2026年4月1日にオープンする予定の「ホテル オリエンタル エクスプレス 銀座ウエスト」とは? メリットやデメリットなどHOTTELの記者がわかりやすく解説

旅行系WEBメディア「HOTTEL」に記事を書くトラベルライター”TAKA”です。旅についての疑問や噂について真相をつきとめわかりやすく解説します。今回は、株式会社ホテルマネージメントジャパンが2026年4月1日にオープン予定の「ホテル オリエンタル エクスプレス 銀座ウエスト」について、徹底的にリサーチした情報をもとに詳しくご紹介していきたいと思います。

結論:新橋という好立地に誕生する、コンパクトながら高品質なビジネスホテル

ホテル オリエンタル エクスプレス 銀座ウエストは、2026年4月1日に東京都港区新橋にオープン予定の、全220室を擁するビジネスホテルと言われています。このホテルの最大の魅力は、新橋駅から徒歩4分という抜群の立地にありながら、15,300円からという手頃な料金設定で宿泊できる点にあると言えるでしょう。銀座・浅草・渋谷・新宿といった東京の主要観光地へ電車1本・30分圏内でアクセスできることから、観光にもビジネスにも最適な拠点になりそうです。

このホテルは、ホテル オリエンタル エクスプレスブランドとしては6軒目の施設となり、「Essence of Nippon(日本の本質)」というコンセプトのもと、日本らしいおもてなしと品質を提供することを目指しているようです。特筆すべき点として、館内に「喫茶室ルノアール」が併設されることが挙げられます。新橋という昔ながらのサラリーマン文化が色濃く残るエリアで、老舗カフェとコラボレーションするという点は、このホテルの個性を際立たせる要素になりそうです。

なぜこの場所に、このタイミングでオープンするのか

ホテル オリエンタル エクスプレス 銀座ウエストの住所は「東京都港区新橋4-10-2」となっており、実はこの場所には以前「相鉄フレッサイン 新橋烏森口」というホテルがあったと見られています。同じ住所に記載されていることから、既存ホテルの建物をリブランドまたは改装して新たなホテルとして生まれ変わらせる可能性が考えられます。

新橋エリアは、江戸時代の町づくりと戦後のヤミ市から発展した歴史を持ち、「サラリーマンの街」として全国的に知られている場所です。JR・東京メトロ銀座線・都営浅草線・ゆりかもめと複数の路線が利用できる交通の要衝であり、近隣には丸の内・大手町などのオフィス街が広がっています。庶民的な飲食店や居酒屋が軒を連ね、銀座という高級商業エリアからも徒歩圏内という絶妙なポジショニングが、このエリアの大きな魅力と言えるでしょう。

2026年は東京でラグジュアリーホテルの開業ラッシュが予想されている一方で、ビジネスユースに特化したコンパクトホテルの需要も依然として高いと考えられます。インバウンド需要の回復や国内ビジネス需要の安定化を見据え、このタイミングでの開業は戦略的な判断と言えそうです。

施設の詳細と特徴を徹底解説

基本スペックと料金体系

ホテル オリエンタル エクスプレス 銀座ウエストは、地下1階、地上16階建ての建物で、延床面積は5,476.39㎡となっています。全220室という客室数は、東京都心のビジネスホテルとしては中規模クラスに位置づけられるでしょう。

客室構成は以下のように発表されています。

  • シングル(12.70㎡):56室
  • スーペリアシングル(13.30㎡):69室
  • ダブル(13.70㎡):94室
  • ユニバーサルダブル(18.70㎡):1室

料金は15,300円からとなっており、東京都心のホテルとしてはリーズナブルな価格帯と言えるでしょう。ホテル オリエンタル エクスプレスブランドは、高級ホテルではなく、手が届きやすい価格帯で質の高いサービスを提供することを目指しているブランドのようです。

