2026年夏にオープンする予定の「ホテルアンダの森 石川加賀店」とは? メリットやデメリットなどHOTTELの記者がわかりやすく解説
旅行系WEBメディア「HOTTEL」に記事を書くトラベルライター”TAKA”です。旅についての疑問や噂について真相をつきとめ、わかりやすく解説します。
今回は、2026年初夏にオープン予定の「ホテルアンダの森 石川加賀店」について徹底的にリサーチしました。静岡・山形・大阪で話題を集めている「アンダの森」ブランドが、ついに北陸エリアに初上陸するというビッグニュースです。「オールインクルーシブ」という旅行スタイルが日本でも急速に広まる中、子連れファミリーから三世代旅行まで幅広い層に支持されているこのホテルブランドが、開湯1300年の歴史を誇る山中温泉エリアにどのような施設を展開するのか。現時点で入手できる情報を余すことなくお伝えし、私TAKAの独自の視点から考察を加えてまいります。
結論:北陸新幹線延伸で身近になった加賀温泉郷に、ファミリー向けリゾートの決定版が誕生
まず結論からお伝えしますと、ホテルアンダの森 石川加賀店は、子連れファミリーや三世代旅行を検討している方にとって、2026年以降の北陸旅行における最有力候補の一つになる可能性が極めて高いと私TAKAは考えています。
その根拠は明確です。2024年3月16日に北陸新幹線が金沢〜敦賀間で延伸開業し、東京から加賀温泉駅まで最速2時間43分でダイレクトアクセスが可能になりました。大阪からも約2時間で到着できるようになり、関東・関西の双方から格段に訪れやすくなった加賀温泉郷に、圧倒的な支持を集めるファミリー向けオールインクルーシブホテルが進出するのです。
すでにオープンしている姉妹施設「アンダの森 伊豆いっぺき湖」は年間2万組以上のお客様に利用されており、各種予約サイトでの口コミ評価は軒並み4.7前後という驚異的な数字を記録しています。山形天童店もじゃらんアワード2024で「泊まって良かった宿大賞」を2冠受賞するなど、その評価の高さは折り紙付きです。
ホテルアンダの森とは? ― オールインクルーシブの先駆者が描く「日常のハレの日」
NSグループが展開する次世代型リゾートホテル
ホテルアンダの森は、「カラオケパセラ」で知られる株式会社NSグループ(ニュートン・サンザグループ)が運営するオールインクルーシブホテルブランドです。NSグループは東京都新宿区に本社を置き、取締役社長は荻野佳奈子氏が務めています。首都圏・大阪に17店舗を構えるカラオケパセラをはじめ、リゾートホテル「アンダグループ」、愛犬と泊まれる施設「愛犬お宿」、豪華カプセルホテル「安心お宿」、産後ケアホテル「マームガーデンリゾート葉山」など、多彩な事業を展開しています。
同グループが掲げるビジョンは『日常のハレの日』をつくること。日常のなかにも、大好きな家族や友達と特別な時間を過ごす『ハレの日』があるはずという考えのもと、徹底した現場主義を貫いているのが特徴です。
「アンダ」の名前に込められた想い
「アンダ」という名称は、インドネシア語の「アンダティバ」に由来しています。これは「おかえりなさい」「また来てね」「帰りたくなるところ」といった意味が込められた言葉です。実際、アンダの森を利用した多くの宿泊者が「また来たい」「次回の予約をしてから帰った」という声を寄せており、リピーター率の高さがこのホテルの大きな特徴となっています。
インドネシア語の「anda」は「あなた」を意味する丁寧な表現でもあり、ゲスト一人ひとりを大切にするホスピタリティの姿勢が名前にも表れているといえるでしょう。
オールインクルーシブとは? ― 旅行業界で急成長する新しい滞在スタイル
「すべて込み」の安心感が人気の秘密
