ANAカードおすすめ最強解説:もう迷わない。生活と旅行の実例で選ぶ最適解【第1部】

先に結論:定番ベスト3(迷ったらこの中から)

目次

  1. ANA VISA ワイドゴールド(三井住友カード) 年会費と実用特典のバランスが最良。日常決済・モバイル決済・交通系の取りこぼしが少なく、「まず1枚」ならこれが王道
  2. ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド 空港ラウンジや手荷物関連など旅行の快適度を重視する人向け。長距離の出張・家族旅行が年に数回あるなら満足度が高い。
  3. ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカ) 首都圏でPASMO通勤・通学の人に強い。交通×日常決済でコツコツ貯まる。地下鉄・私鉄・バスの利用が多いなら最有力。

すぐ決めたい人のための“タイプ別の答え”

  • 家計決済をまとめて着実に貯めたい → ANA VISA ワイドゴールド
  • 空港まわりを快適にして旅の満足度を上げたい → ANAアメックス・ゴールド
  • PASMOを毎日使う(地下鉄・私鉄・バス中心) → ソラチカ
  • Suica派・モバイルSuica中心 → ANA VISA Suica
  • 年会費は抑えつつANAに寄せたい → ANA 一般(VISA/JCB)

上の5行で自分に近いものがあれば、そのカードを土台にしてください。ここからは「なぜそうなるのか」を要点だけ言葉で整理します。表は最小限に留め、数字は目安としての使い方に絞ります。

ANAマイルの価値と貯め方の“芯”

マイルは使い道で価値が変わります。国内線の短距離だと1マイル=約1.5〜2.0円相当の体感が多く、国際線の長距離・上位クラス(ビジネス等)だと1マイル=約3〜6円まで伸びることがあります。 貯め方の主軸はふたつ。①クレジット決済②飛行機に乗ること。日常の支払いをカードに集約すると、100〜200円=1マイル相当が目安で積み上がります。飛行機は運賃種別の積算率でベースが決まり、そこにカードの搭乗ボーナスが上乗せされます。出張・長距離が多い人ほどカード差が効きます。

「ブランド」と「交通系」の相性が、体感を決める

同じ“ANAカード”でも、発行ブランドや交通系との連携で使い勝手が変わる——ここを外すと貯まり方に差が出ます。

発行ブランド×交通系の性格(要点)

系統 スマホ決済との相性 交通系ICの親和性 旅行系特典の厚み こんな人に合う
VISA/Master(三井住友) Apple Pay/Google Payで広く使える。iDも便利 Suicaと好相性(ANA VISA Suica系) 標準〜堅実 日常決済の取りこぼしを減らしたい
JCB QUICPay中心で安定 PASMOと相性良しソラチカ 標準 地下鉄・私鉄・バスが生活の軸の人
アメリカン・エキスプレス Apple Pay中心で快適 交通系は間接運用が基本 空港・手荷物・サポートが厚い 旅の快適度を優先する人

補足 VISA/Masterは決済の通りやすさが強みで、全国どこでも安定。Suica派にとってANA VISA Suicaは導線が滑らかです。 JCBはソラチカが明快。PASMO×地下鉄の生活なら、毎日のタッチがそのまま伸びにつながる設計にしやすい。 アメックスは空港まわりの厚みが魅力。年会費は高めでも、長距離の回数があるなら“時間と安心”の価値で回収しやすい。

ベスト3の使い分け:どれを土台にするか

ANA VISA ワイドゴールドは、家計・スマホ決済・EC・交通まで広く拾えるのが強みです。家族カードで支払いを集約し、固定費・食費・コンビニ・EC・通信を寄せるだけで、年間100〜200万円の決済は現実的。入会・継続ボーナス搭乗ボーナスが毎年効いてくるため、長く持つほど差が開くタイプです。 ANAアメックス・ゴールドは、空港ラウンジ・手荷物関連・トラベルデスクといった“移動のストレス源”を減らすのが本質。年に複数回の長距離(海外含む)がある人、小さな子連れ仕事でトラブル対応が必要な人ほど効果を実感します。決済の幅はVISA系に劣る場面があるため、VISA/Masterのサブを1枚添えると隙がなくなります。 ソラチカは、PASMOベースの首都圏生活でこそ真価を発揮します。通勤・通学・バス移動が多い人は、交通×日常決済の二本柱でコツコツ伸びる。旅行頻度が少なくても、“毎日の積み上げ”が精神的に続くのがメリットです。

