「ふふ」ブランドを展開するカトープレジャーグループが改修工事のため営業を休止していた静岡県伊東市赤沢・赤沢温泉郷の宿泊施設「赤沢迎賓館」の営業を再開
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今回は、静岡県伊東市赤沢にある高級温泉宿泊施設「赤沢迎賓館」の営業再開について詳しくお伝えしようと思います。カトープレジャーグループが運営するこの施設は、2024年9月から改修工事のため営業を休止していましたが、2025年9月25日より新たな装いで営業を再開したのです。この再開により、伊豆高原エリアに再び注目すべき高級宿泊施設が帰ってきました。
営業再開の背景と経営体制の変化
まず結論からお伝えすると、赤沢迎賓館の営業再開は非常に注目すべき出来事であると考えられます。なぜなら、この施設は単なる改修工事による一時休業ではなく、経営体制の大きな変化と共に生まれ変わった宿泊施設だからです。
2024年12月、カトープレジャーグループが伊豆赤沢温泉郷の経営権を取得したのです。このカトープレジャーグループは「ふふ」ブランドを展開する高級リゾート運営会社として知られており、全国各地で上質なサービスを提供する温泉宿を手掛けています。同グループは「日本のレジャーをもっと楽しく!」をテーマに、ホテル・旅館・スパ・エンターテインメントなど多岐にわたる事業を展開しているトータルプロデュースカンパニーなのです。
これまで赤沢温泉郷は、化粧品で有名なDHCが長年運営していたことで知られていました。しかし、DHCの撤退後、単独経営を経て、このたびカトープレジャーグループが経営権を取得することとなったのです。この経営体制の変化は、施設の運営方針やサービス内容にも大きな影響を与えているようです。
赤沢迎賓館の独特な魅力とは
赤沢迎賓館の最大の特徴は、その圧倒的な贅沢感にあると言われています。1,000坪を超える広大な敷地にわずか15室という客室数は、他の温泉宿泊施設と比較しても極めて稀有な設定です。この客室数の少なさこそが、プライベート感溢れる滞在を可能にする最大の要因となっているようです。
全室に露天風呂が付いているという点も、この施設の大きな魅力の一つです。それも単なる露天風呂ではなく、海洋深層水を利用した特別な温浴施設となっているのです。伊豆の水深800メートルから汲み上げた海洋深層水は、ミネラル成分を豊富に含んでおり、やわらかな湯あたりと肌をしっとり優しく包み込む心地よさを体感できると評判です。
客室内の露天風呂では、濃度5%の濃縮海洋深層水が使用されており、これは大浴場の3%よりもさらに濃い状態となっているのです。この高濃度の海洋深層水は非常にしょっぱく、海水のような味がすると多くの宿泊者が驚いているようです。中には「傷がしみる」「体が浮く」といった独特な体験談も聞かれます。
施設の詳細な特徴と設備
赤沢迎賓館の建築は、日本建築の伝統美と匠の技が織り成す洗練された空間として設計されています。網代編みの天井や聚楽の塗り壁など、厳選された意匠と上質な素材が生み出す優雅な設えが特徴的です。このような細部へのこだわりは、まさに「迎賓館」という名前にふさわしい格式の高さを感じさせるものとなっています。
客室については、通常の14室と特別室「やまもも」1室の計15室で構成されています。特別室「やまもも」は約150平方メートルの広さを誇り、プライベートサウナまで備えた贅沢な空間となっているようです。この特別室のプライベートサウナは、他の宿泊施設では体験できない独特なアメニティとして高い評価を受けています。
大浴場も施設の重要な魅力の一つです。深緑が心地よい自然を目の前に、海洋深層水を用いた湯浴みを楽しめる設計となっています。サウナと水風呂も完備されており、自然の風が心地よい空間で身体の芯から解きほぐれる湯浴みを体験できるようです。
客室数が少ないため、大浴場は貸切状態になることも多いと宿泊者からの報告があります。これは、プライベート感を重視する宿泊者にとっては大きなメリットとなっているようです。
食事とサービスの質について
赤沢迎賓館の食事は、地産食材を中心とした日本料理を個室レストランで提供するスタイルとなっています。こだわり抜いた京懐石ベースの料理は、多くの宿泊者から高い評価を受けているようです。個室での食事提供により、他の宿泊客を気にすることなく、ゆっくりと食事を楽しめる環境が整えられています。
