NSグループが運営するオールインクルーシブホテル「ホテルアンダの森」とは? メリットやデメリットなどHOTTELの記者がわかりやすく解説

旅行系WEBメディア「HOTTEL」に記事を書くトラベルライター”TAKA”です。今回のテーマは、近年家族連れやグループ旅行者の間で急速に人気を集めている「ホテルアンダの森」についてです。「オールインクルーシブって実際お得なの?」「子連れでも本当に楽しめる?」「予約が取れないほど人気って本当?」など、多くの旅行者が抱く疑問について、ネット上の口コミや評判を幅広くリサーチし、独自の視点から解説していきます。

結論:「ホテルアンダの森」は子連れ家族・三世代旅行に最適なオールインクルーシブホテル

結論から申し上げると、ホテルアンダの森は「追加料金を気にせず家族全員が一日中楽しめる」というコンセプトを徹底的に追求した、日本では比較的珍しいタイプのオールインクルーシブホテルと言えるようです。

特に0歳から2歳の乳児は宿泊料金が無料、3歳から5歳の幼児は大人料金の50%、小学生は70%という料金設定は、子育て世代にとって非常に魅力的な価格体系となっているようです。チェックイン前の12時から館内施設の利用が可能で、チェックアウト後の14時まで滞在できる「最大26時間ステイ」というシステムも、他のホテルではなかなか見られない特徴と言われています。

宿泊予約サイトでの評価も軒並み高く、じゃらんでは総合評価4.5以上、楽天トラベルでも同様の高評価を獲得しており、「また来たい」というリピーターの声が非常に多いのが印象的です。

NSグループとは?「遊び開発」を掲げる総合レジャー企業

「ホテルアンダの森」を運営しているのは、株式会社NSグループ(ニュートン・サンザグループ)という東京都新宿区に本社を置く企業です。

NSグループは1986年の創業以来、「ハニトー」で有名なカラオケパセラ、バリ風都市型ホテル「バリアンリゾート」、ウエディング施設、カプセルホテル「安心お宿」など、多彩なレジャー事業を展開してきました。「ヒューマン・ハピネス・プロバイダー」を理念に掲げ、常に新しい遊び空間をプロデュースする「遊び開発」企業として知られています。

ホテル事業においては、グループ会社の株式会社感動ホテルズがアンダグループの各ホテルを企画・運営しており、「感動」という社名が示す通り、宿泊客に特別な体験を提供することを重視しているようです。

「アンダ」の意味とホテルコンセプト

ホテル名に含まれる「アンダ(Anda)」はインドネシア語で「あなた」を意味する言葉です。さらに「アンダティバ」という表現には「帰る処」「お帰り処」「また来てね」といった意味が込められているとのことです。

このため、アンダグループのホテルでは宿泊客を「お帰りなさいませ」という挨拶で迎えるのが伝統となっているようです。何度訪れても「我が家に帰ってきた」ような安心感を感じてもらいたいという思いが込められているのだそうです。

ホテル内にはインドネシア・バリ島をイメージした異国情緒あふれるデザインが随所に施されており、館内のあちこちにカエルのオブジェやモチーフが配置されているのも特徴的です。このカエルはインドネシアの「聖なる生き物」として尊敬される存在であり、また日本語の「帰る」との語呂合わせで「また帰ってきてね」というメッセージも込められているようです。

ホテルアンダの森 施設一覧(2025年12月現在)

現在営業中の施設

1. アンダの森 伊豆いっぺき湖(静岡県伊東市)

アンダの森ブランドの旗艦店とも言える存在で、年間2万組以上が宿泊する人気施設です。約4,000坪という広大な敷地内に、多彩なアクティビティ施設と温泉を完備しています。伊豆高原の一碧湖畔という自然豊かなロケーションで、木漏れ日や小鳥のさえずりに癒されながら滞在を楽しめます。

  • 住所:静岡県伊東市吉田836-2
  • 客室数:約40室
  • アクセス:JR伊東駅より無料シャトルバス「ケロバス」で約15分

2. アンダの森 山形天童店(山形県天童市)