客室の広さについて考察

このホテルの客室は、12.70㎡から13.70㎡という比較的コンパクトなサイズとなっています。ホテルの部屋の広さについて調査したところ、12〜13㎡の客室は「設計次第で差が出る」サイズと言われています。テレビや冷蔵庫の配置、デスクとベッドの位置関係などが重要になってくるようです。

一方で、15㎡あればシングル利用としては安心のサイズと評価されており、デスクの椅子がベッドにぶつからず、床にスーツケースを広げて置けるスペースが確保できると言われています。このホテルの場合、スタンダードな客室は12〜13㎡台ですが、既存の姉妹ホテルの口コミを見ると、「コンパクトだが清潔で機能的」という評価が多く見られます。

館内施設とサービス

ホテル オリエンタル エクスプレス 銀座ウエストには、以下の施設が設けられる予定です。

喫茶室ルノアールが最大の特徴と言えるでしょう。新橋エリアにはすでに複数のルノアール店舗が展開されており、ビジネスパーソンに人気の喫茶店として知られています。ホテル内に併設されることで、宿泊者だけでなく地域の方々も利用できる憩いの空間となりそうです。

その他、コインランドリー、VOD販売機、製氷機、自動販売機が2階に設置される予定となっており、長期滞在にも対応できる設備が整えられていると言えます。ただし、駐車場は設置されない予定です。東京都心のビジネスホテルでは駐車場がないケースが多く、車での来訪を想定している方は、近隣のコインパーキングを利用することになるでしょう。

ホテルフロントは1階に設置され、客室階は3階から16階となる予定です。既存のホテル オリエンタル エクスプレス各店では、セルフチェックイン機が導入されており、QRコードやバーコードを使ったスムーズなチェックインシステムが好評のようです。

ユニバーサルダブルの意義

このホテルには、18.70㎡のユニバーサルダブルルームが1室設けられる予定です。ユニバーサルルームとは、年齢・障がい・国籍などに関係なく、すべての人が快適に使えるよう配慮された客室を指します。

ユニバーサルルームの特徴としては、出入口や通路が広めに設計され、段差がなく、車椅子での移動がしやすいフラット設計となっていることが挙げられます。バスルームやトイレには手すりが設置され、洗面台やスイッチ類の高さも低めに設定されるなど、身体的な制約のある方だけでなく、高齢者や妊婦、小さなお子様連れのファミリーなど、幅広い層が快適に利用できる設計となっていると考えられます。

通常の客室と比較して5㎡以上広い空間が確保されており、車椅子やベビーカーでの移動も容易になるでしょう。こうしたバリアフリー対応の客室を設けることは、ホテルとしての社会的責任を果たすだけでなく、多様なニーズに応える姿勢の表れと言えます。

アクセスの良さが最大の武器

ホテル オリエンタル エクスプレス 銀座ウエストのアクセス情報は以下の通りです。

  • JR新橋駅烏森口より徒歩4分
  • ゆりかもめ新橋駅より徒歩7分
  • 都営地下鉄浅草線新橋駅出口1Aより徒歩6分
  • 東京メトロ銀座線新橋駅8番出口より徒歩6分

複数の鉄道路線が利用でき、羽田空港へのアクセスも良好です。羽田空港からは東京モノレールと山手線を乗り継いで約30分程度でアクセスできると考えられます。また、新橋から銀座までは徒歩でも約20分程度、東京メトロ銀座線なら1駅2分という近さです。

新橋駅から浅草方面へは東京メトロ銀座線で約20分、渋谷方面へは同じく銀座線で直通と、東京の主要観光地へのアクセスは抜群と言えるでしょう。ビジネス利用においても、丸の内・大手町方面へは徒歩圏内、品川方面へはJR山手線で1駅、新宿方面へも山手線で直通というように、都内の主要オフィスエリアへのアクセスが非常に便利です。

喫茶室ルノアールという差別化ポイント

このホテルの大きな特徴として、館内に「喫茶室ルノアール」が併設される点が挙げられます。新橋エリアには既に複数のルノアール店舗が展開されており、ビジネスパーソンの憩いの場として親しまれています。