よくある疑問をここで解消

年会費は元が取れるの?継続ボーナス+日常決済+年に1〜2回のフライト」まで含めて考えるのが現実的。ワイドゴールドは家計集約ができれば十分に回しやすい。アメックス・ゴールドは“空港での時間・手間の削減”を金額換算しづらいですが、年に数回の長距離がある人なら満足度で納得しやすい。ソラチカはPASMOを毎日使う人にとって、年会費対効果が読みやすい。

Suica派とPASMO派で迷う 普段の改札タッチがどちらかで答えはほぼ決まるSuica中心なら「ANA VISA Suica」か「ワイドゴールド+モバイルSuica運用」。PASMO中心なら「ソラチカ」。無理に乗り換えるより、今の生活動線に合わせるほうが貯まり方が安定します。

出張が多い人の軸 運賃種別の積算率が効きます。そこに搭乗ボーナスが重なるため、アメックス・ゴールドワイドゴールドの差が可視化されやすい。どちらを取るかは、空港周りの快適度を重視するか、日常決済の拾いやすさを重視するかで決めると迷いません。

1枚に決めるための“最後のひと言”

  • 最初の1枚で失敗したくないANA VISA ワイドゴールド
  • 旅行の質をはっきり上げたいANAアメックス・ゴールド
  • PASMOが生活の中心ソラチカ

この3つのうち、自分の生活に一番近いものを“土台”にしてください。次回は主要カードの恒常スペックを整理し、数字の意味を生活の言葉で解説します。ここで決めた“土台”がブレないように、細部を詰めていきます。

 

ANAカードおすすめ最強解説:もう迷わない。生活と旅行の実例で選ぶ最適解【第2部|主要カードの“恒常スペック”だけで比べる】

冒頭で結論に置いた3枚(ワイドゴールド/アメックス・ゴールド/ソラチカ)を含め、主要カードを恒常条件だけで比較する。ここでは年会費・搭乗ボーナス・マイル移行手数料・スマホ/交通系の相性を中心に、数字の意味を生活の言葉で説明していく。

三井住友(VISA/Master)系:日常決済の拾いやすさが“王道”

主要スペック(恒常)

カード 年会費(本会員/家族) 搭乗ボーナス マイル移行手数料(10マイル相当) 相性・特徴
ANA VISA 一般 2,200円/1,100円 +10% 6,600円/年 iD・Apple Pay・Google Payが広く通る。
ANA VISA ワイドゴールド 15,400円/4,400円 +25% 無料 家計集約の主軸。Suicaやスマホ決済の相性が良い。
ANA VISA Suica 2,200円(初年度無料)/1,100円 +10% 6,600円/年 Suica一体型。モバイルSuica・オートチャージ連携が快適。

※年会費・搭乗ボーナスは公式の恒常条件を基に記載。VISA系の10マイル相当移行は一般で年6,600円ワイドゴールドは無料が基本。ワイドゴールドの年会費は15,400円。Suicaは初年度無料の設定あり(VISA Suica)。([三井住友カード], [ANA], [SMBCカード], [価格.com])

ここを押さえる

  • 搭乗ボーナスの差は、出張や長距離の回数が増えるほど効く。一般の+10%に対し、ワイドゴールドは+25%。同じ距離でも合計マイルが年単位で目に見えて変わる。([ANA])
  • 移行手数料は積み上げるほど「実質還元」に響く。ワイドゴールドは無料なので、毎年ANAに寄せる前提ならコストの読みが立てやすい。一般・Suicaは6,600円/年を“必要経費”として見込む。([三井住友カード])
  • スマホ決済とSuica。VISA系はiD/Apple Pay/Google Payの通りがよく、ANA VISA Suica改札・定期・チャージまで1枚で処理できる。通勤でSuicaを使うなら運用がスムーズ。([SMBCカード])

JCB系(含むソラチカ):PASMO動線に強い、移行コストは“ゴールド優位”

主要スペック(恒常)

カード 年会費(本会員/家族) 搭乗ボーナス マイル移行手数料(10マイル相当) 相性・特徴
ANA JCB 一般 2,200円〜(券種により7,975円など) +10% 5,500円/年 QUICPay中心。PASMO連携は“ソラチカ”が本命。
ANA JCB ワイドゴールド 15,400円(代表例) +25% 無料 ゴールドは移行手数料無料で実質1%帯に乗せやすい。
ソラチカ(一般) 2,200円(初年度無料)/1,100円 +10% 5,500円/年 PASMO一体。地下鉄・私鉄・バスの日常で伸ばしやすい。
ソラチカ ゴールド 15,400円(代表例) +25% 無料 PASMO中核ユーザーの“毎日×25%”設計。

