「Tripla(トリプラ) 」とは? メリットやデメリットなどHOTTELの記者がわかりやすく解説
旅行系WEBメディア「HOTTEL」に記事を書くトラベルライター”TAKA”です。今回は、旅行者の皆さんがホテルや旅館の公式サイトで予約をする際に、裏側で活躍している「Tripla(トリプラ)」というサービスについて深掘りしていきます。「予約がスムーズにできた」「公式サイトがとても使いやすかった」と感じたことがある方も多いかもしれませんが、その背景にはこのようなシステムが存在していることをご存知でしょうか。この記事では、Triplaのサービス概要から評判、導入事例、メリット・デメリットまで、ネットに散らばる情報を徹底的にリサーチし、旅行者目線でわかりやすく解説していきます。
結論:Triplaは宿泊施設のDX化を支える次世代型予約システム
まず結論からお伝えすると、Tripla(トリプラ)は宿泊施設の公式サイトにおける予約体験を劇的に向上させる、宿泊業界に特化したSaaS型ITソリューションと言われています。2022年11月に東京証券取引所グロース市場に上場した成長企業であり、2025年7月末時点で国内外合わせて3,645施設以上に予約エンジンが導入されているとのことです。
旅行者にとっての最大のポイントは、「ホテル公式サイトから最短2〜4クリックで予約が完了できる」という使いやすさにあります。また、AIチャットボットによる24時間対応や多言語サポート、ベストレート保証機能などにより、OTA(オンライン旅行代理店)に負けない利便性を公式サイトで実現しているようです。
Tripla(トリプラ)とは? 会社概要とサービスの全体像
会社の成り立ちと基本情報
tripla株式会社は2015年4月に「株式会社umami」として東京都新宿区に設立され、2017年4月に現在の社名に変更されたと言われています。代表取締役CEOの高橋和久氏は、北海道大学大学院を卒業後、A.T.カーニーでのコンサルティング経験やAmazonジャパンでのファッション事業部長、コカ・コーラでのEC部門立ち上げなど、多彩なキャリアを持つ経営者として知られているようです。
本社は東京都新宿区(※2025年に移転)に所在し、北海道札幌市にオペレーションセンター、さらに台湾(台北市)と韓国(ソウル市)に拠点を構えているとのことです。2025年1月末時点での資本金は約8億6,158万円、従業員数は約92名と公表されています。
企業ミッションと事業領域
Triplaは「イノベーションで顧客を感動させる」というミッションを掲げ、宿泊施設向けのDXソリューションを一気通貫で提供しているようです。具体的には、予約エンジン、AIチャットボット、CRM(顧客関係管理)、決済サービス、広告運用代行など、宿泊施設の収益最大化に必要な機能をワンストップで揃えている点が特徴と言われています。
Triplaの主要サービスを詳しく解説
tripla Book(予約エンジン)
tripla Bookは、宿泊施設の公式Webサイト向けに提供されるSaaS型の宿泊予約システムです。2019年7月に「triplaホテルブッキング」としてリリースされ、現在は「tripla Book」の名称で展開されています。
主な機能と特徴:
- 最短2〜4クリックで予約完了:旅行者がストレスなく予約できるシンプルなUI/UX設計が評価されているようです
- ベストレート機能:楽天トラベル、Agoda、Booking.com、Expediaなど主要OTAの料金を自動取得し、常に最安値を表示する機能を搭載
- 多言語・多通貨対応:日本語を含む8言語(英語、韓国語、中国語繁体字・簡体字、タイ語、インドネシア語、アラビア語)に対応し、140以上の通貨での決済が可能とのこと
- 会員管理・ポイントプログラム:宿泊施設独自の会員組織を構築でき、リピーター獲得を支援
- Googleホテル広告連携:Google検索結果やGoogleマップに自社販売価格を表示し、公式サイトへの誘導を促進
- メタサーチ連携:価格.comやトリップアドバイザーなど各種メタサーチへの掲載が可能
2025年4月末時点での導入施設数は3,369件に達しており、順調に拡大を続けているようです。
tripla Bot(AIチャットボット)