オールインクルーシブ(All Inclusive)とは、英語で「すべてを含む」という意味で、宿泊料金に滞在中の食事・ドリンク・アクティビティ・施設利用料などがあらかじめ含まれている宿泊スタイルを指します。
従来の旅行では、宿泊費に加えて現地での食事代やアクティビティ費用が別途かかり、「思った以上に出費がかさんでしまった」という経験をされた方も多いのではないでしょうか。オールインクルーシブなら、チェックインからチェックアウトまで追加料金を気にすることなく、ホテル滞在を心ゆくまで楽しむことができます。
日本国内でも急速に普及
楽天トラベルの調査によると、2024年末から2025年始にかけてのオールインクルーシブを含むプランの予約数は前年比で3倍以上に伸びたと報告されています。特に子連れ家族での利用が4.4倍と急増しており、ファミリー層からの圧倒的な支持が人気を牽引しています。
天候や気温に左右されず施設内で休暇を完結できる点、支払いが「定額」という安心感を提供できる点が、多忙な現代のファミリー層のニーズに合致しているのでしょう。
ホテルアンダの森 石川加賀店の基本情報
所在地・開業時期
ホテルアンダの森 石川加賀店(仮称)は、2026年初夏のオープンを予定しています。所在地は石川県加賀市山中温泉菅谷町となっており、開湯1300年の歴史を誇る山中温泉エリアに位置します。
石川加賀店は、伊豆いっぺき湖店、山形天童店、大阪天王寺タワー店に続く「ホテルアンダの森」ブランドの4店舗目であり、北陸エリアでは初の出店となります。
予約開始時期
現時点では正式な予約受付開始日は公表されていませんが、公式発表によると「予約は来春開始予定」とされています。2025年春以降に予約サイトでの受付が始まる可能性が高いと推測されます。
また、年末〜1月にかけて石川エリアの民放4局でテレビCMが放映されるとのことで、開業に向けた認知拡大が本格化していくものと思われます。
山中温泉エリアの魅力 ― 松尾芭蕉も愛した名湯
開湯1300年の歴史と「扶桑三名湯」の称号
ホテルアンダの森 石川加賀店が位置する山中温泉は、奈良時代から続く開湯1300年の歴史を誇る温泉地です。僧行基が薬師如来のお告げにより発見したのが始まりといわれ、加賀温泉郷(山代温泉・山中温泉・粟津温泉・片山津温泉)の一角を占める名湯として知られています。
元禄2年の秋、俳人・松尾芭蕉は「奥の細道」の旅の途中でこの地に9日間逗留し、「山中や 菊はたおらじ 湯のにほひ」と詠みました。芭蕉は山中温泉を有馬・草津と並ぶ「扶桑(日本)三名湯」と称えたと伝えられており、その評価の高さがうかがえます。
泉質と効能
山中温泉の泉質はカルシウム・ナトリウムを主成分とする硫酸塩泉で、飲泉も可能です。さらりとした肌触りが特徴で、神経痛・リウマチ・筋肉痛・関節痛・疲労回復・胃腸病・皮膚病などに効能があるとされています。
共同浴場「菊の湯」は芭蕉が詠んだ句にちなんで名付けられており、男女別に建物が分かれている珍しいスタイルで、地元の方々にも親しまれています。
鶴仙渓をはじめとする景勝地
山中温泉の最大の魅力の一つが、温泉街に沿って流れる大聖寺川が作り出した約1kmの渓谷「鶴仙渓」です。総ひのき造りの「こおろぎ橋」は山中温泉を代表するシンボルで、四季折々の風情と日本の情緒が感じられます。
華道・草月流三代目家元の勅使河原宏氏がデザインしたS字型の「あやとりはし」も見どころの一つで、新緑の時期には橋の紅紫色とのコントラストが美しく映えます。春から秋にかけては遊歩道沿いに「川床」が設けられ、渓流を眺めながらスイーツや抹茶を楽しむこともできます。
伝統工芸の街
山中温泉は山中漆器や九谷焼の発祥地としても知られています。菅谷町には日本一の木地挽きろくろ技術を担う職人が多く住んでおり、「ろくろの里」として伝統工芸の体験ができる施設も整備されています。温泉街のメインストリート「ゆげ街道」には、酒蔵やオルゴール館、漆器や九谷焼のギャラリーが立ち並び、散策しながらのおみやげ探しや食べ歩きも楽しめます。
