AUTHENTIC JAPAN株式会社が提供する行方不明者の位置を特定する捜索サービス「ココヘリ」でできることとはなに?

旅行系WEBメディア「HOTTEL」に記事を書くトラベルライター”TAKA”です。近年、登山やアウトドアアクティビティがますます人気を集める中、万が一の遭難時に備えるサービスへの関心も高まっています。そんな中で注目を集めているのが、福岡県に本社を置くAUTHENTIC JAPAN株式会社が提供する「ココヘリ(COCOHELI)」という捜索サービスです。本記事では、このココヘリが実際にどのようなサービスなのか、メリットやデメリット、使い方、ネットでの口コミや評判を幅広くリサーチし、旅行者の皆様が知りたい真実について詳しく解説していきます。

ココヘリとは何か?基本的な仕組みを理解する

まず結論から申し上げますと、ココヘリは「会員制の捜索ヘリサービス」として、山岳遭難時に発信機の電波を頼りに位置を特定し、早期発見を実現するサービスと言われています。従来の捜索活動では目視での確認が中心となり、どうしても時間がかかってしまうのが課題でしたが、ココヘリは専用の発信機を携帯することで、ヘリコプターやドローンが最大16キロメートル先から電波をキャッチし、遭難者の位置を正確に特定できるようです。

このサービスが画期的と言われている理由は、携帯電話の電波が届かない山奥でも機能する「直接通信」を採用している点にあるようです。920メガヘルツ帯という特殊な周波数を使用し、小型軽量わずか20グラムの発信機から常時電波を発信し続けることで、万が一の際にも居場所を知らせることができると言われています。

ネットの情報によれば、現在では全国34都道府県以上の山岳警備隊(警察)、山岳救助隊(消防)、海上保安庁などに専用受信機が導入されており、公的機関との連携体制も整備されているとのことです。また、会員数は2025年現在で17万人を超えるまでに成長しており、多くの登山愛好家から支持を集めているようです。

ココヘリの捜索実績と早期発見の重要性

ココヘリが本当に役立つのかという疑問について、ネット上の情報から見えてくる事実があります。公式情報や報道によれば、累計200件以上の捜索要請に対応しており、その中で多数の早期発見事例が報告されているようです。

特に印象的な事例として、2019年5月に岩手県の早池峰山で発生した遭難事故では、通報から30分以内という極めて短時間で遭難者の位置を特定し、救助に成功したケースがあると言われています。この事例では、残雪期の悪天候という厳しい条件下でしたが、岩手県警航空隊がココヘリ会員証の電波を捉えることで迅速な救助が実現したそうです。あと1時間発見が遅れていれば天候悪化で翌日に持ち越しになる状況だったとのことで、まさに命を救う結果につながったと報告されています。

また、福岡県脊振山での遭難事故でも、福岡市消防局航空隊がココヘリの受信機を活用し、通報から30分以内に位置を特定して救助に成功したという奏功事例が公表されているようです。現地の救助隊からは「ホワイトアウトで視界がない状況でも受信機があって助かった」というコメントも寄せられているとのことです。

このように、捜索時間の短縮が生存率の向上に直結するという点で、ココヘリの価値は非常に高いと評価されているようです。従来の目視捜索では数時間から数日かかっていた位置特定が、電波による捜索では大幅に短縮され、「ここにいる」という0メートルの距離まで特定できることが最大の特徴と言われています。

メリット①:携帯電話圏外でも機能する安心感

ココヘリの最大のメリットとして挙げられるのが、携帯電話の電波が届かない場所でも機能するという点です。山岳地帯では携帯電話が圏外になることが珍しくなく、自力で救助要請ができない状況に陥る可能性があります。しかし、ココヘリの発信機は携帯電話の通信網に依存しない「直接通信」方式を採用しているため、深い谷底や樹林帯、岩陰などでも電波を発信し続けることができるようです。

また、発信機は生活防水仕様となっており、水中に完全に沈んでいる状態を除けば機能するとされています。これは渓流釣りや沢登りなどの水辺でのアクティビティでも安心して使用できることを意味しているようです。