ルノアールは昭和レトロな雰囲気を残しつつ、落ち着いた空間でゆっくりとコーヒーを楽しめる老舗喫茶店チェーンとして知られています。営業時間は店舗によって異なりますが、朝7時頃から夜22時頃まで営業している店舗が多いようです。電源やWi-Fiも完備されており、仕事や打ち合わせの場所としても利用されているとのことです。

ホテル内にルノアールが併設されることで、宿泊者は朝食やワークスペースとして気軽に利用できるメリットがあります。また、チェックイン前やチェックアウト後の待ち時間にも活用できるでしょう。さらに、地域の方々も利用できることから、ホテルが単なる宿泊施設ではなく、地域に開かれたコミュニティスペースとしての機能も果たすことになりそうです。

既存のホテル オリエンタル エクスプレス各店では、1階にフリーカフェスペースが設けられており、無料でコーヒーや紅茶、スープなどが提供されているケースが多いようです。銀座ウエストでも同様のサービスが提供されるかは現時点では不明ですが、ルノアールとの連携により、より充実したカフェ体験が期待できそうです。

既存店舗の評判から見えてくるホテルの実力

ホテル オリエンタル エクスプレスブランドは、2018年に大阪心斎橋で1号店を開業して以来、東京蒲田、福岡中洲川端、福岡天神、鹿児島天文館と展開を広げてきました。銀座ウエストは6軒目となります。

既存店舗の口コミを調査したところ、共通して評価されているポイントがいくつか見えてきました。

良い点として評価されている要素

清潔感と新しさが高く評価されています。比較的新しいホテルが多いため、施設や設備が新しく清潔という声が多数見られました。特に、「部屋がとても綺麗」「清潔感がある」という評価は複数の店舗で共通していました。

スタッフの対応も好評のようです。「親切丁寧」「気持ちの良い接客」「ホスピタリティが素晴らしい」といった声が多く、接客サービスの質の高さが伺えます。フロントスタッフだけでなく、全体的なサービスマインドが徹底されている印象を受けます。

フリードリンクサービスも大きな魅力のようです。コーヒーや紅茶だけでなく、抹茶ラテやハーブティーなど、多様なドリンクが無料で提供されているケースが多いようです。特に東京蒲田店では、1階のカフェスペースで10時から24時まで無料でドリンクが楽しめるサービスが好評を博しているようです。

立地の良さも共通して評価されています。駅から近く、周辺にコンビニや飲食店が充実しているという利便性が高く評価されているようです。

ベッドの寝心地についても肯定的な意見が見られました。シモンズ社製のベッドを採用している店舗が多く、「エアウィーヴで疲れが取れた」「ベッドの寝心地が良い」という声が複数ありました。

改善点として指摘されている要素

一方で、いくつかの課題も指摘されています。

部屋の狭さが最も多く指摘される点のようです。12〜13㎡という客室サイズは、スーツケースの置き場所に工夫が必要で、特に2人での利用では手狭に感じることがあるようです。「部屋にテーブルがない」「椅子が安っぽい」といった設備面での不満も一部で見られました。

アメニティの少なさを指摘する声もありました。部屋にグラスがなくプラスチックコップのみだったり、アメニティが最小限だったりするケースがあるようです。ただし、これはコストパフォーマンスとのバランスで、必要最小限のアメニティに絞ることで料金を抑えているという見方もできるでしょう。

設備面の細かな不具合も報告されています。ユニットバスの臭いが気になる、部屋に電話やメモ帳がない、エアコンの操作が分かりにくいといった声がありました。これらは改善の余地がある点と言えるでしょう。

パジャマのサイズについては、「成人男性にはきつい」という指摘がありました。Mサイズのみの用意となっているケースがあるようで、体格の大きな方には不便を感じることがあるかもしれません。

