都ホテルズ&リゾーツが提供する会員プログラム「都プラス」とは? メリットやデメリットなどHOTTELの記者がわかりやすく解説
旅行系WEBメディア「HOTTEL」に記事を書くトラベルライター”TAKA”です。旅についての疑問や噂について真相をつきとめわかりやすく解説します。今回は、都ホテルズ&リゾーツが提供する会員プログラム「都プラス」について、ネットで調べられる情報を徹底的にリサーチし、その実態やメリット・デメリット、口コミなどを詳しく解説していきたいと思います。
結論:都プラスは入会金・年会費無料で高還元率が魅力の会員プログラム
まず結論から申し上げますと、都プラスは全国23施設と海外2施設で利用できる入会金・年会費ともに無料の会員プログラムで、100円(税抜)の利用につき10ポイントという驚異的な還元率10%を誇る大変魅力的なサービスと言えるでしょう。2022年6月1日に全面リニューアルされ、従来のポイントプログラムに加えて、年間の宿泊数や利用金額に応じた4段階のステータス制が導入され、ステータスが上がるごとに客室アップグレードやレイトチェックアウト、ラウンジアクセスなどの充実した特典が受けられるロイヤリティプログラムへと進化したようです。
貯まったポイントは1ポイント=1円として、宿泊やレストラン、バーでの支払いに利用できる使い勝手の良さも大きな魅力となっており、特にマリオット系列との提携施設であるシェラトン都ホテル東京、シェラトン都ホテル大阪、ウェスティン都ホテル京都、大阪マリオット都ホテルなどの高級ホテルでも同様の還元率でポイントが貯まることから、ホテルステイを楽しむ方にとっては見逃せないプログラムと言われています。
都プラスとはどのようなサービスなのか
都プラスは、株式会社近鉄・都ホテルズが運営する都ホテルズ&リゾーツの公式会員プログラムで、東京から岐阜、三重、京都、大阪、福岡、そして米国のカリフォルニア州まで、合計25施設で利用できる会員サービスとなっているようです。その歴史は古く、近鉄グループが1890年創業の老舗都ホテルを買収したことがルーツとなっており、宮内庁御用達だった志摩観光ホテルをはじめとする名門ホテルを擁する、日本を代表するホテルチェーンの会員プログラムと言えるでしょう。
2022年6月の全面リニューアル以前は、ポイントを貯めるだけのシンプルなプログラムで他のホテルグループの会員制度と比較すると魅力が限定的だったという声もあったようですが、リニューアル後はステータス制が導入され、会員特典が大幅に充実したことで、よりお得に、より便利に都ホテルズ&リゾーツを利用できるプログラムへと生まれ変わったようです。
対象施設について詳しく知る
都プラスを利用できる施設は、大きく分けて「都ホテル」「都シティ」「都リゾート」「テーマパーク・旅館」「海外施設」の5つのカテゴリーに分類されているようです。
都ホテルのカテゴリーには、伝統を受け継ぎその先へと進化を続ける都市型フルサービスホテルが含まれます。シェラトン都ホテル東京(白金台)、シェラトン都ホテル大阪、ウェスティン都ホテル京都、大阪マリオット都ホテル(あべのハルカス)、都ホテル岐阜長良川、都ホテル四日市、都ホテル京都八条、都ホテル尼崎、都ホテル博多などが展開されているようです。
都シティのカテゴリーには、都市の滞在をスマートに提供する宿泊主体の機能的なカジュアルサービスホテルとして、都シティ東京高輪、都シティ近鉄京都駅、都シティ大阪天王寺、都シティ大阪本町などがラインナップされているようです。
都リゾートのカテゴリーには、寛ぎの時間を至高の時間へと昇華させるリゾート型フルサービスホテルとして、志摩観光ホテル(ザ クラシック、ザ ベイスイート)、都リゾート志摩ベイサイドテラス、都リゾート奥志摩アクアフォレストなどの施設が含まれているようです。
テーマパーク・旅館のカテゴリーには、ホテル近鉄ユニバーサル・シティ、ホテル志摩スペイン村、賢島宝生苑、奈良万葉若草の宿三笠、奈良・春日奥山月日亭、青蓮寺レークホテル、そして2025年7月に新たに加盟したオリオンホテルモトブリゾート&スパ(沖縄)などが含まれるようです。
海外施設としては、米国カリフォルニア州に都ホテルロサンゼルス、都ハイブリッドホテルトーランス・カリフォルニアの2施設が展開されているようです。
これらすべての施設で、都プラスのポイントを貯めたり使ったりできることが大きな特徴となっており、ビジネスホテルからラグジュアリーホテル、リゾート、旅館まで幅広い選択肢があることが魅力と言えるでしょう。
都プラスの4段階のステータス制度
都プラスでは、年間の宿泊数または年間利用金額に応じて、メンバー、ゴールド、プラチナ、ブラックという4段階のステータスが設定されているようです。