バッテリーの持続時間についても優れた性能があると言われています。1回の充電で約2ヶ月から3ヶ月間も電波を発信し続けることができ、バッテリー残量が少なくなった場合でも省エネモードに移行して最長2ヶ月間は通信用電波を発信し続けるとのことです。これは長期縦走登山などでも安心して使用できる仕様と言えるでしょう。

メリット②:捜索費用の補償と手厚いサポート体制

ココヘリのもう一つの大きなメリットとして、捜索・救助費用の補償制度が挙げられます。年会費6,600円(2025年現在)のベーシックプランでは、1事案につき最大550万円相当の捜索救助活動を実施してくれるそうです。

一般的に民間ヘリコプターによる捜索救助活動は、1時間あたり20万円から30万円以上の費用がかかると言われており、捜索が長期化すれば数百万円から1,000万円を超える費用が発生することもあるようです。特に公的機関による捜索が打ち切られた後に民間の捜索救助組織に依頼する場合、その費用は全て自己負担となってしまいます。

ココヘリでは2023年6月から新制度がスタートし、3フライトまでの無料ヘリ捜索に加えて、それ以降も年間550万円までの範囲でココヘリ事務局が民間捜索救助組織の手配を行い、その費用を負担してくれる仕組みになったと言われています。これにより、ご家族が「捜索救助組織の手配」や「捜索費用の立替」を行う必要がなくなり、精神的・経済的な負担が大幅に軽減されるようです。

さらに、個人賠償責任制度が最大1億円まで付帯しており、登山中に他の登山者に怪我を負わせてしまったり、物品に損害を与えてしまった場合にも補償が適用されるとのことです。また、アウトドア用品の破損事故についても最大3万円まで補償されるという特典もあるようです。

メリット③:24時間365日対応の緊急窓口とドローン捜索体制

ココヘリの利点として見逃せないのが、24時間365日対応の緊急コールセンターが設置されている点です。万が一の遭難時には、本人または家族からの通報でいつでも捜索要請が可能となっており、迅速な対応が期待できるようです。

また、近年ではヘリコプターによる捜索に加えて、ドローンを活用した捜索体制も強化されているとのことです。悪天候や視界不良でヘリコプターが飛行できない状況でも、ドローンであれば機動力が高く、数分で数キロメートル先まで捜索することが可能と言われています。2020年11月には大天井岳での捜索事案でココヘリ搭載ドローンが初めて実戦投入され、遭難者の発見に成功した実績もあるようです。

全国13の個人や団体がドローン捜索チームとして関わっており、地上捜索隊やヘリコプターと連携しながら多角的な捜索体制が整えられているそうです。ホワイトアウトや雪庇の下への滑落といった難しい状況でも、受信機を持った捜索部隊によって早期発見が実現されているケースが報告されています。

メリット④:GPS搭載モデルで更なる精度向上

2024年1月には新たに「COCOHELI GPS+」という上位モデルがリリースされたと言われています。このモデルでは、従来の直接通信に加えて、ソニーのIoTネットワーク「ELTRES」を使用したGPS位置情報送信機能が搭載されているようです。

通信圏内であれば約3分から10分おきに発信機の位置情報を基地局に送信し、捜索機関だけでなく家族も地図上で位置を確認することが可能になったそうです。「通信圏内最後のGPS位置」という明確な情報をもとに捜索エリアを絞り込めるため、より高い解像度での捜索活動が期待できると言われています。

バッテリー残量が少なくなった場合でも、直接通信用の電波は2ヶ月間発信し続けるため、サービスの根幹である電波による捜索時間の短縮が揺らぐことはないとのことです。

デメリット①:年会費の値上げと継続的なコスト負担

ココヘリのデメリットとして最も多く指摘されているのが、年会費の値上げと継続的なコスト負担です。2025年1月から年会費が800円値上げされ、ベーシックプランで年間6,600円(月額換算約550円)となったようです。これは2024年の年会費4,015円から約20パーセントの値上げとなっており、ネット上では「値上げ幅が大きい」という声も見られます。

さらに初回入会時には入会金3,300円も必要となるため、初年度は合計9,900円の費用がかかる計算になります。年に数回しか登山をしない方や、低山ハイキング中心の方にとっては、この費用負担が重いと感じることもあるようです。

