株式会社UMITOが新たに販売を開始した「UMITO ハワイ ザ・リッツカールトン・レジデンス・ ワイキキビーチ(UMITO Hawaii Located at The Ritz-Carlton Residences, Waikiki Beach)」とは? メリットやデメリットなどHOTTELの記者がわかりやすく解説
2025年12月15日(月)から「UMITO Hawaii Located at The Ritz-Carlton Residences, Waikiki Beach」の販売を開始
旅行系WEBメディア「HOTTEL」に記事を書くトラベルライター”TAKA”です。旅についての疑問や噂について真相をつきとめわかりやすく解説します。
今回は、2025年12月15日(月)から販売が開始された「UMITO ハワイ ザ・リッツカールトン・レジデンス・ワイキキビーチ」について、その実態を徹底的にリサーチしてまいりました。海の目の前のスモールラグジュアリーホテルを展開する株式会社UMITOが、ついに初の海外拠点として選んだのが、ハワイ・ワイキキという憧れの地のようです。一体どのような宿泊施設なのか、価格や購入方法、メリットやデメリットまで、ネットで見つけた情報を元に、私なりの視点でわかりやすく解説してまいります。
結論:ハワイのペントハウスを所有できる新しい会員権システム
「UMITO ハワイ ザ・リッツカールトン・レジデンス・ワイキキビーチ」とは、ワイキキビーチのシンボル的存在である「ザ・リッツ・カールトン・レジデンス・ワイキキビーチ」の最上階に位置するペントハウス1室を、株式会社UMITOが取得し、会員権として販売する宿泊施設のようです。
最大の特徴は、37階・38階の2フロアと屋上テラス(ルーフトップ)で構成される、総面積269平方メートルという広大なメゾネットタイプのペントハウスを、10泊単位の会員権として購入できる点にあると言われています。これは従来のタイムシェアとは異なり、利用権を購入する形式で、50年間の利用権が付与されるシステムのようです。
販売価格は1口(10泊)で4,980万円から、最高で年末年始の20泊プランが2億9,960万円まで、プランによって幅があるとのことです。購入者は国内のUMITO施設との相互利用も可能で、ハワイと日本を自在に行き来する新しいライフスタイルが実現できると謳われています。
UMITOとは何か:海と共に過ごす別邸を展開する企業
まず、この施設を提供する株式会社UMITOについて理解する必要があるでしょう。UMITOは、海の目の前という一等地にスモールラグジュアリーホテルを展開する企業で、代表取締役は堀鉄平氏のようです。
UMITOのビジネスモデルは、別荘とホテルのハイブリッド型と呼ばれるものだと言われています。沖縄、鎌倉、熱海など日本全国の海沿いに物件を展開し、使いたい分だけ10泊単位で購入できるシステムを採用しているようです。購入者(オーナー)は自分が宿泊しない期間、その部屋をホテルとして貸し出すことができ、運営はすべてUMITOが行い、オーナーは収益を得ることができるとされています。
同社は小規模不動産特定共同事業の許認可を取得しており(金融庁長官・国土交通大臣(1)第9号)、不動産の共有持分を販売する形式をとっているようです。これにより、減価償却や売却、相続も可能な資産としての性格を持つと説明されています。
2021年からサービスを開始し、2025年12月時点で連結124名の従業員を抱え、今後2029年までに鎌倉、熱海、伊豆、奄美大島、沖縄本島、宮古島など10拠点の開業を予定していると報じられています。
ハワイ進出の背景:オーナーから最も希望が多かった地
株式会社UMITOが初の海外拠点としてハワイ・ワイキキを選んだ理由は、既存のUMITOオーナーから最も希望が多かった地だったからだと説明されています。
同社はこれまで国内の海沿いに施設を展開してきましたが、オーナーの声を受けて海外展開を決断したようです。第一号となる海外施設として、ワイキキの象徴的存在である「ザ・リッツ・カールトン・レジデンス・ワイキキビーチ」のペントハウスを取得したとのことです。