メンバーは、入会時の初期ステータスで、ポイント獲得、ベストレート保証、バースデーダブルポイント、エリートプログラムスペシャルオファー、イベント・キャンペーンの優先案内といった基本的な特典が受けられるようです。
ゴールドは、1年間に5~49泊または10~75万円未満の利用で到達できるステータスで、メンバー特典に加えて、優先レイトチェックアウト、客室アップグレード、レストランギフトといった特典が追加されるようです。
プラチナは、1年間に50~74泊または75~125万円未満の利用で到達できるステータスで、ゴールド特典に加えて、16時までのレイトチェックアウト(ゴールドより時間が延長)、ラウンジへのアクセス、ウェルカムギフトといった特典が追加されるようです。
ブラックは最上位のステータスで、1年間に75泊以上または125万円以上の利用で到達できるようです。プラチナ特典に加えて、スイートルームを含む客室アップグレード、ターンダウンサービス、24時間ステイ、48時間前予約保証、チョイスアニバーサリーダブルポイントといった、まさにVIP待遇とも言える豪華な特典が用意されているようです。
このステータス制度により、都ホテルズ&リゾーツを頻繁に利用するほど、より充実した特典を受けられる仕組みになっているのが特徴と言えるでしょう。
都プラスの特典内容を詳しく解説
都プラスの特典は多岐にわたりますが、主要なものを詳しく見ていきましょう。
ポイントプログラム
最も基本的な特典がポイントプログラムです。宿泊、レストラン、バーなどでの利用100円(税抜)につき10ポイントが加算され、これは還元率10%という驚異的な高さと言われています。貯まったポイントは1ポイント=1円として、次回の宿泊やレストラン、バーでの支払いに利用できるようです。
ポイントの有効期限は、最終利用月から2年間で、その間にポイント利用(貯める・使う)がない場合は翌月の1日に失効するという仕組みになっているようですので、定期的に都ホテルズ&リゾーツを利用する方にとっては実質的に有効期限を気にする必要がないと言えるでしょう。
バースデー特典とチョイスアニバーサリー特典
会員の誕生月には、通常の2倍のポイントが加算されるバースデーダブルポイント特典があるようです。さらに、最上位のブラックステータス会員には、誕生日以外にも自分で選んだ記念日にポイントが2倍になる「チョイスアニバーサリーダブルポイント」という特典があるようです。
ベストレート保証
都プラス会員が公式ホームページから予約した場合の料金は、どの予約サイトよりも最安値であることが保証されているようです。もし他のサイトでより安い料金を見つけた場合は、申請することでさらに割引が受けられる制度になっているようですので、安心して公式サイトから予約できるというメリットがあると言えるでしょう。
客室アップグレード
ゴールド以上のステータス会員には、空室状況に応じて、より上位の客室へのアップグレードが提供されるようです。特にブラックステータスになると、スイートルームを含むアップグレードが期待できるようですので、通常料金でスイートルームに宿泊できる可能性があることは大きな魅力と言えるでしょう。
レイトチェックアウト
ゴールド以上のステータス会員には、優先レイトチェックアウトの特典があり、プラチナとブラックステータスでは16時までのレイトチェックアウトが保証されているようです。さらにブラックステータスには24時間ステイという特典もあり、チェックイン時刻から24時間滞在できるという大変便利なサービスが用意されているようです。
ラウンジアクセス
プラチナ以上のステータス会員には、ラウンジへのアクセス権が付与されるようです。対象となるラウンジとしては、大阪マリオット都ホテルの19階にあるLOUNGE PLUS(ラウンジプラス)などがあるようで、ティータイムやカクテルタイムに軽食やアルコールを楽しめるという特典のようです。
ウェルカムギフトとレストランギフト
プラチナ以上のステータス会員には、チェックイン時にウェルカムギフトが提供されるようです。また、ゴールド以上の会員にはレストランギフトという特典もあるようで、対象レストランでの飲食時に特別なサービスや割引が受けられるようです。
ターンダウンサービス
ブラックステータス会員には、夕方以降にハウスキーピングスタッフが部屋を訪れ、就寝の準備を整えてくれるターンダウンサービスが提供されるようです。高級ホテルならではのきめ細やかなサービスを受けられることは、最上位ステータスならではの特典と言えるでしょう。
48時間前予約保証
ブラックステータス会員には、48時間前予約保証という特典があるようです。これは、宿泊希望日の48時間前までに予約すれば、満室であっても部屋を確保してもらえるという大変強力な特典のようですので、急な出張や旅行の際にも安心して利用できると言えるでしょう。
