はじめに
目次
世界中の旅行者から圧倒的な支持を集める「マリオット・インターナショナル」。その魅力の根幹には、多彩なブランドと明確なランク分けがあります。マリオット系列ホテルは、最高級のラグジュアリーからリーズナブルな長期滞在型まで、利用者の目的や予算、ライフスタイルに応じて選べる幅広いラインナップを誇ります。
この記事では、マリオット系列ホテルのランク構造と各ブランドの特徴、そして日本国内外における具体的なホテルの実例を、やさしく丁寧に解説します。マリオットのホテル選びに迷ったとき、また旅行や出張の計画を立てる際の参考に、ぜひご活用ください。
マリオット系列ホテルのランク構造とは
5つのカテゴリーで整理されるブランド群
マリオット系列ホテルは、そのブランドイメージ、価格帯、提供サービスなどに応じて、大きく5つのカテゴリーに分類されています。
- ラグジュアリー(最高級)
- プレミアム(上級)
- セレクト(中級)
- 長期滞在型(エクステンデッドステイ)
- コレクション(独立系・個性派)
この区分は、宿泊料金やサービス水準、客室設備、ターゲットとする顧客層など、複数の要素を総合的に考慮して決められています。
参考:https://tabiaji.com/region/372/
ラグジュアリー:世界の頂点に立つ最高級ブランド
ラグジュアリーカテゴリーの特徴
ラグジュアリーカテゴリーは、世界のセレブリティや富裕層、ハイエンドな体験を求める旅行者に向けた、最上級のブランド群です。洗練された空間、きめ細やかなサービス、唯一無二の体験が約束されており、マリオットグループの「顔」ともいえる存在です。
主なブランドと代表的なホテル
ブランド名 | 主な特徴・説明 | 代表的な日本国内ホテル例 |
---|---|---|
ザ・リッツ・カールトン | 「紳士淑女をもてなす紳士淑女」をモットーにした最高級ホテル。 | ザ・リッツ・カールトン東京、京都、大阪、沖縄、日光、福岡、東山ニセコビレッジ |
セントレジス | ニューヨーク発祥。格式高いバトラーサービスが特徴。 | セントレジス大阪 |
JWマリオット | 上質な素材と洗練されたデザイン。健康とリラクゼーション重視。 | JWマリオット・ホテル奈良、東京(開業予定) |
ラグジュアリーコレクション | 各地の文化や歴史を反映した個性的な高級ホテル。 | イラフ SUI ラグジュアリーコレクション沖縄 |
Wホテル | モダンでスタイリッシュなデザイン。若い世代やトレンド志向に人気。 | W大阪 |
EDITION | イアン・シュレーガーとマリオットのコラボ。新世代ラグジュアリー。 | 東京エディション虎ノ門、銀座 |
ブルガリ ホテル&リゾーツ | イタリア高級ブランド「ブルガリ」プロデュース。 | 日本未上陸(世界5カ国6軒) |
ラグジュアリーブランドのホテルは、客室の広さ、内装の高級感、スタッフのホスピタリティ、レストランのクオリティなど、あらゆる面で最高峰のクオリティを追求しています。
参考:https://thepointsguy.com/hotel/marriott-hotel-brands/
プレミアム:上質かつ洗練された「上級」ブランド
プレミアムカテゴリーの特徴
プレミアムカテゴリーは、ビジネスとレジャーの両方に最適な、上質で洗練されたホテルが揃っています。都市部や主要観光地を中心に展開し、快適な設備と高いサービス水準を兼ね備えています。
主なブランドと代表的なホテル
ブランド名 | 主な特徴・説明 | 代表的な日本国内ホテル例 |
---|---|---|
マリオット・ホテル | グループの中核。国際的なスタンダード。 | 東京マリオットホテル、大阪マリオット都ホテル、名古屋マリオットアソシアホテル、軽井沢マリオットホテル、富士マリオットホテル山中湖、琵琶湖マリオットホテル、伊豆マリオットホテル修善寺、長崎マリオットホテル(2024年開業) |
シェラトン | 世界的な知名度。ファミリーやグループ利用にも最適。 | シェラトングランドホテル広島、シェラトン都ホテル東京、シェラトン沖縄サンマリーナリゾート |
ウェスティン | 「ウェルビーイング」をテーマにした快適空間。 | ウェスティンホテル東京、ウェスティン都ホテル京都、ウェスティンホテル仙台 |
ルネッサンス | デザイン性と個性を重視したホテル。 | ルネッサンスリゾートオキナワ |