今回の物件は、2018年に開業した「ザ・リッツ・カールトン・レジデンス・ワイキキビーチ」のダイヤモンドヘッドタワー(タワー2)の最上階、37階から38階に位置するペントハウスDと呼ばれる区画のようです。地上100メートルからワイキキの海を望むタワーレジデンスで、視界を遮る建物がなく、海風と光が満ちる空間が特徴だと紹介されています。
施設の詳細:圧巻のメゾネットペントハウス
間取りと広さ
「UMITO ハワイ ザ・リッツカールトン・レジデンス・ワイキキビーチ」の物件概要は以下の通りだと言われています。
- 所在地:383 Kalaimoku Street, Honolulu, HI 96815
- 建築年月:2018年6月
- 区画:ペントハウスD(37階・38階+ルーフトップ)
- 占有面積:269平方メートル
- 間取り:2LDK+DEN(2ベッドルーム)
- 最大宿泊人数:4人(+2人)
客室は2LDK+DEN(書斎)で構成され、37階にはキッチン、リビングダイニング、マスターベッドルーム、バスルームを配置し、38階にはもう一つのベッドルームとバスルームがあるようです。各フロアに2室ずつ、合計4室のバスルームを備えているとのことです。
ルーフトップの魅力
この物件の最大の魅力は、最上階のルーフトップ(屋上テラス)にあると言われています。広々としたルーフトップには専用のインフィニティプールを備え、さらにBBQが楽しめるデッキスペースも完備されているようです。
ルーフトップからは水平線を染めるサンセットを眺めながら、シェフを招いたプライベートダイニングや、家族・友人との特別な時間を演出できると紹介されています。海と空に開かれたこの空間が、贅沢なハワイステイを一段と引き上げると説明されています。
また、プールとジャグジーがあり、ワイキキの海を臨む最高立地で、広々とした空間を独り占めする贅沢を体感できるとされています。
室内設備
リビング・ダイニングには6人がけのダイニングテーブルと、海を望むソファが配されているようです。ウッドの質感を活かしたしつらえが、空間全体に落ち着きと温もりをもたらすと説明されています。
キッチンは大理石カウンターとウォールナットのキャビネットが調和した、上質なL字型キッチンで、リビングへ自然につながる開放的なレイアウトだと言われています。グルメキッチンとして、調理器具も充実しているようです。
ベッドルームは2つあり、ワイキキの海が一望でき、たっぷりと差し込む陽光と爽やかな海風に包まれる開放的な空間のようです。マスターベッドルームからも雄大な海と空を望むことができ、大理石仕上げの贅沢なバスルームからは、海景を望みながらゆったりとバスタイムを満喫できるとのことです。
DEN(書斎)と呼ばれる小部屋には大型のモニターが備えられ、プライベートなミニシアターとしても使えるようです。
床から天井まで広がる大きな窓が特徴で、爽やかな自然光が部屋全体に差し込むデザインになっていると言われています。
共用施設:リッツ・カールトンのサービスを享受
「UMITO ハワイ」の会員は、「ザ・リッツ・カールトン・レジデンス・ワイキキビーチ」の共用施設も利用可能だとされています。これは大きなメリットの一つでしょう。
レストラン
施設内には複数のレストランがあるようです。
Sushi Sho(すし匠):伝統的な江戸前鮨にハワイの食材を融合させた名店で、職人の技が光るおまかせと、それに寄り添う日本酒のペアリングが魅力だと紹介されています。日本国外初出店として、ハワイで本格的な鮨を楽しめる場所のようです。
Quiora(キオラ):地中海のエッセンスを取り入れたレストランで、ワイキキの大パノラマを望むオープンエアのダイニングが特徴だと言われています。厳選素材を活かした料理が楽しめ、ハワイの風とともに洗練された食体験が広がるようです。
Dean & DeLuca(ディーン&デルーカ):ニューヨーク発の名店がハワイ初出店したもので、デリカテッセンから焼きたてのパン、スイーツまで幅広く揃うようです。市場のようなスタイルで、惣菜やパン、デザートなど多彩なグルメを楽しめるとのことです。
スパ・ウェルネス施設