都プラス公式アプリの便利な機能
都プラスでは、スマートフォン向けの公式アプリが提供されており、より便利にプログラムを利用できるようになっているようです。
アプリをダウンロードすると、デジタル会員証として利用でき、プラスチックカードを持ち歩く必要がなくなるようです。チェックイン時やレストラン利用時にスマートフォンを提示するだけでポイント加算が可能になり、さらに保有ポイントの確認もいつでもどこでも簡単にできるようです。
また、アプリでは会員限定のお得なクーポンが配信されたり、イベント・キャンペーンの優先案内を受け取れたりするようですので、紙のダイレクトメールよりも迅速に情報を入手できるメリットがあるようです。
さらに、2023年からは「ポイントギフト」という新機能が追加され、アプリを利用している会員同士でポイントを贈り合うことができるようになったようです。家族や友人にポイントをプレゼントできることは、ポイントの使い道が広がる便利な機能と言えるでしょう。
アプリからの宿泊予約も可能で、スムーズに予約手続きができることも魅力のようです。
都プラスのレストラン・ショップでの利用
都プラスは宿泊だけでなく、直営レストランやバー、ショップでも利用できることが大きな特徴となっているようです。
シェラトン都ホテル東京では、鉄板焼しろかね、鮨白金さえ㐂、CHEF’s ROOM PLANTINUM、カフェカリフォルニア、中国料理四川、ロビーラウンジバンブー、M BARなど多彩な飲食施設で利用できるようです。
大阪マリオット都ホテルでは、19階のLOUNGE PLUS(ラウンジプラス)、ZK、COOKA、BAR PLUS、M-Boutiqueなどで利用可能となっているようです。
ウェスティン都ホテル京都では、オールデイダイニング洛空、バー麓座、フレンチレストランDominique Bouchet Kyoto、ティーラウンジMAYFAIRなどの高級レストランでも都プラスのポイントが貯まり、使えるようです。
都ホテル京都八条では、バイキングレストランル・プレジールが人気で、圧倒的な品数が魅力のホテルブッフェを都プラスのポイントで楽しめるようです。
このように、宿泊しなくてもレストランやバーを利用するだけでポイントが貯まり、貯まったポイントでまた飲食を楽しめるという循環が生まれることは、日常使いできる会員プログラムとしての魅力と言えるでしょう。
都プラスのお得なキャンペーン
都プラスでは、定期的に様々なキャンペーンが実施されているようです。
2025年には、宿泊でポイント2倍になるキャンペーンが複数回実施されており、6月、9月、12月から2026年2月にかけて、通常100円(税抜)ごとに10ポイントのところ、期間中は100円(税抜)ごとに20ポイントが加算されるという大変お得な内容となっているようです。ただし、キャンペーンで獲得したポイントは期間限定ポイントとなり、通常のポイントよりも有効期限が短く設定されているようですので注意が必要と言われています。
また、公式アプリをダウンロードして新規会員登録すると、500円分のポイントクーポンがもらえる「都プラス公式アプリ新規入会キャンペーン」も頻繁に実施されているようです。2025年12月にも同様のキャンペーンが実施されており、期間中にアプリから新規会員登録すると、すぐに使える500ポイントがプレゼントされるという内容になっているようです。
さらに、2026年1月から2月にかけては「ポイント利用優待キャンペーン」が実施される予定で、対象の宿泊プランやレストランプランを都プラスポイントで通常よりお得に利用できるようです。例えば、シェラトン都ホテル東京のプレミアムフロア ザ・クラブ ジュニアスイートキングルーム(朝食付き)が128,260円相当のところ60,000ポイントで利用できるなど、実質的に半額程度でラグジュアリーな宿泊を楽しめる大変魅力的なキャンペーンとなっているようです。
これらのキャンペーンを上手に活用することで、通常よりもずっとお得に都ホテルズ&リゾーツを利用できることは、会員の大きなメリットと言えるでしょう。
都プラスの良い点・メリット
都プラスの良い点やメリットについて、ネット上の情報を総合すると、以下のような点が挙げられるようです。
メリット1:入会金・年会費が完全無料
最大のメリットは、入会金・年会費が完全無料であることでしょう。多くのホテル会員プログラムでは上級ステータスになるために年会費が必要となることもありますが、都プラスは完全無料でありながらステータス制度も導入されており、利用すればするほど特典が充実していく仕組みになっているのです。このため、気軽に入会でき、維持費を気にせず利用できることは大きな利点と言えるでしょう。