2024年12月22日にオープンした、アンダグループ東北エリア初進出のホテルです。約13,000平米という広大な敷地に83室の客室を有し、天童温泉の豊富な湯量を誇る大浴場が魅力です。

  • 住所:山形県天童市鎌田本町2-4-51
  • 客室数:83室(最大11名対応の部屋も完備)
  • アクセス:JR天童駅より車で5分(タクシー代1,000円までキャッシュバック)

3. アンダの森 大阪天王寺タワー(大阪府大阪市)

2025年4月10日にオープンした都市型アンダの森で、天王寺駅から徒歩3分という好立地が特徴です。ビルタイプの施設ながら、大阪最大級とも言われる巨大ゲームセンターや、屋上の「キラキラの森」イルミネーションなど、都会でありながらアンダの森らしい「遊び」を満喫できる設計になっているようです。

  • 住所:大阪府大阪市天王寺区悲田院町8-1
  • アクセス:天王寺駅北口から徒歩3分、阿部野橋駅西改札口から徒歩8分

開業予定の施設

4. アンダの森 石川加賀店(仮称)(石川県加賀市)

2026年初夏に開業予定の北陸エリア初進出店舗です。山中温泉エリアに位置し、伊豆いっぺき湖同様の広大な敷地を活かしたオールインクルーシブホテルになる予定とのことです。

アンダグループの姉妹ホテル

「アンダの森」以外にも、NSグループは以下のようなホテルブランドを展開しています。

ホテル&スパ アンダリゾート伊豆高原

2003年にオープンした、アンダグループの原点とも言えるホテルです。「アンダの森」と比較すると、より大人向け・カップル向けの落ち着いた雰囲気が特徴で、10箇所の貸切露天風呂やエステ施設が充実しています。

アンダのおうち 伊豆高原

2023年7月にオープンした、比較的コンパクトな敷地に施設が凝縮されたホテルです。アンダの森と比べて館内の移動が少なく、小さな子ども連れでも動きやすいと評判です。

愛犬お宿 伊豆高原 / ウブドの森 伊豆高原

ペット同伴で宿泊できる温泉リゾートホテルで、愛犬家に人気があります。なお、アンダの森やアンダリゾート本館ではペット同伴宿泊は受け付けていないため注意が必要です。

アンダものがたり 伊東

2024年7月17日にオープンした新しい施設で、渓流の流れる森の中の露天風呂や絶景を見渡すアクティビティいっぱいの屋上が特徴です。

料金体系と予約方法

宿泊料金の目安

アンダの森の料金は日程や曜日によって大きく変動するのが特徴です。

アンダの森 伊豆いっぺき湖の場合

  • 平日:2名1室 約17,800円〜(1名あたり約8,900円〜)
  • 土曜・連休:2名1室 約33,600円〜(1名あたり約16,800円〜)

アンダの森 大阪天王寺タワーの場合

  • 平日:2名1室 約24,800円〜(1名あたり約12,400円〜)
  • 土曜・連休:2名1室 約45,800円〜(1名あたり約22,900円〜)

アンダの森 山形天童店の場合

  • 平日:2名1室 約33,900円〜(1名あたり約15,450円〜)

子ども料金

アンダの森の子ども料金体系は、子育て世代に優しい設定となっています。

  • 中学生以上:大人料金と同額
  • 小学生:大人料金の70%
  • 幼児(3歳〜6歳):大人料金の50%
  • 乳児(0歳〜2歳):無料(食事・布団の有無に関わらず)

予約方法

予約は以下の方法で可能です。

  1. 公式サイトからの直接予約(公式サイトが最もお得という案内あり)
  2. じゃらん経由の予約
  3. 楽天トラベル経由の予約
  4. JTB経由の予約
  5. その他OTA(Yahoo!トラベル、一休.comなど)

公式サイトでの予約を「最もお得」としている理由として、クーポンや特典が充実している可能性が考えられます。ただし、じゃらんや楽天トラベルのポイント還元やクーポンを考慮すると、総合的なコストパフォーマンスは予約サイトによって異なる場合があります。