tripla Botは、宿泊施設の公式サイトに設置するAI搭載のチャットボットサービスです。2017年1月のリリース以来、宿泊業界に特化した問い合わせ対応システムとして成長を続けています。
主な機能と特徴:
- 95%以上のAI回答精度:ChatGPTとの連携により、高精度で自然な会話を実現
- 8言語ネイティブ対応:英語、日本語、韓国語、中国語(繁体字・簡体字)、タイ語、インドネシア語、アラビア語に標準対応
- 有人オペレーター連携:AIが回答できない複雑な質問は、専門オペレーターがシームレスに引き継ぎ
- 予約機能統合:チャット内で宿泊予約を完結できるため、問い合わせから予約への導線がスムーズ
- SNS連携:LINE、Facebook Messenger、WhatsAppなどのメッセージングアプリと連携可能
2025年7月末時点での導入施設数は1,993件(累計では2,000施設を突破)と報告されています。
tripla Connect(CRM・マーケティングオートメーション)
tripla Connectは、宿泊業界に特化したCRM(顧客関係管理)・マーケティングオートメーションツールです。2022年1月にリリースされ、顧客データの分析と活用を通じてリピーター獲得を支援しています。
主な機能と特徴:
- 顧客データの一元管理:予約履歴、行動履歴、プロファイル情報などを統合的に管理
- セグメント配信:顧客属性ごとにターゲットを絞ったメール配信やプロモーションが可能
- チャットボット連携:tripla Botと連携し、訪問者に合わせたパーソナライズドメッセージを表示
- 効果測定ダッシュボード:施策ごとの効果を視覚的に確認でき、PDCAサイクルを回しやすい設計
2025年4月末時点での導入施設数は973件に上ると言われています。
tripla Pay(現地決済サービス)
tripla Payは、2022年5月にリリースされた宿泊業界向けの現地決済サービスです。業界平均3.5%とされる現地クレジットカード決済手数料を大幅に削減できる点が最大の特徴と言われています。
主な機能と特徴:
- 初期費用・月額固定費用無料:導入コストを最小化
- 低手数料:業界平均より安価な決済手数料を実現
- 非接触決済:QRコードを活用し、カード情報をスタッフに提示せずに決済完了
- チェックアウト時間短縮:客室内での決済が可能なため、フロントの混雑緩和に貢献
例えば、1泊1万円×100室のビジネスホテルや、1室5万円×20室の旅館が導入した場合、月々約20万円程度の利益改善につながるという試算もあるようです。
tripla Boost(広告運用代行サービス)
tripla Boostは、2023年11月にリリースされた宿泊施設向けのWeb広告運用代行サービスです。Google、Yahoo!、Instagram、Facebook、そして2025年4月からはTikTokにも対応し、宿泊施設の集客支援を行っています。
主な機能と特徴:
- 広告プラン立案から運用まで一括代行:人手やノウハウ不足の施設をサポート
- tripla Bookとのデータ連携:広告データと宿泊データを紐づけ、費用対効果の高い運用を実現
- 月次レポート:運用実績を可視化し、継続的な改善を支援
- OTA手数料の3割減を目指す:集客費用の削減を目標に掲げているとのこと
tripla Link(サイトコントローラー)
tripla Linkは、2024年5月にリリースされたサイトコントローラー(チャネルマネージャー)です。複数のOTAや自社予約エンジンの在庫・料金・予約情報を一元管理できます。
主な機能と特徴:
- 28社のOTAと連携:国内主要OTAに加え、台湾の「Lion Travel」やインドネシアの「Traveloka」などアジアのローカルOTAとも接続
- 低価格提供:10室未満は1室700円から、10室以上は月額7,000円から利用可能
- アジア市場に強み:インドネシアで3,000施設以上、台湾で800施設以上が利用している実績
Triplaのビジネスモデルと料金体系
基本的な料金構造
Triplaの料金体系は、月額基本料金+従量課金制の2層構造になっていると言われています。
tripla Book(予約エンジン)の場合:
- 導入費用:0円
- 月額基本料金:10,000円〜(1年契約の場合、施設規模により変動)
- 従量課金(手数料):宿泊売上に対して3%(閾値超過分のみ)