オートグラフコレクション | 独立系高級ホテルを集めたコレクション。 | ザ・プリンスさくらタワー東京、ザ・キタノホテル東京 |
トリビュートポートフォリオ | 個性的なブティックホテルを集めたブランド。 | チャプター京都 トリビュートポートフォリオホテル |
プレミアムブランドは、ビジネス利用や家族旅行、記念日など幅広いシーンで選ばれています。
セレクト:機能性とコストパフォーマンスを両立する中級ブランド
セレクトカテゴリーの特徴
セレクトカテゴリーは、機能性とコストパフォーマンスを重視したブランドが中心です。出張や短期滞在、カジュアルな旅行に最適で、都市部や地方都市、観光地の近隣にも多く展開されています。
主なブランドと代表的なホテル
ブランド名 | 主な特徴・説明 | 代表的な日本国内ホテル例 |
---|---|---|
コートヤード・バイ・マリオット | ビジネスや観光に便利な立地。モダンな設備。 | コートヤード新大阪ステーション、コートヤード・バイ・マリオット白馬、コートヤード・バイ・マリオット名古屋 |
フォーポイント・バイ・シェラトン | シンプルで快適なサービス。 | フォーポイントバイシェラトン名古屋、中部国際空港 |
アロフトホテル | ポップなデザインとカジュアルな雰囲気。 | アロフト東京銀座 |
フェアフィールド・バイ・マリオット | 道の駅近隣など地方に多く展開。 | フェアフィールド・バイ・マリオット京都みなみやましろ、北海道、東北、九州など全国各地 |
モクシー | 若者向けのデザインホテル。 | モクシー大阪新梅田、モクシー東京錦糸町 |
セレクトブランドは、リーズナブルな価格で一定以上の快適さと安心感を提供する点が特徴です。
長期滞在型:エクステンデッドステイブランド
長期滞在型カテゴリーの特徴
長期滞在型カテゴリーは、出張や移住、家族での長期旅行など、数日から数週間単位の滞在に適したブランドです。キッチンやランドリー設備、広いリビングスペースなど、暮らすように滞在できるサービスが充実しています。
主なブランドと代表的なホテル
ブランド名 | 主な特徴・説明 | 代表的な日本国内ホテル例 |
---|---|---|
レジデンス・イン | キッチン付きスイートが中心 | レジデンス・イン名古屋 |
タウンプレース・スイート | カジュアルな長期滞在型 | 日本未上陸 |
エレメント | サステナブル志向の長期滞在型 | 日本未上陸 |
マリオット・エグゼクティブ・アパートメント | 上級長期滞在型 | 日本未上陸 |
長期滞在型ブランドは、海外出張や転勤、家族での移住準備など、通常のホテルとは異なるニーズに応えます。
コレクション:個性派・独立系ホテルの集合体
コレクションカテゴリーの特徴
コレクションカテゴリーは、独立系の個性豊かなホテルをマリオットのネットワークに組み入れたブランドです。デザインや文化、歴史を重視し、その土地ならではの体験を提供します。
主なブランドと代表的なホテル
ブランド名 | 主な特徴・説明 | 代表的な日本国内ホテル例 |
---|---|---|
オートグラフコレクション | 独立系高級ホテルを集めたコレクション | ザ・プリンスさくらタワー東京、ザ・キタノホテル東京 |
トリビュートポートフォリオ | 個性的なブティックホテルを集めたブランド | チャプター京都 トリビュートポートフォリオホテル |
デザインホテルズ | デザイン性に特化した独立系ホテル群 | 日本未上陸 |
コレクションブランドは、「チェーンホテルの安心感」と「独自性・個性」の両立が魅力です。
マリオット系列ホテルのランク付け基準
ランクはブランド名だけで決まらない
マリオット系列ホテルの格付けは、単なるブランド名だけでなく、施設の豪華さ、サービスの質、ターゲット層、宿泊料金の相場、立地条件など、複数の要素を総合的に考慮して決まっています。
例えば、ザ・リッツ・カールトンやセントレジスは、客室の広さや内装、スタッフのホスピタリティ、レストランのクオリティなどが最高レベルに達しているため、最上級に位置付けられます。一方、コートヤード・バイ・マリオットやフェアフィールド・イン&スイートなどは、シンプルな設備と手頃な価格設定を特徴とし、中価格帯からエコノミー層向けの格付けとなっています。
また、同じブランドでも立地や人気、設備によってランクが異なる場合があり、都市中心部やリゾート地のホテルは高ランク、地方都市では低めに設定されていることもあります。