想定される施設・サービス内容
姉妹施設から読み解く「アンダの森」の魅力
ホテルアンダの森 石川加賀店の詳細な施設内容はまだ公開されていませんが、プレスリリースでは「広大な敷地を活かしたオールインクルーシブホテルとして、お子様から大人まで一日中滞在を楽しめる豊富な無料施設を完備する予定」と発表されています。
姉妹施設である伊豆いっぺき湖店や山形天童店の施設内容から、石川加賀店でも同様のサービスが提供されると推測できます。
無料アクティビティ(20種類以上)
既存のアンダの森では、以下のような無料アクティビティが用意されています。
屋内施設:
- 巨大ボールプール:山形天童店では10万個のボールを使用した180平米の巨大施設が話題
- カラオケルーム:パセラを運営する会社ならではの充実した設備。恐竜モチーフのユニークなルームも
- ゲームコーナー:エアホッケー、ダーツ、体感ゲームなど
- ボルダリング:専用シューズの無料貸出あり
- ビリヤード
- 卓球場
- 岩盤浴
- 漫画ライブラリー
- のりもの広場:電動カーなど子どもが夢中になる乗り物がズラリ
- 木育ひろば:木のおもちゃで遊べるスペース
- プラレールルーム
屋外施設:
- パターゴルフ
- バドミントンコーナー
- ジップライン:山形天童店には8メートルのジップラインを設置
- 果樹園
温泉・貸切風呂
アンダの森の大きな特徴の一つが予約不要で利用できる複数の貸切風呂です。伊豆いっぺき湖店では7つ、山形天童店でも7つの個性豊かな貸切風呂が用意されており、「恐竜風呂」「ほたる風呂」など子どもが喜ぶテーマ性のある浴室が人気です。
山中温泉は豊富な湯量を誇る温泉地であることから、石川加賀店でも源泉を活かした大浴場と複数の貸切風呂が設置されることが期待できます。男の子を連れたママにとって「一緒に大浴場に入れない問題」がありますが、貸切風呂が無料で使えることでこの悩みが解消されると、多くの口コミで評価されています。
食事(1泊3食ビュッフェ)
アンダの森の食事は夕食・夜食・朝食の「1泊3食」ビュッフェスタイルが基本です。全世代が満腹&満足できるメニュー構成で、ソフトドリンクからアルコールまで飲み放題となっています。
山形天童店では地元の食材にこだわり、山形牛のステーキやハーブ鶏、山形名物の芋煮など、その土地ならではの料理が提供されています。石川加賀店でも日本海の新鮮な海鮮や加賀野菜、能登牛など北陸の食材を活かしたメニューが期待できるでしょう。
特筆すべきは「夜食バータイム」の存在です。21:30〜23:00頃まで、おつまみや飲み放題のドリンク、〆のラーメンなどを楽しめる大人の時間が設けられており、「子どもを寝かしつけた後にゆっくりお酒を飲める」と好評です。
キッズフレンドリーなサービス
アンダの森は子連れに優しいサービスが充実していることでも知られています。
- 授乳室・おむつ交換台:館内各所に設置
- 調乳用温水器:哺乳瓶の洗浄剤やおしり拭きも用意
- ベビー用品の貸出:ベビーベッド、ベッドガード、バンボ、ベビーカーなど
- 子ども用アメニティ:館内着、おむつ、ベビーソープ、食器類、絵本、トミカ、ニューブロックなど
- 離乳食・粉ミルクの対応
- キッズビュッフェコーナー:子どもが自分で選べる高さに設置
- お子様用イス・ハイローチェア:レストランに完備
滞在時間の充実
アンダの森の大きな魅力の一つが長い滞在時間です。
- ホテルチェックイン:12:00〜(施設利用開始)
- ルームチェックイン:15:00〜(部屋への入室)
- ルームチェックアウト:翌11:00