人気日程は2ヶ月以上前から予約が埋まることもあるため、早めの予約が推奨されているようです。

オールインクルーシブの内容詳細

食事(1泊3食)

アンダの森の大きな特徴は「1泊3食」という表現です。これは夕食・朝食に加えて「夜食」が含まれているためです。

夕食ビュッフェ

オープンキッチンスタイルのビュッフェで、シェフが目の前で調理するライブキッチンが楽しめます。メニューは地元の食材を活かした料理が中心で、伊豆いっぺき湖では静岡の海の幸(金目鯛、真鯛など)、山形天童店では山形牛や芋煮といったご当地グルメが提供されるようです。

夕食時間は2部制(17時回と19時回など)が多く、時期によっては早めに予約が埋まることもあるとのことです。

夜食バータイム

21:30〜23:00または24:00頃まで営業する夜食コーナーでは、締めのラーメン(醤油・豚骨など)、お茶漬け、たこ焼き、焼き鳥、枝豆などの軽食が無料で提供されます。駄菓子バーも人気で、大人も子どもも昔懐かしいお菓子を楽しめるようです。

朝食ビュッフェ

和洋折衷のビュッフェスタイルで、自由時間制となっていることが多いようです。富士山朝霧高原の「富士の名月」卵など、地元食材にこだわったメニューが提供されているとの報告があります。

飲み放題

最大11時間のアルコール・ソフトドリンク飲み放題が含まれています。

提供時間は施設によって若干異なりますが、概ね13:00〜24:00(または25:00)まで利用可能とのことです。

提供されるドリンクの例

  • 生ビール(プレミアムモルツ、スーパードライなど)
  • 各種ワイン(赤・白)
  • ハイボール、レモンサワー
  • カクテル各種(カシス、モヒートなど)
  • 日本酒(地酒)
  • ソフトドリンク各種
  • コーヒー、紅茶

注目すべきは、夕食時のビュッフェでもアルコールが飲み放題という点です。通常のホテルではレストランでの飲み物は別料金であることが多いため、これは大きなメリットと言えるでしょう。

無料アクティビティ

アンダの森の最大の魅力とも言えるのが、20種類以上の無料アクティビティです。

屋内アクティビティ

  • カラオケルーム(8〜10室完備、フリードリンク付き)
  • ゲームセンター(レトロゲームから体感ゲームまで)
  • 卓球場、ビリヤード、ダーツ
  • ボルダリング
  • エアホッケー
  • キッズルーム(ボールプール、プラレール電車ルームなど)
  • ブック&ハンモックカフェ(漫画ライブラリー)
  • マッサージチェア
  • 岩盤浴(一部施設)
  • ジム(山形天童店など)

屋外アクティビティ

  • パターゴルフ(9ホール)
  • バドミントン
  • ミニゴーカート、乗り物広場
  • グランピング体験
  • ツリーデッキ

山形天童店限定

  • 180平米の巨大ボールプール
  • 8メートルのジップライン
  • 「世界一変な卓球場」(4倍サイズの卓球台)
  • バレルサウナ

温泉・貸切風呂

温泉も無料で利用可能で、予約不要の自由時間制で貸切風呂に入れるのが大きな特徴です。

アンダの森 伊豆いっぺき湖の温泉

  • 5つの貸切露天風呂
  • サウナ付き大浴場
  • 泉質:アルカリ単純泉(神経痛、疲労回復に効能)

アンダの森 山形天童店の温泉

  • 7つの貸切風呂(恐竜風呂、ほたる風呂など個性豊か)
  • 天童温泉最大級の湯量を誇る大浴場
  • バレルサウナ

空いていれば何度でも入浴可能で、空き状況はモニターやスマートフォンで確認できるシステムが導入されているようです。

メリット・良い点(おすすめポイント)

良い点1:追加料金を気にせず楽しめる安心感

オールインクルーシブ最大のメリットは、財布を気にせず滞在を楽しめるという点です。通常の旅行では「このドリンクいくらかな」「カラオケ代が高いな」といった金銭的なストレスがつきものですが、アンダの森では基本的にすべてが宿泊料金に含まれているため、そうした心配が不要とのことです。