ネット上の口コミでは「月2回登る人であれば1回あたり約150円だから安いかもしれないが、年に数回しか行かない場合は費用対効果に疑問を感じる」という意見も見られました。また、家族で複数人加入する場合、ココヘリには家族割引制度がないため、人数分の年会費が必要になることもコスト面での欠点として挙げられています。

デメリット②:充電と携帯を忘れるリスク

ココヘリのもう一つのデメリットとして、定期的な充電と登山時の携帯を忘れるリスクがあると言われています。発信機は電源ボタンがない仕様となっており、充電が完了すると自動的に電波を発信し始めますが、逆に言えば充電が切れていれば全く機能しないということになります。

ネット上の口コミでは「充電を忘れることが多く、登山当日にバッテリー切れに気づくことがある」「パッキング中に充電切れに気づいて慌てて充電するが、出発時に充電器から取り外すのを忘れて結局持っていけなかった」という失敗談も見られました。月に1回程度の充電が推奨されているようですが、日常的に使うものではないため、つい忘れてしまいがちという声もあります。

また、登山の準備段階でココヘリ自体を持っていくのを忘れてしまうケースもあるようです。「ココヘリを忘れたというだけで家に戻る人はまずいない」という現実的な指摘もあり、実際には携帯していない状態で登山をしてしまうこともあると言われています。

飛行機を使った遠征登山の場合も課題があるようです。リチウムバッテリーを内蔵しているため、飛行機への持ち込みに関して一定の制約があり、この点についてユーザーからの不満の声も見られました。

デメリット③:自力で救助要請できない場合は第三者の通報が必要

ココヘリのサービスの性質上、遭難者自身または家族・友人などの第三者が救助要請をしない限り、捜索は開始されないという点も重要な注意点です。発信機自体には自動で救助要請を発信する機能はなく、あくまでも捜索時に位置を特定するためのツールと言われています。

つまり、単独登山で携帯電話も圏外、意識を失ってしまったような状況では、誰かが「この人が帰ってこない」と気づいて通報してくれるまで捜索は始まらないということになります。そのため、登山計画を家族や友人に必ず伝えておくこと、下山予定時刻を明確にしておくこと、下山連絡を徹底することが極めて重要と言われています。

また、登山届の提出も必須となっており、どこの山域に行ったのかが分からなければ、発信機の電波をキャッチできても捜索範囲を絞り込めないという課題もあるようです。ココヘリ専用の登山計画提出システムが用意されているほか、オンライン登山届「Compass」との連携も可能とされていますが、いずれにしても事前の準備が不可欠です。

デメリット④:雪崩には弱く、専用ビーコンが別途必要

ココヘリの技術的な限界として、雪崩に埋もれた場合には電波を探知しにくくなるという点があるようです。雪崩ビーコンは雪中でも電波が届くよう特殊な周波数と受信機能を持っていますが、ココヘリの発信機は基本的に山岳遭難全般を対象としたものであり、雪崩専用の設計ではないと言われています。

そのため、バックカントリースキーやスノーボード、冬山登山で雪崩のリスクがある山域に入る場合は、ココヘリとは別に専用の「雪崩ビーコン」を必ず携行することが推奨されているようです。ココヘリ公式サイトでも、雪崩リスクがある場合は雪崩ビーコンが必須であることが明記されているとのことです。

また、スマートフォンアプリ「LIFE BEACON」を使えば、Bluetooth機能により最大200メートルの範囲内で発信機を探すことができるとされていますが、これは雪崩ビーコンの代わりにはならないと考えるべきでしょう。

ココヘリの使い方と準備のポイント

ココヘリの使い方は比較的シンプルと言われています。入会すると発信機(会員証)が自宅に郵送で届き、付属のUSBケーブルで充電します。充電時間は残量0の状態から約2時間程度で、充電中は赤いLEDが点灯し、充電完了で消灯するようです。

充電が完了すると自動的に電源が入り、緑色のLEDが約3秒おきに点滅し始めます。この状態で電波を発信しているため、登山時には必ずこの緑色LEDが点滅していることを確認してから出発することが重要と言われています。

