ネットで検索すると「甲府記念日ホテル 最悪」と表示される理由はなぜ? HOTTELの記者がわかりやすく簡単に解説
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皆さんこんにちは。トラベルライターのTAKAです。今回は山梨県甲府市の湯村温泉に位置する「甲府記念日ホテル」について、ネット上で「最悪」という検索キーワードが表示される理由を、できるだけ多くの評判や口コミを参考にして調査し、わかりやすく簡単に解説します。
結論:期待値とのギャップが主な原因
まず結論から申し上げますと、甲府記念日ホテルが「最悪」と検索される主な理由は、宿泊者の期待値と実際のサービス・設備とのギャップにあると考えられます。特に2019年4月に甲府富士屋ホテルから甲府記念日ホテルにリブランドされた際の変化や、設備の老朽化、サービス品質のばらつきなどが影響しているようです。
甲府記念日ホテルの基本情報と歴史
甲府記念日ホテルは1989年10月に開業した15階建ての高層ホテルで、山梨県内でもホテルとしては最高層を誇るシティリゾートホテルです。もともとは国際興業グループが所有し、富士屋ホテルチェーンが運営する「甲府富士屋ホテル」として営業していましたが、2018年7月に愛知県の海栄RYOKANSグループが取得し、2019年4月に現在の「甲府記念日ホテル」としてリブランドオープンしました。
このホテルは武田信玄の隠し湯として知られる湯村温泉に位置し、弘法大師によって1200年前に発見されたとされる歴史ある温泉地にあります。103室の客室を有し、和室、洋室、和洋室など多彩な客室タイプを提供しているのが特徴です。
「最悪」と言われる具体的な理由とデメリット
清潔感とメンテナンス不足の問題
多くの宿泊者が指摘する最も深刻なデメリットは、清潔感の欠如とメンテナンス不足のようです。具体的には以下のような問題が報告されています。
客室の清掃が不十分で、部屋の隅に丸まったティッシュや床に髪の毛が落ちていたという報告があります。さらに深刻なのは、リネン類に前回の宿泊者からと思われる汚れ(米粒の付着や黒い染み)があったという事例で、これは宿泊施設として致命的な問題と言えるでしょう。
また、客室の設備面でも問題が指摘されており、壁紙のひび割れが目立つ、ズボンプレッサーなどの備品が古い、浴室の壁にひび割れがあるなど、施設の老朽化が進んでいることが伺えます。
接客サービスの質的問題
フロントスタッフの接客対応についても複数の欠点が指摘されています。具体的には、予約時に禁煙ルームを指定したにも関わらず喫煙ルームが用意され、抗議してもホテル側が非を認めなかったという深刻なトラブルが報告されています。
また、個別空調が使えずに客室が非常に寒かったという設備トラブルに対しても、適切な対応がなされなかったようです。このような基本的なサービス品質の問題は、宿泊者の満足度を大きく損なう要因となっているようです。
料金体系と予約システムの複雑さ
料金面でのおすすめしないポイントとして、レストランの予約システムが複雑で、事前予約なしでは利用できない場合があることが挙げられます。4つあるレストランのうち1つしか営業していないことが多く、しかも2日前までの予約が必要で、この情報がホームページに明記されていないという問題があるようです。
朝食についても前日の18時までの予約が必要で、料金も税込3,630円と高額に設定されているため、コストパフォーマンスの面で疑問視する声があります。
温泉施設の設備的課題
温泉好きの宿泊者が特に失望するのが、大浴場の設備面での問題のようです。ロッカーがコロナ対策として大部分が封鎖されており、残り10個程度しか使用できないにも関わらず、入浴者数の制限は行われていないため、多くの宿泊者が困惑したという報告があります。
また、大浴場の清掃が不十分で、床にヌルヌルした箇所が散見されたり、アメニティが不足している(綿棒、ひげ剃り、ヘアトニックなどが置かれていない)といった問題も指摘されています。
甲府記念日ホテルの良い点とメリット
一方で、甲府記念日ホテルには多くの良い点とメリットがあることも事実です。
眺望とロケーションの素晴らしさ
最も高く評価されている利点は、その立地と眺望の素晴らしさです。高層階の客室からは富士山と甲府盆地の絶景が楽しめ、特に南側の客室からは富士山の美しい姿を一望できます。14階のレストランからも同様に素晴らしい景色が楽しめるため、景観を重視する宿泊者には大変魅力的なおすすめポイントとなっています。
温泉の泉質と効能
湯村温泉の泉質そのものは非常に優秀で、弱アルカリ性低張性温泉(ナトリウム・カルシウム塩化物泉)として、神経痛、筋肉痛、関節痛などに効能があるとされています。実際に入浴後に肌がツルツルになったという体験談もあり、温泉としての品質は高いと評価されています。
大浴場と露天風呂を完備しており、営業時間も5:00~10:00と13:00~23:00と長時間利用できるのもメリットの一つです。
料理の質とバリエーション
リニューアル後に再開されたバイキングレストラン「ヴァンヴェール」では、フランス料理、日本料理、中華料理の本格的な料理が楽しめると好評です。特に富士桜ポークや信玄鶏などの地元食材を使用した料理や、パティシエ特製のスイーツが充実している点が評価されています。
鉄板焼レストラン「KEYAKI」では、甲州牛シャトーブリアンや黒毛和牛など高級食材を使用したコースが提供され、シェフの技術とパフォーマンスも含めて満足度の高い体験ができるようです。
