「さんふらわあ まる得パック」とは?HOTTELの記者がわかりやすく解説
旅行系WEBメディア「HOTTEL」に記事を書くトラベルライター”TAKA”です。フェリー旅行をできるだけお得に利用する攻略法をわかりやすく解説します。
今回ご紹介するのは、商船三井さんふらわあが期間限定で販売する「さんふらわあ まる得パック」という特別な旅行商品です。関西と九州を結ぶフェリー運賃に船内での夕食と朝食がセットになって、神戸~大分航路なら大人1名わずか10,000円という破格のプランとなっています。このお得なパックを最大限活用するための攻略法をお伝えしていきますので、ぜひ最後までお読みください。
なお、イベントの内容は予告なく変更される場合があるので、必ず事前に公式サイトを確認してから参加してください。
この記事の60秒要約
さんふらわあ まる得パックは、関西~九州間のフェリー片道運賃と船内夕朝食2食付きで神戸~大分航路が大人10,000円、大阪~志布志航路が14,000円という期間限定の旅行商品です。プライベートベッド(相部屋)利用が基本ですが、追加料金で個室へのアップグレードも可能です。バイキング形式の食事は通常2,000円相当の価値があり、移動+宿泊+食事がセットでこの価格はまさに破格と言えるでしょう。WEB予約限定で席数限定のため、早めの予約が攻略の鍵となります。船酔いしやすい方は酔い止め薬の準備を、相部屋が苦手な方は個室への変更がおすすめです。
イベント概要
イベント名
さんふらわあ まる得パック
イベントの実施期間
期間限定での販売となり、過去の実施例では以下のような期間設定がありました。
- 2025年5月12日~5月22日
- 2025年8月21日~8月31日
- 2025年6月1日~6月30日(大阪/鹿児島航路開設50周年記念)
- 2026年1月5日~1月31日
最新の実施期間については公式サイトで随時発表されるため、定期的にチェックすることをおすすめします。
イベントの実施場所
神戸/大分航路、大阪/志布志航路の2つの航路で実施されています。神戸港(六甲アイランド)~西大分港間、大阪南港~志布志港(鹿児島)間がそれぞれの航路となります。
イベントの対象者
中学生以上の大人、小学生が対象です。小学生料金は大人の半額に設定されています。未就学児の添い寝は無料とする口コミもありますが、まる得パックでの適用条件は事前確認が必要です。最少催行人員は大人1名からとなっており、一人旅でも利用可能です。
イベントで提供されるサービス
このパックに含まれるサービスは以下の通りです。
基本パッケージ内容
- 片道フェリー運賃(プライベートベッド相部屋利用)
- 船内夕食1回(バイキング形式)
- 船内朝食1回(バイキング形式)
- サービス料・諸税
オプション追加可能
- 個室へのアップグレード(追加船室差額を支払い)
- 乗用車航送料:別途16,000円/1台
- さんふらわあライナー(志布志⇔鹿児島中央駅の連絡バス)
イベントの特徴
まる得パックの最大の特徴は、そのコストパフォーマンスの高さにあります。通常、フェリー運賃だけでも神戸~大分航路で片道10,000円以上かかることが多く、さらに船内バイキングの夕食が約1,540円、朝食が約620円の価値があることを考えると、合計で12,000円以上相当のサービスが10,000円で利用できる計算になります。
また、商船三井さんふらわあのフェリーは近年新造船を投入しており、2023年に就航した「さんふらわあ くれない」「さんふらわあ むらさき」などは、環境に配慮したLNG燃料フェリーとして日経優秀製品・サービス賞最優秀賞を受賞するなど、船内設備の快適さでも高い評価を得ています。
さらに、このパックは旅行商品として提供されているため、通常の乗船券とは扱いが異なります。これは旅行業法に基づく企画旅行商品として販売されているということであり、さんふらわあトラベル株式会社が旅行会社として販売している点が特徴です。
イベントの公式URL
https://www.ferry-sunflower.co.jp/
イベントへの参加方法と流れ
さんふらわあ まる得パックを利用するには、いくつかのステップを踏む必要があります。ここでは予約から乗船、そして下船までの一連の流れを詳しく解説していきます。
予約段階での攻略ポイント
まず最も重要なのは、WEB予約限定という点です。電話予約やターミナル窓口での予約は受け付けていないため、インターネット環境が必須となります。予約は出発日の5日前までに完了させる必要があり、席数限定のお得なプランのため、早期予約が強く推奨されています。
予約時には「さんふらわあメンバーズ」への会員登録をしておくことをおすすめします。ログインして予約することで、乗船実績に応じてポイントが付与されます。ただし、まる得パックのような旅行商品はポイント加算の対象外となる可能性があるため、この点は事前に確認しておくとよいでしょう。
予約サイトにアクセスすると、希望の航路、日程、人数を入力する画面が表示されます。口コミによると、人気の日程では予約開始時刻(通常午前9時)にアクセスが集中し、エラーが出る場合もあるようです。そのため、確実に予約を取りたい場合は、予約開始時刻の数分前からスタンバイしておき、複数のデバイスを用意しておくなどの対策も有効でしょう。
乗船当日の手続き
乗船当日は、出港時刻の60分前までにフェリーターミナルに到着することが推奨されています。徒歩の場合は出港60分前、マイカーやバイクの場合も通常期は60分前、繁忙期は90分前が目安です。出港時刻30分前を過ぎると乗船できない場合があるため、時間に余裕を持って到着することが重要です。
