ヒルトン会員権の”中古”とは?リセール市場を旅行のプロが徹底解説
目次
インターネット上の多くの評判や専門家の意見を参考に、ヒルトン会員権(タイムシェア)の中古市場について詳しく調査しました。この記事では、タイムシェアのリセール(中古)市場の仕組みから、メリット・デメリット、実際の価格相場まで、わかりやすく簡単に解説します。ハワイや世界中のリゾートでの滞在を夢見る方々が、最適な選択ができるよう情報をお届けします。
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タイムシェアの”中古”(リセール)とは何か?
ヒルトン・グランド・バケーションズをはじめとするタイムシェアの世界では、「中古」は一般的に「リセール」と呼ばれています。これは、開発会社(ヒルトン等)から直接購入するのではなく、すでに誰かが所有している会員権を購入することを意味します。
自動車業界に中古車市場があるように、タイムシェア業界にもリセール市場が存在するのです。ここで重要なのは、新車と中古車では品質に差があるものの、タイムシェアの場合は「新品で買っても中古で買っても泊まる部屋は同じ」という点です。
なぜ中古市場で売られているのか?
所有者が売却する理由はさまざまです。家族構成の変化、経済状況の変化、利用頻度の低下、あるいは単純に現金化したいといった理由で手放すケースが多いようです。特に注目すべきは、多くの場合、ヒルトンの直販価格に比べてリセール市場では30〜70%もの大幅割引で取引されていることです。
ヒルトンタイムシェアのリセール市場の実態
リセール価格の相場
リセール市場でのヒルトンタイムシェアの価格は、直販価格と比較して大きな差があります。具体的な価格帯を見てみると:
- 1LDK:直販価格$30,000〜$90,000に対し、リセール価格は$10,000〜$50,000
- 2LDK:直販価格$50,000〜$130,000に対し、リセール価格は$20,000〜$100,000
- ペントハウス:直販価格$220,000〜$700,000に対し、リセール価格は$70,000〜$400,000
このように、リセール価格は一般的に直販価格の1/3前後であることが多いと言われています。これはかなりの価格差であり、タイムシェア購入を検討している方にとって大きなメリットと言えるでしょう。
リセール購入の手続き
リセール市場でタイムシェアを購入する場合、「エスクロー」と呼ばれる第三者機関が売買手続きを管理します。日本の司法書士に相当するこの機関が、ローンの未払いや管理費の未払いがないかを確認し、安全な取引をサポートします。
リセール購入にかかる諸経費は、物件価格に加えて約$3,300(概算)と公証費用が必要です。この費用には、ハワイ州への新権利書登記代金、仲介手数料、ヒルトンアクティベーション費などが含まれています。
ヒルトンタイムシェアのリセール購入のメリット
1. 大幅な価格差でお得に購入できる
リセール市場での最大の利点は、言うまでもなく価格差です。直販価格の30〜70%オフという大幅な割引で購入できるため、経済的に非常にお得です。例えば、直販で5,000,000円かかる物件がリセール市場では2,000,000円程度で手に入ることも珍しくありません。
2. 宿泊施設は直販と同じ
リセール購入でも直販購入でも、実際に利用できる施設や部屋の質に違いはありません。同じヒルトンの高級リゾート施設を、より低価格で利用できるのです。タイムシェアの部屋は定期的に改装されるため、常に美しく保たれています。
3. 基本的な利用ルールは変わらない
予約の取り方やルール、ポイントの合算利用、権利の保全、管理費の金額など、タイムシェアの基本的な利用方法は直販購入とリセール購入で変わりません。つまり、タイムシェアの本質的な部分は同等のサービスを受けられるということです。
4. 広々とした空間と設備の充実
タイムシェア最大のメリットの一つは、その広さです。通常のホテルの部屋に比べて2〜3倍の広さがあり、1LDKで約70平米、2LDKで100平米ほどの広さがあります。また、キッチンや洗濯機・乾燥機が備わっているため、長期滞在でも自宅のような快適さを味わえます。
ヒルトンタイムシェアのリセール購入のデメリット