- カード決済手数料:1.8%(事前カード決済の場合)
「閾値(いきち)」という概念が特徴的で、導入前の自社予約実績に基づいて売上目標が設定され、その閾値を超える売上が発生した場合のみ超過分に対して3%の手数料が課せられる仕組みとのことです。つまり、tripla導入によって増加した売上に対してのみ手数料がかかるという、宿泊施設にとってリスクの低い料金設計になっているようです。
tripla Bot(AIチャットボット)の場合:
- 初期費用:無料
- 月額基本料金:15,000円〜25,000円(100リクエスト含む)
- 従量課金:100リクエストごとに25,000円
OTA手数料との比較
宿泊施設にとって、OTA(オンライン旅行代理店)経由の予約では最大15〜25%の手数料が発生すると言われています。一方、tripla導入による自社予約では、月額基本料金と閾値超過分の3%手数料、カード決済手数料1.8%程度で済むため、大幅なコスト削減が期待できるとされています。
例えば、月間売上900万円(稼働率90%、ADR15,000円、200室の場合)の施設で、自社Web比率を6%から20%に向上させると、OTA手数料を約15%(148万円程度)削減できるという試算も公表されています。
導入事例:どんな宿泊施設が使っているのか
大手ホテルチェーンの導入実績
Triplaは、日本を代表する大手ホテルチェーンに幅広く導入されているようです。
主な導入先:
- マイステイズ・ホテル・グループ:全150施設にtripla Bookおよびtripla Botを導入
- ルートインホテルズ:事前カード決済にtriplaシステムを採用
- ダイワロイネットホテルズ:予約エンジンを導入
- 住友不動産ヴィラフォンテーヌ:サービスを活用
- 相鉄ホテルマネジメント:tripla Botを導入
- 京王プレリアホテル札幌:tripla BookおよびBotを導入
- グランベルホテル:両サービスを導入
- センチュリオンインターナショナル:予約エンジンとチャットボットを活用
- 金谷ホテル:老舗ホテルとして導入
温泉旅館・リゾート施設の事例
ビジネスホテルだけでなく、温泉旅館やリゾート施設でも導入が進んでいます。
主な導入先:
- ホテル泉慶グループ:tripla Connectの導入で自社予約比率が半年で5%上昇したとのこと
- 城崎温泉 三木屋:創業350年の老舗旅館で、導入後も自社予約比率30%以上を維持
- 野口観光:北海道を代表する温泉旅館グループがtripla Botを導入
- 山の神温泉 優香苑:tripla Bookを導入
- 奥道後 壱湯の守:AIチャットボットと予約エンジンの両方を活用
- 箱根藍瑠:tripla Bookを導入
- 若喜旅館:両サービスを導入
- 松島 一の坊:宮城県の温泉旅館で導入
具体的な成果事例
ホテル古湧園 遥様の事例: 「予約数がピーク時の7割でも自社予約件数は1.5倍に!OTA依存から抜け出せるなら従量課金モデルもプラス」という成果が報告されています。
チャットボット導入施設の声: 「導入してメールや電話対応の労力が減り生産性が上がった」「メール件数は半分になり、対応量の大幅な削減につながっている」という評価も寄せられているようです。
深夜対応の効果: 「チャットボットを導入して、予想以上に深夜のお問い合わせが多いことに気づいた」「21時以降の予約が大幅に増えた」という声もあるとのことです。
海外・DMO向けの展開
Triplaは日本国内だけでなく、韓国、台湾、タイ、インドネシア、シンガポールなど9ヶ国でサービスを展開しており、2025年4月末時点で海外を含めた総導入施設数は8,631施設に達しているようです。
また、DMO(観光地域づくり法人)向けにも「エリアOTA」という新しいソリューションを提供開始しています。千葉県大多喜町DMOの観光情報サイト「わくわく大多喜」や福島市観光ノートなどで導入され、地域主導の観光DXを推進しているとのことです。
Triplaのメリット・良い点を徹底解説
メリット1:初期費用ゼロで導入しやすい
Triplaの最大の利点は、導入費用が0円からスタートできる点です。中小規模の宿泊施設にとって、ITシステムへの初期投資は大きなハードルになりがちですが、Triplaはこの障壁を取り除く料金設計を採用しているようです。月額料金も10,000円からと、比較的手頃な価格帯で始められる点がおすすめされています。