ターミナルに到着したら、まず乗船手続きを行います。窓口での受付またはチェックイン機での受付が選べますが、口コミによるとチェックイン機がうまく作動しないケースもあるようで、その場合は窓口での受付となります。繁忙期には窓口に15人待ちといった状況も報告されていますので、やはり早めの到着が安心です。
マイカーで乗船する場合は、受付後に車を乗船車両待機スペースまで移動させます。その後は乗船まで車を動かすことができないため、必要な荷物は事前に車から降ろしておく必要があります。また、車両警報装置(セキュリティアラーム)は必ず解除してください。
バイクで乗船する場合は、専用の用紙に署名が必要となります。乗船時には係員の誘導に従い、スロープの段差やカーブに注意しながらゆっくり走行することが求められます。
船内での過ごし方
乗船後、プライベートベッド(相部屋)を利用する方は、まず自分のベッドを確認します。ベッドには番号が割り当てられており、入り口横のプレートで確認できます。1部屋あたりの定員は船によって異なりますが、新造船の場合は16人定員となっています。
プライベートベッドには以下の設備・備品が用意されています。
- テレビ
- ハンガー
- コンセント
- 読書灯
- ドリンクホルダー
- ロゴ入りタオル
- 歯ブラシ
- イヤホン
荷物が多い場合は、100円返却式のコインロッカーを利用することができます。100円玉が必要なので、事前に用意しておくとスムーズです。
船酔いしやすい方への重要なアドバイスとして、出航前にお風呂に入っておくことが推奨されています。お風呂に浸かっている間は揺れを感じやすいため、揺れが少ない出航前に済ませておくと良いでしょう。また、明るい時間帯のお風呂では海が見える展望浴場となっており、これもフェリー旅の醍醐味の一つです。
夕食バイキングは、航路や曜日によって営業時間が異なりますが、概ね18:00~20:30(平日)、17:30~20:00(日曜)となっています。19:00頃に行くとすでに多くの方が食べ終わっている時間帯で比較的空いているという口コミもあります。
朝食バイキングは7:00~8:00のわずか1時間のみの営業となっているため、ゆっくり朝食を楽しみたい方は早めに会場へ向かうことをおすすめします。8:00になると料理が下げられてしまうので注意が必要です。
イベントの具体的な内容
客室の詳細:プライベートベッド(相部屋)とは
まる得パックで標準提供されるプライベートベッドは、従来の「大部屋に雑魚寝」スタイルの相部屋とは一線を画す、半個室タイプの快適な空間です。実際に利用した方の口コミでは「17年前に乗船したさんふらわあの相部屋は大部屋に雑魚寝だったので、半個室スタイルの相部屋にびっくりした」との声が聞かれます。
具体的には、カプセルホテルを想像していただくとイメージしやすいでしょう。ベッドは箱の中をくりぬいたような形状で、上段と下段に分かれています。あいている部分もカーテンを閉めることで外側からは全く見えなくなり、プライバシーがしっかりと守られる設計となっています。
ベッドの中には、枕元に読書灯、TVのリモコン、コンセント、飲み物ホルダーがすっきりと配置されています。入り口付近にはTV、ハンガー、枕とお布団が置かれており、必要なものは一通り揃っている印象です。カーテンを開けていると向かいのベッドが見えますが、ベッドの半分には壁があるため視線は合わない構造になっています。
ただし、プライベートベッドのお部屋には洗面台とトイレはありません。しかし、お部屋のすぐ近くに大きなトイレ&洗面スペースがあり、女性用トイレの洗面台にはライト付きの女優ミラーが設置されています。パウダールームはカーテン付きなので、お化粧やお着替えなどもこちらで快適に行えます。
船内バイキングの充実度
まる得パックに含まれる船内バイキングは、その質と量において通常のフェリー食事を大きく上回る内容となっています。
夕食バイキングのメニュー例:
- 活じめ黒瀬ぶり(脂がのっていて絶品という口コミ多数)
- 黒豚大焼売
- ミニハンバーグ
- 焼きちゃんぽん
- カレーライス
- サラダバー(キューピーの小袋ドレッシング付き)
- りゅうきゅう(大分の郷土料理)
- ローストポーク
- 唐揚げ
- 焼きそば
- デザート各種(ケーキ、フルーツ)
- アイスクリーム
- まん丸ホットケーキ(メープルシロップ入り)
口コミによると「お刺身は早く行かないと無くなる」という書き込みが複数見られますが、19時に訪れても活じめ黒瀬ぶりはたっぷりあったという報告もあり、時期や混雑状況によって異なるようです。
朝食バイキングのメニュー例:
- バタークロワッサン(船内で焼いたもの、サクサクで香ばしい)
- チョコデニッシュ(船内焼き立て)
- さんふらわあのさつま揚げ
- ウィンナー
- ポテト
- 納豆
- おかゆ
- カレー
- ソース焼きそば
- たまごフィリング
- ヨーグルト
- フルーツ
特筆すべきは、朝食バイキングで提供されるパンが船内で焼かれた焼きたてという点です。バタークロワッサンとチョコデニッシュはサクサクで香ばしく、船旅の朝を優雅に彩ってくれます。
通常、この夕食バイキングは大人1,540円、朝食バイキングは620円で提供されており、合計2,160円相当の食事が含まれていることになります。これは神戸~大分航路の料金10,000円の2割以上に相当し、まさに「まる得」という名にふさわしい内容と言えるでしょう。
なお、バイキングを利用せず、テイクアウトメニューを選択することも可能です。夕食のテイクアウトメニューには、さんふらわあカレー(700円)、各種パスタ(600円)などがあり、朝食にはうどん・おにぎりセット(500円)が用意されています。ただし、まる得パックに含まれるのはバイキング形式の食事なので、テイクアウトを選んだ場合は別途料金が発生する可能性があります。