発信機の取り付け位置も重要なポイントです。ザックの雨蓋やショルダーストラップなど、万が一倒れても体が覆い被さらない位置に設置することが推奨されているようです。これは、遭難時に電波が遮られず、捜索隊に見つけてもらいやすくするための工夫と言われています。

登山計画の提出も必須です。ココヘリのマイページから専用の登山計画書を提出するか、オンライン登山届「Compass」を利用する場合はココヘリ発信機IDを必ず記入しておく必要があるようです。また、家族や緊急連絡先にもココヘリの捜索要請窓口の電話番号(03-5418-7227)を伝えておくことが推奨されています。

万が一遭難した場合の連絡手順は、まず110番で警察に通報し、その後ココヘリ捜索申請窓口にも連絡するという流れになるようです。ココヘリが位置を特定し、その情報を警察や消防などの公的救助機関に引き継ぎ、救助活動が行われる仕組みと言われています。

おすすめしたい人:こんな方にココヘリは最適

ネット上の情報や口コミを総合すると、以下のような方にココヘリの利用がおすすめと言われています。

第一に、単独登山をされる方です。単独行の場合、万が一の際に助けを求められる仲間がいないため、早期発見の手段を持つことが特に重要と言われています。ソロで山に行くことが多い登山者にとって、ココヘリはまさに命綱となるようです。

第二に、家族を持つ方や一家の大黒柱の方です。遭難して行方不明になることは、経済的にも精神的にも家族に多大な負担をかけることになります。捜索費用が長期化すれば数百万円を超える可能性もあり、また生命保険も行方不明では適用されないケースがあるようです。家族のためにも、早期発見の可能性を高めておくことが大切と言われています。

第三に、山岳エリアでの活動を頻繁に行う方です。登山だけでなく、渓流釣りや源流釣り、山菜採り、狩猟など、携帯電話が圏外になりがちな山域で活動する方にも適しているようです。実際に、山菜採りシーズンには自治体がココヘリのレンタルサービスを提供している地域もあるとのことです。

第四に、冬山登山やバックカントリーを楽しむ方です。積雪期は遭難リスクが高まるため、一部のスキー場では登山時のココヘリ携行が義務化されているようです。群馬県の川場スキー場から武尊山へ、栃木県の丸沼高原スキー場から日光白根山へ入山する際にはココヘリの装着が必須となっているとのことです。

第五に、健康面で不安がある方や高齢の方です。心疾患や既往症がある方、体力面で不安を感じている方は、突発的な体調不良で動けなくなるリスクも考えられます。年齢を重ねるとともに、万が一に備えておくことの重要性は増すと言われています。

おすすめできない人:こんな方は別の選択肢も検討を

一方で、以下のような方にはココヘリが必ずしも最適とは言えないかもしれません。

まず、年に数回程度しか登山をしない方です。年間6,600円という費用を、年2〜3回の登山で割ると1回あたり2,000円以上のコストとなります。この費用対効果をどう考えるかは個人の価値観次第ですが、頻度が低い場合は山岳保険の単発加入や現地レンタルという選択肢も検討する価値があるかもしれません。

次に、スマートフォンの登山アプリで軌跡を常時共有している方です。YAMAPやヤマレコなどの登山アプリでは、携帯電話の電波が届く範囲であれば定期的に位置情報をサーバーに送信し、家族が確認できる機能があるようです。滑落前の最後の位置情報が分かれば捜索範囲をかなり絞り込めるため、完全に圏外の山域以外ではアプリで十分という考え方もあるようです。

また、すでにGarmin inReach Miniなどの衛星通信デバイスを持っている方にとっては、ココヘリとの重複投資になる可能性があります。衛星通信デバイスは圏外からでも救助要請のメッセージを送信できるため、より積極的な安全対策と言えるかもしれません。

山以外の活用:海や市街地でも使える可能性

ココヘリは山岳遭難対策として開発されましたが、2020年11月からは「COCOHELI TOWN(ココヘリタウン)」という付帯サービスも開始されたようです。これは山だけでなく、街中での災害時や迷子、徘徊などの際にも、有料でヘリコプターをチャーターして捜索できるサービスと言われています。