良い点2:子連れ家族に対する徹底したサポート

ベビーベッド、ベビーバス、おむつ交換台、ハイチェア、離乳食の用意など、赤ちゃん連れでも安心して過ごせる設備が充実しています。キッズルームには年齢に応じた遊び場が用意されており、「子どもが帰りたくないと言う」という口コミが多数見られます。

良い点3:三世代旅行に最適な設計

小さな子どもからおじいちゃん・おばあちゃんまで、幅広い年齢層が楽しめるよう設計されているのも大きな利点です。「三世代ホテル」を標榜しており、孫と一緒に遊べるアクティビティから、大人がゆっくりできる岩盤浴やマッサージチェアまで揃っています。

良い点4:26時間滞在できるロングステイ

チェックイン前の12時から施設利用可能、チェックアウト後の14時まで滞在可能という最大26時間のロングステイが可能です。通常のホテルでは15時チェックイン・10時チェックアウトが一般的なことを考えると、この滞在時間の長さは大きなメリットと言えるでしょう。

良い点5:スタッフの接客が高評価

口コミで特に多く見られるのが、スタッフの接客の良さを称える声です。「どのスタッフも笑顔で挨拶してくれる」「子どもにも優しく声をかけてくれる」「細やかな気配りに感動した」といった評価が多数あり、ホスピタリティの高さが伺えます。

デメリット・悪い点(注意点)

悪い点1:施設間の移動が大変な場合がある

特にアンダの森 伊豆いっぺき湖では、敷地が広く複数の棟に分かれているため、食事やお風呂への移動に時間がかかるという声があります。雨の日は屋外を通る必要がある場所もあり、ベビーカーでの移動に苦労したという報告もあります。エレベーターがない棟もあるため、足腰の弱い高齢者や重い荷物がある場合は注意が必要かもしれません。

悪い点2:繁忙期は混雑する

人気施設ゆえに、土日祝日や長期休暇期間は混雑する傾向があるようです。特に夕食の時間帯やカラオケ、貸切風呂などの人気施設は、待ち時間が発生することもあるとのことです。

悪い点3:料金が高めに感じる場合も

オールインクルーシブとはいえ、お酒を飲まない方にとってはコスパが悪く感じる可能性があります。飲み放題の価値を享受できない方にとっては、通常のホテルの方が割安に感じることもあるかもしれません。

悪い点4:ファミリー向けゆえの騒がしさ

子ども連れに優しいホテルである反面、館内が賑やかで落ち着かないと感じる方もいるようです。大人だけの静かな滞在を求める方には、姉妹ホテルの「アンダリゾート伊豆高原」の方が向いているかもしれません。

悪い点5:貸切風呂が争奪戦になることも

貸切風呂は予約制ではなく空いていれば入れるシステムのため、人気の時間帯は空きを見つけるのが難しいという声もあります。特に夕食後の時間帯は混み合うようです。

おすすめする方・おすすめしない方

ホテルアンダの森をおすすめしたい方

  • 0歳〜小学生の子どもがいるファミリー:子ども向けの設備・アクティビティが充実しているため、お子さまが飽きることなく一日中楽しめます。
  • 三世代旅行を計画している方:祖父母から孫まで、全世代が楽しめる施設設計になっています。
  • お酒好きなグループ:13時から深夜までアルコール飲み放題という点は、お酒好きにとって最高の環境と言えるでしょう。
  • 旅行中の出費を事前に把握したい方:オールインクルーシブなので、予算管理がしやすいのもメリットです。
  • 雨の日でも楽しみたい方:屋内アクティビティが充実しているため、天候に左右されにくいのも魅力です。

ホテルアンダの森をおすすめできない方

  • 静かでゆっくりした滞在を求める方:ファミリー層が多く、館内は賑やかな雰囲気になりがちです。
  • お酒を全く飲まない方:飲み放題の価値を享受できないため、通常のホテルの方が割安に感じる可能性があります。
  • 愛犬と一緒に旅行したい方:アンダの森ではペット同伴宿泊は不可です。愛犬連れの方は「愛犬お宿」や「ウブドの森」をご検討ください。
  • 移動が困難な方:一部施設では棟間の移動が多く、エレベーターがない場所もあります。
  • 大人だけのカップル旅行:子連れ向けの雰囲気が強いため、カップルには姉妹ホテルの「アンダリゾート伊豆高原」の方がおすすめかもしれません。

Q&A:よくある質問と回答

Q1. 予約が取れないほど人気って本当ですか?

