ネットで「マイトリップ なぜ安い」がよく検索されている理由はなぜ? HOTTELの記者がわかりやすく簡単に解説

こんにちは、旅行系WEBメディア「HOTTEL」に記事を書くトラベルライター”TAKA”です。旅についての疑問や噂について真相をつきとめわかりやすく解説します。

今回は、オンライン予約サイトで航空券を検索していると頻繁に最安値として表示される「Mytrip(マイトリップ)」について、なぜこれほど安い価格で提供できるのか、そしてその背景にはどのような仕組みがあるのかを、ネットの口コミや評判を丁寧にリサーチしながら詳しく解説していきたいと思います。

Mytripが安い理由についての結論

結論から申し上げますと、Mytripが他の予約サイトや航空会社の公式サイトと比較して格安で航空券を提供できている最大の理由は、国際線の乗り継ぎ便の一部区間を切り離して販売しているという独自の販売手法にあると言われています。

具体的にご説明しますと、例えばロンドンから沖縄に向かう旅行者のために航空会社が「ロンドン-羽田-那覇」という乗り継ぎ便の航空券を用意しているとします。この場合、Mytripのようなオンライン旅行代理店(OTA)は、この乗り継ぎ便のうち「羽田-那覇」の国内線部分だけを切り離して、通常よりも割安な価格で日本国内の旅行者に販売することができるのです。

国際線の乗り継ぎ便として販売される航空券は、旅行会社が航空会社から大量に仕入れることで割引価格を得ているため、その一部を切り離して販売することで、通常の国内線航空券よりも安い価格設定が実現できるというカラクリになっているようです。

また、Mytripはスウェーデンを本拠とするEtraveli Group(エトラベリグループ)傘下のオンライン旅行代理店で、GotogateやFlightNetworkといった複数のブランドを展開している大手旅行テクノロジー企業の一員です。この企業グループは世界50以上の市場で事業を展開しており、航空会社との間で年間を通じて大量の航空券を購入する契約を結ぶことで、通常よりも割安な価格で航空券を仕入れることができる体制を構築していると考えられます。

実際にMytripを利用して羽田から福岡までの国内線を予約した旅行者の体験談によりますと、通常であれば4万円から5万円程度するはずの航空券が2万5千円で購入できたというケースや、実に2万円以上の節約になったという報告も寄せられているのです。

Mytripの価格が安い背景にある複数の要因

乗り継ぎ便の切り離し販売というビジネスモデル

Mytripが提供する格安航空券の仕組みをより詳しく見ていきますと、国際線の乗り継ぎ便を分割して販売するという手法が中心になっていると言われています。

国際線の航空券は、直行便が存在しない都市間を結ぶために、途中の空港で乗り継ぎをする必要があるルートが数多く存在します。例えば、ヨーロッパの主要都市から日本の地方都市へ向かう場合、成田空港や羽田空港を経由して国内線に乗り継ぐことが一般的です。

このような乗り継ぎ便の航空券は、旅行会社が航空会社から一括で大量に購入することで割引価格を得ており、その価格設定は直行便よりも安くなっているケースが多いのです。Mytripのような海外OTAは、この乗り継ぎ便の国内線部分だけを切り離して販売することで、通常の国内線運賃よりも大幅に安い価格を実現していると考えられます。

実際にある旅行者の体験談では、羽田から那覇への国内線をMytripで予約したところ、通常の料金よりも格段に安い金額で購入できたものの、予約確認書を見ると国際線の乗り継ぎ扱いになっていたという報告もあるようです。

大量仕入れによるコストメリット

Mytripの親会社であるEtraveli Groupは、ヨーロッパ最大規模の旅行代理店グループとして知られており、世界中の航空会社と強固な取引関係を構築していると言われています。