メリット2:OTA手数料の削減による収益向上
宿泊施設にとって、OTAに支払う手数料(最大15〜25%)は大きなコスト負担となっています。tripla導入により自社予約比率を高めることで、この手数料を大幅に削減できる可能性があるとされています。
実際に、tripla Bookを導入した施設では、公式サイトの販売比率が17%から39%に増加した事例も報告されています。これは良い点として多くの導入施設から評価されているようです。
メリット3:圧倒的な使いやすさ(UX/UI)
旅行者目線で見た場合、「最短2〜4クリックで予約完了」という使いやすさは大きなおすすめポイントです。従来の予約システムでは別ドメインに遷移することが多く、操作性に不満を感じるケースもありましたが、tripla Bookではホテルのドメイン内で予約が完結するため、離脱率の低減につながっているとのことです。
メリット4:多言語対応でインバウンドに強い
訪日外国人観光客(インバウンド)への対応は、現在の宿泊業界において喫緊の課題です。Triplaは8言語に標準対応しており、英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語、タイ語、インドネシア語、アラビア語での予約や問い合わせに対応できます。
さらに、多通貨決済機能により外国人旅行者が母国通貨で決済できる点もメリットとして挙げられています。
メリット5:95%以上のAI回答精度
tripla Botは、ChatGPTとの連携により95%以上のAI回答精度を実現しているとされています。これにより、24時間365日、多言語での問い合わせ対応が可能となり、フロントスタッフの業務負担軽減に貢献しています。
AIが回答できない質問には有人オペレーターがシームレスに対応する仕組みも整っており、「100%の回答率」を謳っている点も良い点です。
メリット6:ワンストップでDXを実現
予約エンジン、チャットボット、CRM、決済、広告運用、サイトコントローラーと、宿泊施設に必要な機能をトリプラ1社で揃えられる「オールインワン」の提供体制は、システム間連携の煩雑さを解消する大きな利点と言えます。
データの一元管理により、顧客分析やマーケティング施策の効果測定も容易になるとのことです。
メリット7:継続的な機能改善とサポート体制
Triplaは「マーケットイン」の理念を掲げ、顧客の声を聞きながら継続的にサービスを改善していく姿勢を示しています。SaaS型サービスならではのスピード感で機能拡充が行われており、最新のトレンド(ChatGPT連携、TikTok広告対応など)にも迅速に対応しているようです。
Triplaのデメリット・悪い点も正直に解説
デメリット1:月額コストが小規模施設には負担になる場合も
tripla Botの月額基本料金は15,000円〜25,000円とされており、小規模・低価格帯の宿泊施設にとっては「もう少し料金が低ければ導入しやすい」という声も聞かれるようです。
高機能なシステムである分、導入コストと効果のバランスを事前に検討する必要があるでしょう。この点は欠点として認識しておくべきと言えます。
デメリット2:従量課金制による手数料発生
tripla Bookでは、閾値を超える売上に対して3%の手数料が発生します。自社予約が大幅に増加した場合、この従量課金がランニングコストとして積み上がる可能性があります。
ただし、OTA手数料(15〜25%)と比較すれば大幅に低いため、総合的にはコスト削減効果が上回るケースが多いと思われます。それでも「従量課金は避けたい」という施設にとってはデメリットとなり得ます。
デメリット3:サイトコントローラーとの連携設定が必要
tripla Bookを導入する際には、既存のサイトコントローラー(TLリンカーン、ねっぱん、手間いらず、らく通withなど)との連携設定が必要です。設定自体はサポートを受けながら進められますが、ITに不慣れな施設にとっては「少し手間がかかる」と感じる場合もあるようです。
この点は導入時の悪い点として挙げられることがあります。
デメリット4:機能のカスタマイズに制限がある場合も
OTAのシンプルな設計に合わせた操作性がTriplaの強みである一方、「旅館ならではの複雑な料金設定や販売形態に対応しきれない」という声も一部で聞かれるようです。