メリット2:驚異的な高還元率10%
100円(税抜)の利用につき10ポイント、つまり還元率10%というのは、他のホテルグループと比較しても非常に高い水準と言われています。マリオット・ボンヴォイの基本還元率が宿泊1ドルにつき10ポイント(10ポイント=約1ドル程度の価値)で実質1%程度であることと比較すると、都プラスの還元率の高さは際立っていると言えるでしょう。
メリット3:ポイントの使いやすさ
貯まったポイントが1ポイント=1円として宿泊やレストランの支払いに使えることも大きなメリットです。複雑な交換レートや制限がなく、シンプルに現金同様に使えることは、初心者にも分かりやすい仕組みと言えるでしょう。
メリット4:全国25施設で共通利用できる利便性
全国23施設と海外2施設の合計25施設で共通してポイントを貯めたり使ったりできることも大きな利点です。シェラトン都ホテル東京、ウェスティン都ホテル京都、大阪マリオット都ホテルといった都市型の高級ホテルから、志摩観光ホテルや都リゾート志摩ベイサイドテラスなどのリゾートホテル、都シティシリーズのようなカジュアルホテルまで、幅広い選択肢があることは魅力と言えるでしょう。
メリット5:マリオット系列ホテルでも同じ還元率
特筆すべき点として、マリオット・インターナショナルと提携しているシェラトン都ホテル東京、シェラトン都ホテル大阪、ウェスティン都ホテル京都、大阪マリオット都ホテルでも、同じ10%の還元率でポイントが貯まることが挙げられます。これらのホテルは、マリオット・ボンヴォイのポイントも貯まりますが、都プラスのポイントも同時に貯められることは、二重に得をする感覚があるというおすすめポイントと言えるでしょう。
メリット6:ステータス達成条件が比較的優しい
ゴールドステータスが年間5泊または10万円以上の利用で達成できることは、比較的ハードルが低いと言われています。マリオット・ボンヴォイのゴールドエリートが年間25泊必要なことと比較すると、5分の1の宿泊数で同等レベルのステータスが得られることは、ライトユーザーにも優しい設計と言えるでしょう。
メリット7:レストラン利用でもポイントが貯まる
宿泊だけでなく、直営レストランやバーでの飲食でも同じ還元率でポイントが貯まることは、日常使いできる会員プログラムとしての利点です。ホテルに宿泊しなくても、レストランでの食事だけでポイントを貯められることは、都市部に住んでいる方にとっては大きなメリットと言えるでしょう。
メリット8:公式アプリの利便性
スマートフォンアプリがあることで、カードレスで利用でき、いつでもポイント残高を確認できることも便利です。お得なクーポンやキャンペーン情報もアプリで受け取れるため、情報を見逃しにくいというメリットもあるようです。
都プラスの悪い点・デメリット
一方で、都プラスにはいくつかのデメリットや注意点もあるようです。
デメリット1:施設数が限定的
全国25施設という数は、世界中に7000軒以上のホテルを展開するマリオット・ボンヴォイや、国内外に数百の施設を持つ他のホテルグループと比較すると、かなり限定的と言わざるを得ません。特に、北海道や東北、中国・四国地方には施設がほとんどないようですので、これらの地域に住んでいる方や頻繁に訪れる方にとっては使いにくいという欠点があると言えるでしょう。
デメリット2:海外展開が限定的
海外施設がカリフォルニア州の2施設のみであることも、国際的な旅行者にとっては大きなデメリットと言えるでしょう。マリオット・ボンヴォイやヒルトン・オナーズなど、世界中どこでも使えるプログラムと比較すると、汎用性に欠けるという欠点があります。
デメリット3:ポイントの交換先が限定的
貯まったポイントは、都ホテルズ&リゾーツでの宿泊やレストラン利用にしか使えないようです。マリオット・ボンヴォイのように航空マイルに交換したり、他社ポイントに変換したりといった柔軟性がないことは、ポイントの使い道が限られるというデメリットと言えるでしょう。かつてはギフトチェックへの交換サービスもあったようですが、2022年12月で終了したようです。
デメリット4:ポイント有効期限の管理が必要
ポイントの有効期限が「最終利用月から2年間」で、その間にポイント利用(貯める・使う)がない場合は翌月の1日に失効するという仕組みは、定期的に利用しない方にとっては注意が必要です。2年に1度も都ホテルズ&リゾーツを利用しない場合、せっかく貯めたポイントが失効してしまうという落とし穴があるため、計画的な利用が求められると言えるでしょう。
デメリット5:キャンペーンポイントの有効期限が短い
ポイント2倍キャンペーンなどで獲得したポイントは期間限定ポイントとなり、通常のポイントよりも有効期限が短く設定されているようです。大量のポイントを獲得しても、期限内に使い切れずに失効してしまう可能性があることは、明らかな欠点と言えるでしょう。