朝食についても、焼き魚の種類を選べるなど、細やかな配慮がなされているようです。特に、海洋深層水の効果により「ぐっすり眠れて朝ごはんが美味しい」という声も聞かれます。普段朝食をあまり食べない方でも、もりもり食べていかれるという興味深い効果があるようです。
アメニティとサービスの充実度
赤沢迎賓館の大きな魅力の一つとして、DHCブランドのアメニティの充実が挙げられます。これらのアメニティは、サンプルサイズではなく市販品そのままのフルサイズで提供されており、すべて持ち帰ることができるのです。化粧水、乳液、美容液、リップクリームなど、定価ベースで計算すると1万円を超える価値があると言われています。
男性用のアメニティも充実しており、育毛剤なども含まれているようです。さらに驚くべきことに、連泊の場合には清掃時に再度同じセットがセッティングされるため、実質的に2セット分を受け取ることができるようです。
客室の冷蔵庫に入っている海洋深層水なども無料で提供されており、健康に良いとされるこの水を滞在中に楽しむことができるのです。
アクセスと周辺施設について
赤沢迎賓館へのアクセスは、伊豆急行線伊豆高原駅から無料送迎バスが運行されています。伊豆高原駅の「やまも口(南口)」を出て、専用のバス停から約15分程度で到着します。送迎バスは時刻表に従って運行されており、旅行者にとって便利な交通手段となっています。
自家用車でのアクセスも良好で、東京方面からは約2時間程度でアクセス可能です。赤沢温泉郷は約24万平方メートルという広大な敷地を有しており、施設内はカートでの移動も可能となっています。
敷地内には赤沢迎賓館以外にも、赤沢温泉ホテル、赤沢スパ、日帰り温泉館、テニスコート、ボウリング場など多彩な施設が点在しています。これらの施設を組み合わせることで、様々な楽しみ方ができる総合リゾートとしての魅力を備えているのです。
宿泊料金と予約について
赤沢迎賓館の宿泊料金は、2名1室利用時で104,500円からとなっており、2食付き・税・サービス料込みの設定です。この価格設定は確かに高額ですが、提供されるサービスの質や施設の充実度を考慮すると、妥当な水準であると考える宿泊者が多いようです。
予約は2025年5月1日から受付を開始しており、現在も予約を取ることができます。人気の高い施設のため、特に週末や繁忙期には早めの予約が推奨されています。
実際の宿泊体験談から見える評価
実際に宿泊された方々の体験談を総合すると、非常に高い満足度を示していることが分かります。特に「雰囲気、接客、客室、食事、温泉、全てが最高なおもてなし」「質の悪い客層が無いので静かに落ち着いて堪能できた」といった評価が目立ちます。
一方で、「隣の部屋の話し声が聞こえる」「炭酸水1本600円は非常識な値段設定」といった指摘もあり、完璧な施設ではないことも窺えます。しかし、これらの問題点を差し引いても、「他の場所では体験できない居心地良さがある」として、リピーターになる方も多いようです。
良い点について
赤沢迎賓館のメリットとして最も挙げられるのは、プライベート感の高さです。客室数が少ないため、他の宿泊客との接触機会が極めて少なく、静寂な環境で過ごすことができるのです。これは、日常の喧騒から離れて心身をリフレッシュしたい旅行者にとって大きな利点となります。
海洋深層水を利用した特別な温浴体験も、この施設ならではのおすすめポイントです。日本唯一の濃縮海洋深層水かけ流しの客室露天風呂は、他の温泉宿泊施設では体験できない独特な価値を提供しています。
また、DHCブランドのフルサイズアメニティが無料で提供される点も、特に女性の宿泊者にとって大きなメリットとなっています。これらのアメニティは高品質で、持ち帰ることができるため、実質的な宿泊費の一部と考えることもできるでしょう。
建物の品格や日本建築の美しさも、この施設の重要な良い点です。網代編みの天井や聚楽の塗り壁など、細部にまで配慮された設計は、宿泊者に上質な時間を提供しています。
悪い点について
一方で、赤沢迎賓館のデメリットも存在します。最も大きな欠点として挙げられるのは、宿泊料金の高さです。一泊10万円超という料金設定は、多くの旅行者にとって気軽に利用できる水準ではありません。