1. エリートメンバーになれない
リセール購入の最も大きな欠点の一つは、ヒルトンのエリートメンバーになれないことです。たとえ14,000ポイント以上を持っていても、リセール購入者はエリート資格を得られません。
エリートメンバーの主なメリットはヒルトン・オナーズのゴールドステータスで、ヒルトンホテル宿泊時の無料朝食やラウンジ利用などの特典があります。ただし、これはヒルトン・オナーズ・アメリカン・エキスプレス・カードでも獲得可能なため、それほど大きなデメリットではないかもしれません。
2. アップグレードの制限
ヒルトンは直販購入者向けに、所有物件を下取りに出して大きな物件に買い替えるアップグレード制度を提供しています。しかし、リセール物件はこの制度を利用できません。すでに安く購入しているため、ヒルトンでの下取り対象にならないのです。
3. マックス会員になれない
2022年4月以降、ヒルトンをリセール購入した場合、マックス会員ではなくレガシー会員となるため、ダイヤモンドリゾートへの交換ができないという制限があります。これは直販購入者が持つ特典の一部が制限されることを意味します。
4. 売却が難しい
タイムシェアの一般的なおすすめしない点として、売却の難しさが挙げられます。リセール市場での需要は限られており、購入価格の1/3以下でしか売却できないケースも多いようです。また、毎年の管理費や維持費が負担となり、所有を続ける意義が薄れることもあります。
実際に売却を試みた方の体験によると、専門業者に2年近く掲載してもらってもオファーが1度もなかったというケースもあるようです。購入時には「価値が上がる」「ヒルトンが買い取る」といったセールストークがあっても、現実はかなり異なる場合が多いといえるでしょう。
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ヒルトンタイムシェアの基本的なコスト構造
リセール購入を検討する際には、物件価格だけでなく継続的にかかる費用も理解しておく必要があります。
1. 年間管理費
タイムシェアを所有していると、毎年管理費が発生します。2025年の時点で:
- スタジオ:約$1,000/年
- 1LDK:約$1,800/年
- 2LDK:約$2,400/年
- ペントハウス:$3,000〜$6,000/年
管理費は建物の維持費用(設備、清掃、保険、光熱費)や積立金(内装、家具)、緊急用資金などに使用されます。隔年物件の場合は、ポイントが付与される年にのみ支払い義務が生じます。
2. クラブ年会費
ヒルトンのタイムシェアを所有していると、年会費も必要です。2025年のクラブ年会費は$256とされています。
タイムシェアの基本的なメリット
1. ホテルより広くて快適な空間
タイムシェアは通常のホテルの部屋の2〜3倍の広さがあり、1LDKや2LDKのコンドミニアムタイプが標準的です。70〜100平米ほどの広さは、家族連れや長期滞在者にとって大きな利点です。
2. ホームアウェイフロームホーム
キッチンや洗濯機・乾燥機が完備されているため、自宅のような感覚で滞在できます。小さいお子さんやご年配の方がいても、それぞれのライフスタイルに合った食事を用意できるのは大きなメリットです。
3. 長期的な経済性
毎年4人家族で旅行をするライフスタイルの方にとって、年間管理費を考慮しても、長期的には経済的だと言われています。同等クラスのホテルの宿泊料(1泊$600〜$900)と比較すると、タイムシェアの方がコストパフォーマンスに優れている場合があります。
4. 交換利用の柔軟性
タイムシェアの魅力的な特徴として、交換利用システムがあります。自分が所有するリゾート以外での利用が可能で、世界中のヒルトンホテルにポイントを移行して利用することもできます。
こんな人におすすめ
ヒルトンタイムシェアのリセール購入は、以下のような方におすすめです。
- コストを重視する方:直販価格の30〜70%オフで購入できるため、予算を抑えたい方に最適です。
- 施設の質を重視する方:ヒルトンの高級リゾート施設を、より安価に利用したい方。
- 毎年決まった時期にハワイ旅行をする方:定期的にハワイを訪れる習慣がある方は、タイムシェアの利点を最大限に活かせます。