A. 土日祝日や夏休み、GWなどの繁忙期は確かに予約が取りにくい傾向があるようです。特に人気の夕食時間帯(17時回)は2ヶ月以上前でも埋まっていることがあるとの報告があります。平日や閑散期であれば比較的予約が取りやすいようなので、日程に融通が利く方は平日がおすすめです。

Q2. 子どもが小さいのですが大丈夫でしょうか?

A. 0歳から利用可能で、ベビーベッド、ベビーバス、おむつ交換台、離乳食など、赤ちゃん連れに必要な設備・サービスが整っています。多くの口コミで「子連れでも安心して過ごせた」という声が見られます。

Q3. 食事の時間は選べますか?

A. 夕食は2部制で、予約時または当日に希望時間を選択できることが多いようです。ただし、人気の時間帯は早めに埋まることがあるため、希望がある場合は早めの予約をおすすめします。朝食は自由時間制で、営業時間内であればいつでも利用可能な施設が多いようです。

Q4. 雨の日でも楽しめますか?

A. はい、屋内アクティビティが非常に充実しているため、雨の日でも十分に楽しめるようです。カラオケ、ゲームセンター、キッズルーム、漫画ライブラリーなど、屋内で一日中遊べる施設が揃っています。

Q5. アンダの森とアンダリゾートの違いは何ですか?

A. 簡潔に言うと、アンダの森は子連れファミリー・三世代旅行向けアンダリゾートは大人・カップル向けという棲み分けがされています。アンダの森の方がキッズ向け施設が充実しており、アンダリゾートの方は温泉やエステなど大人向けのリラクゼーション施設が充実しているようです。

Q6. 支払いはいつするのですか?

A. アンダの森ではチェックイン時の事前精算システムを採用しているようです。館内施設が無料のオールインクルーシブスタイルなので、チェックイン時にまとめて精算することで、滞在中は支払いを気にせず過ごせる仕組みになっています。

Q7. 送迎バスはありますか?

A. JR伊東駅からアンダの森 伊豆いっぺき湖への無料シャトルバス「ケロバス」が運行されています。事前予約制なので、利用する場合は予約時に申し込みが必要です。山形天童店ではタクシー代1,000円までのキャッシュバック制度があります。

コラム:アンダグループに関する隠語・スラング解説

トラベルライターTAKAとして、旅行好きの間で使われているアンダグループに関する用語や隠語をいくつかご紹介します。

「ケロバス」 JR伊東駅とアンダグループ各施設を結ぶ無料シャトルバスの愛称です。バスの外装にカエル(ケロケロ)のデザインが施されていることからこう呼ばれています。

「アンダガエラーズ」 アンダグループのファン、常連客を指す愛称として一部で使われているようです。スタッフも自らをこう呼ぶことがあるとか。

「おかえり」「ただいま」 アンダグループでは宿泊客を「お帰りなさいませ」と迎える文化があり、リピーターの間では「またアンダに帰ってきた」という意味で「ただいま」と言うのが定番になっているようです。

「三世代ホテル」 アンダの森が自ら掲げるコンセプトで、祖父母・親・子の三世代が一緒に楽しめるホテルという意味です。

トラベルライターTAKAの考察と独自見解

最後に、私TAKAの独自の視点から「ホテルアンダの森」についての考察をお伝えします。

日本のオールインクルーシブ市場を切り開くパイオニア

オールインクルーシブという宿泊形態は、海外のリゾートホテルでは一般的ですが、日本国内ではまだまだ珍しい存在です。その中でアンダグループ、特にアンダの森は、日本のファミリー旅行市場において「オールインクルーシブ」の魅力を広めるパイオニア的存在と言えるのではないでしょうか。