メリット:こんな方におすすめしたい

ホテル オリエンタル エクスプレス 銀座ウエストのメリットを整理すると、以下のような点が挙げられます。

第一に、立地の良さが最大のメリットと言えるでしょう。新橋駅から徒歩4分という近さで、複数の路線が利用でき、東京の主要エリアへのアクセスが抜群です。羽田空港からも約30分程度でアクセスできるため、出張ビジネスマンや国内外からの観光客にとって非常に便利な拠点となります。

第二に、コストパフォーマンスの高さが挙げられます。15,300円からという料金設定は、東京都心の立地を考えると非常にリーズナブルと言えるでしょう。清潔で機能的な客室、シモンズ製のベッド、フリードリンクサービスなどを考慮すると、価格以上の価値を提供していると評価できそうです。

第三に、喫茶室ルノアールの併設という独自性があります。ホテル内で落ち着いた雰囲気のカフェを利用できることは、朝食や仕事場所として、また待ち時間の有効活用として大きなメリットとなるでしょう。

第四に、新橋という街の魅力を楽しめる点が挙げられます。庶民的な飲食店や居酒屋が充実し、サラリーマン文化を体感できる一方で、銀座の高級エリアへも徒歩圏内という絶妙なポジションが魅力です。

第五に、清潔感とサービスの質が期待できます。既存店舗の評判から、新しく清潔な施設と、親切丁寧なスタッフ対応が期待できそうです。

こうした点から、以下のような方々にこのホテルはおすすめと言えるでしょう。

  • 出張ビジネスマン:新橋駅周辺のオフィスへのアクセスが良く、コスパも高い
  • 一人旅の観光客:東京の主要観光地へのアクセスが便利で、無駄のない機能的な滞在ができる
  • 羽田空港を利用する旅行者:空港アクセスが良好で、前泊・後泊に最適
  • コスパ重視の旅行者:料金を抑えつつ、質の高いサービスを求める方
  • カフェ好き:ルノアールという老舗喫茶店を気軽に利用したい方

デメリット:注意すべき点と改善の余地

一方で、このホテルにはいくつかの欠点や注意すべき点も考えられます。

第一に、客室の狭さが最大のデメリットと言えるでしょう。12〜13㎡という客室サイズは、一人での利用には問題ありませんが、二人での利用や長期滞在となると手狭に感じる可能性があります。大きなスーツケースを広げるスペースが限られることも想定されます。

第二に、駐車場がないという点です。車での来訪を考えている方にとっては不便かもしれません。東京都心のビジネスホテルでは駐車場がないケースが多く、近隣のコインパーキングを利用することになりますが、都心の駐車料金は高額になる傾向があります。

第三に、設備の簡素さが挙げられます。既存店舗の口コミから、部屋にテーブルがない、電話やメモ帳がない、アメニティが最小限といった、ビジネスホテルとしては簡素な設備となっている可能性があります。これはコストを抑えるための措置と考えられますが、従来型のビジネスホテルに慣れている方には物足りなく感じるかもしれません。

第四に、周辺環境の特性を理解しておく必要があります。新橋は飲み屋街としての側面が強く、夜間は賑やかなエリアです。静かな環境を求める方には向かない可能性があります。また、オフィス街のため週末は周辺の飲食店が休業していることもあるでしょう。

第五に、まだ開業していないため実態が不明という点です。2026年4月1日のオープン予定のため、実際のサービスや設備、運営体制については開業後に明らかになる部分も多いでしょう。

こうした点から、以下のような方にはおすすめできない可能性があります。

  • 広い部屋でゆったり過ごしたい方:12〜13㎡の客室では手狭に感じる可能性
  • 車での来訪を予定している方:駐車場がなく、近隣駐車場の料金も高額
  • 静かな環境を求める方:新橋の繁華街の喧騒が気になる可能性
  • 設備充実のホテルを求める方:簡素な設備に物足りなさを感じるかも
  • 二人以上での宿泊:狭い部屋では窮屈に感じる可能性