このような大規模なOTAは、航空会社との間で年間を通じて大量の航空券を購入する契約を結んでおり、その見返りとして通常よりも割引された価格で航空券を仕入れることができる体制を整えているようです。これはいわば大型スーパーマーケットが大量仕入れによって商品を安く販売できるのと同じ原理で、コストコのようなビジネスモデルに似ていると表現する旅行者もいらっしゃいます。

また、Mytripをはじめとする海外OTAは、航空会社が公式サイトで販売を開始する前から航空券の販売を開始できることもあるようで、これは事前に航空会社から座席を確保する契約を結んでいるためと考えられます。航空会社の公式サイトでは既に売り切れとなっている便でも、Mytripのようなオンライン旅行代理店では購入できる可能性があるというのは、このような背景があるからなのです。

付帯サービスの最小化による価格圧縮

Mytripの航空券価格が安い理由として、付帯サービスを最小限に抑えているという点も挙げられます。

通常、日本の大手旅行会社や航空会社の公式サイトで航空券を予約する場合、座席指定、受託手荷物、機内食、旅行保険などのサービスが基本料金に含まれていることが多いのですが、Mytripでは基本的に航空券そのものだけを販売し、座席指定などのオプションサービスは追加料金として別途提示される仕組みになっているのです。

あるMytripの利用者によると、「オプションは不要なものは購入しなければよいので、その選択肢を明確にウェブ上で提供してくれるのは親切と感じた」というコメントもあり、必要最小限のサービスだけを選んで購入できることが、結果的に総額を抑えることにつながっていると言えるでしょう。

ただし、座席指定を後から追加しようとすると、結局は割高になってしまう可能性もあるため、予約時にどのオプションが必要なのかをしっかりと検討することが重要です。

複数ブランド展開による市場戦略

興味深い点として、MytripはGotogateやFlightNetworkといった複数のブランド名で同じようなサービスを展開していることが知られています。

同じEtraveli Group傘下の企業が、なぜわざわざ別々のブランドでサービスを提供しているのかについては、過去に何らかの評判上の問題があったために、イメージ刷新を図るために新しいブランドを次々と立ち上げているのではないかという推測もあるようです。

実際、Gotogateは過去にカスタマーサポートの対応やキャンセル手続きの複雑さなどで批判を受けたこともあり、新しいブランドとしてMytripを展開することで、新規顧客の獲得を目指しているという見方もできます。

また、複数のブランドを展開することで、検索エンジンやメタサーチサイトで複数回表示される機会が増え、結果として顧客の目に触れやすくなるというマーケティング上のメリットもあると考えられます。

海外OTAならではの価格差の実態

航空券の価格は、どのオンライン旅行代理店(OTA)を利用するかによって大きく異なることがあり、特に海外OTAと日本国内のOTAでは数万円単位で価格差が生じることも珍しくないようです。

ある調査では、ジャカルタ発の全日空便の航空券を複数のOTAで比較したところ、日本の大手予約サイトでは10万円以上だったものが、海外OTAでは3万円台で販売されているケースもあったと報告されています。この価格差は実に3倍以上にもなり、なぜこれほどの差が生まれるのかについては、乗り継ぎ便の分割販売や大量仕入れによる割引など、複数の要因が重なっていると考えられています。

ただし、このような格安価格には注意すべき点もあり、航空会社の運賃ルールを不適切に運用している可能性や、キャンセル時の対応が複雑であるなど、リスクも伴うことを理解しておく必要があるのです。

Mytripを利用するメリットとは

圧倒的な価格の安さが最大の魅力

Mytripを利用する最大のメリットは、やはり何と言っても価格の安さにあります。

航空券の比較サイトであるスカイスキャナーやGoogleフライトで検索すると、Mytripは頻繁に最安値として表示されることがあり、場合によっては他の予約サイトと比較して1万円から2万円も安く表示されることも珍しくないのです。

実際にMytripを利用した旅行者の体験談では、「予算を最優先する旅行者にとっては、十分に検討に値するOTA」という評価もあり、特に旅行の日程が確定していて変更の可能性が低い場合には、大きな旅行費用の節約につながる可能性が高いと言えるでしょう。