チャーター料金は1時間あたり約20万円からで、一般的なチャーター料金の約3分の1程度とのことです。自然災害に限らず、外出先での失踪や迷子などでも出動可能とされており、活用の幅が広がっているようです。

また、2025年10月には釣り専門の遊漁券アプリ「フィッシュパス」と業務提携し、釣行時専用のヘリ捜索サービス「FISH PASS+C」の提供も開始されたと報じられています。河川や湖沼での釣りは水難事故のリスクもあるため、ココヘリの技術を応用した位置特定サービスが釣り人の安全向上に貢献することが期待されているようです。

さらに、街中での活用を想定した「DRS(ダイレクト・レスキュー・システム)」という新サービスも2024年6月に発表されたそうです。これはお子様や高齢者の見失い防止にも使える位置特定サービスとして、山岳救助で培った技術を街領域に展開したものと言われています。

よくある質問(Q&A)

Q1:ココヘリに入っていれば、遭難しても必ず助かりますか?

A:ココヘリはあくまでも遭難後の早期発見を支援するサービスであり、遭難自体を防ぐものではありません。また、発見されたからといって必ず生存しているとは限らず、天候や傷病の状況によっては残念な結果になることもあります。ココヘリに加入しているからといって無茶な登山をせず、常に安全登山を心がけることが最も重要です。

Q2:携帯電話が通じる場所なら、ココヘリは不要ですか?

A:携帯電話が通じる場合は自力で110番通報できるため、位置特定という意味ではココヘリの優先度は下がるかもしれません。しかし、転倒や滑落で意識を失った場合、スマートフォンのバッテリーが切れた場合、携帯電話を紛失した場合など、通信手段が途絶える可能性は常にあります。そうした「万が一」に備える意味でココヘリの価値があると言えるでしょう。

Q3:山岳保険に入っていれば、ココヘリは必要ないですか?

A:山岳保険とココヘリは役割が異なります。山岳保険は主に捜索・救助にかかった費用を事後的に補償するものですが、ココヘリは捜索時間を短縮し早期発見を実現するサービスです。保険があっても見つからなければ意味がないため、両方に加入することでより安心度が高まると言われています。

Q4:ココヘリの電波はどのくらいの距離まで届きますか?

A:ココヘリの発信機は最長16キロメートル先まで電波を送信できると言われています。ヘリコプターが基地から離陸した直後に遭難者の信号をキャッチできる場合もあり、市街地を飛行中の段階で電波を受信することで捜索活動が劇的に効率化されるようです。

Q5:ココヘリはレンタルできますか?

A:一部の山域や施設では、ココヘリの現地レンタルサービスが提供されています。例えば山形県の月山エリアでは1日1,100円(税込)でレンタルが可能で、山菜採りや登山の際に利用できるようです。年に数回しか登山をしない方は、レンタルという選択肢も検討する価値があるかもしれません。

Q6:GPS付きモデルとベーシックモデル、どちらを選ぶべきですか?

A:GPS付きモデル(COCOHELI GPS+)は年会費が約2倍になりますが、GPS位置情報を家族がリアルタイムで確認できるメリットがあります。ただし、ELTRESの通信エリアには一部カバーできていない場所もあるようで、必ずしもすべての山域で機能するわけではないとの指摘もあります。頻繁に登山をする方や、家族に安心してもらいたい方にはGPS付きモデルが向いているかもしれません。

Q7:ココヘリを忘れずに持っていくコツはありますか?

A:登山用ザックに常に装着しておくことが最も確実な方法と言われています。また、スマートフォンアプリ「LIFE BEACON」を使えば、バッテリー残量の確認や充電時期の通知を受け取ることができるため、充電忘れを防ぐのに役立つようです。登山前日の準備チェックリストにココヘリの充電確認を必ず入れることも有効でしょう。