ザ・リッツ・カールトン スパでは、火山岩や熱帯植物、レフアの花、ロミロミなど、ハワイの自然と伝統を取り入れたトリートメントを提供しているようです。全4室のトリートメントルームのうち、一部はカップルやご夫婦で利用できる設計で、施術後はリラクゼーションラウンジでゆっくり過ごせるとのことです。
その他、フィットネスやプール、プライベートカバナなども揃い、食・美・ウェルネスに関するサービスが充実していると紹介されています。
プール
リゾートには2つのインフィニティプールがあると言われています。一つはファミリープールで年齢制限がなく、もう一つは18歳以上の大人専用プールのようです。ワイキキ最高層に位置するプールとして、特別なビューを楽しめるとされています。
プールサイドには無料のドリンクや日焼け止めが用意され、プライベートカバナも利用できるようです。カバナ内には冷蔵庫も備えてあり、水やスナックは無料サービスとしていただけるとの情報もあります。
価格体系:プランによって4,980万円から2億9,960万円
「UMITO ハワイ」の販売価格は、利用できる期間によって異なるプラン制になっているようです。
Goldプラン(基本プラン)
ゴールデンウィークや夏休み、年末年始以外の期間で毎年10泊の利用が確約されているプランのようです。
- 販売価格:4,980万円
- オーナーライセンス:9,960,000円
- 管理費:125,025円/月
Platinumプラン
ゴールデンウィークや夏休みの指定された期間で毎年10泊の利用が確約されているプランで、4つの指定期間(4/21-4/30、5/1-5/10、7/21-7/30、8/21-8/30)から選択が可能だとされています。
- 販売価格:9,980万円
- オーナーライセンス:19,960,000円
- 管理費:125,025円/月
Diamondプラン(夏休みピーク)
夏休みピークの指定された期間で毎年10泊の利用が確約されているプランで、2つの指定期間(8/1-8/10、8/11-8/20)から選択が可能のようです。
- 販売価格:1億1,980万円
- オーナーライセンス:23,960,000円
- 管理費:125,025円/月
年末年始プラン
年末年始の毎年20泊(12/21-1/10)の利用が確約されているプランだとされています。
- 販売価格:2億9,960万円
- オーナーライセンス:59,920,000円
- 管理費:250,050円/月
管理費には、維持管理費用、家具・家電管理費用、自己利用時の清掃費・水道光熱費等が含まれているようです(定期借地権の場合、土地賃借料も含む)。別途、固定資産税、保険料がかかるとのことです。
購入方法:オンラインで完結する申込みシステム
UMITOの購入方法は、非常にシンプルなシステムになっているようです。
購入の流れ
- UMITOのサイトからオンライン申込み:公式サイトから希望するプランを選択して申し込むようです。
- 約1週間後に審査結果をご連絡:購入は審査方式になっており、申込みから1週間を目処に結果が案内されるとのことです。
- 審査通過後に専門スタッフとのIT重説を実施:重要事項説明をオンラインで受けるようです。
- 初回入金分のお支払いで契約完了:支払いが完了すれば契約が成立し、お申込みからご契約、初回のお支払いまでは通常1ヶ月程度で完了するとされています。
申込みからご契約まですべてオンラインで完結し、時間と場所を選ばずにお手続き可能で、最短約1ヶ月で購入可能だと説明されています。
ただし、募集中の物件への申込みが多数の場合は、早期に募集を締め切る場合もあるようです。
予約方法:オーナーアプリから簡単予約
購入後の予約方法も、専用のオーナーアプリを使用するシステムのようです。
30泊以上購入のオーナーは所有されているホテルを12ヵ月前から優先的に予約可能で、10泊、20泊のオーナーは10ヵ月前から予約できるとされています。シェア購入の場合は、同じ物件を所有するオーナーの中で先着順となるようです。
4か月前より相互利用ホテルの予約ができ、また3か月前より一般へ貸出が解放されるとのことです。
滞在したいホテルをオーナーアプリから選択することで、簡単に利用することができると説明されています。