※JCB一般・ワイド系の10マイルコースは年5,500円が基本。ワイドゴールドやゴールド系は無料。ソラチカ一般の年会費は2,200円(初年度無料)。詳細はJCB公式の移行条件・商品ページを参照。([JCB], [ダイヤモンド・オンライン], [to-me-card.jp])

ここを押さえる

  • PASMO×地下鉄・私鉄・バスが生活の中心なら、ソラチカが分かりやすい主軸。通勤・通学の毎日のタッチが、心理的にも続けやすい“積み上げ”を作る。
  • 移行手数料はJCBでも“ゴールドは無料”が大枠。毎年マイルに寄せる家計はゴールド>一般の総合コスパになりやすい。([JCB])

アメリカン・エキスプレス系:空港まわりの厚み+移行手数料“実質ゼロ”(ゴールド)

主要スペック(恒常)

カード 年会費(本会員/家族) 搭乗ボーナス マイル移行手数料 相性・特徴
ANAアメックス 一般 7,700円/2,750円 +10% 年6,600円(ポイント移行コース) まずはANA×アメックスの入口。年数回の旅行なら検討可。
ANAアメックス・ゴールド 34,100円/17,050円 +25% 無料(登録不要) 空港ラウンジ・手荷物関連・デスクが厚く、旅行の快適度を底上げ。

※ゴールドはマイル移行の年間参加費不要。一般は「ポイント移行コース」の年間参加費6,600円がかかる。年会費はゴールド34,100円。搭乗ボーナスは一般+10%/ゴールド+25%の枠組み。([アメリカン・エキスプレス], [ANA])

ここを押さえる

  • 旅の快適度(空港ラウンジ、手荷物関連、サポート)で移動のストレス源を潰す設計。年に複数回の長距離がある人ほど“時間価値”で回収しやすい。
  • 移行手数料の固定費がないため、毎年ANAに寄せる前提ではマイル獲得効率のブレが小さい。([アメリカン・エキスプレス])

数字の“意味”を生活に落とす

1)搭乗ボーナスは年に何回飛ぶかで価値が変わる

同じ区間でも、一般+10%ゴールド/ワイドゴールド+25%の差は、回数×距離の積でジワジワ広がる。年1回の国内なら体感は小さいが、年3回以上+たまに長距離の人は確実に差が見える。([ANA])

2)移行手数料は“固定費”。払うなら回収の筋を作る

VISA一般/Suicaで6,600円、JCB一般/ソラチカ一般で5,500円ゴールド系は無料のため、毎年移行する家計はゴールド優位になりやすい。払う場合は「移行しない年を作る」「まとめて高価値の特典に使う」などで回収の筋を作る。([三井住友カード], [JCB])

3)スマホ決済×交通系ICの“動線”が貯まり方を決める

VISA/MasterはiD/Apple Pay/Google Payの通りやすさが魅力。Suica派はANA VISA Suicaで改札〜決済が一体に。PASMO派ソラチカで毎日のタッチを貯蓄に変える。([SMBCカード], [JCB])

代表的な“選び方”の指針(第1部の答えを、スペックで裏打ち)

  • まず1枚で失敗したくないANA VISA ワイドゴールド。日常の取りこぼしが少なく、移行手数料ゼロ搭乗+25%で長く効く。年会費15,400円家計集約で回す。([ANA], [三井住友カード])
  • 旅行の質を上げたい(空港をラクに)ANAアメックス・ゴールド移行手数料なし搭乗+25%ラウンジや手荷物関連が実務的。年34,100円を“移動の時間価値”で回収。([アメリカン・エキスプレス], [ANA])
  • PASMOが生活の中心ソラチカ(一般/ゴールド)PASMO一体で通勤・通学・バスを日常の貯蓄に変える。年2,200円(初年度無料)から始め、移行手数料は利用ペースで判断。頻度が高くなればゴールド=移行無料が効く。([to-me-card.jp], [JCB])

次に備える注意点(ここで押さえれば迷わない)