標準機能で対応できない特殊なニーズがある施設にとっては、この点がおすすめしない理由になる可能性があります。
デメリット5:予約変更・キャンセルは直接ホテル連絡が必要な場合も
旅行者側の口コミとして、「Triplaで直接予約を変更したりキャンセルしたりはできなくて、ホテルに連絡しなきゃいけない」という声も見られます。これはTripla側のシステムというよりも、導入施設側の設定や運用方針によるものと思われますが、利用者にとっては不便に感じる場合があるかもしれません。
こんな方にTriplaをおすすめしたい
おすすめの宿泊施設
以下のような宿泊施設には、Triplaの導入をおすすめできると考えられます。
- OTA依存から脱却したい施設:自社予約比率を高め、手数料負担を軽減したい施設
- インバウンド需要を取り込みたい施設:多言語対応やMulti-Currency決済が必要な施設
- 人手不足に悩む施設:AIチャットボットで問い合わせ対応を効率化したい施設
- 中〜大規模のホテルチェーン:複数施設を横断した会員管理やデータ分析を行いたいグループ
- デジタルマーケティングを強化したい施設:CRM/MAツールを活用してリピーター獲得を目指す施設
おすすめできない宿泊施設
一方で、以下のような施設にはおすすめしない場合もあります。
- 極めて小規模な民宿・ペンション:月額コストに見合う効果が得られるか慎重に検討が必要
- IT導入に消極的な施設:システム連携や設定に一定の労力がかかるため
- 独自の複雑な料金体系を維持したい施設:標準機能では対応しきれない可能性あり
- 現状のOTA経由予約で満足している施設:そもそも自社予約強化のニーズがない場合
よくある質問(Q&A)
Q1. 旅行者がTriplaを通じて予約する場合、何か注意点はありますか?
A. Triplaはあくまでもホテル側が導入する予約システムであり、旅行者が「Tripla」というサービスを意識することは通常ありません。ホテル公式サイトから予約する際に、裏側でTriplaのシステムが動いているというイメージです。予約確認や変更については、予約時に届くメールの指示に従うか、ホテルに直接連絡するのが確実とのことです。
Q2. Tripla経由の予約は信頼できますか?
A. Triplaは2022年11月に東京証券取引所グロース市場に上場した企業であり、マイステイズ、ルートインホテルズ、ダイワロイネットなど大手ホテルチェーンにも採用されています。また、プライバシーマーク認証も取得しており、信頼性は高いと言えるでしょう。
Q3. Triplaを導入しているホテルの見分け方は?
A. 公式サイトで予約する際に、予約画面のURLやフッターに「tripla」の表記がある場合は、Triplaが導入されていると考えられます。また、チャットボットが設置されており、多言語対応している場合もTripla導入の可能性があります。
Q4. 公式サイトからの予約とOTA経由の予約、どちらがお得?
A. 一般的に、Tripla導入施設の公式サイトでは「ベストレート保証」を掲げているケースが多く、OTAと同等かそれ以上の価格メリットが期待できます。また、会員限定プランやポイント還元、特典などが受けられる場合もあるため、公式サイトでの予約をおすすめします。
Q5. 予約時にクレジットカード情報を入力するのは安全ですか?
A. Triplaは多通貨決済や本人認証サービス(3Dセキュア)に対応しており、カード情報は暗号化して通信されると説明されています。セキュリティ対策はしっかりと施されているようです。
Q6. AIチャットボットでうまく質問できない場合は?
A. tripla Botでは、AIが回答できない質問には有人オペレーターが対応する仕組みが整っています。また、標準で8言語に対応しているため、日本語以外での問い合わせも可能です。
Q7. 予約のキャンセルや変更はどうすればいい?
A. 予約のキャンセルや変更方法は、各ホテルのポリシーによって異なります。予約確認メールに記載された方法で手続きするか、ホテルに直接連絡することをおすすめします。tripla Book自体には予約変更機能が搭載されていますが、施設側の設定によっては制限がある場合もあるようです。
Q8. 海外のホテルでもTriplaは使えますか?