相互利用システム:全国のUMITOも利用可能
「UMITO ハワイ」の会員権購入者は、日本国内のUMITOも相互利用が可能だとされています。逆に、国内のUMITOオーナーも、本施設を利用できるようです。
相互利用の仕組み
自己利用日数を使用することで、他のUMITOを利用できるシステムのようです。後に建築されるUMITOも相互利用の対象になるとのことです。
所有しているUMITOより宿泊料金が同等、もしくは低い場合は宿泊料金は無料で、宿泊料金が高い部屋の相互利用に関しては差額の料金を支払うことになるようです。滞在中のオプションサービスや飲食費用は別途発生するとされています。
利用日の4ヶ月前から予約が可能で、UMITO 沖縄 恩納村は6ヵ月前より相互利用一般利用ともに開放されるとのことです。
相互利用可能な施設
UMITOは現在、以下のような施設を展開していると言われています。
- UMITO 沖縄 恩納村
- UMITO 鎌倉 由比ヶ浜
- UMITO 鎌倉 材木座
- UMITO 鎌倉 腰越
- UMITO 熱海別邸
- UMITO 熱海 和田浜
さらに、瀬底島、宮古島、奄美大島でも複数の拠点を計画中だとされています。
また、UMITOは「NOT A HOTEL」とも提携しており、NOT A HOTELの施設も相互利用できる可能性があるようです。これにより、利用できる拠点がさらに拡大すると期待されています。
メリット:特別な体験とサービスの充実
「UMITO ハワイ」を購入する主なメリットとして、以下の点が挙げられるようです。
1. ハワイの最高級ペントハウスを利用できる
ワイキキビーチのシンボル的存在である「ザ・リッツ・カールトン・レジデンス・ワイキキビーチ」の最上階ペントハウスを、比較的手頃な価格で利用できる点は大きな魅力でしょう。通常であれば数億円から十数億円する物件を、分割所有の形で購入できるため、購入のハードルが下がると言えます。
2025年にハワイ州ベストホテル第1位に輝いたという情報もあり、ワイキキ屈指のラグジュアリーホテルの一室を所有できることは、ステータスとしても価値があると考えられます。
2. 5つ星クラスのサービスを享受できる
リッツ・カールトンという世界的に名高いブランドのホテルサービスや共用施設(インフィニティプール、スパ、フィットネス、レストランなど)を活用できる点は、大きな利点と言えるでしょう。
宿泊者の口コミを見ると、「サービスがとにかく良くて楽園そのもの」「スタッフの対応は素晴らしく、値段に見合ったもの」といった高評価が多く見られます。プールの担当者や、ベルボーイなどのスタッフの対応についても、好意的な意見が多いようです。
3. 維持管理の手間がかからない
別荘を個人で所有する場合と異なり、建物の管理や清掃、メンテナンスはすべてUMITOが行うため、オーナーに負担がかからない点はメリットと言えます。自分が宿泊するという設定がされていない場合、3ヶ月前から自動的にホテルとしての予約が開始され、オーナーはアプリで収益を確認するだけで、運営の手間は一切かからないとされています。
4. 相互利用で複数の拠点を楽しめる
日本国内のUMITO施設との相互利用が可能なため、ハワイだけでなく沖縄、鎌倉、熱海など、様々な場所で海の目の前のリゾート体験ができる点も魅力でしょう。一つの会員権で、季節に応じた使い分けができるのは、大きなおすすめポイントと言えます。
NOT A HOTELとの提携により、さらに利用可能な拠点が増える可能性もあるようです。
5. 資産としての価値
会員権ではなく50年間の利用権という形で、資産として登記されるため、減価償却による節税効果、相続税評価圧縮、売却も可能だとされています。これは単なる会員権やタイムシェアとは異なる点で、投資的な側面からも検討できる利点と言えるでしょう。
6. 法人の福利厚生としても活用可能
法人での購入も可能で、会社の福利厚生として従業員に利用させることもできるようです。使用しないときはホテルとして貸し出しができ収益を得ることができる点も、法人にとってはメリットになるでしょう。
デメリット:高額な費用と予約の制約