個室へのアップグレードオプション
基本プランはプライベートベッド(相部屋)利用ですが、追加船室差額を支払うことで上等級の個室にアップグレードすることが可能です。相部屋が苦手な方、カップルやご夫婦での利用、小さなお子様連れのファミリーなどには、個室へのアップグレードが強くおすすめされます。
個室の種類には以下のようなものがあります。
スタンダードルーム: ビジネスホテルのような快適な個室で、シャワー・トイレ付き。2名定員が基本ですが、船によっては1名利用も可能です。
スーペリアルーム: スタンダードよりやや広めの個室で、ベッド幅も広くなり、枕も2種類用意されています。窓際をソファベッドとして使うと最大3名で利用可能です。
デラックスルーム(プレミアム): 専用バルコニー付きの上級客室で、リビング空間も確保されています。バリアフリータイプも用意されており、ネット予約はできないため予約センターへの電話予約が必要です。
スイートルーム: 最上級の客室で、リビングと寝室が分けられた造りになっています。全面壁で仕切られていないため逆に開放感があり、バルコニー付きで最も豪華な船旅を楽しめます。
個室へのアップグレード料金は公式サイトで確認できますが、口コミによると、時期によっては「別府より安い日もある」との報告もあり、閑散期を狙えばリーズナブルに個室を利用できる可能性があります。
イベントを利用するための具体的な条件や料金
料金体系の詳細
まる得パックの料金は以下の通りです。
神戸/大分航路
- 大人(中学生以上):10,000円
- 小学生:5,000円
大阪/志布志航路
- 大人(中学生以上):14,000円
- 小学生:7,000円
これらの料金は徒歩プラン、プライベートベッド相部屋利用の場合の金額です。マイカーで乗船する場合は、別途乗用車航送料として16,000円/1台が必要となります。
航路による料金差は、所要時間の違いを反映しています。神戸~大分航路は約11時間の航海であるのに対し、大阪~志布志航路は約14時間と長くなるため、その分料金も4,000円高く設定されています。
また、追加船室差額を支払うことで上等級の個室も利用できます。この差額は客室のタイプや時期によって変動するため、予約時に確認する必要があります。
設定除外日に注意
まる得パックには設定除外日が設けられており、すべての日程で利用できるわけではありません。例えば、2026年1月限定の実施では以下の日程が除外されています。
- [大阪→志布志]下り:1/16・18・20・22・24・26
- [志布志→大阪]上り:1/17・19・21・23・25・27
また、2025年8月の実施では以下が除外日でした:
- [神戸⇒大分]8月28日、30日
- [大分⇒神戸]8月27日、29日、31日
これらの除外日は、需要が特に高い日や、船のメンテナンス日などが設定されていると推測されます。旅行計画を立てる際は、必ず公式サイトで設定除外日を確認してから予約を進めることが重要です。
キャンセルポリシー
まる得パックは旅行商品であるため、通常のフェリー乗船券とは異なるキャンセルポリシーが適用される可能性があります。一般的なさんふらわあのキャンセル料は以下の通りです。
- 出港日の7日前まで:200円
- 出港日の前々日まで:お支払い済み金額の10%
- 出港日前日から出港まで:お支払い済み金額の30%
- 出港後:お支払い済み金額の100%
ただし、まる得パックの場合は旅行商品特有のキャンセルポリシーが適用される可能性があるため、予約時に必ず確認してください。欠航や天候調査中の場合は取消料がかからず、運賃は全額返金されます。
イベントが利用できなくなる具体的な違反行為、規約内容と注意事項
乗船時の重要な注意事項
さんふらわあを安全に利用するためには、いくつかの重要な規約を守る必要があります。違反すると乗船を拒否されたり、航海中に問題が発生したりする可能性があります。
車両関連の注意事項:
- 車両警報装置(セキュリティアラーム)の解除:乗船時には必ず車両警報装置を解除してください。船内では車両が密集して駐車されるため、他の車両の振動などで警報が鳴り続けると大きな迷惑となります。
- 積荷の固縛:積荷がある場合は厳重に固縛する必要があります。積荷の間に隙間があると、航海中の揺れで移動する原因となります。隙間に角材を挟む、固縛ロープの数を増やすなどの対策が求められます。
- 危険物の申告:危険物を積載する場合は、事前に必ず申告が必要です。適切な申告なく乗船予約された場合はご乗船をお断りされます。乗船当日に危険物と確認された場合も同様です。
バイク乗船時の注意:
バイクでの乗船には専用の用紙への署名が必要です。乗船時はスロープの段差やカーブに十分注意し、係員の誘導に従ってゆっくりと走行してください。車間距離をしっかり取り、自分のペースで走行することが重要です。
船内での火気取扱い:
船内での火気使用については、喫煙ルームでのたばこ(電子たばこ含む)を除いて全面的に禁止されています。船室やパブリックスペースでの喫煙は厳禁です。この規則を破ると、火災の原因となり、実際に2025年6月には「さんふらわあ ごーるど」で停泊中に客室を焼く火事が発生し、欠航する事態となりました。
乗船時間に関する厳格なルール
出港時刻の30分前を過ぎると乗船できない場合があります。これは船の安全運航上、出港準備に入ると追加の乗船受付ができなくなるためです。遅刻は絶対に避け、余裕を持って到着することが必須です。
また、繁忙期とペット同伴の場合は出港90分前までの到着が求められます。お手伝いを必要とするお客様も同様に90分前の到着が必要です。これらの条件に該当する場合は、特に早めの行動を心がけてください。
予約・購入に関する注意点