- ホテルチェックアウト:翌14:00まで施設利用可能
つまり、宿泊日の12時から翌日14時まで最大26時間も施設を楽しめることになります。チェックイン前に荷物を預けて先にアクティビティを楽しみ、チェックアウト後も温泉以外の施設で遊べるというのは、他のホテルにはない大きな魅力です。
アクセス方法
北陸新幹線で東京から約3時間
2024年3月16日の北陸新幹線延伸開業により、東京から加賀温泉駅まで乗り換えなしで行けるようになりました。
- 東京駅 → 加賀温泉駅:「かがやき」で約2時間43分(最速)、「はくたか」で約3時間15分
- 運賃:指定席利用で約14,400円(通常期)
速達型「かがやき」の加賀温泉駅停車は1日2往復と限られていますが、「はくたか」なら5往復程度が停車するため、時間帯を選べば十分利用しやすいといえるでしょう。
関西・名古屋方面から
敦賀駅での乗り換えは必要ですが、所要時間は短縮されています。
- 大阪駅 → 加賀温泉駅:約2時間
- 京都駅 → 加賀温泉駅:約1時間40分
- 名古屋駅 → 加賀温泉駅:約2時間
加賀温泉駅から山中温泉へ
加賀温泉駅から山中温泉エリアへは、路線バスで約30分です。北鉄加賀バスの「温泉山中線」が運行しており、運賃は430円程度となっています。
また、加賀周遊バス「キャンバス」を利用すれば、山代温泉や片山津温泉など加賀温泉郷の各エリアを巡ることもできます。
ホテルアンダの森 石川加賀店が無料送迎バスを運行するかどうかは現時点で未発表ですが、姉妹施設の伊豆いっぺき湖店や山形天童店では最寄り駅からの無料送迎(タクシー代キャッシュバックを含む)を実施しているため、同様のサービスが期待できます。
車でのアクセス
北陸自動車道を利用する場合、以下のインターチェンジが便利です。
- 加賀IC → 山中温泉:約15〜30分
- 片山津IC → 山中温泉:約30分
- 小松IC → 山中温泉:約25分
駐車場は無料で用意されるものと思われます(伊豆いっぺき湖店65台、山形天童店100台が無料)。
料金相場の予測
姉妹施設の料金を参考に
ホテルアンダの森 石川加賀店の正式な料金はまだ発表されていませんが、姉妹施設の料金から推測することができます。
| 施設名 | 最安料金(1名あたり目安) | 備考 |
|---|---|---|
| アンダの森 伊豆いっぺき湖 | 18,800円〜 | 大人2名1泊2食付き基準 |
| アンダの森 山形天童店 | 11,800円〜 | 大人2名1泊2食付き基準 |
| アンダの森 大阪天王寺タワー | 比較的リーズナブル | 都市型のためやや低め |
山形天童店は2024年12月にオープンしたばかりということもあり、キャンペーン価格が設定されている可能性があります。石川加賀店も北陸エリア初進出ということで、オープン記念の特別プランが用意される可能性が高いと予想されます。
「高い」と感じるか「お得」と感じるか
口コミを分析すると、「お値段は高め」という声がある一方で、「滞在中は食事も飲み物も遊びも貸切風呂も無料なので結果的にお得」という評価が大多数を占めています。
通常の旅行では、夕食時のアルコール代だけで数千円、子どもが「あれやりたい、これやりたい」と言うたびに追加料金が発生し、想定以上の出費になることも珍しくありません。オールインクルーシブなら、最初に支払った金額以上は一切かからないという安心感があります。
既存施設の口コミから見える「良い点」
【おすすめポイント①】子どもが1日中飽きない圧倒的なアクティビティ量
口コミで最も多く挙げられているメリットが、「子どもが飽きない」「1泊では遊びきれない」という点です。
