東横インはやめた方がいいとネットで頻繁に検索されている理由はなぜ? HOTTELの記者がわかりやすく簡単に解説

みなさん、こんにちは。旅行系WEBメディア「HOTTEL」のトラベルライター”TAKA”です。今回は、ビジネスホテル業界の大手「東横イン」について、インターネット上でネガティブな検索キーワードが表示される理由について、できるだけ多くの評判を参考にして調査し、わかりやすく簡単に解説します。

結論:批判の背景にあるものと実際の評価

まず結論からお伝えすると、「東横イン やめた方がいい」という検索候補が表示される主な理由は、過去の企業不祥事、サービスの画一性に対する不満、朝食サービスの質への批判、そして一部の顧客層や従業員の労働環境への懸念が影響していると考えられます。しかし、実際の利用者の声を総合的に分析すると、東横インは多くのメリットを持つビジネスホテルチェーンであることも明らかになりました。

ネガティブな印象を与える主な要因

1. 過去の建築基準法違反問題の影響

東横インの評判に最も大きな影響を与えたのは、2006年に発覚した建築基準法・ハートビル法違反問題のようです。この問題では、身体障害者用の客室や駐車スペースを一般客室や倉庫に改造し、点字ブロックや車椅子マークを撤去するという違法行為が全国規模で行われていました。

特に当時の西田憲正社長の記者会見での対応が社会的な批判を招いたと言われています。「障害者用客室つくっても、年に1人か2人しか泊まりに来なくて、結局、倉庫みたいになっているのが現実」「制限速度60kmの所を65kmで走ったようなもの」といった発言が、企業の社会的責任に対する姿勢を疑問視させる結果となったのです。

2. 接客サービスに対する不満の声

利用者からの口コミを分析すると、接客態度に関する不満が散見されるようです。具体的には、事務的な対応で愛嬌がない、スタッフが少ないため対応が遅い、予約の電話で嫌な口調で対応されるといった声が挙がっています。

また、チェックアウト時の対応についても、エアコンの故障やタバコ臭のする部屋への移動といったトラブルがあったにも関わらず、謝罪の一言もなく「追加料金等ございませんので、これで結構です」と言われたという事例も報告されています。

3. 朝食サービスの質に対する批判

東横インの無料朝食サービスについては、品数の少なさや味の質に対する不満の声が多く寄せられているようです。「バイキングなのにおかずがない」「メニューがしょぼい」「朝食会場が混んでいて待ち時間が長い」といった問題点が指摘されています。

特に朝食時間の終わりごろには選択肢が限られ、料理が冷えて不味くなることが多いという指摘もあります。また、一部の店舗では朝食会場が廊下に机と椅子を置いただけの状況となっており、衛生面での問題も懸念されているようです。

4. 客層の問題と宗教的な印象

一部の利用者からは、客層の悪さを指摘する声も上がっています。大学生の合宿利用による騒音、深夜の酔っ払い集団や外国人観光客による騒音トラブルなどが報告されているのです。

また、客室に置かれている「内観のすすめ」という本やカセットテープについて、宗教団体が運営しているのではないかという誤解を生んだことも、ネガティブな印象の一因となったようです。

5. 従業員の労働環境への懸念

従業員の口コミサイトでは、長時間労働や業務負荷の高さに対する不満が見受けられます。25時間勤務という長い勤務時間、4日に一回の勤務というシフト体制、コロナ禍による手当の削減などが離職理由として挙げられています。

東横インの良い点とメリット

1. 価格の安定性という大きな利点

東横インの最大のメリットは、「原則ワンプライス」という価格政策にあると考えられます。他のホテルチェーンが繁忙期に大幅な値上げを行う中、東横インは料金の変動幅を抑えており、これが利用者にとって大きな安心感につながっているようです。

観光シーズンに他のビジネスホテルが3万円や10万円といった高額な料金設定をする時期でも、東横インは7,800円程度を維持していたという事例もあり、価格面での信頼性は高く評価されています。

2. 全国統一の安心感とおすすめポイント

東横インの客室は全国5万室がほぼ同じ間取りとなっており、これが利用者にとって大きなメリットとなっているようです。どこの店舗に泊まっても、スイッチの位置やアメニティの配置が同じため、「第二の我が家」のような安心感を提供しています。