  • 「ポイント→マイル」の道はカードごとに違う。VISAは2倍コース(10マイル相当)の扱い、JCBは10マイルコースの年手数料、アメックスはゴールドは登録不要・無料など、入口の仕様を最初に決めておく。([三井住友カード], [JCB], [アメリカン・エキスプレス])
  • 一般カードで手数料を抑えるなら、移行しない年を作る(JCBは「移行があった年のみ課金」などの考え方)や5マイルコースの選択も一案。ただし実質還元は下がるので、ゴールドに上げるほうが総合的に得なケースが多い。([JCB], [D-Money])

ANAカードおすすめ最強解説:もう迷わない。生活と旅行の実例で選ぶ最適解【第3部|年間支出とフライト回数で“数字の結論”を出す】

先に“使い方の芯”を決めておく。ここでは恒常的に効く数字だけで試算する。入会キャンペーンは一切上乗せしない。 前提はシンプルに置く。

  • 日常決済の基準レート:100円=1マイル相当(1.0%)を目安とする。
  • ANAカードマイルプラスのような“別枠加算”は、生活圏に対象店舗がある人だけを想定して+0.5%が月間支出の15%分にのる(=全体で約+0.075%)とする。
  • 搭乗ボーナスはカード一般=+10%、ゴールド等=+25%の差だけを使う。区間マイルは人により大きく変わるので、あなたの年間ベースフライトマイル合計をXとして扱い、「上乗せ分=X×10% or 25%」で示す。
  • マイル価値の保守的な目安は1マイル=2円相当として円換算も添える。

この前提で、年間120万円/240万円/360万円の3ケースを“決済だけ”で並べ、次に飛行機に乗る人ほど差が広がる理由を数字で見ていく。

決済で貯まる“ベースマイル”の骨格(キャンペーン抜き)

年間決済額 ベース(1.0%) ANAカードマイルプラスの効果(+0.075%仮定) 合計(概算)
120万円 12,000マイル +900マイル 12,900マイル
240万円 24,000マイル +1,800マイル 25,800マイル
360万円 36,000マイル +2,700マイル 38,700マイル

行の解説 120万円は「月10万円」ほど。固定費(携帯・ネット・電気)と食費・EC・交通を集約すれば到達しやすい。ベースだけで12,000マイル。生活圏にマイルプラス対象が少しあれば+900マイルがのって12,900マイル。 240万円は「月20万円」。家族カードでの集約やEC比率が高い世帯に普通に見られる水準。25,800マイルなら、国内線の往復×2〜3区間程度の原資になる。 360万円は「月30万円」。子育て世帯のまとめ払い・保険・サブスク・ふるさと納税などを寄せると現実的になるケース。38,700マイルは、国際線の片道ビジネスの足がかりにもなる水準だ。

ここまではブランドや券種に関係なく“決済だけ”の話。ここに移行手数料の有無、搭乗ボーナスの差、空港まわりの実利が上乗せ・差別化要素として加わる。

搭乗ボーナスがつく“Xの上”の差:飛ぶ人ほど開く

年間のベースフライトマイル合計をXとすると、一般は+0.1X、ゴールドは+0.25Xが上乗せ。 便宜上、Xを5,000/10,000/20,000の3段階に置いて差分を見ておく。

年間ベースフライトマイル=X 一般(+10%) ゴールド等(+25%) 両者の差(+15%) 円換算(1マイル=2円)
5,000 +500 +1,250 +750 +1,500円相当
10,000 +1,000 +2,500 +1,500 +3,000円相当
20,000 +2,000 +5,000 +3,000 +6,000円相当

行の解説 年に数回の国内+たまの国際でX=10,000くらいの人は、ゴールド系の+25%で+2,500マイル。一般との差+1,500マイルは、決済では月6〜7万円分に相当する“もうひと押し”。 出張が多くX=20,000を超えるなら、差は+3,000マイル。空港ラウンジや手荷物関連などの時間価値まで考えると、年会費の上振れを取り返しやすい。

移行手数料という“固定費”の読み方(一般→ゴールドの分岐点)

一般カード系で10マイル相当移行を選ぶと、年に5,500〜6,600円の固定費がかかるタイプがある(例:VISA一般6,600円、JCB一般5,500円)。 これを1マイル=2円で考えると、「元が取れる必要マイル」= 手数料÷2円 で目安が出る。