A. はい、Triplaは韓国、台湾、タイ、インドネシア、シンガポール、フィリピンなど9ヶ国でサービスを展開しています。海外旅行先のホテル公式サイトでTriplaに出会う可能性もあります。
コラム:旅行業界の隠語・スラングを解説
トラベルライターTAKAとして、この機会に旅行業界でよく使われる専門用語や隠語について解説しておきます。Triplaのサービスを理解する上でも役立つ知識です。
OTA(オーティーエー)
「Online Travel Agent(オンライン・トラベル・エージェント)」の略で、インターネット上のみで取引を行う旅行会社を指します。じゃらん、楽天トラベル、Booking.com、Expedia、Agodaなどが代表例です。店舗を持たずオンラインで完結するため、利便性が高い反面、宿泊施設側には高額な手数料負担が発生するという構造があります。
サイトコントローラー(チャネルマネージャー)
複数のOTAや自社予約サイトの在庫・料金・予約情報を一元管理するシステムのことです。TLリンカーン、ねっぱん、手間いらず、らく通with、そしてtripla Linkなどが代表的なサービスです。これがないと、各OTAの管理画面を個別に操作する必要があり、オーバーブッキング(ダブルブッキング)のリスクが高まります。
PMS(ピーエムエス)
「Property Management System(プロパティ・マネジメント・システム)」の略で、ホテル管理システムとも呼ばれます。予約管理、フロント業務、客室管理、売上管理などホテル運営に必要な機能を統合したシステムです。Triplaの各サービスはPMSと連携して運用されることが多いようです。
ベストレート保証(BRG)
「Best Rate Guarantee」の略で、公式サイトでの予約が最安値であることを保証する制度です。他社サイトでより安い料金が見つかった場合、同等以下の価格に対応するなどの補償を行う施設もあります。Tripla Bookには、OTA価格を自動取得して常に最安値を表示する「ベストレート機能」が搭載されています。
お化け
ホテル業界の隠語で、「実際には予約をしていないのに『予約した』と言い張るお客様」を指します。また、旅館では「予約したのに現れないお客様(ノーショー)」を指す場合もあるようです。tripla Payの事前決済機能は、このノーショーリスクを軽減する効果も期待できます。
ADR(エーディーアール)
「Average Daily Rate」の略で、平均客室単価を意味します。総客室売上を販売客室数で割って算出し、ホテルの収益性を測る重要指標です。Tripla導入により自社予約比率が向上すると、OTA手数料が削減されるため、実質的なADRが改善される効果があります。
RevPAR(レヴパー)
「Revenue Per Available Room」の略で、販売可能客室1室あたりの売上を意味します。ADR×稼働率で算出され、ホテルの収益効率を総合的に示す指標として重視されています。
TAKAの独自考察:Triplaが宿泊業界に与えるインパクト
ここからは、トラベルライターTAKAとしての独自の視点で、Triplaというサービスが宿泊業界、そして私たち旅行者にどのような影響を与えているのかを考察してみたいと思います。
「直販シフト」という大きな潮流
日本の宿泊業界において、長らくOTA(楽天トラベル、じゃらん、Booking.comなど)が集客の主役を務めてきました。旅行者にとっては便利なワンストップサービスですが、宿泊施設側にとっては15〜25%という高額な手数料負担が経営を圧迫する要因となっていたのです。
Triplaのようなサービスが登場し、「公式サイトでもOTAと遜色ない予約体験ができる」環境が整ってきたことで、宿泊業界には「直販シフト」という大きな潮流が生まれつつあると私は感じています。星野リゾートが国内客の約7割を自社サイト経由で獲得しているという事例は、この潮流を象徴するものでしょう。
旅行者にとっての意味
私たち旅行者にとって、この「直販シフト」はどのような意味を持つのでしょうか。
第一に、公式サイトで予約するメリットが増えているということです。ベストレート保証、会員特典、ポイント還元など、OTA経由では得られないメリットを享受できるケースが増えています。tripla導入施設では、会員登録すると特別価格やアップグレードなどの特典が受けられることも多いようです。