「チェックインからチェックアウトまで楽しみが尽きません」 「控えめに言って最高でした!子供がチェックインからチェックアウトまで楽しんでくれたことが1番」 「ここに書ききれないほど、子どもが楽しめる施設が盛りだくさん」
特にボールプールやのりもの広場は子どもたちに大人気で、「何十回も同じ車に乗っていた」という微笑ましいエピソードも。親としては子どもが夢中で遊んでいる間、マッサージチェアでリラックスしたり、ラウンジでお酒を楽しんだりできるのが嬉しいポイントです。
【利点②】スタッフのホスピタリティが高い
口コミでは接客・サービスの評価が非常に高いことも特徴です。じゃらんの評価では山形天童店が接客4.8、伊豆いっぺき湖店も接客4.7という高得点を記録しています。
「スタッフさんの対応が素晴らしく、すれ違う度に挨拶していただけた」 「下の子どもが夕食中に眠くなっていたら、横になれるベビーベッドをテーブルの横まで持ってきてくれた」 「サプライズケーキや写真のサービスもありがたかった」
誕生日や記念日のサプライズ対応も好評で、「子どもの誕生日旅行にぴったり」という声も多く見られます。
【良い点③】三世代旅行に最適
おじいちゃんおばあちゃんから孫まで、三世代で楽しめるという点も大きな強みです。
「70代の両親も未就学児も1日楽しめました」 「おじいちゃんおばあちゃんのゲストから、帰省中のお子さん家族と一緒に宿泊して素敵な思い出ができたと喜びの声をいただいています」
子ども向けのアクティビティだけでなく、大人向けの岩盤浴やマッサージチェア、漫画ライブラリー、カラオケなども充実しているため、どの世代も退屈することなく過ごせます。
【おすすめ④】貸切風呂が予約不要で使い放題
貸切風呂が予約不要・追加料金なしで何度でも利用できるというのは、子連れ家族にとって非常にありがたいシステムです。
「貸切風呂が無料で使えるのは本当にありがたく、ゆっくりお湯に浸かることができました」 「男の子との母子旅だと一緒に大浴場に入れない問題があるが、その点貸切風呂が無料で使えるのは本当にありがたい」
伊豆いっぺき湖店では7つ、山形天童店でも7つの貸切風呂があり、空いていればすぐ入れるシステムになっています。
【メリット⑤】飲み放題のクオリティが高い
「プレモル、角ハイ飲み放題ですよ!?というのはさておき…」 「遅くまで飲めるところはとても良かった」
アルコールを含む飲み放題のラインナップが充実しており、お酒好きの方からも好評を得ています。夜食バータイムでは「好きなカクテルを作っていただけた」という声もあり、バーテンダーがその場でカクテルを作ってくれるサービスも行われているようです。
既存施設の口コミから見える「悪い点」
【デメリット①】混雑時は待ち時間が発生
人気施設だけに、繁忙期や食事時間帯は混雑するという指摘があります。
「時間によっては料理やスイーツをとるまで大行列になります」 「貸切風呂が順番待ちになってしまった時に待っている順番がわからなくなり、あとから来たグループに抜かされてしまった」
特にビュッフェの開始直後は混み合う傾向があるため、少し時間をずらして利用するのが賢い選択かもしれません。
【欠点②】お酒を飲まない人にはコスパが悪いと感じる場合も
オールインクルーシブの料金にはアルコール飲み放題が含まれているため、お酒を飲まない方には割高に感じるという声もあります。
「お酒を飲まない私たちにとってはコスパ悪し」
一方で、ソフトドリンクも飲み放題、アクティビティもすべて無料という点を考慮すれば、トータルでは満足できるという意見も多いです。
【おすすめしない点③】清掃面で気になる点があることも
自然豊かな環境にある施設ならではの虫の存在や、一部清掃が行き届いていないという指摘も見られます。
「自然がいっぱいなので虫さんがたくさんいて、何ヵ所か刺されてしまった」 「お風呂にでっかい蜘蛛がいてびっくりした」 「衛生面での不快感が多くありました。部屋の窓枠に蜘蛛の巣がはっていた」