  • 6,600円3,300マイル(これ以上移行するなら“払ってもよい”)
  • 5,500円2,750マイル

この“固定費”をゼロにできるのがゴールド系。 たとえばANA VISA ワイドゴールドなら移行手数料が不要。一般(+10%)→ワイドゴールド(+25%)へ上げる意味は、搭乗ボーナス差だけでなく、移行固定費の撤去にある。 結論として、毎年しっかり移行する家計は、ゴールドの総コスパが優位になりやすい。

3つの家計モデルで“最適解”を具体化

ケースA:年間120万円決済、フライトは年1往復(国内)

  • 決済12,900マイル(マイルプラス仮定込み)
  • 搭乗ボーナス:Xを2,500と仮定 → 一般+250/ゴールド+625(差+375)
  • 合計の目安:一般13,150、ゴールド13,525
  • 選び方: 年120万円・フライト少なめなら、年会費が軽い構成でも十分回る。 ただし毎年マイルに移行するなら、移行手数料(5,500〜6,600円)がボディブロー。ここを嫌うならANA VISA ワイドゴールドに一本化して固定費を整理。 旅行の快適性(ラウンジ等)を明確に求めるならANAアメックス・ゴールドも候補。ただし“数字中心”で見る限りはワイドゴールドのほうが回しやすい

ケースB:年間240万円決済、フライトは国内3往復+たまに近距離国際

  • 決済25,800マイル
  • 搭乗ボーナス:Xを10,000と仮定 → 一般+1,000/ゴールド+2,500(差+1,500)
  • 合計の目安:一般26,800、ゴールド28,300
  • 選び方ゴールド系の“+25%”が体感できるゾーン。移行手数料ゼロも効くため、ANA VISA ワイドゴールドが“軸”。 家族で空港を使う回数が増えるなら、ANAアメックス・ゴールドの快適性(ラウンジ・手荷物等)をサブのVISA/Masterで決済面を補完する“二刀流”も現実解。 PASMO通勤が濃い首都圏ユーザーは、ソラチカ ゴールドで“毎日×+25%”の設計に切り替えると積み上げが安定する。

ケースC:年間360万円決済、フライトは国内5往復+年1回の長距離

  • 決済38,700マイル
  • 搭乗ボーナス:Xを20,000と仮定 → 一般+2,000/ゴールド+5,000(差+3,000)
  • 合計の目安:一般40,700、ゴールド43,700
  • 選び方ゴールド系一択の領域。ANA VISA ワイドゴールドで家計集約が王道。ファミリーマイル登録で特典2〜3席を取りに行きやすい。 長距離が入るなら、ANAアメックス・ゴールド空港まわりの効率化(ラウンジ・手荷物関連・サポート)を価値換算できる人に合う。VISA/Masterのサブで決済の通りを確保しておけば、取りこぼしがない

“Suica派/PASMO派”の分岐を最後にもう一度

  • Suicaが日常の中心(モバイルSuica、定期、首都圏JR主体)なら、ANA VISA SuicaANA VISA ワイドゴールド+モバイルSuica運用が自然。改札・チャージ・決済のワンストップで「いつのまにか貯まっている」状態にできる。
  • PASMOが日常の中心(地下鉄・私鉄・バス主体)なら、ソラチカ。毎日のタッチがメンタル的に続けやすい積み上げに直結する。頻度が高くなったらゴールドに切り替えて移行手数料をゼロに。

ここまでの“数字の結論”

  • 決済だけで見ても、月10万→年12,900/月20万→年25,800/月30万→年38,700が“現実的な到達点”。
  • 飛ぶ人ほど+10%(一般)/+25%(ゴールド)の差が効いてくる。X=10,000で+1,500X=20,000で+3,000の差。
  • 毎年移行する家計は、移行手数料がゼロゴールド系(ANA VISA ワイドゴールド/ソラチカ ゴールド/ANAアメックス・ゴールド)が総合コスパで優位
  • 旅の満足度を上げるという意味では、ANAアメックス・ゴールド空港まわりの厚みは“数字に出にくい利得”をもたらす。出張・長距離があるなら強い。

ANAカードおすすめ完全ガイド:もう迷わない。生活と旅行の実例で選ぶ最適解【第4部|生活線別の“最終提案”】

はっきり結論から。土台にする1枚は、次の三択のどれかで足ります。 ANA VISA ワイドゴールド(三井住友カード)/ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド/ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカ)。 ここから先は、生活動線旅行の頻度に沿って「どれを選べば失敗しないか」を、実例ベースで静かに決め切ります。表は必要最小限に留め、行ごとに理由を言葉で添えます。