ある旅行者は、中国の深センへの往復航空券をMytripで35,289円で購入できたのに対し、ANAの直行便では約10万円だったと報告しており、このコストパフォーマンスの高さは見逃せないポイントです。

また、LCC(格安航空会社)を利用したくないけれど、できるだけ旅費を抑えたいという方にとっても、Mytripでレガシーキャリア(従来型の航空会社)の航空券を格安で購入できる可能性があるのは大きな利点と言えます。

日本語対応サイトで予約しやすい

海外のオンライン旅行代理店の中には、英語のみの対応で日本語表記がないサイトも多い中、Mytripは日本語に対応したウェブサイトを提供しているため、日本人旅行者にとって利用しやすい環境が整っていると言えます。

予約画面も日本語で表示され、決済プロセスもわかりやすく設計されているため、英語が苦手な方でも比較的スムーズに予約を進めることができるのです。

ただし、カスタマーサポートについては、電話での日本語対応は可能なものの、対応スタッフが限られているため繋がりにくい場合もあるという報告もありますので、その点は事前に理解しておいた方がよいでしょう。

世界的に実績のある企業グループの一員

Mytripは、スウェーデンを本拠とするEtraveli Groupの一員であり、この企業グループはヨーロッパ最大規模の旅行テクノロジー企業として知られています。

2021年には、世界最大級のオンライン旅行会社であるBooking Holdingsによる買収提案もあったほど(最終的には欧州委員会により却下されましたが)、業界内では高い評価を得ている企業なのです。

このような実績のある企業グループが運営しているという点は、一定の安心材料になると言えるでしょう。実際、日本ではあまり知名度が高くないものの、世界的には信頼されている存在であり、システムの安定性も確保されているようです。

航空会社公式サイトで売り切れでも購入できる可能性

前述の通り、Mytripのような大手OTAは航空会社と事前に大量の座席を確保する契約を結んでいるため、航空会社の公式サイトでは既に売り切れとなっている便でも、Mytripでは購入できる可能性があるのです。

特に人気の高い路線や繁忙期のフライトでは、早期に航空会社の公式サイトでの販売が終了してしまうことも多いのですが、そのような場合でもMytripで空席を見つけられることがあるというのは、旅行計画を立てる上で大きなメリットと言えるでしょう。

Mytripを利用するデメリットと注意点

カスタマーサポートの対応に課題がある

Mytripを利用する際の最大のデメリットとして、カスタマーサポートの対応に関する不満の声が多く聞かれる点が挙げられます。

特に、フライトのキャンセルや変更、返金手続きなどが必要になった場合に、電話が繋がりにくい、メールの返信が遅い、自動返信しか来ないなどのトラブルが報告されているのです。

ある利用者は、欠航になった航空券の返金を求めて何度も電話をかけたものの、全く繋がらず、メールも自動返信のみで実質的な対応が得られなかったというケースもあるようです。

また、日本語でのカスタマーサポートは一応提供されているものの、対応スタッフが中国人や台湾人の方で、やや日本語がたどたどしい場合もあり、複雑な問題を説明する際にはコミュニケーションに苦労することもあるという報告もあります。

さらに、2022年5月頃にはMytripとGotogateの日本語カスタマーサービス電話番号が閉鎖されたという情報もあり、現在は電話サポートへのアクセスが非常に限定的になっている可能性もあるのです。

予約時のエラーや重複決済のリスク

Mytripを利用する際のもう一つの大きな欠点として、予約時に決済エラーが発生することがあり、その際に重複して料金が請求されてしまうトラブルが報告されています。

あるユーザーは、決済ボタンを押したところエラーメッセージが表示されたため、3度やり直したところ、3度ともエラーになったにもかかわらず、予約確認メールが3通送られてきて、重複をキャンセルするためにキャンセル料を請求されたという事例もあるようです。

