- マリオット系列以外のホテルを好む方
- 複雑な手続きを避けたい方
良い点を最大限活用するための戦略
タイミングを見計らった予約
ダイナミックプライシング制度下でも、閑散期や平日を狙った予約では従来に近いポイント価値を得られることが多いようです。特におすすめなのは、以下のタイミングでの利用です。
- 平日の宿泊予約
- 観光オフシーズンの利用
- 早期予約による優遇レート適用
マイル交換の最適化
ポイントをマイルに交換する際は、60,000ポイント単位での交換を心がけることで、ボーナスマイルの恩恵を最大限受けられます。この利点を活用すれば、実質的な還元率向上につながるでしょう。
今後の展望と改善の可能性
サービス改善への期待
マリオット側も利用者の不満を認識しており、今後のサービス改善が期待されています。特にシステムの安定化やカスタマーサポートの充実は、利用者満足度向上のための重要な課題とされているようです。
新たな特典の追加可能性
競合他社との差別化を図るため、新たな特典やサービスの追加も検討されていると推測されます。これにより「損」という印象の改善につながる可能性があります。
トラベルライターTAKAの独自見解と総合評価
20年以上にわたって旅行業界を見続けてきた私の視点から申し上げると、マリオットボンヴォイアメックスに対する「損」という評価は、確かに一定の根拠があると言えるでしょう。特にコロナ禍を境として、ホテル業界全体のロイヤルティプログラムが大きく変化し、従来の「お得感」が薄れているのは事実のようです。
しかし、だからといってこのカードが完全に「損」なカードかと言えば、それは利用者の使い方次第だと私は考えています。重要なのは、自分の旅行スタイルや年間のカード利用額を冷静に分析し、このカードが本当に自分にとって価値があるかどうかを判断することです。
私自身が数多くのマリオット系列ホテルに宿泊してきた経験から言えることは、ゴールドエリートやプラチナエリートの特典は確実に存在し、適切に活用すれば素晴らしい旅行体験を得られるということです。ただし、その恩恵を受けるためには相応の利用頻度と年間利用額が必要になるのも事実でしょう。
特に注目すべきは、マリオットボンヴォイポイントの汎用性の高さです。40以上の航空会社マイルに交換できるシステムは、他のホテル系クレジットカードでは真似できない大きなメリットと言えるでしょう。また、世界中に展開するマリオット系列ホテルのネットワークは、海外旅行時の安心感という意味でも価値があると考えています。
一方で、ダイナミックプライシングの導入は確実にポイントの価値を不安定にしており、これまでのような「確実にお得」という感覚は薄れていると言わざるを得ません。この点については、マリオット側の今後の施策改善に期待したいところです。
私の結論として、マリオットボンヴォイアメックスは「万人におすすめできるカード」ではなくなったものの、「適切に活用できる人にとっては依然として価値のあるカード」であると評価します。重要なのは、メディアの情報や他人の評価に惑わされることなく、自分自身の旅行スタイルと照らし合わせて冷静に判断することです。
今後もホテル業界のトレンドを注視しながら、読者の皆様により良い旅行情報をお届けしていきたいと考えております。旅行は人生を豊かにする素晴らしい体験であり、そのためのツールとしてクレジットカードを賢く活用していただければと思います。