ライフスタイル別の“答えだけ”早見

ライフスタイル 基本カード サブカード 理由の要点
家計を1枚に集約、年に国内1〜2回 ANA VISA ワイドゴールド なし 日常決済の取りこぼしが少ない。移行手数料ゼロ/搭乗+25%で長く効く。
空港の快適度を最優先、年に長距離あり ANAアメックス・ゴールド VISA/Master系 ラウンジ・手荷物関連・サポートが厚い。決済の通りやすさはVISA/Masterで補完。
首都圏PASMO通勤・通学が主軸 ソラチカ(一般 or ゴールド) 必要ならVISA系 PASMO一体で“毎日のタッチ”が貯蓄に直結。頻度が増えたらゴールド=移行無料へ。
Suica派(モバイルSuica・JR主体) ANA VISA Suica or ワイドゴールド なし 改札〜チャージ〜決済が一体。Suica中心なら運用が最も滑らか。
国内出張が月1前後+家族旅行 ANA VISA ワイドゴールド 余裕があればアメックス・ゴールド 決済基盤の強さに、空港快適度を“必要な期間だけ”上乗せする二段構え。
海外出張が年5回以上 ANAアメックス・ゴールド VISA/Master 空港〜現地の導線で差が出る。決済の通りはVISA/Masterで死角をなくす。
学生・20代で年会費は軽く ANA一般(VISA/JCB) なし まずは無理なく。使うほど上位へ“育てる”。
個人事業主・法人の経費決済 ANA VISA ワイドゴールド 事業用途に法人系VISA/Master 経費を1枚に寄せやすい。精算動線と会計の整合が取りやすい。

解説 家計をまとめたい人は、ANA VISA ワイドゴールドで大半のシーンを拾えます。移行手数料がかからないため、毎年きちんとANAに寄せる家計ほど総コストが読みやすく、搭乗+25%も効き続けます。 空港の快適性を重視する人は、ANAアメックス・ゴールドを“旅のツール”として選び、VISA/Masterを薄く添えると決済の通りやすさで隙が消えます。 PASMOが生活の中心ならソラチカが一番シンプルです。頻度が上がってきたらゴールド=移行無料へ切り替えると、固定費の無駄がなくなります。 Suica派はANA VISA Suicaで改札〜日常決済が一筆書きになります。ECやiD/Apple Pay/Google Payの通りも良好で、運用ストレスが小さいのが強みです。

ケーススタディで“腹落ち”させる

地方在住・年1〜2回の帰省+年1回の家族旅行

日常決済は地方のスーパー・ドラッグストア・ECが中心。飛行機は年に2〜3往復結論:ANA VISA ワイドゴールド。理由は、家計集約のしやすさ移行手数料ゼロ。フライト回数が多くない場合でも、搭乗+25%は“回数×年数”で効きます。空港の快適性は“必要な時にだけ”アメックス・ゴールドを短期で並行運用するのも現実的ですが、まずはワイドゴールド1枚で足ります。

首都圏・PASMO通勤で旅行は年1回

毎日の地下鉄・私鉄・バスが主軸。ANAに強い理由は、PASMO一体で“触るほど貯まる”心理的な継続性があるから。 結論:ソラチカ(一般→ゴールドへ育てる)。最初は一般で十分。毎年しっかり移行するほどの貯まり方になったら、ゴールド=移行無料へ切替。ECやiD/QUICPayの通りやすさが気になる場合、VISA系をサブに添えれば決済の死角がほぼ消えます。

Suica派・JR主体、Apple Payを多用

改札・チャージ・定期・日常決済の一体感が価値。 結論:ANA VISA SuicaまたはANA VISA ワイドゴールド+モバイルSuica運用。Suicaが生活の中心なら、運用ストレスが最も低く、“意識せず貯まる”感覚を作れます。Suicaを毎日使い、年に数回飛ぶならワイドゴールド側が総合で優位。

国内出張が月1前後+家族旅行

決済は広く、飛行機は年間10,000マイル級(ベース)に届くことも。 結論:ANA VISA ワイドゴールドを軸に。空港の快適性が必要な月だけANAアメックス・ゴールドを併用する“期間限定の二刀流”が無駄なく効きます。家族で空港を使う機会が増えると、手荷物関連やラウンジの価値を実感しやすい。