予約後のお支払いは、ご予約日を含めて7日以内に完了する必要があります。出港日がご予約日から7日未満の場合は、出港日前日が支払期限となります。ご精算がお済みでないご予約は、自動でお取消となりますので注意が必要です。
また、まる得パックはWEB予約限定のため、インターネット環境がない場合は利用できません。予約センターへの電話では受付できないことを理解しておく必要があります。
天候による運航への影響
フェリーは天候の影響を受けやすく、悪天候の場合は欠航や遅延のリスクがあります。台風や強風の日には運航が中止されることもあり、予定通りに移動できない可能性があります。2025年7月には津波警報の影響で4隻のフェリーが入港できず、900人が乗船したまま港外待避となる事態も発生しました。
欠航の判断は当日の朝10時頃に行われることが多く、「当日10時ころ会議で決めるとか言っているけど、事前に決めて発表して欲しい」という利用者の声もあります。陸路への切り替えを検討する場合、この決定時刻では遅すぎると感じる方もいるようです。
天候が不安定な時期に利用する場合は、予備日を設けるなど、柔軟なスケジュールを組むことをおすすめします。
このイベントのメリット
さんふらわあ まる得パックには、他の交通手段では得られない数多くのメリットがあります。ここでは「メリット」「おすすめ」「利点」という観点から詳しく解説していきます。
圧倒的なコストパフォーマンス
まず最大のメリットは、そのコストパフォーマンスの高さです。神戸~大分航路で大人10,000円という料金には、フェリー運賃だけでなく、夕食バイキング(通常1,540円相当)と朝食バイキング(通常620円相当)が含まれています。さらにプライベートベッドでの宿泊も含まれているため、移動費+宿泊費+食費がすべてセットで10,000円という破格の設定となっています。
通常、同じ区間を飛行機や新幹線で移動すると、移動費だけで10,000円を超えることも珍しくありません。さらに現地での宿泊費や食費を加えれば、トータルコストは2~3倍になることもあります。その点、まる得パックは「移動しながら宿泊し、食事も楽しめる」という一石三鳥の利点があります。
移動時間も旅の一部として楽しめる
フェリー旅行の大きなおすすめポイントは、移動時間そのものが旅の楽しみになることです。飛行機や新幹線では座席に縛られ、トイレを我慢しなければならないこともありますが、フェリーでは自由に体を動かし、デッキを散策し、大浴場でリラックスできます。
口コミでは「新幹線や飛行機の中でじっとしているのが苦手なので、船ならゴロゴロしてもよし、歩き回るもよし、なのでとても助かる」という声があります。また、「くつろぎながら目的地に到着」できるのはフェリーならではで、渋滞にはまってイライラすることも、長時間座席に縛られることもありません。
特に新造船のさんふらわあでは、船内設備が大幅に充実しています。展望浴場、レストラン、ラウンジ、ショップなど、まるでホテルのような施設が整っており、「船内は非常に綺麗でご飯も美味しかった」という評価が多数見られます。
荷物の制限が少ない
飛行機では手荷物や預け荷物に厳しい制限があり、超過料金が発生することもあります。特にLCCでは重量制限が厳しく、「全部荷物詰め終わったけど2キロオーバーして何を切り捨てるか??みたいな作業、本当にダルい」という声もあります。
しかし、フェリーでは基本的に大きな荷物を持ち込むことが可能で、重量制限も緩いです。お土産をたくさん買いたい方、長期滞在の方、キャンプ用品などかさばる荷物がある方にとって、この利点は非常に大きいと言えるでしょう。
マイカーやバイクと一緒に旅行できる
マイカーやバイクを持ち込めることも、フェリー旅行の大きなメリットです。自家用車での旅行は自由度が高い反面、長距離の運転は疲れるものです。しかし、フェリーでマイカーごと移動すれば、長距離の運転はフェリーに任せ、渋滞の心配もなく、ドライバーは目的地の運転だけで快適なマイカー旅行が実現します。
バイク乗りにとっても、「グループでご自慢のバイクを連れて遠方にツーリング旅行」できるのは大きな魅力です。別途16,000円/1台の航送料はかかりますが、レンタカーを借りる費用や、現地での移動の自由度を考えれば、十分におすすめできる選択肢と言えるでしょう。
非日常的な体験ができる
海を眺めながらのんびり過ごしたり、デッキで潮風を感じたりと、非日常的な体験ができるのもフェリー旅行の醍醐味です。特に夕日や朝日、夜の満天の星空は、フェリーならではの絶景として楽しめます。
口コミには「海の上からしか見られない景色」「イルカやクジラが見られることもあり、自然を満喫したい人にとって魅力的」という声もあります。この「ゆったりとした時間の流れ」は、他の交通機関では味わうことのできない、船旅独特のメリットです。
時間を有効活用できる
夜行フェリーを利用すれば、寝ている間に目的地に到着します。朝に到着して夕方に出発するダイヤのため、現地での時間を有効利用できるのもフェリーの利点です。移動で1日を潰すことなく、到着した朝から観光をスタートできます。
さらに「弾丸フェリー」というスタイルを選べば、現地0泊・船中2泊で、復路の運賃が半額になります。体力に自信がある方なら、週末を利用した弾丸旅行で、コストを抑えつつ効率的に旅を楽しむことができます。
このイベントをおすすめしたい対象者
予算を抑えて旅行したい方
まず第一におすすめしたいのは、旅行予算を抑えたい方です。学生、若いカップル、大家族など、交通費・宿泊費・食費がかさむことに悩んでいる方にとって、まる得パックは理想的な選択肢となります。
口コミでは「お得にマイカーで鹿児島へ」「通常運賃から実質79%offと恐ろしい安さで乗船」という声が聞かれます。特に、GoToキャンペーンや各種割引と組み合わせることで、さらにお得に利用できる可能性もあります。