デメリット6:精算時のカード・アプリ提示が必須
ポイントを貯めるには、精算時に必ず都プラスアプリまたは都プラスカードを提示する必要があり、提示を忘れると後からの対応が困難なようです。特に、レストランやバーを利用する際も毎回提示が必要なため、うっかり忘れてしまうとポイントが貯まらないという不便さがあると言えるでしょう。
デメリット7:マリオット系列ホテルでの特典の制限
シェラトンやウェスティン、マリオットといった提携ホテルでは、都プラスの会員であってもマリオット・ボンヴォイの上級会員と同等の特典が受けられるわけではないようです。特に、都プラス会員限定プランで予約した場合、マリオット・ボンヴォイのポイントが付与されなかったり、エリート特典が提供されなかったりすることがあるようですので、両方のプログラムを併用する場合は注意が必要という欠点があるようです。
デメリット8:他の割引・優待との併用不可
お誕生月特典やチョイスアニバーサリーなど、他の2倍ポイント特典との併用ができないという制約があるようです。また、ポイント利用優待キャンペーンなどでも、他の割引・優待との併用ができない場合があるようですので、最もお得な方法を選択する必要があるという煩わしさがあると言えるでしょう。
都プラスをおすすめしたい方
以上のメリットとデメリットを踏まえると、都プラスは以下のような方におすすめと言えるでしょう。
まず、関西・東海地方に住んでいる方や頻繁に訪れる方には強くおすすめできます。都ホテルズ&リゾーツの施設は関西・東海地方に集中しているため、これらの地域での宿泊やレストラン利用が多い方にとっては、高還元率でポイントを貯められる魅力的なプログラムと言えるでしょう。
次に、都市型ホテルとリゾートホテルの両方を利用する方にもおすすめです。ビジネスでシェラトン都ホテル東京や大阪マリオット都ホテルに宿泊し、休暇では志摩観光ホテルや都リゾート志摩ベイサイドテラスでリゾートステイを楽しむ、といった使い方をする方には、ポイントを効率的に貯めて使えるメリットがあると言えるでしょう。
また、ホテルのレストランやバーを頻繁に利用する方にもおすすめできます。宿泊しなくても、レストランでの食事やバーでの飲み物で10%還元されることは、日常的にホテルレストランを利用する方にとっては大きな魅力と言えるでしょう。
さらに、マリオット・ボンヴォイ会員の方にも、都プラスへの入会をおすすめします。シェラトンやウェスティン、マリオットの提携施設では、マリオット・ボンヴォイのポイントと都プラスのポイントを二重に貯められる可能性があるため、両方のプログラムに入会しておくことでより多くのメリットを享受できると言えるでしょう。
最後に、年会費無料で上級ステータスを目指したい方にもおすすめです。年間5泊または10万円以上の利用でゴールドステータスに到達でき、客室アップグレードやレイトチェックアウトといった特典が受けられることは、比較的少ない投資で上級会員の体験ができる魅力と言えるでしょう。
都プラスをおすすめできない方
一方で、都プラスは以下のような方にはおすすめしにくいと言えるでしょう。
まず、全国各地や海外を頻繁に旅行する方には、都プラスだけでは不十分と言えるかもしれません。施設数が限定的で、特に北海道や東北、中国・四国地方にはほとんど施設がないため、これらの地域での宿泊には使えないという欠点があります。このような方には、マリオット・ボンヴォイやヒルトン・オナーズ、IHGワンリワーズといった世界的なホテルグループの会員プログラムの方が適していると言えるでしょう。
次に、ポイントを航空マイルに交換したい方にもおすすめできません。都プラスのポイントは都ホテルズ&リゾーツでの利用にしか使えないため、ポイントの使い道に柔軟性を求める方には向いていないと言えるでしょう。
また、年に1~2回しかホテルを利用しない方にも、積極的にはおすすめしにくいと言えます。ポイントの有効期限が最終利用月から2年間で、その間に利用がないとポイントが失効してしまうため、せっかく貯めたポイントを無駄にしてしまう可能性があるからです。
さらに、完全にマリオット・ボンヴォイのエリート特典を期待している方にもおすすめできません。シェラトンやウェスティン、マリオットの提携施設でも、都プラス会員限定プランで予約した場合、マリオット・ボンヴォイのエリート特典が受けられないことがあるようですので、マリオット・ボンヴォイの特典を優先したい方は注意が必要と言えるでしょう。
都プラスに関するQ&A
都プラスについて、よくある疑問に答えていきたいと思います。
Q1:都プラスに入会するにはどうすればいいですか?