- 長期滞在を好む方:広いコンドミニアムタイプの部屋と設備が整っているため、1週間以上の長期滞在を好む方に向いています。
- エリートステータスにこだわらない方:ヒルトン・オナーズのエリートステータスが不要、またはクレジットカードなど他の方法で取得できる方。
こんな人にはおすすめできない
一方、以下のような方にはリセール購入はおすすめできません:
- ヒルトンのエリート特典を重視する方:エリートメンバーになれないため、ホテル宿泊時の特典を重視する方には不向きです。
- 将来的なアップグレードを計画している方:下取りによるアップグレードができないため、将来より大きな物件への買い替えを考えている方には不向きです。
- ダイヤモンドリゾートの利用を希望する方:マックス会員になれず、ダイヤモンドリゾートへの交換ができないため。
- 短期間で売却を考えている方:タイムシェアは一般的に売却が難しく、特にリセール物件は更なる価値下落が予想されるため、短期保有を考えている方には向きません。
- 柔軟な旅行スタイルを好む方:人気シーズンは予約が取りにくいこともあり、常に希望通りの日程で予約できるとは限りません。
実際の体験談から見えるリアル
実際にヒルトンタイムシェアを購入し、その後売却に至った方の体験談からは、リセール市場の現実が見えてきます。
ある方は、購入時には「価値が上がり高値で売り抜けられる」「親族に資産として残せる」「使わなくなったらヒルトンが買い取る」といったセールストークを聞いたものの、実際には全く違ったと語っています。
売却を決意した理由としては、「そもそもハワイ島に全然行かない(12年の保有で1回だけ)」「年々高くなる維持費」「為替レートが険しい」「ポイント交換して行ける国内リゾートも徐々にグレード落ちる」といった点が挙げられています。
また、売却プロセスもスムーズとは言えず、専門業者に2年近く掲載してもらってもオファーが1度もないケースや、ようやく買い手が見つかったと思ったら体調不良を理由にキャンセルされるなど、予想外の困難に直面することもあるようです。
最終的な判断ポイント
ヒルトンタイムシェアのリセール購入を検討する際は、以下のポイントを総合的に判断することをおすすめします。
- 長期的な利用計画:少なくとも5〜10年以上の長期的な視点で考えることが重要です。毎年または隔年で確実に利用する計画があるかどうかを検討しましょう。
- コスト計算:物件価格だけでなく、年間の管理費やクラブ年会費も含めた総コストを計算し、通常のホテル宿泊と比較してどれほどお得かを見極めることが大切です。
- 利用スタイルの合致:自分の旅行スタイル(頻度、滞在期間、希望する宿泊施設)とタイムシェアの特性が一致しているかを確認しましょう。
- 制限事項の許容:エリートメンバーになれない、アップグレードができないなどの制限が自分にとって許容できるかどうかを考えましょう。
まとめ
ヒルトンタイムシェアのリセール(中古)市場は、直販価格よりも大幅に安い価格でタイムシェア会員権を購入できる魅力的な選択肢です。宿泊施設そのものは直販と同じクオリティであり、基本的な利用ルールも変わりません。
リセール購入の最大の利点は価格差で、同じ施設を30〜70%オフで利用できることです。広い部屋やキッチン・洗濯機などの設備も整っており、長期滞在には特に適しています。
一方で、エリートメンバーになれない、アップグレードができない、マックス会員になれないといった欠点もあります。また、将来的な売却が難しい点も念頭に置くべきでしょう。
タイムシェアは「別荘の共同所有」という考え方に近く、短期的な投資というよりは、長期にわたって利用することで真価を発揮するものです。毎年または定期的にハワイなどのリゾート地を訪れる習慣がある方や、家族でゆったりとした空間で過ごしたい方にとっては、リセール市場でのタイムシェア購入は非常におすすめの選択肢と言えるでしょう。
最後に、リセール市場での購入を検討する際は、信頼できる専門業者に相談し、物件の詳細や制限事項を十分に理解した上で決断することをおすすめします。長期的な視点で見れば、リセール購入によって得られる経済的メリットと快適な滞在環境は、多くの旅行者にとって大きな価値をもたらしてくれるはずです。