移動中もゆっくり過ごしたい方
「移動は移動、観光は観光」と割り切るのではなく、移動時間も旅の一部として楽しみたい方におすすめです。飛行機や新幹線のように座席に縛られるのが苦手な方、ゆったりとした時間を過ごしたい方にとって、フェリーの自由度の高さは大きな魅力となります。
アクティブシニアの方にも特におすすめで、体力に自信はあるが無理はしたくない、という方にとって、フェリーのゆったりとした移動スタイルは理想的です。
マイカーやバイクで旅行したい方
自家用車やバイクで遠方に旅行したい方にとって、フェリーは必須の移動手段です。特にバイク乗りの間では、さんふらわあを利用した九州ツーリングが人気となっています。
マイカーの場合、別途16,000円/1台の航送料が必要ですが、長距離を自分で運転することを考えれば、疲労軽減とガソリン代・高速道路代の節約という観点から、十分に価値があると言えるでしょう。
帰省や親族訪問で九州を訪れる方
大阪・神戸から九州へ帰省する方、または九州から大阪・神戸方面へ帰省する方にも、まる得パックは最適です。お盆やお正月の繁忙期は設定除外日となることが多いですが、その前後の時期を狙えば、お得に帰省できます。
特に、小さなお子様連れのご家族にとって、飛行機や新幹線での長時間移動は大変ですが、フェリーなら自由に動き回れるため、お子様のストレスも軽減されます。
カジュアルクルーズを体験してみたい方
豪華客船でのクルーズには興味があるけれど、数十万円もする費用は出せない、という方にもおすすめです。さんふらわあは「カジュアルクルーズ」をコンセプトに掲げており、上質な船旅を気軽に楽しめるよう設計されています。
1万円という手頃な価格で船旅を体験でき、「一度は乗ってみたかったフェリー」を実際に体験できるのは、大きな魅力です。船旅初心者の方が、フェリーの良さを知るきっかけとして、まる得パックは最適と言えるでしょう。
このイベントのデメリット
一方で、まる得パックにはいくつかのデメリットも存在します。ここでは「デメリット」「罠」「おすすめしない」「落とし穴」「欠点」という観点から、注意すべき点を解説していきます。
移動時間が長いという落とし穴
フェリー旅行の最大のデメリットは、移動時間の長さです。神戸~大分航路で約11時間、大阪~志布志航路では約14時間かかります。飛行機なら1~2時間で到着できる距離を、10時間以上かけて移動することになります。
「時は金なり」と考える方、短期間の旅行を計画している方にとって、この長い移動時間は大きな欠点となります。ビジネスで急ぎの移動が必要な場合には、おすすめしない選択肢と言えるでしょう。
船酔いのリスクという罠
船に弱い人にとって、フェリー旅行には船酔いのリスクがあります。口コミでも「揺れに関しては揺れてはないですが、ふわっとゆっくりと動く揺れが私には大変きつかった」「酔いやすい方は要注意」という声が多数見られます。
最も多い懸念点として「船酔い」が26%を占めており、特に女性の方が男性より高い傾向にあります。特に波が高い日や小型フェリーでは揺れが大きくなり、体調を崩すこともあるため、酔い止め薬の準備は必須です。
「船酔い体質でなければ次はスイートルームにトライしたいほどリピートしたい」という口コミもあり、船酔いさえなければ素晴らしい体験なのに、という残念な声も聞かれます。船酔いしやすい自覚がある方には、率直におすすめしないと言わざるを得ません。
天候に左右されやすいというデメリット
フェリーは天候の影響を受けやすく、悪天候の場合は欠航や遅延のリスクがあります。台風や強風の日には運航が中止されることもあり、予定通りに移動できない可能性があります。
2025年7月には津波警報の影響で4隻が入港できず、900人が船上で待機する事態となりました。また、2025年6月には停泊中の火災で欠航となり、208人の乗客が影響を受けました。このような不測の事態は、飛行機や新幹線でも起こり得ますが、フェリーの場合は特に天候の影響を受けやすいという欠点があります。
大切な予定がある旅行、絶対に遅れられない帰省などの場合には、リスク回避の観点からおすすめしない交通手段と言えます。
Wi-Fiや電波環境が不安定という罠
海上では携帯の電波が届かないことが多く、フェリーのWi-Fiも不安定です。口コミでも「Wi-Fiが全くつながらない。新しい船にしてはお粗末極まりない」という厳しい評価があります。
特に長距離フェリーでは、数時間~半日ほどネットが使えないこともあるため、オンライン作業が必要な方、常にSNSをチェックしたい方には不便かもしれません。リモートワークをしながら移動したい、という方には、この点が大きなデメリットとなります。
ただし、最近では一部の船で「Starlink」の導入トライアルが実施されるなど、改善の動きも見られます。とはいえ、現時点では「ネットが使えない時間」を前提に計画を立てる必要があります。
相部屋のプライバシー問題
まる得パックの基本プランはプライベートベッド(相部屋)利用となっています。カーテンで仕切られた半個室タイプとはいえ、完全な個室ではないため、音や気配が気になる方もいるでしょう。
口コミでは「隣席・隣室ガチャみたいなのはどうしてもある」「外国人団体ツアー客が酒とキムチを携えて複数の部屋を行き来するせいで廊下が臭い」「ドミトリー部屋なのに子連れファミリーが数組入ってて保育園状態」といった声もあります。
プライバシーを重視する方、静かな環境で眠りたい方には、追加料金を払ってでも個室にアップグレードすることを強くおすすめします。相部屋で我慢しようとすると、せっかくの旅行が台無しになる可能性があります。
席数限定で予約が取りにくい