海外出張が年5回以上

空港〜現地の導線で、時間と安心がマイル以上の価値に。 結論:ANAアメックス・ゴールド+VISA/Master。メインはアメックスで空港・サポートの厚みを取り、決済の通りはVISA/Masterで補完。これで“時間価値”という見えにくい利得が安定します。

学生・20代・まずは年会費を抑えたい

結論:ANA一般(VISA/JCB)。無理なく始め、決済やフライトの頻度に応じて上位へ育てる前提が健全です。いきなり高年会費で肩に力を入れるより、続けられる運用を優先。

個人事業主・法人で経費決済を寄せたい

結論:ANA VISA ワイドゴールドを主軸に。家計とは別に事業用を分けると会計処理が簡潔になり、ファミリーマイルの設計もしやすくなります。法人名義が必要なら法人系VISA/Masterの導線も並行で検討。

“二刀流コンボ”が効く場面

コンボ 何が得か 注意点
ワイドゴールド × アメックス・ゴールド 決済の通り(VISA)+空港快適性(AMEX)。出張・家族旅行の満足度が安定。 年会費の合計を使う月の価値で回収できるかを毎年点検。
ソラチカ × VISA系(一般 or ワイドゴールド) PASMOの毎日+決済の広さ。生活の死角をほぼ排除。 マイル移行の固定費(一般の年手数料)に気づかず払い続けないこと。貯まり方が増えたらゴールドへ。
ワイドゴールド × ANA VISA Suica 家計はワイド、改札はSuicaでシームレス。 2枚の“役割”を明確に。決済の分散でメインのポイント効率が落ちないよう管理。

解説 二刀流は“贅沢”ではなく、役割分担です。ワイドゴールドで家計を固め、アメックス・ゴールドで空港のボトルネックを消す。ソラチカで毎日を積み上げ、VISA系でどこでも通る決済基盤を確保。迷う時は「自分のイライラを消してくれる役割が何か」で決めると納得が早いです。

家族で貯める設計(ファミリーマイルと家族カード)

施策 何が変わるか 現実的なポイント
ファミリーマイル登録 席数確保(特典2〜3席)が現実的に。 家族旅行の計画が立てやすい。使う直前に慌てない。
家族カードで集約 120万→240万→360万と段階的に底上げ。 “誰が何を払うか”を最初に決めるとブレない。
決済先の固定化 ANAカードマイルプラス対象店に寄せるほど+α。 スーパー・ドラッグ・EC・ガソリン・空港周りで“指定の店”を決めると効率化。

解説 家族での合算運用は、貯まる速度を上げる最短ルートです。家族カードの年会費が“赤字”にならないよう、使う担当を決めて役割を固定。「今回は誰のカードで払う?」と迷う時間をゼロにします。

最後の分岐:PASMOか、Suicaか、空港か

迷ったら、次の三問にだけ答えてください。 1.毎日触るのはPASMOかSuicaか? 2.年にどれくらい空港を使うか? 3.家計を1枚に集約できるか?

  • PASMOならソラチカ。頻度が上がったらゴールドへ。
  • SuicaならANA VISA Suicaワイドゴールド+モバイルSuica
  • 空港の使用が多いならANAアメックス・ゴールドを主役に、VISA/Masterで決済の通りを補完。
  • 家計を1枚に寄せられるならANA VISA ワイドゴールドを“柱”に据えるのがいちばん簡単。

よくある落とし穴

移行手数料の固定費を見落として“毎年なんとなく払っている”ケース。一般カードで年5,500〜6,600円の固定費があるなら、ゴールド=移行無料に上げるほうが総合で得になりやすい。 Suica派・PASMO派の取り違え。普段の改札を変えてまでカードに合わせる必要はありません。今の生活動線にカードを合わせるのが正解です。 二刀流の役割不明。2枚を持つなら役割を“言葉にする”(家計の柱/空港の快適/改札専用)。それだけで分散ロスが消えます。

まとめ:今日決めるなら、この3択から

  • 最初の1枚で失敗したくないANA VISA ワイドゴールド
  • 旅行の質を上げたい(空港がストレス)ANAアメックス・ゴールド
  • PASMOが生活の中心ソラチカ(一般→ゴールドへ育てる)

ここまで読んだあなたは、すでに「自分の動線」が見えています。毎日触るIC空港の頻度家計の集約、この三点だけで答えは出ます。 最後に、もう一度だけ静かに確認してください。PASMOか、Suicaか、空港か。 その答えにいちばん近いカードが、あなたにとっての“最適解”です。

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