従来の日本の旅館やホテルでは、「食事」「温泉」「アクティビティ」がそれぞれ別料金で、旅行中も常に財布の紐を意識せざるを得ませんでした。しかしアンダの森では、チェックインした瞬間から「お金のことは忘れて楽しんでください」というメッセージが伝わってきます。これは特に子育て世代にとって、大きな心理的解放感をもたらすものではないかと推測されます。

なぜ「子連れ向け」に振り切ったのか

興味深いのは、アンダグループが「アンダリゾート」という大人向けブランドと「アンダの森」という子連れ向けブランドを明確に棲み分けている点です。

おそらくこれは、「静かにくつろぎたい大人」と「元気に遊びたい子ども」の両方を一つの施設で満足させることの難しさを熟知した上での戦略的判断なのでしょう。どっちつかずにするのではなく、それぞれのニーズに特化した施設を作ることで、両方のターゲット層から高い満足度を得ているように見えます。

2026年以降の展開予測

石川加賀店の開業予定(2026年初夏)を見ると、アンダグループは地方の温泉地への進出を着実に進めているようです。伊豆(静岡)→天童(山形)→天王寺(大阪)→加賀(石川)と、それぞれ異なるエリア・特性の地域に展開していることから、今後も北海道や九州など、まだカバーされていないエリアへの進出が予想されます。

特に、既存のホテルや旅館を改装してアンダの森ブランドとして再生させるというビジネスモデル(天童店がその例)は、全国各地の観光地活性化にも貢献する可能性を秘めていると言えるかもしれません。

「また来たい」の連鎖が生む強固なファン基盤

口コミを分析していて最も印象的だったのは、「また来たい」「リピートしたい」という声の多さです。月に1回ペースで利用しているというヘビーユーザーの存在も確認できました。

この「また来たい」という感情を生み出す要因として、以下の要素が考えられます。

  1. 「アンダティバ=帰る処」というコンセプトの浸透:「お帰りなさい」という挨拶が、心理的な帰属意識を生んでいる
  2. 子どもの成長に合わせた楽しみ方の変化:乳児期、幼児期、小学生と、年齢に応じて楽しめるアクティビティが変わるため、成長のたびに「また行きたい」と思える
  3. 施設のアップデート:新しいアクティビティの追加や施設の改装が定期的に行われているようで、「前回と違う体験ができる」期待感がある

今後の課題と期待

一方で、いくつかの課題も見えてきます。

繁忙期の混雑対策:人気ゆえの混雑は避けられない面がありますが、予約システムの改善や施設のキャパシティ増強など、さらなる工夫が求められるかもしれません。

高齢者へのバリアフリー対応:三世代旅行を標榜するならば、高齢者や車椅子利用者への配慮もさらに充実させる余地がありそうです。

お酒を飲まない方向けのプラン:オールインクルーシブの恩恵を受けにくい「お酒を飲まない層」向けに、例えばスイーツ食べ放題や別のサービスを強化するなど、代替的な価値提供を検討しても良いのではないでしょうか。

最終的な評価

総合的に見て、ホテルアンダの森は「子連れファミリーが旅行を存分に楽しむための仕組みを徹底的に考え抜いたホテル」と評価できます。「追加料金なし」「予約不要で貸切風呂に入れる」「チェックイン前から遊べる」など、従来のホテルの常識を覆すサービスの数々は、子育て世代の「旅行あるある」な悩みを見事に解消しているように思えます。

もちろん万人向けではありませんが、ターゲットとする顧客層(子連れファミリー、三世代旅行者、お酒好きのグループ)にとっては、間違いなく「また来たい」と思えるホテルと言えるのではないでしょうか。

日本国内でオールインクルーシブホテルを探している方、子連れ旅行で「財布を気にせず楽しみたい」と考えている方には、ぜひ一度体験していただきたいホテルブランドです。

公式サイトはこちら