一方で、「UMITO ハワイ」には以下のようなデメリットや注意点も考えられます。
1. 初期費用が非常に高額
最も安いGoldプランでも4,980万円という価格は、一般的な旅行者にとっては非常に高額です。さらにオーナーライセンスとして約1,000万円、毎月の管理費が125,025円(年間約150万円)かかるため、総額では相当な費用になると言えます。
年末年始プランに至っては2億9,960万円と、超富裕層向けの商品であることは明らかでしょう。
2. 継続的なコストがかかる
購入後も毎月の管理費が発生し、さらに固定資産税や保険料も別途かかるようです。これらのランニングコストを考慮すると、長期的には相当な金額になる可能性があります。
管理費は維持管理費用、家具・家電管理費用、自己利用時の清掃費・水道光熱費等が含まれるとのことですが、毎年改定される可能性もあり、将来的に負担が増える欠点もあるかもしれません。
3. 予約の競争がある
シェア購入の場合は先着順での予約となるため、他のオーナーと希望日が重なった場合、予約が取れない可能性があります。特にハイシーズンや人気の時期は、予約が取りづらくなることが予想されます。
Goldプランの場合、ゴールデンウィークや夏休み、年末年始の期間は利用できないという制約もあるようです。これらの繁忙期に利用したい場合は、より高額なプランを購入する必要があり、おすすめしない理由にもなりえます。
4. 50年という利用期間の制限
利用権の期間が50年間と設定されているため、永久的に使用できるわけではない点は注意が必要でしょう。50年後には権利が消滅する可能性があります。
5. 内装の変更ができない
複数のオーナーでシェアする形式のため、室内の内装を自分好みに変更することはできないと考えられます。自分だけの別荘としてカスタマイズしたい方には、この点はデメリットになるでしょう。
6. 売却時の流動性
購入した会員権を売却したい場合、買い手が見つからないと手放せない可能性があります。リゾート会員権市場は一般的に流動性が低いため、投資として考える場合はこの欠点を考慮する必要があるでしょう。
7. 為替リスク
ハワイの物件であるため、為替の変動によって実質的な価値が変わる可能性があります。円安が進めば管理費の実質的な負担も増える可能性があり、これは海外不動産特有のデメリットと言えます。
おすすめしたい方:こんな人に向いている
以上のメリット・デメリットを踏まえると、「UMITO ハワイ」は以下のような方におすすめできると考えられます。
1. ハワイに頻繁に訪れる方
年に数回ハワイを訪れる習慣がある方にとっては、毎回高額なホテル代を支払うよりも、長期的にはコストパフォーマンスが良い可能性があります。特に家族や友人と一緒に滞在する場合、269平方メートルという広さは非常に快適でしょう。
2. ラグジュアリーなホテル体験を求める方
リッツ・カールトンという世界最高峰のブランドのサービスを、自分の別荘のように利用できる点は、ラグジュアリー志向の方にとって大きな魅力と言えます。5つ星クラスのおもてなしを受けながら、プライベートな空間でくつろぎたい方にはおすすめです。
3. 資産の分散投資を考えている富裕層
海外不動産への分散投資として考える場合、ハワイという安定した市場の物件は選択肢の一つになりえます。減価償却による節税効果や、相続税評価の圧縮といったメリットを活用できる方には、検討の価値があるでしょう。
4. 日本とハワイを行き来するライフスタイルの方
国内のUMITO施設との相互利用が可能なため、日本とハワイを自在に行き来するライフスタイルを実現したい方には、非常に適したシステムだと言えます。沖縄、鎌倉、熱海など、日本各地のリゾート地も楽しめる利点があります。
5. 法人で福利厚生施設を探している企業
従業員の福利厚生として、ハワイと日本各地のリゾート施設を提供できる点は、企業にとって魅力的でしょう。使用しない期間は貸し出して収益を得ることもできるため、維持コストの一部を回収できる可能性もあります。
おすすめできない方:こんな人には向いていない
逆に、以下のような方にはおすすめできないかもしれません。