山間部の施設では虫の侵入は避けられない部分もありますが、虫よけ対策グッズを持参するなどの備えをしておくと安心です。
【注意点④】移動が大変な場合がある
広大な敷地を持つ施設の場合、館内の移動距離が長いという声もあります。
「レストランや温泉までの道が坂道や階段がたくさんで抱っこ紐しながらだと移動が怖かった」 「部屋が2階でしたが階段しか無かったのでエレベーターなどあると嬉しかった」
小さなお子様連れの場合は、予約時にレストランやアクティビティエリアに近い部屋をリクエストするとよいでしょう。
こんな方におすすめ
おすすめしたい方
①小さなお子様連れのファミリー 0歳から小学生までのお子様がいるご家庭には、まさにぴったりの宿です。子ども向けのサービスが徹底的に整備されており、授乳室やおむつ交換台、ベビー用品の貸出など、赤ちゃん連れでも安心して滞在できます。
②三世代旅行を計画している方 おじいちゃん・おばあちゃんから孫まで、全員が楽しめるアクティビティと施設が揃っています。大人数で泊まれる部屋も用意されており、11名まで宿泊できるタイプもあります。
③追加料金を気にせずのんびり過ごしたい方 「子どもに何度も『やりたい』と言われるたびにお金がかかる」というストレスから解放されたい方に最適です。
④北陸新幹線延伸を機に北陸旅行を検討している方 東京から約3時間でアクセスでき、温泉と観光を同時に楽しめます。金沢観光と組み合わせた旅行プランも立てやすくなりました。
⑤「帰りたくない」と言われるほど子どもを喜ばせたい方 口コミでは「帰りたくない」「また来たい」という子どもの声が多数報告されています。親として、子どもの笑顔を見られることが最大の旅の思い出になるでしょう。
おすすめできない方
①観光メインで宿は寝るだけという方 オールインクルーシブの魅力を最大限に活かすには、ホテル滞在を楽しむ時間的余裕が必要です。1日中観光して宿は寝るだけという方には、サービスを十分に活用できない可能性があります。
②静かに過ごしたいカップル・大人だけの旅行 ファミリー向けに特化した施設のため、館内には元気な子どもたちがたくさんいます。静かなリゾートステイを求める方には向いていないかもしれません。
③ご当地グルメを外で楽しみたい方 オールインクルーシブは館内で食事が完結するため、外食を楽しむ機会が少なくなります。山中温泉街の飲食店やカフェを巡りたい方は、その分の食事代が「もったいない」と感じる可能性があります。
④予算をできるだけ抑えたい方 1名あたり1万円台後半〜という価格帯は、素泊まりの宿と比べると高額に感じられるかもしれません。ただし、食事代やアクティビティ代込みと考えれば、トータルでは決して高くないという見方もできます。
Q&A:よくある疑問にお答えします
Q1. 予約はいつから開始されますか?
A. 公式発表によると「来春開始予定」とされています。2025年春以降に楽天トラベル、じゃらん、一休などの予約サイトで受付が始まる可能性が高いでしょう。公式サイトでの情報更新をこまめにチェックすることをおすすめします。
Q2. 料金はいくらくらいになりそうですか?
A. 正式発表はありませんが、姉妹施設の料金から推測すると、大人1名あたり1万円台後半〜3万円程度(1泊2食付き・時期や部屋タイプにより変動)になると予想されます。オープン記念の特別プランが用意される可能性もあります。
Q3. 赤ちゃん連れでも大丈夫ですか?
A. アンダの森はキッズフレンドリーな宿として知られており、0歳児から受け入れています。授乳室、調乳用温水器、ベビーベッドの貸出、離乳食への対応など、赤ちゃん連れでも安心して滞在できる環境が整っています。
Q4. 東京からのアクセスは?