A1:インターネットから公式サイトまたは公式アプリで申し込むか、ホテルを訪問した際に直接フロントで申し出る2つの方法があるようです。アプリから入会すると、新規入会キャンペーンで500ポイントがもらえることがあるようですので、アプリからの入会がおすすめと言えるでしょう。
Q2:入会金や年会費はかかりますか?
A2:入会金・年会費ともに完全無料のようです。維持費用がかからないため、気軽に入会できることが魅力と言えるでしょう。
Q3:ポイントはいつ付与されますか?
A3:精算時に都プラスアプリまたは都プラスカードを提示すると、その場で加算されるようです。提示を忘れると後から加算することが困難なようですので、必ず精算時に提示することが重要と言えるでしょう。
Q4:ポイントの有効期限はどれくらいですか?
A4:ポイントは、最終利用月から2年間有効で、その間にポイント利用(貯める・使う)がない場合は翌月の1日に失効するようです。ただし、キャンペーンなどで別途有効期限が設定されている場合もあるようですので注意が必要と言えるでしょう。
Q5:貯まったポイントはどこで使えますか?
A5:都ホテルズ&リゾーツの国内23ホテルおよび米国2ホテルでの宿泊、直営レストラン・バーでの飲食に、1ポイント=1円として使えるようです。
Q6:マリオット・ボンヴォイのポイントと都プラスのポイントは同時に貯まりますか?
A6:予約方法によって異なるようです。都プラス会員限定プランで予約した場合、都プラスのポイントは貯まりますが、マリオット・ボンヴォイのポイントは付与されないことがあるようですので、予約時に確認することが重要と言えるでしょう。
Q7:デイユースプランや日帰りプランでもポイントは貯まりますか?
A7:はい、デイユースプランや日帰りプランでもポイントは加算されるようです。宿泊だけでなく、日帰りでの利用でもポイントが貯まることは嬉しいポイントと言えるでしょう。
Q8:家族も入会できますか?
A8:はい、年齢制限はなく、メールアドレスをお持ちであればどなたでも入会できるようです。ただし、会員プログラムは個人単位での登録となりますので、ご家族それぞれで登録する必要があり、会員カードや会員資格を家族間で貸与・譲渡することは禁止されているようですのでご注意ください。
Q9:ポイントを家族や友人にプレゼントできますか?
A9:はい、2023年から「ポイントギフト」という機能が追加され、アプリを利用している会員同士でポイントを贈り合うことができるようになったようです。
Q10:ベストレート保証とは何ですか?