予約方法と注意事項

ホテル オリエンタル エクスプレス 銀座ウエストの予約受付は、2025年12月24日(水)から開始される予定です。予約方法は以下の通りとなっています。

公式サイトからの予約が最もスムーズと考えられます。https://ginza-west.hotelorientalexpress.com がホテルの公式サイトで、オンライン予約システムが整備されているようです。

予約サイト経由での予約も可能なようです。https://bit.ly/48TMKW6 から各種予約サイトにアクセスできるとのことです。楽天トラベル、じゃらん、Booking.comなど主要予約サイトでも取り扱われる可能性が高いでしょう。

電話予約も受け付けているようです。0570-051-153(ホテルコード:03)に電話することで予約が可能とのことです。ただし、受付時間は平日10:00〜18:00で、土日祝日と年末年始(2025年12月27日〜2026年1月4日)は除くとのことですので注意が必要です。

予約時の注意点としては、2026年1月1日以降の宿泊から東京都の宿泊税の取扱いが変更になる可能性があることです。宿泊税は宿泊料金に応じて課税され、別途支払いが必要となる場合がありますので、予約時に確認しておくと良いでしょう。

また、CLUB ORIENTALというオリエンタルホテルズ&リゾーツの会員プログラムに入会すると、お得な特典が受けられるようです。入会金・年会費は無料で、フレキシブルレートから10%OFF、レストラン利用5%OFFなどの特典があるとのことです。開業記念の特別料金やキャンペーンが実施される可能性もありますので、公式サイトやメールマガジンで最新情報をチェックすると良いでしょう。

Q&A:よくある質問にお答えします

Q1: チェックイン・チェックアウトの時間は? A: 公式発表ではまだ明らかにされていませんが、既存のホテル オリエンタル エクスプレス各店では、チェックイン15:00、チェックアウト11:00が標準的なようです。セルフチェックイン機が導入される可能性が高く、スムーズな手続きが期待できそうです。

Q2: 朝食は提供されますか? A: 現時点では詳細は不明ですが、喫茶室ルノアールが併設されることから、モーニングサービスが利用できる可能性があります。既存店舗では朝食ブッフェや弁当形式の朝食を提供しているケースが多いようです。

Q3: Wi-Fiは利用できますか? A: 既存のホテル オリエンタル エクスプレス各店では、全室無料Wi-Fiが完備されているケースが多いようです。銀座ウエストでも同様のサービスが提供されると考えられます。

Q4: 周辺にコンビニはありますか? A: 新橋駅周辺は商業エリアのため、コンビニは複数店舗あると考えられます。既存店舗の立地を見ても、徒歩数分圏内にコンビニがあるケースが多いようです。

Q5: 長期滞在は可能ですか? A: コインランドリーが設置される予定ですので、長期滞在にも対応できる設備が整っていると言えるでしょう。また、連泊プランなどが用意される可能性もあります。

Q6: ペットは連れて行けますか? A: 一般的なビジネスホテルではペット同伴不可のケースが多く、このホテルも同様と考えられます。ペット同伴を希望される場合は、事前に問い合わせることをおすすめします。

コラム:新橋という街と「角打ち」文化

新橋という街を語る上で欠かせないのが、「角打ち」という独特の飲酒文化です。角打ちとは、もともと酒屋の店先で立ち飲みをすることを指す言葉で、新橋にはこうした立ち飲みスタイルの店が数多く存在しています。

新橋駅周辺には、「升徳 升本本店」「信州おさけ村」「むらまつ酒商類」など、日本酒の角打ちができる店が点在しており、仕事帰りのサラリーマンが気軽に一杯引っ掛けていく光景が日常的に見られます。200円程度のおつまみと量り売りの日本酒で、千円台から楽しめるコストパフォーマンスの良さも魅力のようです。

こうした角打ち文化は、新橋が「サラリーマンの聖地」と呼ばれる所以の一つとなっています。江戸時代の庶民文化と、戦後復興期のヤミ市文化が融合し、現代に受け継がれてきた新橋らしい食文化と言えるでしょう。