また、決済画面でエラーが出て予約完了メールも届かなかったため購入できていないと思っていたところ、実際には決済が完了していたというケースもあり、予約プロセスの安定性には課題があると言わざるを得ません。

このようなトラブルを避けるためには、決済完了後は必ず予約確認メールが届いているかを確認し、クレジットカードの利用明細も早めにチェックすることが重要です。

キャンセルや変更が困難で手数料も高額

Mytripで予約した航空券は、キャンセルや日程変更が非常に困難であり、仮に対応してもらえたとしても高額な手数料が発生することが多いようです。

国際線の乗り継ぎ便の一部を切り離して販売されている航空券の場合、通常の航空券とは異なる特殊な運賃ルールが適用されていることがあり、キャンセル不可や変更不可の条件が付いていることも珍しくないのです。

実際にMytripでキャンセル手続きを行った旅行者の体験談によると、返金までに10週間という長期間を要し、さらに購入金額よりも約3,600円引かれた金額が返金されたというケースもあります。

また、悪天候などで欠航になった場合でも、航空会社の承認がないと返金できないという対応を取られ、実質的に返金が受けられなかったという報告もあり、予期せぬトラブルが発生した際の対応の悪さが大きな欠点と言えるでしょう。

ウェブチェックインができない場合がある

Mytripで予約した航空券の場合、ウェブチェックインができず、空港のカウンターで搭乗手続きをする必要があるケースも報告されています。

これは、国際線の乗り継ぎ扱いで予約されているため、通常の国内線予約とは異なるシステムで管理されていることが原因と考えられます。

ウェブチェックインができない場合、空港には通常よりも早めに到着してカウンターで手続きをする必要があり、特に混雑する時間帯では長時間待たされる可能性もあるため、時間に余裕を持った行動が求められます。

また、座席指定についても、予約時に指定できない場合や、追加料金を支払っても実際には指定されないこともあるようで、この点も不便さを感じる要因となっているようです。

評判やレビューが二極化している

Mytripに関するネット上の口コミや評判を見ると、「安くて満足」という肯定的な意見と、「安かろう悪かろう」「トラブルが多い」という否定的な意見が二極化している傾向が見られます。

実際に問題なく搭乗できたケースの方が多いものの、一度トラブルに巻き込まれると対応に非常に苦労するという声が多く、口コミサイトではトラブル事例が目立っているのが実情です。

特に、日本人旅行者の多くは日本の大手旅行会社や航空会社公式サイトでの予約に慣れており、「日本の常識」でMytripのようなグローバルOTAを利用しようとすると、文化や仕組みの違いに戸惑うことが多いようです。

Trustpilotなどの海外レビューサイトでは比較的高い評価もある一方で、日本語の口コミサイトでは低評価が目立つという傾向があり、これは日本の消費者が期待するサービスレベルと、Mytripが提供するサービスレベルの間にギャップがあることを示していると言えるでしょう。

Mytripをおすすめしたい方

以上のメリットとデメリットを踏まえますと、Mytripは以下のような方々におすすめできると言えます。

まず第一に、旅行費用を最優先に考えている方には非常に魅力的な選択肢となるでしょう。数万円単位で航空券代を節約できる可能性があるため、その分を宿泊費や現地での食事、アクティビティなどに回すことができます。

次に、旅行の日程が確定していて変更やキャンセルの可能性が低い方にも適しています。Mytripの航空券はキャンセルや変更が困難であるため、出発日や帰国日が確実に決まっている場合に利用するのが賢明です。

また、海外旅行に慣れていて多少のトラブルには自力で対応できる方であれば、Mytripの利用も検討に値するでしょう。万が一何か問題が発生した場合でも、英語でのコミュニケーションや自力での問題解決ができる方であれば、よりスムーズに対応できる可能性が高いと言えます。

さらに、LCCの狭い座席や限られたサービスを避けたいけれど、できるだけ安く旅行したい方にとっても、Mytripは良い選択肢となります。レガシーキャリアの航空券を格安で購入できる可能性があるため、快適さと価格のバランスを取りたい方には適しているでしょう。