A10:都プラス会員が公式ホームページから予約した料金は、どの予約サイトよりも最安値であることを保証する制度のようです。もし他のサイトでより安い料金を見つけた場合は、申請することでさらに割引が受けられるようです。
コラム:ホテル業界の専門用語とスラング
ここで、都プラスや一般的なホテル会員プログラムに関連する業界用語や専門用語について、トラベルライターTAKAとして解説させていただきたいと思います。
「ロイヤリティプログラム」とは、顧客のロイヤルティ(忠誠心)を高めるために設計された会員制度のことを指します。ホテル業界では、頻繁に利用してくれる顧客に対して、ポイントや特典を提供することで、他のホテルではなく自社ホテルを継続的に利用してもらうことを目的としているようです。都プラスも、まさにこのロイヤリティプログラムの一種と言えるでしょう。
「エリートステータス」や「上級会員」という言葉は、ホテル会員プログラムにおいて、一般会員よりも上位の会員ランクを指す用語です。マリオット・ボンヴォイではシルバー、ゴールド、プラチナ、チタン、アンバサダーといったエリートステータスがあり、都プラスではゴールド、プラチナ、ブラックが該当すると言えるでしょう。
「アップグレード」とは、予約した客室よりも上位のカテゴリーの客室に無料で変更してもらえるサービスのことです。例えば、スタンダードルームを予約していたのに、デラックスルームやスイートルームに変更してもらえることを指します。上級会員の特典として提供されることが多く、空室状況に応じて実施されるようです。
「レイトチェックアウト」とは、通常のチェックアウト時刻よりも遅い時間まで部屋を利用できるサービスのことです。一般的なホテルのチェックアウトは11時や12時ですが、レイトチェックアウトの特典があると、14時、16時、あるいは24時間ステイといった形で長く滞在できることになります。
「ターンダウンサービス」とは、夕方以降にハウスキーピングスタッフが部屋を訪れ、ベッドメイキングを整え直したり、カーテンを閉めたり、ナイトウェアを用意したりして、就寝の準備を整えてくれるサービスのことです。高級ホテルならではのきめ細やかなサービスで、最上位ステータスの特典として提供されることが多いようです。
「ラウンジアクセス」や「クラブラウンジ」とは、上級会員専用のラウンジを利用できる権利のことです。ラウンジでは、朝食、ティータイム、カクテルタイムなどの時間帯に、軽食やアルコールを含むドリンクが無料で提供されることが多く、上級会員の大きな特典の一つとなっているようです。
「ベストレート保証」や「最低価格保証」とは、公式サイトからの予約が最も安い料金であることをホテル側が保証する制度のことです。もし他の予約サイトでより安い料金を見つけた場合、公式サイトの料金をさらに割り引いたり、追加特典を提供したりすることで、公式サイトからの予約を促進する仕組みとなっているようです。
「ステータスマッチ」とは、あるホテルグループのステータスを持っていると、他のホテルグループや航空会社のステータスも得られる仕組みのことです。都プラスではステータスマッチの制度は確認できませんでしたが、マリオット・ボンヴォイなど他のプログラムでは実施されていることがあるようです。
「ライフタイムエリート」とは、一定の条件を満たすと、その後は宿泊実績がなくても一生涯ステータスが維持される制度のことです。マリオット・ボンヴォイなどで導入されており、生涯シルバー、生涯ゴールド、生涯プラチナといったステータスが用意されているようです。都プラスでは現時点でライフタイムステータスの制度は確認できませんでした。
これらの用語を理解しておくと、ホテル会員プログラムの特典内容がより深く理解できるようになると思います。
トラベルライターTAKAの独自見解と考察
最後に、トラベルライターTAKAとして、都プラスについての独自の視点と考察を述べさせていただきたいと思います。
都プラスというプログラムを調査して最も印象的だったのは、還元率10%という圧倒的な高さです。世界的なホテルグループのマリオット・ボンヴォイやヒルトン・オナーズと比較しても、この還元率は群を抜いていると言わざるを得ません。これは、都ホテルズ&リゾーツが近鉄グループという強固な基盤の上に成り立っており、単独での収益性よりもグループ全体での顧客囲い込みを重視している戦略の表れではないかと推測されます。
近鉄グループは、鉄道事業を中核として、百貨店、不動産、ホテル、旅行業など多岐にわたる事業を展開しており、都ホテルズ&リゾーツはその中の一部門という位置づけのようです。そのため、ホテル単体での利益率を追求するのではなく、都プラスという魅力的なプログラムを提供することで顧客をグループ全体に囲い込み、鉄道利用や百貨店での買い物、旅行商品の購入など、グループ全体での収益を最大化する戦略を取っているのではないかと考えられます。