この統一性は、頻繁に出張するビジネスマンにとって特に重要で、「男は床屋と枕は変えない」という創業者の考えに基づいた設計思想が反映されているのです。

3. 立地の良さという明確な利点

東横インの店舗の多くは駅近の好立地に位置しており、これが他のチェーンホテルに比べて優れている点として評価されています。全国319店舗(2020年時点)という豊富な拠点数により、ほとんどの出張先で利用できるという利便性も大きなメリットです。

4. 会員制度の充実したおすすめサービス

東横INNクラブカード会員制度は、10回宿泊で1泊無料、通常価格から5%OFF、公式サイト予約で最大400円OFFなど、魅力的な特典が用意されています。年会費無料で入会金のみ(一般1,500円、学生1,000円)という手軽さも、リピーター獲得に貢献しているようです。

5. 基本的なサービスの充実

無料Wi-Fi、無料朝食、コインランドリー、製氷機、ウォーターサーバーなど、ビジネスホテルに求められる基本的なサービスが充実している点も評価されています。また、VOD(ビデオオンデマンド)サービスや会議室の設置など、付加価値サービスも提供されているのです。

おすすめしたい方とおすすめできない方

東横インをおすすめしたい方

価格重視の出張利用者:安定した料金体系と全国展開により、予算管理がしやすく、どこでも同じクオリティのサービスを受けられるため、頻繁に出張するビジネスマンには特におすすめです。

コストパフォーマンス重視の観光客:朝食無料、立地の良さ、基本的なアメニティの充実を考慮すると、観光での利用にも十分な価値があると考えられます。

規則正しい生活を好む方:統一された環境と機能的な客室設計は、規則正しい生活リズムを維持したい方にとってメリットとなるでしょう。

東横インをおすすめしない方

特別な体験を求める方:豪華な朝食や独特なサービスを求める方には、画一的なサービス内容が物足りなく感じられる可能性があります。

静寂な環境を重視する方:客層の多様性や朝食会場の混雑などにより、静かな環境を求める方には適さない場合があるかもしれません。

長期滞在での多様性を求める方:毎日同じ朝食メニューや同じ環境では、長期滞在時に飽きを感じる可能性があります。

東横インの真の価値と今後の展望

これまでの分析を通じて見えてくるのは、東横インが「日常型ホテル」として確固たる地位を築いているということです。創業以来初のリブランディングを実施し、「あらゆる人の移動を応援する基地となる」という新たな企業使命を掲げて改革を進めているようです。

特に注目すべきは、利用者の男女比率が約半々であり、女性の75.7%がプライベート利用をしているという実態です。これは従来の「ビジネスホテルは男性ビジネスマンのもの」という固定観念を覆すデータと言えるでしょう。

また、年間88泊という頻繁な出張をする利用者が東横インを選び続ける理由として、睡眠の質の維持や業務効率の向上が挙げられており、これは単なる宿泊施設を超えた価値提供を意味しているのです。

独自の考察:「やめた方がいい」の真意

トラベルライターとしての独自の視点から考察すると、「東横イン やめた方がいい」という検索候補の背景には、過度な期待値調整の意味合いも含まれているのではないかと推測されます。

つまり、高級ホテルのようなサービスを期待して利用すれば確実に失望するが、適切な期待値で利用すれば十分に満足できるホテルであるということです。東横インの真価は、「特別なものはないが、不満も全くない」という安定性にあり、これこそが現代のビジネストラベラーが求める本質的な価値なのかもしれません。

現在の東横インは、過去の問題を教訓として企業体質の改善に取り組み、バリアフリー設備の充実や顧客満足度向上に向けた施策を継続的に実施しているようです。2018年現在、バリアフリーの観点から施設の改善や改良が加えられており、社会的責任を果たす企業としての姿勢を示しているのです。

最終的に、東横インは完璧ではないものの、その欠点を補って余りある利点を持つホテルチェーンであり、適切な期待値で利用すれば多くの旅行者にとって価値ある選択肢となり得ると考えられます。特に、安定性、予測可能性、コストパフォーマンスを重視する現代の旅行者にとって、東横インの存在価値は今後さらに高まっていくものと推測されるのです。