また、海洋深層水の独特な性質により、「しょっぱい」「傷がしみる」といった体験をする宿泊者もいるようです。特に肌の敏感な方や、海水に慣れていない方にとっては、不快に感じる可能性もあります。
音の問題も指摘されています。高級な設えの割には隣室の話し声が聞こえることがあり、完全なプライベート感を求める宿泊者にとっては期待外れとなる場合もあるようです。
食事時の飲み物の価格設定についても、「炭酸水1本600円は非常識」といった厳しい評価があります。このような細かな料金設定に対する不満は、全体的な満足度に影響を与える要因となっているようです。
おすすめしたい方
赤沢迎賓館は、特に以下のような方々におすすめできる施設です。まず、記念日や特別な機会に贅沢な時間を過ごしたいカップルや夫婦の方々です。プライベート感が高く、静寂な環境で過ごせるため、大切な人との時間を特別なものにできるでしょう。
また、日常の疲れを癒やし、心身ともにリフレッシュしたい方にも適しています。海洋深層水の効果により、深いリラクゼーション効果を得られると報告されています。
日本建築や伝統的な美しさを好む方、質の高いサービスを求める方にもおすすめです。建物の品格や細部へのこだわりは、美意識の高い宿泊者にとって満足度の高い体験となるでしょう。
おすすめできない方
一方で、赤沢迎賓館をおすすめしない方もいらっしゃいます。まず、コストパフォーマンスを重視する方には不向きかもしれません。一泊10万円超という料金設定は、価格に見合う価値を感じられない場合、大きな不満となる可能性があります。
また、にぎやかな雰囲気を好む方や、他の宿泊客との交流を楽しみたい方にも適していません。静寂さがこの施設の魅力である反面、活気のある温泉宿を求める方には物足りなく感じられるでしょう。
海水や塩分に対してアレルギーや過敏症状をお持ちの方も注意が必要です。海洋深層水の高い塩分濃度により、肌に刺激を感じる場合があります。
営業再開後の新たな展開と今後の展望
カトープレジャーグループによる経営権取得後、赤沢迎賓館を含む赤沢温泉郷全体が2年以内の完成を目安にリニューアル工事を進めているとのことです。これは、既存施設の価値向上と新たなコンテンツの導入を目的としており、今後さらなる魅力的な施設へと発展していく可能性を示しています。
同グループは「トータルプロデュース」という独自の開発スキルを活かして、地の魅力を活かしたコンセプト、建築、インテリア、光、音、香り、食などを総合的にプロデュースする方針を掲げています。このアプローチにより、赤沢迎賓館も今回の営業再開を機に、さらに洗練された施設へと進化していくものと予想されます。
また、同時期に赤沢スパも一部エリアのリニューアルオープンを果たしており、施設全体の価値向上が図られていることが伺えます。これらの改修工事は、宿泊者により快適で上質な空間を提供することを目指しているようです。
トラベルライター”TAKA”の独自見解
私が今回の赤沢迎賓館営業再開について詳しく調査した結果、この施設は確かに特別な価値を持つ宿泊施設であることが確認できました。特に注目すべきは、単なる高級宿泊施設という枠を超えて、日本固有の温浴文化と現代的なサービスを融合させた独特なコンセプトを持っている点です。
海洋深層水を活用した温浴体験は、確かに他の温泉宿泊施設では体験できない独自性を持っています。この点において、宿泊料金の高さにも一定の合理性があると考えられます。ただし、この独自性が万人に受け入れられるかどうかは、個人の好みや体質によって大きく左右される部分もあるでしょう。
カトープレジャーグループによる経営権取得は、この施設にとって大きな転機となる可能性があります。同グループが手掛ける「ふふ」ブランドの成功実績を考慮すると、赤沢迎賓館もより洗練されたサービスを提供する施設へと発展していくことが期待されます。
特に興味深いのは、DHC撤退後の混乱期を経て、新たな経営体制の下で施設が再生されているという点です。これは、優れた立地と施設を持つ温泉リゾートが、適切な経営とブランディングにより再び輝きを取り戻すことができるという事例として、観光業界全体にとっても示唆に富むものと言えるでしょう。
今後、赤沢迎賓館が日本の高級温泉宿泊施設のベンチマークとなり得るかどうかは、新経営陣がどのような革新的なサービスを提供していくかにかかっています。営業再開を機に、この施設がどのような進化を遂げるのか、継続的な注目が必要だと考えています。