Mytripをおすすめできない方

一方で、以下のような方々にはMytripの利用はおすすめしないと言えます。

まず、旅行の日程が流動的で、変更やキャンセルの可能性がある方には向いていません。急な予定変更が必要になった場合、Mytripでは対応が困難であり、高額なキャンセル料が発生する可能性が高いためです。

また、手厚いカスタマーサポートを期待する方にも適していないでしょう。日本の大手旅行会社のような迅速で丁寧な日本語サポートを期待する方は、Mytripのサポート体制に不満を感じる可能性が高いと言えます。

さらに、初めての海外旅行や航空券予約に不安がある方には、より安心感のある日本の大手旅行会社や航空会社の公式サイトを利用することをおすすめします。多少価格が高くても、トラブル時の対応や予約の確実性を優先した方が、結果的に満足度の高い旅行になる可能性が高いでしょう。

また、ビジネス出張など絶対に遅れられない重要な旅行の場合も、Mytripのような格安OTAは避けた方が無難です。万が一トラブルが発生した際に迅速な対応が得られない可能性があるため、重要な旅行では信頼性を最優先にすべきでしょう。

Q&A:Mytripに関するよくある質問

Q1:Mytripで予約した航空券は本当に使えるのでしょうか?詐欺ではないか心配です。

A1:Mytripは、スウェーデンを本拠とするEtraveli Groupという大手旅行テクノロジー企業が運営する正規のオンライン旅行代理店であり、詐欺サイトではありません。実際に多くの旅行者がMytripで予約した航空券を使って問題なく搭乗できていることが報告されています。

ただし、予約プロセスでのエラーや、カスタマーサポートの対応に課題があることは事実であり、ネット上では「トラブルが多い」という口コミも見られます。そのため、詐欺ではないものの、日本の大手旅行会社と比較すると信頼性やサポート体制に不安が残るというのが実情と言えるでしょう。

予約後は必ず予約確認メールを保存し、航空会社のウェブサイトで予約番号を使って予約内容が正しく登録されているかを確認することをおすすめします。また、クレジットカードの利用明細も早めにチェックして、重複決済などが発生していないかを確認することも重要です。

Q2:Mytripで予約した航空券をキャンセルする場合、返金はされるのでしょうか?

A2:Mytripで予約した航空券のキャンセルについては、多くのトラブル事例が報告されているのが実情です。

返金が可能かどうかは、購入した航空券の運賃ルールによって異なりますが、一般的にMytripで販売されている格安航空券は、キャンセル不可またはキャンセル料が非常に高額に設定されていることが多いようです。

仮に返金が認められた場合でも、返金までに非常に長い期間(10週間程度)を要することがあり、さらに予約1件あたりのキャンセル手数料として数千円が差し引かれることもあるようです。

特に厄介なのは、航空会社都合の欠航の場合でも、「航空会社の承認がないと返金できない」という対応を取られることがあり、カスタマーサポートと何度も連絡を取り合う必要が生じることです。

したがって、Mytripで航空券を予約する際には、基本的にキャンセルはできないものと考え、日程が確定している場合にのみ利用することを強くおすすめします。

Q3:Mytripで予約した場合、座席指定はできますか?

A3:Mytripで予約した航空券でも座席指定は可能ですが、追加料金が発生することが多く、また実際に指定できるかどうかは航空会社や便によって異なるようです。

予約時に座席指定のオプションが表示されることがありますが、これは必須ではなく、指定しない場合は搭乗当日に航空会社が任意の座席を割り当てることになります。

ただし、国際線の乗り継ぎ扱いで予約されている場合や、共同運航便(コードシェア便)の場合には、座席指定ができないケースもあるようです。

また、予約時に有料で座席指定をしたにもかかわらず、実際には指定されていなかったというトラブル事例も報告されているため、座席にこだわりがある方は注意が必要です。

確実に座席を指定したい場合は、予約後に航空会社の公式サイトやアプリから予約番号を使って座席指定をするか、空港のチェックインカウンターで直接リクエストすることをおすすめします。