トラベルライター”TAKA”の考察:旅の安全を守るテクノロジーの進化

ここまでココヘリについて詳しく見てきましたが、私トラベルライター”TAKA”としての考察を述べさせていただきます。

旅というものは、非日常の体験を求めて未知の場所へ足を踏み入れる行為です。登山やトレッキングもまた、旅の一形態として多くの人々に愛されています。しかし、自然を相手にする旅には常にリスクが伴います。どんなに経験豊富な登山家でも、予測不可能な天候の変化、突発的な体調不良、ほんの一瞬の判断ミスによって、命の危険にさらされる可能性があるのです。

ココヘリというサービスが登場し、多くの登山者に支持されているという事実は、現代の旅行者が「安全への投資」をどのように捉えているかを示す興味深い事例だと感じます。年間6,600円という費用を「高い」と見るか「安い」と見るかは、その人の登山頻度、経済状況、リスクに対する考え方によって大きく異なるでしょう。

しかし、私が特に注目したいのは、ココヘリが単なる「保険」ではなく、積極的に「捜索時間を短縮する」という価値を提供している点です。従来の山岳保険は、万が一の際の費用を事後的に補償するものでしたが、ココヘリは「見つける」という最も重要なプロセスを革新しています。生存率は時間との勝負であり、1時間でも早く発見されることが生死を分ける可能性があるのです。

また、ココヘリの技術が山岳遭難だけでなく、海での釣りや市街地での災害時にも応用されようとしている点も興味深いと言えます。位置特定技術は、私たちの社会において「人を探す」というあらゆる場面で価値を持つ可能性があります。高齢化社会が進む日本において、認知症の方の徘徊対策や、災害時の行方不明者捜索など、応用範囲は無限に広がっていくのではないでしょうか。

一方で、テクノロジーに頼りすぎることへの警鐘も必要だと感じます。ココヘリに加入しているからといって、無謀な登山計画を立てたり、装備を疎かにしたりすることは本末転倒です。あくまでも基本は、適切な登山計画、十分な装備、体調管理、そして登山届の提出といった地道な準備にあります。ココヘリはそうした基本を徹底した上での「最後の砦」として位置づけるべきでしょう。

また、年会費の値上げに対する不満の声がネット上で見られることも事実です。サービスを提供する企業側の事情として、受信機の配備拡大、ドローンチームの育成、24時間体制のコールセンター運営など、多額の運営コストがかかっていることは想像に難くありません。実際、決算書を見ると赤字を抱えているという情報もあり、持続可能なサービスとして成立させるためには適切な価格設定が必要なのも理解できます。

しかし同時に、ユーザーの立場からすれば、値上げが続けば継続を躊躇する方が増えるのも当然です。家族で複数人加入する場合の家族割引制度の導入や、年間登山回数が少ない方向けの従量課金プランの検討など、多様なニーズに応えるプラン設計が今後求められるのではないでしょうか。

私自身、旅のライターとして全国各地の観光地を訪れる中で、多くの山岳エリアを取材してきました。そこで出会った地元の救助隊の方々からは、「もっと早く位置が分かっていれば」という言葉を何度も聞きました。捜索が長期化することの精神的負担、二次遭難のリスク、そして何より「助けられたかもしれない命」への無念さ。そうした現場の声を知っているからこそ、ココヘリのようなサービスの社会的意義は非常に大きいと感じます。

最後に、旅を愛する全ての方にお伝えしたいのは、安全対策は「もしも」のための準備であるということです。「自分は遭難しない」という過信は禁物です。どんなに慣れた山でも、どんなに短い行程でも、自然は常に予測不可能な側面を持っています。ココヘリへの加入を検討することも一つの選択肢ですし、山岳保険や登山アプリの活用、適切な装備の準備、そして何より登山届の提出といった基本を徹底することが何より大切です。

テクノロジーの進化は、私たちの旅をより安全で豊かなものにしてくれる可能性を秘めています。ココヘリというサービスは、その一つの形として、これからも多くの登山者の命を守り続けていくことでしょう。年間17万人が加入するまでに成長したこのサービスが、さらに進化し、より多くの方に手の届く形で提供されることを、一人の旅のライターとして期待しています。

皆様の旅が、いつも安全で思い出深いものでありますように。そして万が一の時にも、必ず家族の元へ無事に帰れますように。ココヘリは、そんな願いを実現するための心強いパートナーとなってくれるはずです。