1. 初期費用を抑えたい方
4,980万円という最低価格は、一般的な旅行者や中間層にとっては非常に高額です。さらに継続的な管理費もかかるため、初期費用と維持費を合わせた総額を考慮すると、経済的な負担が大きすぎると感じる方には向いていないでしょう。
2. 年に1〜2回程度しか利用しない方
利用頻度が低い場合、コストパフォーマンスが悪くなる可能性があります。年間10泊の権利を購入しても、実際には数泊しか利用しない場合、通常のホテル予約の方が経済的かもしれません。
3. 自由に内装をカスタマイズしたい方
複数のオーナーでシェアする形式のため、自分好みに内装を変更することはできません。完全にプライベートな別荘として、自分だけの空間を作りたい方には、このシステムは向いていないでしょう。
4. 予約の柔軟性を最優先する方
先着順での予約システムのため、希望日に必ず利用できるとは限りません。特にハイシーズンは予約が取りづらくなる可能性があり、スケジュールの柔軟性を重視する方には不向きかもしれません。
5. 短期的な投資リターンを期待する方
リゾート会員権は一般的に流動性が低く、すぐに売却して利益を得るような投資には向いていません。短期的な投資リターンを期待する方には、おすすめできない選択肢と言えます。
ネットの口コミや評判:リッツ・カールトンへの高評価
「UMITO ハワイ」自体は2025年12月15日に販売開始されたばかりのため、まだ具体的な利用者の口コミは見当たりません。しかし、ベースとなる「ザ・リッツ・カールトン・レジデンス・ワイキキビーチ」については、多くの口コミが存在します。
好意的な評価
楽天トラベルやトリップアドバイザーなどのレビューサイトを見ると、概ね高評価が多いようです。
「何もかもがゴージャスで、大変満足でした。特に、オーシャンビューは圧巻で、毎朝最高の気分で目覚めました」「サービスがとにかく良くて楽園そのものでした。ハワイには5回目ですが他のホテルとは別格です」「清掃スタッフも、みな態度の良い・感じの良いスタッフでした。ホテルスタッフに完璧な満足が出来たのは、正直初めてでした」といった声があるようです。
プールについても「プールも景色がよくとても気持ちの良い時間を過ごせた」「無料のプールには無料のドリンクと、日焼け止めがあるため。それが凄い良かった」という好意的な意見が見られます。
部屋の設備についても「キッチンと洗濯機and乾燥機が付いていて子連れには最高でした」「部屋は新しいので、キレイであった」という評価があるようです。
批判的な評価
一方で、いくつか批判的な意見もあるようです。
フロントの対応については「日本のリッツ カールトンのサービスと比べてしまうと、まったくダメである。部屋、場所、設備などは新しいし良いが、フロントスタッフはどの人も感じが悪かった」という厳しい意見もあるようです。
ロケーションについては「オーシャンビューと言っても結構海が遠くて残念でした。トローリーバスの乗り場も遠くて滞在中タクシーで移動が多かったです」という声もあり、ビーチフロントではない立地が気になる方もいるようです。
また、「部屋は静かなお部屋をお願いしていましたが、低層階(10階)で外の騒音など少しうるさかったです」という意見もあるようです。
Q&A:よくある質問
Q1: UMITOハワイと通常のタイムシェアの違いは何ですか?
A: 通常のタイムシェアは1週間単位の所有権や利用権を購入するシステムが多いですが、UMITOハワイは10泊単位の利用権を購入する形式のようです。また、UMITOは日本国内の他施設との相互利用が可能で、より柔軟な使い方ができる点が特徴と言えるでしょう。タイムシェアは固定週(フィックス制)や浮動週(フロート制)がありますが、UMITOは予約システムによる利用となるようです。
Q2: 管理費は毎年変わる可能性がありますか?
A: 管理費については、維持管理費用の変動に応じて改定される可能性があると考えられます。タイムシェアの場合、毎年管理費が変動することが一般的だと言われています。UMITOハワイの場合も、将来的に管理費が上昇する可能性は否定できないでしょう。
Q3: 宿泊時に追加費用はかかりますか?