また、2022年6月のリニューアルでステータス制を導入したことは、極めて戦略的な動きだったと言えるでしょう。それまではポイントを貯めるだけのシンプルなプログラムで、他のホテルグループと比較すると魅力が限定的だったという指摘もあったようですが、ステータス制の導入により、顧客の継続利用を促すインセンティブ設計が大幅に強化されたと考えられます。
特に注目すべきは、ゴールドステータスの達成条件が年間5泊または10万円以上の利用という、比較的ハードルの低い設定になっていることです。マリオット・ボンヴォイのゴールドエリートが年間25泊必要なことと比較すると、5分の1の宿泊数で同等レベルの特典が受けられることになり、これはライトユーザーやビギナーにも上級会員の体験を提供することで、ホテルのファンを増やそうという明確な意図が感じられます。
さらに、マリオット・インターナショナルとの提携という点も、都プラスの独自性を語る上で欠かせない要素と言えるでしょう。シェラトン都ホテル東京、シェラトン都ホテル大阪、ウェスティン都ホテル京都、大阪マリオット都ホテルといった施設は、マリオット・ボンヴォイにも加盟していながら、同時に都プラスのプログラムも提供しているという、いわば「ダブルブランド」戦略を取っているようです。
これは、世界的なホテルブランドの認知度と集客力を活用しつつ、独自の都プラスというプログラムで顧客をリピーターに変えていくという、大変巧みな戦略と言えるでしょう。外国人観光客はマリオット・ボンヴォイのブランド力で呼び込み、国内の顧客は都プラスの高還元率で囲い込むという、二重の仕組みが機能していると推測されます。
ただし、この戦略にはリスクもあると考えられます。マリオット・ボンヴォイの会員は、世界中どこでも同じ特典を期待していますが、都プラス会員限定プランではマリオット・ボンヴォイのポイントが付与されなかったり、エリート特典が制限されたりすることがあるようです。これは、両方のプログラムに加盟している顧客にとって混乱を招く可能性があり、今後の課題となるのではないかと思われます。
また、施設数が限定的であることも、都プラスの今後の成長を考える上での重要なポイントと言えるでしょう。全国25施設という規模は、近鉄グループの事業エリアが関西・東海地方を中心としているという歴史的経緯を反映していますが、全国展開を目指す場合には、北海道、東北、中国、四国といった地域への進出が必要になると考えられます。
一方で、施設を闇雲に増やすのではなく、厳選された名門ホテルのみで構成されていることが都プラスの強みでもあると言えるでしょう。1890年創業の都ホテル、宮内庁御用達だった志摩観光ホテル、あべのハルカスの上層部を占める大阪マリオット都ホテルなど、どの施設も歴史や立地、サービスの質に誇りを持っており、「量より質」という哲学が貫かれているように感じられます。
今後、都プラスがさらに発展していくためには、デジタル化の推進が鍵になると私は考えています。公式アプリは既に提供されていますが、予約機能、クーポン配信、ポイント確認といった基本機能に加えて、AIを活用したパーソナライズされたおすすめプランの提案や、アプリ内でのチャットサポート、バーチャルコンシェルジュといった先進的な機能を追加することで、より顧客体験を向上させることができるのではないかと思われます。
また、ポイントの使い道の多様化も検討の余地があると考えます。現在は都ホテルズ&リゾーツでの宿泊やレストラン利用にしか使えませんが、近鉄グループの強みを活かして、近鉄百貨店での買い物、近鉄線の乗車券、志摩スペイン村やユニバーサル・スタジオ・ジャパンの入場券などにも使えるようになれば、ポイントの価値がさらに高まり、プログラムの魅力が増すのではないかと思われます。
最後に、サステナビリティへの取り組みとの連携も今後重要になってくると考えています。近年、環境に配慮したホテル選びをする旅行者が増えており、清掃不要のプランを選択したり、アメニティの使用を控えたりすることで追加ポイントを付与するといった仕組みを導入すれば、顧客満足度を高めつつ、ホテルの運営コストも削減できるという、ウィン・ウィンの関係が築けるのではないかと思われます。
都プラスは、高還元率という明確な強みを持ちながらも、施設数の限定性やポイントの使い道の制約といった課題も抱えている会員プログラムと言えるでしょう。しかし、130年以上の歴史を持つ都ホテルブランドと、マリオット・インターナショナルという世界的ブランドとの融合、そして近鉄グループという強固な基盤があることを考えると、今後さらなる進化を遂げる可能性を秘めていると私は考えています。
特に、関西・東海地方を拠点とする方、マリオット系列ホテルを好む方、ホテルのレストランやバーを日常的に利用する方にとっては、入会しておいて損はない会員プログラムと言えるのではないでしょうか。入会金・年会費が完全無料という点も、気軽に試してみることができる大きなメリットと言えるでしょう。
都プラスは、日本のホスピタリティと世界水準のサービスが融合した、独自の価値を提供する会員プログラムとして、今後も注目していきたいと思います。