客室の広さと設備
客室は全室40㎡以上の広々とした空間が確保されており、ビジネスホテルとは一線を画く快適性を提供しています。高層階の客室では、窓が大きく開放感があり、山々の景色を楽しみながらくつろげる環境が整っています。
アクセスの良さ
JR甲府駅からタクシーで約12分、中央自動車道甲府昭和ICから約18分という立地は、観光やビジネスの拠点として非常に便利です。300台収容可能な無料駐車場も完備されており、車でのアクセスも良好です。
記念日利用やブライダル用途での魅力
ホテル名にも冠されている「記念日」というコンセプト通り、特別な日の利用には多くのおすすめ要素があります。チャペル「ベルフォーレ」は120名収容可能な本格的な独立型チャペルで、「天使の扉」と呼ばれる大扉を備えた荘厳な空間となっています。
17もの披露宴会場を有し、最大500名まで収容可能な「昇仙閣」をはじめ、様々な規模やスタイルの宴会に対応できる設備が整っています。記念日のサプライズデザートプレートの提供や、記念写真の撮影・現像サービスなど、特別な日を演出するサービスも充実しているようです。
施設・設備面での総合的な評価
館内には宴会場、会議室、結婚式場、チャペル、ブティック、スーベニアショップ、コンビニエンスストア、大浴場、レストラン、売店、自動販売機、麻雀ルーム、カラオケボックスなど多彩な施設が揃っています。これらの充実した設備は、長期滞在や団体利用において大きな利点となります。
また、全客室でWi-Fi接続が無料で利用でき、各種アメニティも基本的なものは揃っているため、現代的な宿泊ニーズにも対応しています。
リブランド後の改善への取り組み
2019年のリブランド以降、海栄RYOKANSグループの「記念日の宿」としてのコンセプトを活かし、サービス品質の向上に取り組んでいる様子が見られます。2024年9月には最上階のバイキングレストラン「ヴァンヴェール」を新装オープンするなど、設備面での改善も継続的に行われているようです。
環境配慮の取り組みとして、客室アメニティのプラスチック歯ブラシを竹歯ブラシに変更し、ペットボトルのミネラルウォーターを紙パックに変更するなど、サステナブルな運営への転換も図られています。
おすすめしたい方とおすすめできない方
こんな方におすすめ
- 景観重視の方: 富士山ビューや甲府盆地の夜景を楽しみたい方には最適です
- 記念日利用の方: 誕生日、結婚記念日、プロポーズなど特別な日の利用には多くのサービスが用意されています
- 温泉好きの方: 歴史ある湯村温泉の泉質を楽しみたい方にはおすすめです
- 団体・グループ利用の方: 大型宴会場や多彩な施設を活かした利用が可能です
- 車でのアクセスを重視する方: 無料駐車場完備で甲府観光の拠点として便利です
おすすめできない方
- 完璧な清潔感を求める方: 設備の老朽化や清掃面での問題を許容できない方は避けた方が良いでしょう
- きめ細かいサービスを期待する方: 接客サービスの質にばらつきがあるため、高レベルのおもてなしを求める方には不向きかもしれません
- コストパフォーマンスを重視する方: 料金に見合ったサービス品質を求める方には満足度が低い可能性があります
- 新しい設備を好む方: 築30年以上の建物のため、最新設備を求める方には物足りないかもしれません
宿泊時の注意点とアドバイス
甲府記念日ホテルを利用する際は、以下の点に注意すると良いでしょう。
- 事前の部屋確認: チェックイン時に客室の状態を確認し、問題があれば早めにフロントに相談する
- レストラン予約: 食事を希望する場合は事前予約を必ず行う
- 期待値の調整: 富士屋ホテル時代のサービスレベルを期待しすぎない
- 景観重視の予約: 富士山ビューを希望する場合は南側客室を明確に指定する
今後の展望と改善の可能性
甲府記念日ホテルは確かに課題を抱えていますが、海栄RYOKANSグループによる継続的な改善努力も見られます。特に2024年のバイキングレストラン新装オープンなど、設備面での投資も行われており、今後のサービス品質向上に期待が持てます。
山梨県を代表する温泉ホテルとして、その立地と眺望、温泉の魅力は他に代えがたいものがあります。現在の課題が改善されれば、再び多くの宿泊者に愛されるホテルになる可能性は十分にあると考えられます。
まとめ:総合的な視点での評価
甲府記念日ホテルが「最悪」と検索される理由は確かに存在しますが、それと同時に多くの魅力的な良い点も持っていることが今回の調査で明らかになりました。
最も重要なのは、宿泊者の期待値と実際のサービスとのミスマッチを解消することです。清潔感の維持、接客サービスの標準化、設備の適切なメンテナンスなどの基本的な部分が改善されれば、このホテルの本来の魅力がより際立つことでしょう。
富士山という日本を代表する景観を楽しめる立地、歴史ある湯村温泉の恵み、充実した館内施設など、甲府記念日ホテルには他では得られない価値があります。これらのメリットを活かしながら、現在の課題に真摯に取り組むことで、山梨県を代表する宿泊施設として再び輝きを取り戻すことができるのではないでしょうか。
旅行者の皆様におかれましては、これらの情報を参考に、ご自身の旅行スタイルや期待に合うかどうかを慎重に検討していただければと思います。完璧なホテルは存在しませんが、それぞれの特徴を理解した上で利用すれば、きっと素晴らしい思い出を作ることができるはずです。