青い池は”残念”とネットで頻繁に検索されている理由はなぜ? HOTTELの記者がわかりやすく簡単に解説

北海道美瑛町の「青い池」は、SNSで話題となり多くの観光客が訪れる人気スポットですが、実際に現地を訪れた方の中には「期待していたほどではなかった」「がっかりした」という声も少なくないようです。ネット検索で「青い池 残念」というキーワードが表示される背景には、観光客の期待値と現実のギャップが存在していると考えられます。

「青い池 残念」と検索される主な理由

天候と時期による色の変化が最大の要因

青い池でがっかりする最も大きな理由は、訪れた時期や天候によって池の色が大きく変わることのようです。特に春の雪解け時期や大雨の後は、成分が薄まって青く見えないことがあり、多くの観光客が期待していた美しいコバルトブルーを見ることができずに残念な思いをしているようです。

冬季については、池自体は閉鎖されないものの、雪に覆われて水面が見えない状態になることが多く、「雪に覆われていて見えなくてがっかり」という口コミが数多く見受けられます。2025年2月に訪れた観光客からは「池は雪に覆われて真っ白。全く見ることはできませんでした」という声も上がっているようです。

人工池であることへの幻滅感

青い池が1988年の十勝岳噴火による土石流災害を防ぐために作られた堰堤に水が溜まった人工池であることを知り、がっかりする観光客も多いようです。「自然の神秘を見に来たつもりだったのに」という声や、「案内板を見るまで知らなかったのですが、堰堤工事のブロックに溜まった水だと知り、なんとなく幻滅」という口コミも見られます。

混雑とアクセスの不便さ

青い池の人気が高まるにつれて、特に土日や観光シーズンには駐車場が満車になり、長時間の渋滞が発生することがあるようです。「駐車場まで長蛇の列で大渋滞!」という声や、バスでのアクセスが不便で本数が少ないことも、観光体験を損なう要因となっているようです。

青い池の魅力を最大限に楽しむための対策

ベストシーズンと時間帯の選択

青い池らしいライトブルーの景色を楽しみたい方には、5月中旬から6月下旬頃がおすすめのようです。この時期は晴れる日が多く、強い日差しが降り注ぐため、美しいコバルト色が出やすいと言われています。

時間帯については、太陽光が最も降り注ぐ昼頃がベストタイミングとされていますが、混雑を避けたい場合は早朝の訪問がおすすめです。早朝は風がなく、空気自体が青みがかっており、池の中の木も青く見えるという利点があるようです。

天候チェックの重要性

青い池を訪れる際は、事前の天候チェックが極めて重要です。晴れがベストタイミングで、青空が映り込むことでより青さが強調されるようです。一方、雨の日や雨の次の日は水中が撹拌され濁ってしまうため、おすすめできないとされています。

季節ごとの青い池の表情

春:雪解け水による緑がかった色合い

春先は雪解け水が多く流れ込む影響で、年間を通しても珍しい緑がかったグリーンブルーになるようです。これは通常の青い池とは異なる色合いですが、1年を通して緑色の青い池はあまり見られないため、ぜひ見ていただきたい景色とも言われています。

夏:最も美しいライトブルー

晴天が多く強い日差しが降り注ぐ夏場は、ひと際明るいライトブルーの水面を楽しめる時期として人気が高いようです。青い池らしい青色を見たい方には、夏の昼過ぎが最もおすすめとされています。

秋:紅葉とのコントラスト

秋は紅葉した木々が反射し、色づく落ち葉がカラフルに水面を彩る季節です。ただし、落ち葉が水面を覆ってしまうと、青さがほとんど見えなくなってしまうという欠点もあるようです。

冬:ライトアップと雪景色

冬場には池の青色と雪景色のコントラストが楽しめるほか、夜間のライトアップも実施されているようです。ただし、池が完全に雪に覆われてしまうと青い池本来の魅力は見られなくなってしまいます。

青い池の科学的メカニズム

青い池の美しい青色は、美瑛川とアルミニウム成分等を含む硫黄沢川等の成分が異なる河川が混ざり合うことで生まれるとされています。太陽の光と水中のコロイド粒子が衝突し、いろんな方向に光が散乱し、波長の短い青い光が散乱されやすいため、その光が私たちの目に届き、青く見えると言われています。

また、池の底にある白い土壌が光を反射して、青さを引き立てているという一説もあるようです。このような科学的なメカニズムを理解することで、青い池の魅力をより深く感じることができるでしょう。

安全面での注意事項

青い池では遊泳が禁止されており、その理由は単なるマナーの問題ではなく、安全に関わる重要な事項のようです。水深が最も深い場所で9メートルもあり、遊泳は命に関わる重大な危険を伴うとされています。

また、池の上流にはキタキツネが生息しており、エキノコックスに感染するリスクもあるようです。キツネの排泄物に含まれる寄生虫が川を通じて池に流れ込む可能性があるため、水に触れることは避けるべきとされています。