A: 所有しているUMITOと同等かそれ以下のグレードの相互利用施設を使う場合、宿泊料金は無料のようです。ただし、滞在中のオプションサービスや飲食費用は別途かかるとされています。また、相互利用で上位グレードの施設を使う場合は差額を支払う必要があるようです。
Q4: 購入した会員権は売却できますか?
A: 利用権という形式のため、売却や相続も可能だとされています。ただし、リゾート会員権市場は一般的に流動性が低いため、買い手が見つからない場合は売却が難しい可能性があります。
Q5: 予約はどのくらい前からできますか?
A: 30泊以上購入のオーナーは12ヵ月前から、10泊・20泊のオーナーは10ヵ月前から所有しているホテルを優先的に予約可能だとされています。相互利用は4か月前から予約できるようです。
Q6: 利用しない日はどうなりますか?
A: 自分が宿泊するという設定がされていない場合、3ヶ月前から自動的にホテルとしての予約が開始され、一般のお客様に貸し出されるようです。この際の収益はオーナーに還元される仕組みになっているとのことです。
Q7: ペットの同伴は可能ですか?
A: 公式情報では明記されていませんが、一般的にリッツ・カールトンではペットポリシーがある場合が多いため、事前に確認することをおすすめします。
Q8: 日本人スタッフはいますか?
A: リッツ・カールトン・ワイキキには日本語対応スタッフも多くいるという口コミがあります。フロントには日本人スタッフがいることが多く、お願い事をするときスムーズだったという声もあるようです。
コラム:「フラクショナルオーナーシップ」という新しい所有形態
不動産業界では、「フラクショナルオーナーシップ」という言葉が注目を集めているようです。フラクション(Fraction)とは数学的には「分数」を意味し、全体を分割したものを指す言葉だと言われています。
実際には、4分の1、5分の1、8分の1、10分の1というように、1年52週を大きく分割して所有するという形態を指すようです。従来のタイムシェアが1部屋を52人で所有するのと比較すると、フラクショナルは1部屋を6名程度で共同所有する、より少人数でのシェアリング形態と言えます。
ハワイでは、リッツ・カールトン・ワイキキが「ダイヤモンドヘッドクラブ」という名称で、84名のオーナーが6部屋のペントハウスをシェアする共有型オーナーシップを提供していた例があるようです。1オーナーには毎年2週間から4週間利用する期間が付与され、通常であればワンルームから1ベッドルームを購入する価格で、ペントハウスを所有するメンバーシップが購入可能だったとされています。
UMITOハワイのシステムも、このフラクショナルオーナーシップの一形態と考えることができるでしょう。総シェア購入数が36口とされているため、最大36組のオーナーで1つのペントハウスをシェアする形式のようです。
この方式の最大のメリットは、数億円から十数億円する高額物件を、分割することで手の届く価格にできる点にあると言えます。また、維持管理の手間がかからず、使わない期間は貸し出して収益を得られる点も魅力でしょう。
一方で、予約の競争や、自由にカスタマイズできない制約、売却時の流動性の低さといった課題もあります。フラクショナルオーナーシップは、80年代後半に新しいトレンドとして注目を浴びましたが、不況の到来と共に急速に人気は衰えたという歴史もあるようです。ただ、90年代に入ると再び活性化する兆しが現れ、根強い「隙間」マーケットがあることがわかっているとも言われています。
トラベルライター”TAKA”の独自視点:新しい旅のスタイルの可能性
ここからは、私トラベルライター”TAKA”としての個人的な見解を述べさせていただきます。
「UMITO ハワイ ザ・リッツカールトン・レジデンス・ワイキキビーチ」というサービスは、従来の旅行やホテル宿泊、別荘所有といった概念を超えた、新しいライフスタイルの提案だと感じました。
最も興味深いのは、「所有」と「利用」の境界線が曖昧になってきている点です。完全に自分だけの別荘を持つわけではないけれど、会員権や単なる宿泊権でもない。50年間という長期の利用権を持ち、相続や売却も可能で、資産としての性格も持つ。この中間的な所有形態は、現代の「所有から利用へ」という価値観の変化を反映しているように思えます。