まる得パックは「席数限定のお得なプラン」であるため、人気の日程では予約開始と同時に満席になることもあります。口コミでは「予約開始時刻にアクセスしたのにエラーが出て予約されなかった」「希望の部屋はラスト1部屋だった」という報告もあります。
確実に予約を取りたい場合は、予約開始時刻の数分前からスタンバイし、複数のデバイスを用意するなどの準備が必要です。この「予約の取りにくさ」は、お得なプランゆえの落とし穴と言えるでしょう。
このイベントがおすすめできない対象者
時間に余裕がない方
短期間の旅行を計画している方、ビジネスで急ぎの移動が必要な方には、まる得パックはおすすめできません。移動に10時間以上かかることを考えると、1泊2日や2泊3日の短い旅行では、移動だけで時間を取られてしまいます。
「時間はあるけどお金はない」という方にはフェリーは最適ですが、逆に「お金はあるけど時間がない」という方には、飛行機や新幹線の方が適しています。
船酔いしやすい方
船酔いしやすい自覚がある方には、率直におすすめしません。酔い止め薬である程度は対策できますが、それでも船の独特な揺れに耐えられず、せっかくの旅行が苦痛になってしまう可能性があります。
「二度と乗船したく有りません」という厳しい口コミもあり、船酔いで苦しんだ経験がある方は、別の交通手段を検討することを強くおすすめします。
完全なプライバシーを求める方
相部屋が苦手で、かつ個室へのアップグレード料金も払いたくない、という方には、まる得パックはおすすめできません。プライベートベッドは半個室タイプで一定のプライバシーは確保されていますが、完全な個室を求める方には物足りないでしょう。
「相部屋は嫌だけど安く移動したい」という方は、追加料金を払ってでも個室にアップグレードすることを検討してください。そうでなければ、ビジネスホテルに宿泊して新幹線や飛行機で移動する方が、結果的に満足度が高くなる可能性があります。
常時インターネット接続が必要な方
リモートワークをしながら移動したい方、常にSNSやメールをチェックする必要がある方には、おすすめしません。海上ではインターネット接続が不安定で、数時間にわたってオフライン状態となることを覚悟する必要があります。
仕事で緊急の連絡が入る可能性がある方、オンライン会議の予定がある方などは、別の交通手段を選ぶべきでしょう。
絶対に遅れられない予定がある方
天候による欠航や遅延のリスクを考えると、絶対に遅れられない重要な予定がある方には、おすすめできません。結婚式、葬儀、重要なビジネスミーティングなど、時間厳守が求められる場合は、リスクヘッジとして前日入りするか、フェリー以外の交通手段を選ぶべきです。
Q&A
Q1: まる得パックの予約はいつから可能ですか?
A1: 予約開始時期は実施期間によって異なりますが、通常は実施開始の1~2ヶ月前から予約が始まります。公式サイトやプレスリリースで発表されますので、定期的にチェックすることをおすすめします。席数限定のため、予約開始後すぐに埋まる可能性がありますので、早めの予約が推奨されます。
Q2: 小学生未満の子供の料金はどうなりますか?
A2: まる得パックの公式情報では、大人(中学生以上)と小学生の料金のみが記載されており、未就学児については明記されていません。ただし、口コミでは「未就学児の添い寝は無料」との情報もあります。詳細は予約時に確認することをおすすめします。
Q3: 個室にアップグレードする場合の追加料金はいくらですか?
A3: 個室へのアップグレード料金は、客室のタイプ、時期、航路によって異なります。具体的な金額は予約時に確認する必要があります。公式サイトの予約ページで、希望の客室を選択すると差額が表示されますので、そちらで確認してください。
Q4: 車を持ち込む場合、車内に荷物を置いたままでも大丈夫ですか?
A4: 車内に荷物を置くことは可能ですが、貴重品は必ず客室に持ち込むことを強くおすすめします。また、航海中は車両甲板への立ち入りが禁止されているため、必要な荷物は乗船後すぐに車から降ろしておく必要があります。
Q5: 船酔いが心配です。対策はありますか?
A5: 船酔い対策としては以下の方法が有効です。
- 酔い止め薬を事前に服用する
- 出航前(揺れが少ない時)にお風呂に入っておく
- 寝る時は耳栓や目隠しを使用する
- デッキなど風通しの良い場所で過ごす
- 空腹や満腹を避け、適度な食事を心がける
ただし、重度の船酔い体質の方には、フェリー以外の交通手段をおすすめします。
Q6: Wi-Fiは使えますか?
A6: 船内Wi-Fiは提供されていますが、海上では不安定で、つながらないこともあります。特に陸地から離れた海域では、数時間にわたってインターネット接続ができない状況を想定しておくべきです。オフラインでも楽しめるコンテンツ(ダウンロード済みの動画、本など)を用意しておくことをおすすめします。
Q7: プライベートベッドでの荷物保管はどうすればいいですか?
A7: プライベートベッド利用の場合、100円返却式のコインロッカーが利用できます。貴重品や小さな荷物はここに預けることができます。大きな荷物はベッド内に置くスペースがありますが、長いブーツなどは入らない可能性があるため、コンパクトな荷物にすることをおすすめします。
Q8: キャンセルした場合、返金はありますか?
A8: キャンセル料は、キャンセルのタイミングによって異なります。出港日の7日前までなら200円、前々日までなら支払済金額の10%、前日から出港までは30%、出港後は100%のキャンセル料がかかります。ただし、まる得パックは旅行商品であるため、異なるキャンセルポリシーが適用される可能性がありますので、予約時に確認してください。欠航の場合は全額返金されます。
Q9: バイキングの時間に間に合わない場合、食事はどうなりますか?