第二に、予約体験の質が向上しているということです。かつての公式サイトは、OTAに比べて使いにくい印象がありましたが、Triplaのようなシステムが普及したことで、「最短2〜4クリックで予約完了」という快適な体験が当たり前になりつつあります。多言語対応やAIチャットボットによる24時間サポートも、外国人旅行者だけでなく日本人にとっても便利な機能です。
第三に、宿泊施設との直接的なつながりが生まれるということです。OTA経由の予約では、顧客データはOTA側に蓄積され、宿泊施設とゲストの関係は一回限りになりがちでした。しかし、公式サイトからの予約では、施設が直接顧客情報を管理できるため、リピート特典やパーソナライズされたサービスを受けやすくなります。
宿泊業界のDX化を加速するTripla
コロナ禍を経て、宿泊業界ではデジタルトランスフォーメーション(DX)の重要性が一層高まりました。人手不足、インバウンド急増、顧客ニーズの多様化といった課題に対応するには、IT活用が不可欠だからです。
Triplaは、予約エンジン、AIチャットボット、CRM、決済、広告運用という5つの柱で宿泊施設のDXを包括的に支援するプラットフォームへと進化しています。「tripla Boost」でTikTok広告運用に対応したり、「tripla Link」でアジアのローカルOTAと連携したりと、最新トレンドへの対応スピードも目を見張るものがあります。
特に注目すべきは、ChatGPTとの連携です。生成AI技術を活用することで、AIチャットボットの回答精度が95%を超え、より人間的で自然な会話が可能になっています。今後は予約プランの自動生成やメールプロモーションの自動化など、生成AIを活用した新機能が続々と登場すると予想されます。
DMO・地域観光への展開
Triplaが2025年に本格展開を始めた「エリアOTA」の取り組みも、非常に興味深いものです。これは、DMO(観光地域づくり法人)や自治体が地域の観光サイト内で宿泊予約機能を提供するというもので、OTAを通さずに地域が直接予約手数料収益を得られる仕組みです。
千葉県大多喜町DMOや福島市観光ノートでの導入事例を見ると、「観光情報サイトで宿泊予約まで完結できる」という利便性は、旅行者にとっても地域にとってもWin-Winの関係を生み出しています。地域振興や持続可能な観光という観点からも、こうした取り組みが広がることを期待したいと思います。
今後の展望と課題
Triplaの成長は著しく、2025年7月末時点で導入施設数は3,645施設、海外を含めると8,631施設以上に達しています。売上高も前年比で30%以上の成長を続けており、上場企業としての安定感も増しているようです。
一方で、課題も残されています。小規模施設にとっての導入コスト、OTA以外の競合サービスとの差別化、そして何より「公式サイト予約」という文化が日本ではまだOTAほど浸透していないという現実があります。
私TAKAとしては、「公式サイトで予約することのメリット」を旅行者にもっと広く知っていただきたいと考えています。宿泊施設にとってはコスト削減、旅行者にとっては特典獲得、そして地域経済にとっては手数料の域内還元というトリプルWinの関係を、Triplaのようなサービスが橋渡ししていく未来に期待を寄せています。
まとめ
Tripla(トリプラ)は、宿泊施設の公式サイトを通じた予約体験を革新する、宿泊業界特化型のSaaS企業です。予約エンジン「tripla Book」、AIチャットボット「tripla Bot」、CRM/MAツール「tripla Connect」、決済サービス「tripla Pay」、広告運用代行「tripla Boost」、サイトコントローラー「tripla Link」という6つの主要サービスで、宿泊施設のDXをワンストップで支援しています。
マイステイズ、ルートインホテルズ、ダイワロイネットなど大手ホテルチェーンから、城崎温泉の老舗旅館まで幅広く導入され、2025年7月末時点で国内外合わせて8,631施設以上が採用しているという実績が、サービスの信頼性を物語っています。
旅行者にとっては、Tripla導入施設の公式サイトで予約することで、「最短2〜4クリックでのスムーズな予約」「ベストレート保証による価格メリット」「会員特典やポイント還元」「多言語対応による安心感」といったメリットを享受できます。
「公式サイトで予約する」という選択肢が、これからの旅行計画においてますます魅力的になっていくことでしょう。次回の旅行では、ぜひホテル公式サイトもチェックしてみてください。きっと新しい発見があるはずです。