ホテル オリエンタル エクスプレス 銀座ウエストに宿泊される際には、ぜひこうした新橋の角打ち文化も体験してみてはいかがでしょうか。高級な銀座とは一味違う、庶民的で温かみのある新橋の魅力を発見できるかもしれません。

トラベルライター”TAKA”の独自考察

ホテル オリエンタル エクスプレス 銀座ウエストは、東京のホテル市場において非常に戦略的なポジショニングを取っていると私は考えています。

2026年の東京は、カペラ京都や帝国ホテル京都、コンラッド名古屋といったラグジュアリーホテルの開業が相次ぐ年となります。一方で、インバウンド需要の回復により、手頃な価格帯のホテル需要も高まっています。その中で、このホテルが「15,300円から」という価格設定で、新橋という一等地に220室という規模で開業することは、非常に意義深いと感じています。

特に注目したいのは、「喫茶室ルノアール」という老舗カフェチェーンとのコラボレーションです。単なるホテルとしての機能だけでなく、地域に開かれたコミュニティスペースとしての役割を果たそうとしている姿勢が見て取れます。ホテルが「泊まる場所」から「過ごす場所」へと進化していく流れの中で、こうした複合的な機能を持つホテルは今後ますます増えていくでしょう。

また、新橋という立地選定も非常に興味深いポイントです。銀座という超高級エリアと、庶民的な飲み屋街という二つの顔を持つこのエリアは、多様な旅行者のニーズに応えることができます。外資系高級ホテルが集中する丸の内や虎ノ門エリアとは一線を画し、日本らしい下町文化を残す新橋に、「Essence of Nippon(日本の本質)」をコンセプトとするホテルを展開することは、ブランドメッセージとも整合性が取れていると感じます。

客室の狭さについては賛否両論あるでしょうが、私は「必要十分な機能性」という観点から評価できると考えています。現代の旅行者、特にミレニアル世代やZ世代は、無駄な装飾や過剰な設備よりも、清潔さ、機能性、コストパフォーマンス、そして体験価値を重視する傾向にあります。12〜13㎡という客室サイズは、寝る・身支度をする・少し仕事をするという基本的な機能を満たすには十分であり、その分料金を抑えられるのであれば、多くの旅行者にとって魅力的な選択肢となるはずです。

さらに、このホテルが位置する新橋4-10-2という場所には、以前「相鉄フレッサイン 新橋烏森口」がありました。既存の建物を活用しながら、ブランドを一新し、ルノアールという独自の付加価値を加えることで、競争力を高めようとしている戦略が見えてきます。サステナビリティの観点からも、既存建物の有効活用は評価されるべきでしょう。

私が特に期待しているのは、このホテルが「新橋という街の魅力を再発見するきっかけ」になることです。多くの人にとって新橋は「通過する街」「飲みに行く街」であって、「泊まる街」ではありませんでした。しかし、このホテルの誕生によって、新橋に宿泊し、朝の静かな銀座を散策し、築地市場跡地を訪れ、夜は角打ちで一杯という、新しい東京の楽しみ方が提案されるかもしれません。

ホテル業界全体を見渡すと、ラグジュアリーとバジェットの二極化が進んでいます。その中間にあるミドルレンジホテルは、明確な差別化要素を持たなければ生き残れません。ホテル オリエンタル エクスプレス 銀座ウエストは、「立地」「価格」「喫茶室との複合」という三つの差別化要素を持っており、このセグメントでの成功モデルとなる可能性を秘めていると私は考えています。

開業まであと数ヶ月となりますが、実際のサービス品質や運営体制がどのようなものになるか、そして新橋という街にどのような変化をもたらすのか、非常に楽しみです。東京を訪れる多くの旅行者にとって、新たな選択肢が増えることは間違いなく歓迎すべきことであり、このホテルが東京のホテルシーンに新しい風を吹き込むことを期待しています。

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