A9: バイキングの営業時間に間に合わない場合でも、テイクアウトメニューが用意されています。夕食はさんふらわあカレー(700円)や各種パスタ(600円)、朝食はうどん・おにぎりセット(500円)などが選べます。ただし、まる得パックに含まれるのはバイキングのみですので、テイクアウトを選ぶ場合は別途料金が必要となる可能性があります。
Q10: 一人旅でも利用できますか?
A10: はい、一人旅でも利用可能です。最少催行人員は大人1名からとなっており、プライベートベッドは相部屋ですが一人でも予約できます。ただし、完全なプライバシーを求める場合は、追加料金を払って個室にアップグレードすることをおすすめします。
コラム:船旅の隠語「弾丸フェリー」とは
船旅やクルーズの世界には、独特の専門用語やスラングが存在しますが、その中でも比較的新しい言葉として「弾丸フェリー」というものがあります。
「弾丸フェリー」とは、フェリーさんふらわあが2011年頃から使い始めた造語で、現地0泊・船中2泊という旅行スタイルを指します。つまり、夜行フェリーで目的地に向かい、現地に到着してもホテルには泊まらず、その日の夜にまた夜行フェリーで戻ってくる、という超過酷な旅程のことです。
この言葉が生まれた背景には、2011年当時の客離れを防止する試みがありました。「弾丸ツアー」という言葉が浸透していたことから、「弾丸フェリー」と名付けられたのです。往復で乗船することで、復路の旅客基準運賃が半額になるという大きなメリットがあります。
当初は「体力さえ自信があれば船旅を味わうによくできた企画」という位置づけでしたが、次第に「ゼロ泊旅行ブーム」として注目を集めるようになりました。特にバイクツーリング愛好家の間で人気が高く、「九州に弾丸ツーリングに行こう」という形で使われています。
現在では「弾丸フェリー」という言葉は、さんふらわあの登録商標となっており、公式の商品名として定着しています。「弾丸」という言葉から連想される「短時間・高速」というイメージとは裏腹に、実際には「のんびりと多動」という矛盾した魅力を持つ旅のスタイルとして、多くの旅行者に愛されています。
ちなみに、クルーズ業界には他にも様々な専門用語があります。例えば「ギャングウェイ」は乗下船に使われる取り外し式のタラップのこと、「スターボード・サイド」は船の右舷側、「ポートサイド」は左舷側を指します。これらの用語を知っておくと、船旅がより楽しくなるかもしれません。
トラベルライター”TAKA”の最大活用攻略法と考察
さんふらわあ まる得パックを最大限使いこなしてお得にするための攻略法について、私の視点から考察していきます。
最適な予約タイミングの見極め
まず最も重要な攻略法は、予約のタイミングです。まる得パックは期間限定かつ席数限定のため、予約開始と同時にアクセスすることが成功の鍵となります。過去の実施パターンを見ると、5月、6月、8月、1月といった閑散期に設定されることが多いようです。
繁忙期(お盆、年末年始、ゴールデンウィーク)は基本的に設定除外日となっているため、その前後の時期を狙うのが賢明です。例えば、お盆の2週間前や2週間後は比較的空いており、まる得パックが設定される可能性が高いと推測されます。
また、公式サイトやSNSをフォローしておき、プレスリリースが出たらすぐに気づけるようにしておくことも重要です。予約開始時刻の数分前からパソコンとスマートフォンの両方でスタンバイし、万が一エラーが出ても諦めずに再アクセスすることで、希望の日程を確保できる可能性が高まります。
個室アップグレードの戦略的活用
プライベートベッド(相部屋)が基本プランですが、追加料金で個室にアップグレードできる点を戦略的に活用することをおすすめします。特に以下のような場合は、個室への変更を強く推奨します。
- カップルやご夫婦での利用:二人だけの時間を楽しみたい場合、スタンダード以上の個室が最適です。
- 小さなお子様連れ:お子様が夜泣きする可能性がある場合、他の乗客への配慮として個室を選ぶべきです。
- 船酔いしやすい方:個室ならトイレ・シャワー付きなので、気分が悪くなってもすぐに対処できます。
閑散期であれば、個室へのアップグレード料金も比較的安く設定されている可能性があります。「別府より安い日もある」という口コミもあるため、複数の日程で料金を比較し、最もお得な日を選ぶという戦略も有効でしょう。
食事の最大活用テクニック
バイキング形式の食事は、このパックの大きな魅力の一つです。最大限に楽しむためのテクニックをいくつかご紹介します。
夕食バイキングの攻略:
- お刺身が人気で早くなくなるという情報もありますが、19時頃でも十分残っているケースもあるため、18時の開始直後に慌てて行く必要はありません
- デザートも充実しているため、お腹を空かせて乗船することをおすすめします
- アルコールは別料金ですが、生ビールを飲みながらの夕食は船旅の醍醐味です(ただし飲み過ぎると船酔いしやすくなるので注意)
朝食バイキングの攻略:
- 営業時間が7:00~8:00のわずか1時間のみなので、遅くとも7:30までには会場に到着することをおすすめします
- 船内で焼いたパンが絶品なので、パン好きの方は早めに行くと焼きたてが味わえる可能性があります
- 朝カレーも提供されているので、朝から元気に観光したい方はしっかりと食べておきましょう
船酔い対策の徹底
船酔いはフェリー旅行最大の敵です。以下の対策を徹底することで、快適な船旅が実現します。
- 予防的な酔い止め薬の服用:出航前に必ず服用しておきましょう
- 出航前の入浴:揺れが少ない出航前にお風呂を済ませておくことで、航海中の不快感を軽減できます