特に注目すべきは、国内外の複数拠点を相互利用できるという点でしょう。これは単なるホテルチェーンの会員制度とは異なり、「世界中に自分の家がある」という感覚を実現しようとしているのだと思います。デジタルノマドやリモートワークの普及により、特定の場所に縛られない生き方が可能になった現代において、季節や気分に応じて日本とハワイを行き来するというライフスタイルは、確かに魅力的だと言えるでしょう。
また、リッツ・カールトンというブランドの持つ力も無視できません。世界中どこに行っても一定水準以上のサービスが保証されているという安心感は、旅行者にとって非常に重要な要素です。特にハワイのような海外のリゾート地では、言葉の壁や文化の違いから不安を感じることも多い中で、信頼できるブランドの施設を自分の別荘のように使えるというのは、大きな価値があると思います。
一方で、このビジネスモデルの持続可能性については、慎重に見る必要があるとも感じました。4,980万円から2億9,960万円という価格設定は、明らかに超富裕層をターゲットにしています。日本国内でこの価格帯の商品を継続的に販売できる市場規模がどれほどあるのか、また、購入者の満足度を長期的に維持できるのか、という点は注視すべきでしょう。
特に予約システムについては、シェアオーナーが増えれば増えるほど、希望日に予約が取りづらくなるというジレンマがあります。総シェア購入数が36口とされていますが、仮に全ての枠が埋まった場合、特にハイシーズンの予約競争は激しくなることが予想されます。この点で、購入者の期待と実際の利用体験にギャップが生じる可能性は否定できません。
また、為替リスクやハワイの不動産市場の変動、さらには自然災害のリスクなど、海外不動産特有のリスクについても、購入検討者は十分に理解しておく必要があるでしょう。特にハワイは火山活動やハリケーンのリスクがある地域であり、長期的な資産保全という観点からは、これらのリスク要因も考慮に入れるべきだと思います。
それでも、このUMITOハワイという試みは、日本の旅行・不動産業界において一つの重要な実験だと言えるのではないでしょうか。高齢化が進む日本において、リタイア後の豊かな生活をどう設計するかは、多くの人にとっての関心事です。定年後に海外と日本を行き来しながら、質の高い時間を過ごすという選択肢を、比較的現実的な形で提示しているという点で、このサービスには一定の社会的意義があると感じます。
さらに、UMITOが今後も拠点を拡大していくと表明している点も興味深いです。2029年までに国内10拠点の開業を予定し、海外もハワイに続いて他の地域への展開を視野に入れているようです。このネットワークが広がれば広がるほど、相互利用の価値は高まり、「世界中が自分の庭」という感覚が強まるでしょう。
個人的には、このようなサービスが成功するかどうかは、コミュニティの形成にかかっていると考えています。単なる不動産の共同所有ではなく、同じ価値観を持つオーナー同士のコミュニティが形成され、そこに所属すること自体に価値を見出せるかどうか。リッツ・カールトンのペントハウスオーナーというステータスだけでなく、そこで出会う人々や共有する体験が、真の価値を生み出すのではないでしょうか。
最後に、このUMITOハワイというサービスは、万人におすすめできるものではありません。しかし、経済的に余裕があり、ハワイと日本を頻繁に行き来するライフスタイルを望み、かつリッツ・カールトンのサービスに価値を見出せる方にとっては、検討に値する選択肢だと思います。
旅の形は時代とともに変化してきました。パッケージツアーから個人旅行へ、ホテルからAirbnbへ、そして今、所有と利用の境界が曖昧になるフラクショナルオーナーシップへ。UMITOハワイは、その変化の最前線に立つ一つの試みだと言えるでしょう。この実験が成功するかどうかは、今後の展開を見守る必要がありますが、少なくとも、新しい旅のスタイルを模索する姿勢には、大いに注目したいと思います。