A. 北陸新幹線で東京駅から加賀温泉駅まで最速約2時間43分(かがやき利用)、約3時間15分(はくたか利用)です。加賀温泉駅から山中温泉エリアへは路線バスで約30分となります。
Q5. 大阪からのアクセスは?
A. 特急サンダーバードで敦賀駅へ行き、北陸新幹線に乗り換えて加賀温泉駅まで約2時間で到着できます。関西圏からも十分日帰り圏内といえるでしょう。
Q6. 車で行く場合の駐車場は?
A. 姉妹施設では無料駐車場が完備されています。石川加賀店でも同様に無料で利用できる可能性が高いです。北陸自動車道の加賀ICから約30分の立地です。
Q7. 食事のアレルギー対応はありますか?
A. 姉妹施設では、予約時にアレルギー情報を伝えることで対応してもらえます。ただし、同一厨房で様々な食材を使用しているため、微量の混入を100%防ぐことは難しいとされています。重篤なアレルギーの場合は事前に相談することをおすすめします。
Q8. チェックイン前・チェックアウト後も施設を利用できますか?
A. 姉妹施設では、チェックイン日の12時から施設利用開始、チェックアウト日の14時まで滞在可能というシステムになっています。最大26時間滞在できるのが大きな魅力です。
Q9. 何泊するのがおすすめですか?
A. 口コミでは「1泊では遊びきれない」という声が多いです。時間に余裕があれば2泊以上することで、施設をより満喫でき、山中温泉街の散策や周辺観光にも出かけられるでしょう。
Q10. 周辺の観光スポットは?
A. 山中温泉エリアには鶴仙渓(こおろぎ橋、あやとりはし)、ゆげ街道(温泉街のメインストリート)、山中座(伝統芸能の上演施設)、芭蕉の館など見どころが豊富です。また、車で30分ほどの距離に山代温泉や片山津温泉もあり、加賀温泉郷を巡る旅も楽しめます。
【コラム】旅行業界のスラング・隠語解説
旅行通なら知っておきたい、今回の記事に関連する業界用語をトラベルライターTAKAが解説します。
「オールインクルーシブ」と「AI」
旅行業界では、オールインクルーシブを略して「AI(エーアイ)」と呼ぶことがあります。人工知能のAIと紛らわしいですが、「今回の旅行はAIにしよう」といえば、業界関係者には通じる言葉です。
「オルイン」
さらにカジュアルに、「オルイン」と略す人も。SNSで「オルインホテル泊まってきた!」という投稿を見かけたら、オールインクルーシブのホテルに泊まったという意味です。
「三世代旅行」
祖父母・親・子どもの三世代で行く旅行のこと。アンダの森はまさにこの「三世代旅行」をターゲットにしたホテルで、公式サイトでも積極的にアピールしています。
「パセリスト」
NSグループが運営する「カラオケパセラ」の愛好者を指す愛称。パセラファンがアンダグループのホテルに泊まるケースも多く、「パセラのホスピタリティがホテルでも体験できる」と話題になることがあります。
「夜食バー」「バータイム」
アンダの森独自のサービスで、21時30分頃から23時頃までおつまみやカクテル、〆のラーメンなどを楽しめる時間帯のこと。子どもを寝かしつけた後の大人だけの贅沢な時間として、リピーターから特に人気があります。
「ホテルチェックイン」と「ルームチェックイン」
アンダの森では、施設利用開始時刻(ホテルチェックイン)と部屋への入室時刻(ルームチェックイン)を分けて管理しています。これにより、部屋に入る前から施設で遊べるというメリットがあります。
「おかえり」「おかえりなさい」
アンダの森のスタッフが、リピーターのゲストに対して使う挨拶。「アンダ」の名前の由来である「また来たくなる場所」というコンセプトを体現した言葉で、口コミでも「『おかえりなさい』と言われて嬉しかった」という声が見られます。
トラベルライターTAKAの独自考察
北陸新幹線延伸がもたらす可能性