- 睡眠環境の整備:耳栓、目隠し、マスクを用意し、快適な睡眠環境を作ることで、揺れを感じにくくなります
- ベッド位置の工夫:可能であれば、船の中央部に近い位置のベッドを選ぶと揺れが少ないとされています
- 空腹・満腹を避ける:適度な食事量を心がけ、胃の負担を減らすことが重要です
マイカー利用の損益分岐点
マイカーで乗船する場合、別途16,000円/1台の航送料が必要です。この費用が妥当かどうかを判断するために、他の選択肢と比較してみましょう。
レンタカーとの比較: 大分や鹿児島で2日間レンタカーを借りた場合、車種にもよりますが1万円~2万円程度かかります。また、現地までの移動中はレンタカーを使えないため、フェリーターミナルから目的地までの移動に別途交通費がかかります。これらを考慮すると、マイカー航送料16,000円は妥当な範囲と言えるでしょう。
自走との比較: 大阪から鹿児島まで自走した場合、高速道路料金だけで片道約15,000円、往復で約30,000円かかります。さらにガソリン代が往復で約10,000円~15,000円、合計40,000円~45,000円程度となります。また、長距離運転による疲労も無視できません。フェリー利用なら航送料16,000円で済み、かつ運転の疲労もないため、圧倒的にお得です。
したがって、マイカーでの旅行を計画している方には、まる得パック+マイカー航送料という組み合わせが最適解と言えるでしょう。
「弾丸フェリー」との組み合わせ戦略
まる得パックは片道のみのプランですが、往復で利用する場合、「弾丸フェリー」の復路半額割引と組み合わせられるかどうかが気になるところです。ただし、まる得パックは旅行商品であり、弾丸フェリーは乗船券ベースの割引制度であるため、併用できない可能性が高いと推測されます。
この点については、予約時に確認することをおすすめしますが、仮に併用できない場合でも、以下のような戦略が考えられます。
- 往路のみまる得パック、復路は通常料金:往路で食事付きの快適な旅を楽しみ、復路は費用を抑えてツーリストやプライベートベッドを利用する
- 往復ともまる得パック:両方向でまる得パックが設定されている場合、往復とも利用することで最大限の快適さを享受する
- 行きは飛行機、帰りはまる得パック:時間を重視する往路は飛行機、ゆっくり楽しみたい復路はフェリーという使い分けも有効です
ポイントプログラムの活用
さんふらわあメンバーズに登録してログインして予約することで、乗船実績に応じてポイントが付与されます。ただし、旅行商品はポイント加算の対象外となる可能性があるため、まる得パックでポイントが貯まるかどうかは事前確認が必要です。
仮にポイントが付かない場合でも、会員登録しておくことで以下のメリットがあります。
- 予約履歴の管理が簡単
- 次回以降の予約がスムーズ
- キャンペーン情報をいち早く入手できる
将来的に通常料金でさんふらわあを利用する機会があれば、そこでポイントを貯めて船内レストランの食事券や乗船料金の割引に交換できます。300ポイントで朝食優待券、600ポイントで夕食優待券、1,500~2,000ポイントで片道運賃無料など、魅力的な特典が用意されています。
荷物の事前準備と船内での時間活用
フェリー旅行を最大限楽しむためには、荷物の事前準備と船内での時間活用が重要です。
持参すべきもの:
- 酔い止め薬
- 耳栓、目隠し、マスク(睡眠用)
- 100円玉(コインロッカー用)
- 現金(Wi-Fiが不安定なため電子マネーが使えないことがある)
- オフラインで楽しめるコンテンツ(ダウンロード済みの動画、本、ゲームなど)
- 着替え(ラフな格好、翌日分の服)
- カメラ(朝日・夕日・星空の撮影用)
船内での時間活用:
- 展望デッキで海を眺めながらリラックス
- 大浴場でゆっくり入浴(ただし出航前がおすすめ)
- 船内イベントがあれば参加(ライブ演奏など)
- 読書や映画鑑賞でのんびり過ごす
- 日の出・日の入り時刻を事前に調べ、絶景を撮影
総合的な考察:まる得パックの真価
さんふらわあ まる得パックの真の価値は、単なる「安さ」だけではありません。移動+宿泊+食事がセットになっているという利便性、船旅という非日常体験、そして「旅の過程そのものを楽しむ」という新しい旅行スタイルの提案、これらすべてが含まれた総合的な価値こそが、このパックの本質だと私は考えます。
現代社会では「タイムパフォーマンス(タイパ)」が重視され、移動時間は無駄と見なされがちです。しかし、まる得パックが提供するのは、その真逆の価値観です。移動時間を無駄と考えるのではなく、むしろ移動時間こそが旅の醍醐味であり、そこで得られる体験こそが本当の豊かさである、という価値観の転換を促してくれます。
10,000円という価格は、確かに飛行機のLCC料金と比べても決して安くはありません。しかし、「1泊分のホテル代」「2食分の食事代」「移動中の時間を楽しむ体験価値」これらすべてを含めて考えれば、破格のコストパフォーマンスと言えるでしょう。
また、環境面でも注目すべき点があります。新造船のさんふらわあは環境に配慮したLNG燃料フェリーとして高い評価を受けており、飛行機と比べてCO2排出量が少ないという利点があります。持続可能な旅行を志向する方にとって、フェリーという選択肢は時代のニーズに合致しています。
最後に、まる得パックを利用する際の心構えとして、「時間に追われない旅」を楽しむという姿勢が重要です。Wi-Fiが不安定でも、それはデジタルデトックスのチャンスと捉え、移動時間が長くても、それは読書や瞑想の時間と考える。そうした柔軟な発想こそが、まる得パックを最大限に活用する秘訣だと、私は確信しています。