トラベルライターTAKAの独自考察

ここまでMytripの価格が安い理由や、メリット・デメリットについて詳しく解説してまいりましたが、最後に私トラベルライターTAKAとしての独自の視点から、この格安OTAをめぐる状況について考察したいと思います。

Mytripのような海外OTAが日本市場で注目を集めている背景には、単なる価格の安さだけではなく、日本の旅行業界全体が抱える構造的な課題が関係していると考えています。

従来、日本の旅行市場では大手旅行会社や航空会社の公式サイトが主流であり、価格は比較的高止まりしていた傾向がありました。しかし、インターネットの普及とグローバル化により、海外のOTAが日本市場に参入するようになり、消費者は初めて「同じ航空券なのにこれほど価格差があるのか」という現実に直面するようになったのです。

この価格差は、乗り継ぎ便の分割販売という手法や、大量仕入れによるコストメリット、付帯サービスの最小化など、複数の要因が組み合わさって生まれているわけですが、もう一つ重要な点として、日本の旅行業界が提供してきた「手厚いサービス」のコストが、実は航空券の価格に上乗せされていたという事実があると考えられます。

日本の大手旅行会社では、きめ細やかな日本語サポート、迅速な対応、トラブル時の手厚いフォローなど、高品質なカスタマーサービスを提供してきました。これらのサービスには当然コストがかかり、そのコストが航空券の価格に反映されていたのです。

一方、Mytripのような海外OTAは、最小限のサポート体制で運営することでコストを削減し、その分を価格に反映させるというビジネスモデルを採用しています。つまり、「安さ」と「サービスの質」のトレードオフが明確に存在しているのです。

日本の消費者は長年、高品質なサービスに慣れてきたため、Mytripのようなグローバルスタンダードのサービスレベルに戸惑いを感じることが多いのですが、これは決してMytripが劣悪なサービスを提供しているわけではなく、世界的に見れば一般的なサービスレベルなのだと理解する必要があるでしょう。

また、国際線の乗り継ぎ便を分割販売するという手法についても、これは航空業界では以前から存在していた販売方法であり、決して違法なものではありません。ただし、航空会社としては本来想定していない使い方をされているケースもあるため、今後規制が強化される可能性もゼロではないと考えられます。

個人的には、Mytripのような格安OTAの存在は、日本の旅行市場に健全な競争をもたらし、消費者にとっての選択肢を広げるという意味で、一定の価値があると考えています。

ただし、すべての旅行者にとって最適な選択肢というわけではなく、自分の旅行スタイルやリスク許容度、予算に応じて、適切な予約方法を選ぶことが重要です。

初めての海外旅行や重要なビジネス出張など、絶対に失敗できない旅行の場合は、多少価格が高くても日本の大手旅行会社や航空会社の公式サイトを利用することをおすすめします。一方、旅行経験が豊富で多少のトラブルには自力で対応できる方や、日程が確定していて変更の可能性がない場合は、Mytripのような格安OTAを活用することで、大幅な旅行費用の節約が可能になるでしょう。

今後、日本の旅行業界も、このようなグローバルOTAとの競争を通じて、より効率的なサービス提供や価格設定を模索していく必要があると感じています。消費者としても、「安さ」だけで判断するのではなく、サービスの質や信頼性も含めた総合的な価値を見極める目を養っていくことが求められる時代になったと言えるでしょう。

旅は人生を豊かにする素晴らしい体験です。予算に応じて最適な予約方法を選び、安全で楽しい旅を実現していただければと思います。Mytripをはじめとする格安OTAも、使い方次第では非常に有用なツールとなり得ますので、そのメリットとデメリットをしっかりと理解した上で、賢く活用していただきたいと考えています。