日本国内におけるマリオット系列ホテルのランク分布
日本の特徴
日本国内のマリオット系列ホテルは、世界的にも上位ランクに分類されるホテルが多い傾向があります。都市部や観光地ではラグジュアリーやプレミアムブランドが中心で、地方や道の駅周辺などにはセレクトブランドや長期滞在型ブランドが展開されています。
日本国内ホテルブランド別分布表
カテゴリー | 主なブランド | 代表的なホテル例 |
---|---|---|
ラグジュアリー | ザ・リッツ・カールトン、セントレジス、JWマリオット、Wホテル、EDITION、ラグジュアリーコレクション | ザ・リッツ・カールトン東京、セントレジス大阪、JWマリオット奈良、W大阪、東京エディション虎ノ門、イラフSUI沖縄 |
プレミアム | マリオット・ホテル、シェラトン、ウェスティン、ルネッサンス、オートグラフコレクション、トリビュートポートフォリオ | 東京マリオットホテル、シェラトングランドホテル広島、ウェスティンホテル東京、ルネッサンスリゾートオキナワ、ザ・プリンスさくらタワー東京 |
セレクト | コートヤード、フォーポイント、アロフト、フェアフィールド、モクシー | コートヤード新大阪ステーション、フォーポイントバイシェラトン名古屋、アロフト東京銀座、フェアフィールド京都みなみやましろ、モクシー大阪新梅田 |
長期滞在型 | レジデンス・イン、タウンプレース・スイート、エレメント | レジデンス・イン名古屋 |
コレクション | オートグラフコレクション、トリビュートポートフォリオ、デザインホテルズ | ザ・プリンスさくらタワー東京、チャプター京都 |
マリオットボンヴォイとホテルカテゴリー
ポイントによる「カテゴリー」設定
マリオット系列ホテルは、「マリオットボンヴォイ」会員プログラムにおいて、ホテルごとに「カテゴリー(カテゴリ)」というランク分けがされています。これは、ブランド名だけでなく、立地や人気、設備、サービス水準など総合的な観点から決定され、無料宿泊に必要なポイント数の目安にもなっています。
たとえば、ザ・リッツ・カールトン東京や京都などは最高カテゴリーに設定されており、必要ポイントも非常に高めです。逆に、フェアフィールド・バイ・マリオットなどは低いカテゴリーで、少ないポイントで宿泊できます。
まとめ:マリオット系列ホテルのランクを理解して、最適なホテル選びを
マリオット系列ホテルは、ラグジュアリーからエコノミー、長期滞在型まで、世界最大級の多層構造を持つホテルグループです。ブランド名+ホテルの実力+立地という3つの要素でランクが決まり、同じブランドでも立地や設備によって評価が異なることもあります。
- ラグジュアリー:ザ・リッツ・カールトン、セントレジス、JWマリオットなど
- プレミアム:マリオット・ホテル、シェラトン、ウェスティンなど
- セレクト:コートヤード、フォーポイント、アロフト、フェアフィールドなど
- 長期滞在型:レジデンス・イン、タウンプレース・スイート、エレメントなど
- コレクション:オートグラフコレクション、トリビュートポートフォリオ、デザインホテルズ
日本国内では、都市部や観光地に高ランクホテルが多く、地方にはリーズナブルなブランドが展開されています。旅行や出張、記念日や長期滞在など、目的や予算に合わせて最適なホテルを選ぶために、ぜひこのランク構造を参考にしてください。
マリオット系列ホテルの多様性と明確なランク分けは、世界中の旅行者に「安心」と「選ぶ楽しさ」を提供しています。あなたの旅がより豊かなものとなるよう、最適なホテル選びを応援します。
記事引用元:
https://www.marriott.com/ja/brands.mi https://stevensteven.blog/2022/07/marriott-select/ https://www.marriott.com/ja/default.mi https://www.marriott.com/ja/loyalty/member-benefits/member.mi https://www.reddit.com/r/marriott/comments/1dyr367/general_tiers_for_marriott_properties/ https://www.siteminder.com/r/hotel-brands/