施設とアクセス情報

青い池の駐車場は有料で、一般車は500円となっているようです。トイレは売店横の一箇所のみで、特に女性用は行列ができることが多いため、事前に済ませておくことがおすすめされています。

混雑緩和を狙って駐車場の一画に仮設トイレも設置されているようですが、観光バス駐車場から遠いこともあり、混雑解消にはそれほど役立っていないという声もあるようです。

青い池の良い点とメリット

青い池の最大の利点は、四季折々で異なる表情を楽しめることです。訪れた季節ごとにそれぞれ変化する幻想的な景観を楽しむことができるため、何度も訪れたくなるスポットと言えるでしょう。

また、立ち枯れたカラマツと青い水面のコントラストが織りなす絶景は、まさに絵画のような美しさを持っており、写真撮影スポットとしてもおすすめです。特に晴天時の青空が映り込んだ水面は、息をのむほどの美しさを見せてくれるようです。

さらに、青い池は比較的短時間で見学できるため、美瑛観光の一部として気軽に立ち寄れるメリットもあります。ゆっくり写真を撮りながら見学しても、30分程度で楽しめるとされています。

青い池の悪い点とデメリット

一方で、青い池には いくつかの欠点も存在します。最も大きなデメリットは、天候や時期によって期待していた青さが見られない可能性があることです。特に雨天時や雨上がり、春の雪解け時期は水が濁って青く見えないことがあり、遠方から訪れた観光客にとっては大きな失望となる場合があるようです。

また、人気スポットゆえの混雑も大きな悪い点として挙げられます。特に土日や観光シーズンには駐車場の確保が困難で、長時間の渋滞に巻き込まれる可能性があります。

さらに、青い池が人工池であることを知らずに訪れると、自然の神秘を期待していた観光客にとっては幻滅感を感じるデメリットもあるようです。

おすすめしたい方・おすすめできない方

青い池をおすすめしたい方

青い池は以下のような方に特におすすめです。

  • 写真撮影が好きで、幻想的な風景を撮影したい方
  • 美瑛観光の一環として、短時間で美しい景色を楽しみたい方
  • 季節ごとの自然の変化を楽しみたい方
  • 早朝や平日など、比較的空いている時間に訪れることができる方
  • 天候や時期を事前にしっかりと調べて計画を立てられる方

青い池をおすすめしない方

一方で、以下のような方にはおすすめできない場合があります。

  • 完全に自然のままの景色を求めている方(人工池であるため)
  • 天候に関係なく確実に美しい青色を見たいと期待している方
  • 混雑した観光地を避けたい方
  • 長時間の滞在や多様なアクティビティを求めている方
  • アクセスの利便性を重視する方

トラベルライター”TAKA”の独自考察

これまで数多くの観光地を取材してきた経験から申し上げると、青い池の「残念」という評価は、実は現代の観光業界が抱える構造的な問題を象徴していると考えています。

SNSの普及により、観光地の情報は瞬時に拡散され、美しく加工された写真が一人歩きする傾向があります。青い池の場合も、最高の条件下で撮影された写真がネット上に溢れており、それが観光客の期待値を過度に押し上げている側面があるのではないでしょうか。

しかし、これは決して青い池の価値を貶めるものではありません。むしろ、自然の持つ不確実性こそが、青い池の真の魅力だと私は考えています。天候や季節によって表情を変える青い池は、まさに「生きている」観光地と言えるでしょう。

また、人工池であることに対する幻滅感についても、視点を変えれば興味深いストーリーが見えてきます。1988年の十勝岳噴火という自然災害から人々を守るために作られた堰堤が、偶然にも美しい観光地を生み出したという事実は、人間と自然の共存の象徴とも言えるのではないでしょうか。

私がおすすめしたいのは、青い池を訪れる前に、その成り立ちや科学的メカニズムについて事前に学んでおくことです。単純に「青い池を見に行く」のではなく、「十勝岳の防災工事によって偶然生まれた奇跡の池を見に行く」という意識で訪れれば、たとえ期待していた青さが見られなくても、その背景にあるストーリーを含めて楽しむことができるはずです。

さらに、青い池の魅力を最大限に引き出すためには、訪問計画の立て方が極めて重要です。天気予報を入念にチェックし、可能であれば数日間の滞在を計画して、ベストコンディションの日を狙うという戦略的なアプローチをおすすめします。

最後に、青い池の「残念」という評価が示しているのは、観光地に対する私たちの向き合い方そのものかもしれません。完璧な条件を求めるのではなく、その時その瞬間の自然の表情を受け入れ、楽しむという姿勢こそが、真の旅の醍醐味なのではないでしょうか。

青い池は確かに期待を裏切ることもある観光地かもしれませんが、それ以上に多くの感動と学びを与えてくれる、北海道を代表する貴重な観光資源だと私は確信しています。適切な準備と心構えを持って訪れれば、きっと忘れられない旅の思い出を作ることができるでしょう。