私TAKAがこの「ホテルアンダの森 石川加賀店」に注目する最大の理由は、北陸新幹線延伸との相乗効果です。
2024年3月の延伸開業以来、加賀温泉駅を含む北陸エリアへのアクセスが劇的に改善されました。東京から乗り換えなしで約3時間というのは、伊豆や箱根への旅行と比べても遜色のない利便性です。この好立地に、年間2万組以上を集客する実績を持つアンダの森ブランドが進出するわけですから、その潜在的な集客力は計り知れません。
「山中温泉」という立地の妙
また、山中温泉というエリア選定にも戦略的な意図を感じます。
山中温泉は開湯1300年の歴史を持ち、松尾芭蕉が絶賛したことでも知られる名湯です。しかし正直なところ、若いファミリー層にとっては「どこそれ?」という印象が強いエリアでもあります。金沢や兼六園の知名度と比べると、観光地としての認知度はまだまだ低いのが実情でしょう。
そこにアンダの森が進出することで、「山中温泉=子連れで楽しめる温泉地」という新しいブランドイメージが構築される可能性があります。これは山中温泉エリア全体にとっても大きなプラスになるはずです。
北陸の食材を活かしたビュッフェへの期待
個人的に最も楽しみにしているのは、北陸の食材を活かしたビュッフェです。
山形天童店では山形牛や芋煮など地元食材にこだわった料理が提供されていますが、北陸には日本海の新鮮な海の幸、加賀野菜、能登牛、越前ガニ(冬季)など、食材の宝庫です。これらを「食べ放題」で楽しめるとなれば、グルメな大人にとっても大きな魅力になるでしょう。
「こおろぎ橋」「鶴仙渓」との連携
ホテルから山中温泉街の中心部へは少し距離があるかもしれませんが、散策ルートとしての連携が期待されます。チェックアウト後に鶴仙渓を散策し、ゆげ街道で食べ歩きを楽しんでから帰路につく——そんな旅のスタイルが定着すれば、山中温泉エリア全体の活性化にもつながるはずです。
競合との差別化ポイント
北陸エリアにはすでに多くの温泉旅館が存在しますが、「オールインクルーシブ」で「子連れに特化」した施設はまだ少ないのが現状です。加賀温泉郷には老舗の高級旅館や温泉リゾートホテルが多数ありますが、小さな子どもが騒いでも気兼ねなく過ごせる施設となると、選択肢は限られてきます。
その意味で、ホテルアンダの森 石川加賀店は「北陸で子連れ旅行といえばここ」という唯一無二のポジションを確立できる可能性を秘めています。
懸念点と期待
一方で、懸念点がないわけではありません。
①冬季の積雪対応 北陸は雪国です。伊豆や山形天童と比べても、冬季の気候条件は厳しい可能性があります。屋外アクティビティの運用方法や、アクセス確保の方策がどうなるかは注目点です。
②既存温泉旅館との関係性 新規参入するホテルと、古くから営業してきた温泉旅館との関係がどうなるかも気になるところです。共存共栄の形で山中温泉エリア全体が盛り上がることを期待したいと思います。
③オープニングスタッフの質 現在オープニングスタッフを大募集中とのことですが、アンダの森の魅力の一つである「ホスピタリティの高さ」を新規スタッフがどこまで体現できるかがカギになります。研修体制がしっかりしていることを願います。
最後に
2026年夏——。それは、北陸旅行の新しい選択肢が誕生する瞬間になるでしょう。
私TAKAは、このホテルアンダの森 石川加賀店が、北陸エリアにおけるファミリー向けリゾートのスタンダードを変える存在になると予感しています。
松尾芭蕉が「扶桑三名湯」と称えた山中温泉の名湯を、現代の子連れファミリーが気軽に楽しめるようになる——それはまさに、伝統と革新が融合した新しい旅の形ではないでしょうか。
予約開始は2025年春とのこと。その時が来たら、私もいち早く予約を入れて、皆さまにレポートをお届けしたいと思います。
最新情報は公式サイトでご確認ください。
公式サイトはこちら https://www.andanomori.jp/









